あらすじ
埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は? その逃避行の日々とは? 映像化で話題沸騰の注目作!
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Posted by ブクログ
脱獄した少年死刑囚。
逃亡中に名前を変え各地を転々とします。
そこで出会った人たちは彼に惹かれてしまうんです。
冤罪ってこういう風に作られるんだなぁ。
読み進めるほど切なくなりました。
このような悲しい間違いが起こらないように祈るばかりです。
Posted by ブクログ
映画をみて面白かったので購入。映画よりも詳しく事件について語られている部分があって違いを楽しみながら読んだけど…最後に衝撃が。。。
面白かったです。映画との違いを楽しみたい方はぜひ!
Posted by ブクログ
あ、映画やってたやつだという軽い気持ちで手に取った本作
素晴らしかった。
とてつもなく惹き込まれる内容で寝る前に数ページだけのつもりが徹夜してしまった。
12月中旬に今年一番の作品に出会ってしまったかもしれない。
Posted by ブクログ
オーディブルで拝聴。
ラストはもう号泣だった。
辛い話なのに、ここまで感情移入した作品は他にないかもしれない。
周りの人の視点で物語が進むのも本当に良かった…。
正直、横浜流星版の映画は原作が好きすぎて、ちょっとアンチになりそうだった。
友人が映画だけ見たって言うなら、絶対いろいろ補足したくなるレベル。
映画が好きな人がいたらごめんなさい。
オーディブルだったので、本を買って活字でも読みたい、、ような、、辛いから読みたくないような、
、。
Posted by ブクログ
これほど続きが気になった作品は久しぶり。
逃避行の日々の中で彼が趣味や恋愛、友達、仕事、人生を積み重ね、その先にあるものはー。
最初からとても読みやすく、難しくなく、こんな引き込まれる作品は久しぶり。
彼が謀らずとも、彼の人となりが少しずつ見えてくるのが楽しかった。
後から「友達」や「彼女」と話すのがよかったなー。
本人たちに聞かせてあげたかった。
スノーボード何回させてあげたかった。
人生を謳歌して欲しかった。
Posted by ブクログ
泣きそうだった。あんた犯人じゃないんかい!
死刑囚が脱獄して逃亡する。戸籍も身分証もない。身寄りもない。そんな社会でお金を稼ぎながら、道ゆく人に、警察に、バレないよう暮らさなきゃいけない。そんな辛いことある?私だったら、労働する必要もない、ただ刑期を待つだけの暮らしの方が楽だしそうする。
でもやってなかったら。そして生きていきたかったら。
逃亡中にいろいろな出会いがあったね。恋もしたんだね。縋るような思いで、井尾に接近して。
『自分を褒めてやりたい』が、本当に切ない。よくやった!!!と私もあなたを褒めてあげます。
一気読みでした。
Posted by ブクログ
冤罪から逃れるために様々な場所に潜り込む主人公とそこで関わる人々の物語を描いた作品。
冤罪の恐ろしさと同時にその人と関わらねば分からないこともたくさんあると感じた。実際にはなかなかできないが、一方的な情報で判断するのではなく、広くその人を見て、偏見をもたず考えることができると良いのだと思う。最後に少しだけ報われた気持ちになった。
Posted by ブクログ
とても面白かったです。
ラストは明確にされていなかったですが、鏑木が報われた結果となっていたらと思います。
厳しい取り調べもそれはそれで良い結果もあるのかもしれませが、それでも免罪とならないように正しい捜査をしてほしいです。
Posted by ブクログ
死刑囚が脱獄し逃亡というショッキングなスタート。死刑囚鏑木が名前を偽り、潜伏先で生活を送る。潜伏先で出会う人達がいい人ばかり。
そして遂に自分の無実を証明できる人物まで辿り着いたが、その人はアルツハイマーを患っていた。。怒涛の展開に読む手が止まらない。めちゃくちゃおもしろい。
Posted by ブクログ
映画を観た後に小説を読んだ珍しいパターン。読んでよかった。だいぶ原作に忠実に作られた映画だったんだなぁ、ラスト以外は。
映画では山田孝之の演技が素晴らしかったけど、小説ではそれほど焦点は当たってなかった、映画ではあんなふうに膨らませたんだなぁと感心。
監督と原作者と主役の3人が「僕らの時代」にでてたよな、あれをもう一回見たくなった。
Posted by ブクログ
一家3人を惨殺した容疑で死刑囚となった少年の脱走劇。
本当に彼が犯人なのか。
もう一気読み!
