【感想・ネタバレ】世界音痴のレビュー

あらすじ

人気歌人は究極のダメ男?爆笑と落涙の告白

末期的日本国に生きる歌人、穂村弘(独身、39歳、ひとりっこ、親と同居、総務課長代理)。雪道で転びそうになった彼女の手を放してしまい、夜中にベッドの中で菓子パンやチョコレートバーをむさぼり食い、ネットで昔の恋人の名前を検索し、飲み会や社員旅行で緊張しつつ、青汁とサプリメントと自己啓発本で「素敵な人」を目指す日々。<今の私は、人間が自分かわいさを極限まで突き詰めるとどうなるのか、自分自身を使って人体実験をしているようなものだと思う。本書はその報告書である>世界と「自然」に触れあえない現代人の姿を赤裸々かつ自虐的に描く、爆笑そして落涙の告白的エッセイ。

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「夏空の飛び込み台に立つひとの膝には永遠のカサブタありき」――頼りない、イケメンでもない、しかも自己愛炸裂。そんな「ダメ男」なのに、モテる男がいます。その名は「穂村弘」。人気の若手歌人で、あだ名は「ほむほむ」。自意識過剰ゆえに繰り広げられる、なさけない体験や妄想を詰め込んだ初期のエッセイ本。「なんだこいつ」と笑いつつ、ふと「そういえば自分も…」と、ドキリとすることも。
ところで、穂村弘はなぜモテるのか。それは「自分」を見せることが上手いからだろう。本当の自分は言葉には表しきれない。けれどその中から切り取った「自分」をおもしろおかしく語ることができたなら、女の子はぐっと距離が縮まったと感じるはず。それがダメ男なら、なおさら母性本能をくすぐられてしまう。モテたいあなたは、まずダメ男の研究から始めてみてはいかが?

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ほむほむのエッセイ
ほむほむの短歌は
あんまり読まないのに
エッセイはたくさん読んでる
読む順番はバラバラなので
年代が前後する
でも、どこから読んでも
ワクワクできる
ほむほむの妄想の虜
もうやめられない
ほむほむがモテないなんて
それは嘘!だと
いつも思う

私の頭の中では
何度も
愛を語りあっている
ような気がする‥

妄想癖はほむほむを
超えている
自信がある!


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2025年10月27日

Posted by ブクログ

学生時代ぶりに穂村弘さんの著書を読んだ。相変わらずめちゃくちゃ面白い人でさらに大好きになった。世界音痴ってタイトルからしてもう良い。

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2024年12月31日

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友達の推しカプっぽい詩があったので紹介したら本ごと購入してくれて「まめ子ちゃんこんな素敵な世界に日常的に触れてるんだな」と言ってくれたのが嬉しかった。広がれ穂村弘の輪

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2024年10月22日

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世界音痴って私のこと!?
本書のタイトルに惹かれて、購読。

世界音痴あるあるに共感しながら
時に著者の感性の鋭さに感嘆して
どこまでも読んでいたいと思う心地よいエッセイ。

同じ世界音痴仲間なのに
穂村さんの才能が羨ましい。
めちゃくちゃ好きな作品でした

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2024年02月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

太宰よりも好きかもしれない。
私も世界音痴なのでとても面白く哀しく読めた。


⚪︎
自然さを奪われた者は、世界の中に入れない。

不意に「ああっ」と叫びたくなる。「人生って、これでぜんぶなのか」
⚪︎

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2023年12月22日

Posted by ブクログ

穂村さんの人柄。
あまり分析しようしようとしていないのに、パッと的確な見解が生まれているという、すごく聡明で、自分は自分で、他人は他人で、事実を事実としてそのまま見ているような、すごく惹き込まれる人柄。

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2023年11月11日

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元気が出る。
笑える。
ちょっとした空き時間に、短い文章なのに
軽そうで深い。軽くて深い。
楽しい。
短歌はまだよくわからないけど。

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2023年02月16日

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私もきっと世界音痴だなと思って読み始めたけど、穂村弘さんには負ける。
飲み会で「自然に」振舞えないのは共感できるけど、15年住み続けた部屋で換気をした事がなかったは負ける。共感できるとほっとして、負けたー!と思うと笑ってしまう。そういう本でした。

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2023年01月14日

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自分かわいさ」が最たる部分を占めていると分かった作者の本エッセイ集は、自分の情けない部分を惜しみなく書いてくれている。

飲み会で「自然に」席を移動できない、などとても共感できる部分が多い。(今の私では理解できないエッセイもあるが…)

