あらすじ
埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は? その逃避行の日々とは? 映像化で話題沸騰の注目作!
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Posted by ブクログ
WOWOWで放送されていた亀梨さん主演のドラマ版、横浜流星さん主演の映画版の両方を見てから原作を手に取りました。
まさか、原作版がこんなラストだとは思っていなかった....
鏑木を追い詰める刑事の又貫も、映像だと彼なりの正義や信念があるように見えたけど、原作だと正義や信念というより、個人的な意地にしか見えず最低な刑事という印象だけが残りました。
エンターテインメント作品として読み応えがあり、ページをめくる手が止められない1冊でしたが、読み終わったあとは心がズーンと重たくなりました。
死んでしまった鏑木はもちろん、自分の発言をなかったかのように扱われ、結局犯人ではなかった若者を死に追いやる結果に使われてしまった井尾由子さんは、どんな思いを抱えていかなければならないのだろう。
人の命や人生より重い面子や体面ってなんだろう?
しかも自分の命や人生ではなく、他者の命や人生。
それらを踏みにじってまで守るべきものだったのか?何と傲慢なことだろうという思いから離れられません。
Posted by ブクログ
最初は罪を犯した人なんだから二面性があるんじゃないかと穿って見てたんだけど最悪の冤罪だったので、それを念頭においてもう一度読んだら印象が全然違うんだろうなと思った
それは必死になるわ…
真犯人もちゃんとわかって良かった
Posted by ブクログ
一気読み。どこを切り取っても面白かった。染井さんが伝えたい冤罪の虚しさが鏑木を通して伝えられていた。浩子さん黒幕だと思ってたけど犯人となんら関係なかった、、!
Posted by ブクログ
現代社会の闇を描いた重いテーマかつ長編だが、
没入して読めた。鏑木を繰り返さないように、人が人を裁くことの重さを考えなくてはいけない。
Posted by ブクログ
1人の脱獄犯が周りの人たちに与える気持ちの変化に感動した。
脱獄犯は誰かの身代わりになっているのかと思ったけどそういう訳ではなかった
Posted by ブクログ
結末が悲しかったけど、作者のあとがきでモヤモヤが晴れた。本作を読む中で、鏑木を信じたり、信じなかったり、自分の信じるものが世論みたいに脆く揺れてしまうのを感じた。二次情報ではなく、自分できちんと情報を精査して判断しないといけない
Posted by ブクログ
2022年にWOWOWだったかで亀梨和也さん主演でドラマ化された時に原作を読んでから…と思っていたものの放送に間に合わず結局読まずにいて…昨年横浜流星さんで映画化された際に次こそは…と思ったのにこれまた劇場公開中に間に合わず…笑
遅ればせながらやっと読み終えました。
こちらは文庫版なので著者の染井さんの後書きがあり、「読者の方から"鏑木を殺さないでほしかった"という声をたくさんいただいた。自分としても殺さない結末も考えたけど、現実はそう簡単ではない」みたいなこと(うろ覚えですみません)を仰っていて…確かに現実には冤罪で何十年も塀の中で過ごさざるを得ず晩年にやっと罪が晴れた人もいるし、実際に冤罪のまま死刑が執行されたり無念のまま亡くなられた人もいるんだろうな、と思うと…この結末はすっきりはしないけど納得というか、納得もできないけど…とりあえず四方田にモヤモヤしました笑
映画版は結末が違うそうなので…希望を求めて遅ればせながら映画版を観ようと思います
Posted by ブクログ
酷い冤罪の話だった。特に警察と司法の動きに問題がありすぎて現実ではここまで酷くはないことを願わずにはいられない。
後書きで作者は冤罪がテーマである以上鏑木には死んでもらうしかなかったという旨の発言をしているが、個人的にはそれでもやはりこの結末には疑問が残る。彼が冤罪の為に既に多くのものを失ったことは読者も既に分かっている。おまけに再審の判決が何年後のことか記載されていないが、数年が費やされたことは間違いない。10年あるいはもっとかかっているかも知れない。彼が生きていたらその間拘留が続いていたのだろうか。脱獄の実績があるだけに完全な自由は決して与えられなかっただろうと思う。貴重な若い時期を奪われてしまったこと、人々が褒めそやす顔を整形せざるを得なかったこと、その間の心身の苦痛、これだけでも冤罪の重さは十二分に伝わるのだから彼の努力が報われ、それから先をどのように生きたいと願うのか見てみたかったと切に思う。
それに警察による銃殺というのが何とも…。この結末に持って行きたかったのなら、警察側の視点から鏑木がどれだけ危険に見えていたか描写して欲しかった。片側からの描写なので警察ヤバいとしか印象に残らない。それがちょっとフィクションに寄りすぎる印象を受けてしまった。
何にせよ死後に名誉を回復するというのも大事な儀式ではあるのだが、本人には遅すぎて報われないなとモヤモヤが残る。自分が救う会側にいたとしても喪われたものの尊さが改めて染み入って判決に快哉を叫ぶことは出来なかっただろうな。
Posted by ブクログ
人は間違える。他人の人生を左右する程の選択でさえも。間違えること自体よりも、間違いを正す機会を得られない事の方が問題だと思う。皆他人を許して他人に許されて生きているから。
周りに散々否定されながら、自分だけは自分の真実を見失わなかった鏑木。私だったら無実の罪で追われるくらいならいっそ死んでしまいたいと思ってしまう。疲れる。自分の誇りを失わない信念が彼を生かし続け、その信念を受け入れた人間だけが彼の正体に触れられる。自分を疑い続けて人生のどん底に突き落とした他人が憎いはずなのに、その他人に自分を認めてもらうために人生を捧げる。切ない。
冤罪だと認められる前に殺されてしまったのは、とてもやるせなかった。最後無罪を勝ち取って浮かばれたのは、生者たちの罪悪感だけな気がするけど。でもやっと他人に認めてもらえたのだから、彼の正体に触れられた人たちの中にいる彼の存在だけでも救ってあげられたのかもしれない。
Posted by ブクログ
未成年凶悪殺人犯の脱獄というインパクトのある展開で、読み進めるごとに、次々と出てくる男たちが鏑木であることがわかるが、色々な立場の人から見た彼の姿が描かれ、結構な分量だったがサクサクと読み進められた。その分、少し文章の単調さが目立ってしまったかもしれない。死刑冤罪ということが出てきたのも最後のほうで、あまり深くは切り込んでいなかったので中途半端な感じもあったが、エンタメ作品としては十分楽しめたと思う。
Posted by ブクログ
2026.03.01
一家惨殺事件 少年死刑囚の脱獄 オリンピック会場の工事現場 スキー場の住み込み旅館バイト 新興宗教の説教会 老人介護のグループホーム 冤罪
なんとも救いのない。
真犯人の名前が足利ってのは作者の警察・検察・司法への強い憤りの表れなのかな。
北関東連続殺人事件おもいだした