あらすじ
「頂き女子」に迫った衝撃ノンフィクション!
複数の男性から総額約1億5千万円を騙し取った上、そのマニュアルを販売し逮捕された「頂き女子りりちゃん」に迫った本作に大絶賛の声続々!
◎町田そのこさん
彼女が奪う側に戻らない道を考える。読んでいるときも、読み終えたいまも。
◎橘玲さん
すべてウソで塗り固められた詐欺師
家族や社会から傷つけられた犠牲者
彼女はいったい何者なのか?
―選考委員激賞!第31回小学館ノンフィクション大賞受賞作―
◎酒井順子さん
りりちゃんの孤独、そして騙された男性の孤独に迫るうちに、著者もりりちゃんに惹かれて行く様子がスリリング。都会の孤独や過剰な推し活、犯罪が持つ吸引力など、現代ならではの問題がテーマが浮かび上がって来る。
◎森健さん
今日的なテーマと高い熱量。とくに拘置所のある名古屋に部屋を借りてまで被告人への面会取材を重ねる熱量は異様。作品としての力がある。
◎河合香織さん
書き手の冷静な視点とパッションの両者がある。渡邊被告がなぜ“りりちゃん”になったかに迫るうちに著者自身もまた、“りりちゃん”という沼に陥り、客観的な視点を失っていく心の軌跡が描かれているのが興味深い。
(底本2025年7月発売作品)
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Posted by ブクログ
ホストにはまる女の子、ホストの仕事、被害者を騙した手口、頂き女子のマニュアルの内容など興味深く読んだ。被害弁済プロジェクトが解散してしまった理由を読んで、まさに渇愛だと思った。
Posted by ブクログ
まず、これがノンフィクションであることにズーンと落ちてしまう。
多分女性は(というと主語が大きいが)、りりちゃんに対してのある程度の理解や同情をもっていると思う。
私もこの本を読むまではりりちゃんの罪があまりわかっていなかった。
なぜ懲役がこんなに長いのか。これまで搾取されてたんだからある程度はしかたないのでは。
はじめは『りりちゃん賛歌』の本なのかな、と思って読み始めた。だが、事件の概要や被害者の想いも描かれていて、少しはりりちゃんの罪をわかることができたと思う。
筆者もはじめは『りりちゃんの罪が分からない』とあり、名古屋に賃貸を借りたりなどの入れ込みようもすごかった。さらっと書かれているが、周囲からもとがめられている描写もあり、それは相当だったのだろう。
だからこそ、なぜ被害者に話を聞きに行こうと思えたのか?ということが気になった。
りりちゃんの母親がずれている感じや、父親の暴力の話もあり(包丁を持ち出してくるとか)、本当に居場所がなかったんだ、受け皿がなかったんだと感じた。
一般論にはなってしまうが、やっぱり家庭環境が悪いと犯罪をしてしまう・巻き込まれてしまうのは多いのだろう。そしてずっと善悪が分からないままなのだ。
最後はりりちゃんの刑期も確定し、りりちゃんから支援者を拒むかたちで幕を閉じる。ただその後ろには獄中結婚をする相手の存在も感じるし、また搾取されてしまうのではないか、という思いにもなる。
りりちゃんはこれまでずっと流されてきたのだろう。
刑期を全うしているうちに、自分の意志を持てるといいなと思った。
Posted by ブクログ
センセーショナルに報道されていたりりちゃんの内面を真摯に見つめたルポで読み応えがあった。
正直な話、最後まで読んでも尚私は彼女の罪が今いちわからない。というか、彼女を断罪することはしたくないと思う。
それは彼女の孤独や苦しみに少しだが覚えがあるからで、彼女が渇望していた絶対的な愛情や承認と年上の男性への憎悪に近い感情は、程度の差はあるだろうが私の中にもある。
中学生という未熟で多感な時期の彼女を何か救えるものがあれば、燻り続けた母親や世界への不信感を癒してくれる何かが彼女にあればあるいは、と思わずにはいられない。
おぢの心の隙間に入り込んで大金を頂き、歌舞伎町で自分の居場所を作ろうとしたりりちゃん。
そして今度はそんな彼女の心の隙間に反社会的な第三者が入り込み、彼女を利用しようとしている現状に心が重くなる。
>>>メモ
ホストクラブって、コミュニケーションの〝省略〟ができる場所なんじゃないかと思うんですよね。褒めてもらえるとか持ち上げてもらえるとかって、本来はコミュニケーションを丁寧に重ねた上で得られる〝成果報酬〟だと思うんですけれども、ホストクラブではお金を出せばそれをすっ飛ばして〝成果〟がもらえる。被害者がりりちゃんに求めたものも、コミュニケーションの努力を飛ばして手に入る恋愛という成果です。