全編を通して、自分の弱い部分を曝け出しながらも、そんな自分を俯瞰的に観測し、肯定してあげられる作者の人間性を感じ、好きだ。

また数年寝かして、読み直したい。

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2022年12月15日

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最近読んだエッセイのなかでは一番面白かった。「毎年、半袖に着替えるのが人よりも一日だけ遅れる」とか、「猿みたいにウキウキ言いながら初めて携帯電話を買う」とか、「一刻もはやく面白い映画を観終わった後の自分になって安心したい」とかが、情けないのに共感できた。映画については、最近『国宝』を見た時に同じことを思ったかも。いや、あれは上映時間が長すぎてトイレに行きたかっただけか。
しかし、生きることのむずかしさや非モテを嘆く人が、ふたを開けてみたら結婚しているとがっかりしてしまう(後半以降でしれっと「妻」の存在が明らかになる)。一生不幸でいてほしいわけでも、ましてや穂村弘ガチ恋勢でもないが、「なんだ、結局そっちの人か」と思ってしまう。

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2025年07月31日

Posted by ブクログ

歌人:穂村弘のエッセイ集。

不器用で独特の感性を持つ筆者の文章が面白い。

女性が苦手で自分は結婚できる人間じゃないと自虐する姿に共感を感じていたけど、その割にはやたら元カノエピソードが出てくるなと違和感を覚えていたら、途中でいきなり妻の話が出てきてガクッときた。連載の途中で結婚したのだろうけど、登場する元カノや女性に関するエピソードの豊富さと筆者の顔写真を繋げると、さてはこいつ普通にモテてたなと気付いて、途中までの弱男ムーブとのギャップに少し冷めた。

「文才はあるけど少し変人」確かにこういう人の方が恋人を切らさなさそう。

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2025年07月21日

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歌人穂村弘によるエッセイ集。タイトルの通りこの世界にいること、生きることについての色々なズレや違和感を持った音痴的人間としての日常エッセイ。現代詩はほとんど読まないのだけど流石に末尾の短歌が面白い。音痴というよりは個人的には他に出てくる末期的日本人という表現の方がしっくり来る感じがする。そしてしっくりくるその感覚は穂村弘本人にだけ感じるのではなく、自分自身の末期さであったり、この本を好んでしまう多くの同好の末期的日本人たちがいるであろうということに、面白みと悲しみがないまぜになったような感覚を覚える。

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2024年09月02日

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ワードセンスお化け
同じ世界を見てるはずなのに、穂村さんの見てる世界は違うバースのよう。

置き去りにされた眼鏡が砂浜で光の束をみている九月

とかもうたまらん。

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2024年02月28日

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未経験なことが多い著者の穂村さんと比べて、私のリストの〇はもう少し増えるが、共感する部分の多さたるや。

「自然にできない」というのが最たるそれ。
自然にすることを意識すればするほど不自然になり、不自然さが露呈するのは嫌だから結果的に何もしないを選択する。
不自然さはやめたくてもやめられない。過剰すぎる自意識を適度なところで落ち着かせるのは、もはや自分らしくなくなる気がするくらい。
「自分可愛さを極限まで突き詰める」という言葉にすごくしっくりきてしまった。

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2024年02月24日

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読めば読むほどに穂村さんのことが気になってしまう。"独身、39歳、ひとりっこ、親と同居、総務課長代理"という肩書きからして面白い。飲み会が苦手な話はめちゃくちゃ共感した。自分の情けない部分を曝け出しているのだけど、多くの人が魅了されるのは独特の感性や表現力の高さなんだろうな。
は60代になられているけど、どんなことを考えているのか、最新のエッセイを絶対に読みたい。

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2024年02月21日

Posted by ブクログ

ラジオ番組『ほむほむのふむふむ』でほむほむさんのファンになったので読んでみた。こんなにやばい人だったのか…(いい意味で)。
通勤の電車内で読んでいて笑いを堪えるのに必死になる。そして堪えきれない。読書で笑ったのはいつぶりだろうか。それでいてしみじみと共感できる部分も多く、とんでもない才能の持ち主なんだなとより好きになった。
Ⅰ章が好み。