これから読まれる方はぜひ作者のあとがきまで読んでほしい。
冤罪で死刑宣告を受けた人も現実にいることを知ってほしくて、あのようなラストにしたと。
現代ではDNA検査など科学的捜査も進み、昔と違って自白が必ずしも有罪の決め手にはならないとはいうが・・(憲法38条で強制や拷問による自白は証拠とすることができないと定められているのですね)。
少年が逃亡先で出会う人たちとのオムニバス形式の物語一つ一つがとてもよかった。
中でも怪しい新興宗教に誘われてしまう田舎のパート主婦の話が好きだった。パート主婦のその後も良かった。
日々の生活に疲れ、理不尽な思いをし、なんとなく生きる力を失っていた人たちが、彼に出会って力強く生きていこうとしている姿に救われた。
Posted by ブクログ
悲しすぎます
主人公と関わった人たちがいい人すぎます。
あっ、主人公がいいひとだから、関わったひとたちもいいひとになれたのかもしれません
愛する人ができたことが、唯一の救いです
追記
WOWOWのドラマ版を見ました。バスのなかで号泣しました。
追記
映画版も見ました。2時間という制約を感じました。
見るなら、映画版、ドラマ版、小説の順でしょうか
Posted by ブクログ
面白かった!
主人公がどうなるのか先が気になっちゃって、
途中からは、どんどん読み進めたくなる。
魅力的だし、
そうであればあるほど切ないです。
映画になってるのは知ってたけど、
主人公は誰が演じるんだろって調べたら
想像してたイメージとはちょっと違った。
原作と結末が違うらしいので、どういう風になってるのかは気になります。
私の苦手な残虐なところもないし、
少し分厚いなと思ったけど、
面白かったので、すらすら読んでしまいました。
Posted by ブクログ
4.7
鏑木慶一の逃走劇。
逃走中の生活を中心に慶一が周りを騙しつつも本来の誠実さ、素直さがが感じられ誰もが犯罪者とは思わず受け入れていく描写が素敵だった。
読んでいくうちに本当にこの人が犯人なのかと読者にも伝わり、最後にはどうにか無罪を勝ち取ってほしいと思える作品。
Posted by ブクログ
この本には不謹慎な言葉でまとめると、私は世の中で起こっている理不尽極まりない事実を本から知れて幸せだと感じた。
人に信じてもらうことの難しさ。それが圧倒的に自分に不利な立場であればあるほどそれが強くなる。しかし普段の行いなどを見てくれている人はちゃんと見てくれている。知ってくれている人がいる。私はそんな人間になりたいと思った。
Posted by ブクログ
染井為人さんの滅茶苦茶が面白かったので、続けて同じ作家さんを読んでいます。正体。読み終えました。こちらも良かったです。冤罪のお話なのですが、なんでそんなことになってしまったのっと思って、読み進めてしまいます。本当はどうなの?まさかまさかと、ストーリーに引き込まれます。脱獄してから、様々な所で、働いて、静かに生きていくのですが、その中でも人との関わりや、日常が丁寧に描かれていて、あったかいモノも、流れています。人との関係性が、あったかい。自分は脱獄者で、人と関わらないようにしたいのだが、困っている人を見ると、つい手助けしてしまう主人公。その時、彼の本当の姿に触れた人たちが、最後には彼のために集まったりするのです。私はオーディブルで聞く読書です。ナレーターさんもお上手でついつい、ずっと聞き続けて、読み終えてしまいました。この方の作品は、映画やドラマになっているようでしたので、Huluで探したら、亀梨和也さん主演のドラマがありましたので、4エピソードの1だけ見ました。亀梨さん、演技がとてもお上手でビックリしました。最初、亀梨さんて、気づかなかった。亀梨さんて、きりっとしたイメージなのですが、ドラマでは、何かを恐れてる弱弱しい感じがとってもでていて、ジャニーズ系の、あ、今、ジャニーズっていわないのか、その誰か、若い役者さん、相葉雅紀さんか誰かが演じてるのかなと勘違いしてました。(相葉さん、例に出してごめん、かわいくて愛嬌のある感じなので)染井為人さんの本をまた、続けて読みたいと思います。ちょっと、余韻を味わってから。滅茶苦茶の後、すぐに正体を読んだので、ちょっとだけ、様々なエピソードが自分の中で、混ざってる感覚が残った。
