小説・文芸の高評価レビュー
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去就 隠蔽捜査6
大森警察署管内で女性が姿を消した。その後、交際相手が殺害される。今回は、ストーカー犯罪を題材にしている。ストーカー事案は、重大事件になる前にいかに早期介入するかが重要であり、ストーカー規制法も強化され続けている。対象は、女性を連れて逃走しているという。指揮を執る竜崎伸也署長は的確な指示を出して謎を解明する。並行して竜崎の家庭でも娘の美紀が交際相手の三村忠典からストーカーまがいの行為を受けているという。何処の誰もが関係者になり得る世の中である。どう解決するのか。結末もスッキリさせる竜崎の判断だ。竜崎の的確な指揮によりストーカー事件は解決するが、ノンキャリアの弓削方面本部長が何か -
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本ばかり読んで友達を作らないことを責められて以来、友達もできないまま本とも距離をおいてる丸の内で働く派遣社員の真奈。
漫画家を目指して上京しアシスタント業をしながら作品を描いていたが、兄の突然の死により夢を諦めざるを得なくなった裕紀。
ひとり親家庭で母からの過干渉を受けて育ち、今はタワマンで専業主婦をしながら発達ボーダーの息子を育てる未央。
そして前作から引き続き登場する『マカン・マラン』の主人シャールの同級生柳田。
性別や職業などの全く違う4人が『マカン・マラン』の滋味溢れる食事と、妖艶なドラァグクイーンの主人シャールのアドバイスで悩みを払拭していく。
外見を似せても心までは真似できない -
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同じ医師でも、医療に対する考え方は少しずつ違う。そこにあるのは立場の違いだけではなく、それぞれが抱える正義感の違いなのだと思った。そのズレが軋轢を生みもするけれど、一方で医療の発展はそうしたぶつかり合いの中から進んできたのかもしれない。
中心人物の西條も、ただまっすぐな正義だけで動く人物ではなく、どこか利己的な面も持っている。その複雑さがかえって人間らしくて、物語に深みを与えていた。
生きること、死ぬこと、そして医療とは何か。重いテーマを扱いながらも、物語としてしっかり面白く、文章もとても読みやすい。一気に読んでしまった。
また一人、好きな作家が増えた。 -
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白昼、老人が渋谷のスクランブル交差点で、何もない空を指さして絶命した。死の間際、老人は何を指差していたのか?その謎を突き止めるよう興信所を営む鑓水と修司のもとに依頼が舞い込んだ。依頼人はあの人物。報酬金は1000万円。そして老人が死んだ同じ日、1人の公安警察官が忽然と姿を消した。その捜索を極秘裏に命じられた停職中の刑事・相馬。2つの事件に鑓水、修司、相馬の3人が挑んでいく。
ついに、鑓水、修司、相馬の素敵な3人組の3作目に突入。今回、影の主人公は鑓水。
不可解な老人の死、不明の公安警察官、新興宗教、マスコミと政治家の関係、戦時中の日本軍。またまた、多くの点が現れた。これが後半、1つの線とな -
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今更ながらのレビューです。以前に発表されていた<航空宇宙軍史シリーズ>に属する長編と短編を加筆・修正し、時系列順にまとめたものの第1巻。もともと地球に住む人類と、地球を離れ宇宙に住む人類の対立を描いている。
地球・月連合と木星や土星の自治政府は対立を深める。地球・月連合は航空宇宙軍の圧倒的な軍事力をもって、外惑星の独立を抑え込もうとしていた。しかし、木星と土星の衛星群はひそかに軍事同盟である外惑星連合を結成し、航空宇宙軍に対抗しようとしていた。
『カリスト-開戦前夜』では、主戦派のカリストを舞台に、外惑星連合内の政治的駆け引きを描いている。『タナトス戦闘団』』では、カリスト防衛軍陸戦 -
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『華麗なる一族』が面白かったので、こちらも読み始めた。
全5巻にわたる長い物語。まずは第一巻から。
組織の理不尽や人事の闇に、読んでいて苦しくなる場面も多い。
それでも、読み始めたら止まらない。
圧倒されるのは、その取材の厚みと覚悟。
作中の航空会社「国民航空(NAL)」は、どう見てもJALをモデルにしている。
ノンフィクションとして書かれているだけに、どこまでが事実なのか気になり、調べたくなる。
組織の体質にここまで切り込む勇気に、作家としての強い意志を感じる。
小説としての面白さと、単なる物語では終わらない重みがある。
この長い物語の続きが気になる。
二巻へ続く。
Audibleに -
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届かない声に耳を澄ませて。
『52ヘルツのクジラたち』
が教えてくれた「孤独の隣にある希望」
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1. 世界で一番孤独なクジラを知っていますか?――「52ヘルツ」が象徴するもの
他のクジラには決して届かない、高い周波数で鳴く一頭のクジラ。どれだけ叫んでも、広い海で誰にも気づいてもらえない……。
本作のタイトルにもなっているこの「52ヘルツ」という言葉は、物語の中で、私たちが抱える「誰にも言えない孤独」そのものとして描かれています。
読み始めてすぐに、この切ない比喩が胸に突き刺さりました。
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2. 「助けて」が言えない夜に。
虐待の連鎖と -
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将軍家綱の綱吉。館林の藩主で、館林宰相と呼ばれている。兄の家綱は病床にあるが、甲府宰相と呼ばれる兄の綱重は既になく、子供の綱豊の代になっている。いよいよ家綱が危なくなった時、大老の酒井は宮家から将軍をいただく案を出す。堀田や水戸光圀の声により、綱吉が次代の将軍と決まる。徳川幕府始まって以来、初めての直系ではない将軍である。
家綱は治世最後のあたりはもうほとんど幕政に関わっていなかった。まず綱吉は将軍の手に政治が戻るように頑張った。越前松平家を改易し、酒井を大老から罷免し、旧勢力を追い払った。安宅丸も廃した。
5歳の嫡男徳松が世をさった。7歳の女の子鶴が残ってはいるが、後継がいなくなった。地 -
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ネタバレ様々な登場人物の視点から日露戦争〜第二次世界大戦頃の主に満州を舞台に地図と拳、つまり地図と戦争の話がテーマで描かれている。一度も主観的な視点が描かれない細川の行動が常にキーで日本のために活躍、時に暗躍する。常に気になり続ける存在だった。ただ、私が好きだったシーンは別の人物、中川のシーンだった。彼は非常に頭がキレて、反戦主義で左翼活動までしているキャラで戦場にいっても人をなるべく殺さないようにしていた。そんな彼が度重なる行軍で疲れ果て、暗闇の中で尿意を催した時に、明かりをとりトイレするために他人の家を燃やす。建築学生として優秀だった彼は家の価値を知っていたのでそれは彼を軍人として覚醒させてしまう
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