Posted by ブクログ
映画も気になっていた作品。
あとがきへ先に行ってみたところ、「ネタバレしてるから本編読んでこい」と(丁寧な言葉で)注意書きされていた。
ごめんなさ〜い、と謝って本編へ。
同じ様な不届き者が一定数いるらしい。
そうして読み終え、涙腺ウルウルさせながら、堂々とあとがきへ。
作者さんはあれこれ意見があったとされていたけれど、私はこれで良かった、に1票でした。
人の優しさが仇となる、最も悪いケース。
そのお人好しが美しいエピローグへと繋がるので、バカを見るだけでもないよ、と思えます。
が、こんな事、現実ではゼロであって欲しい。
個人的な救いだったのが、好きな人、好きなスポーツを答えてくれた事。
グッときてしまいました。
個人的にはいらないエピソードもあったかな、とは思うものの文句なし、星5。
匿名
脱獄し、別人になりきって暮らしてゆく鏑木、幾度も周りに正体を知られ、さらに何度も逃走してまた別人になりきるを繰り返す。ほんとに凶悪犯人?と、何度も思いました。純情で優しさ溢れる人だから、途中から犯人であってほしくないと何度も思いました。
Posted by ブクログ
冤罪を簡単に認められないのは
判決が真逆の結果になるため
検証のやり直しは慎重にならざるを得ない。
それはもちろんのことだけど、
被告人を裁くまでに関わってきた人間の
自分は間違っていない、認めたくないという心情が
多分に含まれてもいるだろう。
自身の出世に響くだとか、
世間の反感を買うのが恐ろしいだとか。
そんな心理の中結託して
多対一の構図で追い詰めるわけだから
冤罪であれば最悪の殺人集団だ。
司法は人が作ったのに、
司法を守らないのもまた人であるんだなぁ
と切なくなった。
鏑木が逃亡をする先々で出会い、
鏑木の心にわずかながらも触れ合った人々が
最後に鏑木の無実を勝ち取ったとわかるシーンは
ジンときた。
みんな損得勘定なしで、ただ鏑木の名誉を晴らすために邁進していったんだろうな。
特に渡辺さんが弁護士に復職できてたのはよかった。
Posted by ブクログ
大人の事情でなんの罪もない青年の人生が一瞬にして狂わされていく。こんなことがあっていいのだろうか。私たちの知らないどこかできっと起こっている出来事。この本を読んでいてそんな気がした。人は無意識のうちにその人の持つバックグランドで人を区別していないだろうか。最後まで諦めなかった主人公の最後がなんだか哀しかった。
Posted by ブクログ
鏑木慶一は、一家三人を殺害した罪で死刑判決を受けた。
彼は、勾留中の拘置所から脱走した。名を変え、肩書きを変え、逃亡を続ける鏑木。逃亡中に出会った人々の視点から、彼の目的に迫っていく。
非常に読みやすい。
600頁を超える肉厚な作品であるにも関わらず、3日で読破した。土木作業員、ライター、元弁護士、パン工場のパート主婦、介護士…章ごとに様々な立場の主人公が据えられているのだが、どの章も完成度が高くてするっと読めてしまう。ふと気がつくと100頁くらい読んでしまっているし、無意識の内に一時間経っているような感じ。もりもり読める本。
オチがなぁ…。
鏑木慶一が死んでからの無罪判決って何か意味があるのか、、、残された者の自己満足にしかならないのではないか。鏑木が死刑囚になってしまった事で生きづらくなった家族等が存在するならば、死後であっても名誉を回復する意義があると思う。しかし、彼は天涯孤独。んー、、周りが盛り上がっているだけなのでは?
悪い人しか犯罪者にならないというわけではないと私は考える。
どんなに良い人だって、状況が許せば犯罪者になってしまう事はある。法律に抵触してしまった人という以上の意味はないわけで、そこに人間性は関係ないのではないか。私は、読者として全ての章を俯瞰して見させてもらっているから、鏑木は無実なのだろうと推測できたが、作中の人物は自分の章の鏑木しか知らないわけだ。あのわずかな関係性の中で鏑木の無実を証明する為に立ち上がる程の気持ちが出てくるとは思えず、ちょっと解せぬ。唯一、安藤沙耶香だけは納得できたが。
冤罪事件の悲惨さに切り込むには警察の描写が少ない。
いつも良い所で鏑木の周りに群がってくる警察。しかし、内情を語るシーンはないので、彼がどのように犯罪者に仕立て上げられたかは鏑木の回想でさらっとしか語られない。情報が少なすぎるので、「鏑木慶一可哀想」「警察って酷い」とならない。
Posted by ブクログ
死刑囚の逃走劇と、その間に出会った人々との人間関係を描いた作品です。
ラストは賛否両論ありますが、個人的にはこれでいいと思っています。
現実はもっと残酷なこともあるので。
ただ、否定したくなる人が多々いるのも理解できます。
作品の中の青年が好青年すぎて、彼に恋した2人の女性の気持ちがわかってしまうくらいだから。
600ページ近くあって読む前は気合を入れないと読めませんでしたが、読み始めたらサクサクと読み進めることができました。
Posted by ブクログ
ハッピーエンドは望まないこと
世の中がいかに理不尽で不条理であるかを思い知らさせた。一方で、矛盾を孕むが、人こそが、人を助くということが感じられる、もしかすると、心温まる物語なのかと、不思議な気持ちになる。いかにせよ、素敵な作品。
Posted by ブクログ
映画も見たけど、原作の方が救いがない分、考えさせられた…私的には原作派かな。
ただやるせないよーーーー、無実と証明できる事件が一刻でも増えますように
Posted by ブクログ
自分の声が誰にも届かない、誰にも信じてもらえない時に人はどう生きていけばいいのか。正体を偽りながらも、どこに行っても周りに好意をもたれる主人公。あの時あの場所にいなければ明るい未来があったのに…
冤罪という悲しい事件が起きない世の中になってほしい。
Posted by ブクログ
死刑は法律の名の下に行われる野蛮行為であるっていう話。
鏑木慶一に関わった人たちの細かい日々を語ることで、鏑木慶一に愛着も湧き、間接的に指名手配犯として隠れて生きる日々を知るのに必要な長さだろうと思うけど、それでも長く感じてしまう部分もあった。
とはいえ、読み切ってしまえる文体の軽快さと、改めて死刑制度の野蛮さを感じれる読んで良かったと思える作品。
Posted by ブクログ
エンタメ傑作 オーディブルにて
ゴールデンスランバーが、逃亡者目線であるのに対して、この小説は逃亡者の周囲の人目線という、これまで僕は読んだことのないスタイルの小説であった
どうやって物語が絡んでいくのか前半ではわからないなか、徐々に点と点がつながっていく
結末は悲しいけれど、聴きながら逃亡を応援したくなる