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2023年05月14日

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穂村弘(1962年~)氏は、札幌市生まれ、上智大学文学部卒、1986年に連作「シンジケート」で角川短歌賞次席(同年の受賞作は俵万智の『サラダ記念日』)、1990年代には加藤治郎、荻原裕幸等とともに「ニューウェーブ短歌」運動を推進した、現代短歌を代表する歌人の一人。エッセイスト、絵本の翻訳家等としても活動している。
私は50代の会社員で、近年短歌に興味を持ち始め、これまで俵万智、穂村弘、東直子、枡野浩一、木下龍也等の歌集や短歌入門書、また、いくつかの現代短歌のアンソロジーを読み、1年ほど前から新聞短歌に投稿しており、穂村氏にも数首選んでいただいている。
また、穂村氏の作品では、歌集のほか、入門書の『はじめての短歌』、『短歌という爆弾』、エッセイ集の『鳥肌が』(講談社エッセイ賞受賞)、『蚊がいる』、対談集の『あの人と短歌』等をこれまでに読み、NHK短歌テキスト(月刊)の連載「あの人と短歌」も毎月読んでいる。
本書は、日経新聞で2001年に連載されたエッセイに、他の新聞や雑誌に発表したものや書き下ろしを加えて、2002年に出版され、2009年に文庫化された。
内容は、(執筆当時)40歳を前にして独身で両親と共に暮らしているサラリーマンが、いかに「世界」に違和を感じつつ情けない日常を過ごしているか、ということだけを、執拗かつ具体的に、これでもかと書き綴ったものである。具体的には、寿司屋で注文を無視され、夜中にベッドの上で菓子パンを貪り食い、青汁ビタミンを服用し、ネットで昔の恋人を探し、飲み会で席を移動できず、雪道で滑った恋人の手を「キャッ」と叫んで放してしまい、ホームランが自分に当たるのが怖くて野球場に行けず、自分の部屋の窓を十数年開けたことがない、等々で、唖然として爆笑しつつ、その後に、もしかすると自分もそうかも、と思ってしまうようなものである。
尚、穂村氏は本書の中で、自らの新しいことを怖がる性格から、普通の人が経験することの多くを自分は未経験なのではないかといい、その事柄をリストアップしており(例えば、独り暮らし、結婚、転職、洗濯、海外旅行、献血、選挙の投票、髪型を変える等)、その後、それらをひとつひとつ体験したエピソードを、『現実入門』(2005年)というエッセイ集にまとめている。(私はそちらを先に読んだが、同様に爆笑である)
私は、上記の通り、現代短歌のフロントランナーのひとりとしての穂村氏を先に知り、その斬新的な(より的確に表現すれば「ぶっ飛んだ」)短歌がどのようにして生み出されるのかに大いに興味があるのだが、それは、「短歌作りの仕事の周辺を、季節の変化と絡めて穏やかに綴る」というような歌人の新聞連載のエッセイのイメージをぶち破る本書を読めば、否応なく頷かざるを得ないのである。(残念ながら、一般の人が歌作りをするために真似をするのは難しいのだが。。。)
本書は、単独でも十分に楽しめるが、歌人・穂村弘がどのような視点、感覚で歌を作っているのかを想像するのにも役立つエッセイ集である。
(2023年1月了)

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2023年01月23日

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「世界音痴」 タイトルにやられた〜という感じ。
飲み会が苦手 「自然に」楽しむことが苦手な作者。
場が盛り上がって来たときに、皆自然に席を移動し始めるが、それが出来ない。トイレから戻って来たときに、どこに座って良いか分からない。
寿司やのカウンターで、後からダミ声でオーダーした酔っ払いの注文の前に、自分の注文は雨散霧消していまう。
聞けば作者は、ひとりっ子とのこと。自分との共通点に、そうかそうかと合点がいった。




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2023年01月22日

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この人私やん!って思う瞬間が何回もあった。
自分の事を何より愛していて大切で、でもそんな自分が恥ずかしくて嫌いで、うわぁって情けなくて叫んじゃうような寂しさがある。
あまりにも自分すぎて後ろめたさしかなかったけど、こんな人でも側からみたら愛おしいのかな?そうだったら救われる。

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2023年01月16日

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エッセイはそれぞれ短いが個人的には当たり外れが激しく、また穂村弘独特の自意識に基づく自虐は続けて読むとあまり気分の良いものではなかった(これは同族嫌悪もあるのだと思う)。
星3かなと思いながら読んでいたが、最後の『アイパッチ』がかなりの名文だったので星4つ。

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2023年01月03日

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どこかツボにハマる部分がある。
何だかんだ言っても穂村弘さん、おもてになるのでは?と思った。
世界音痴と恋愛の3大要素が印象的。

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2022年12月31日

Posted by ブクログ

久しぶりに読んでいてどんどん話を聞かせてほしいと思えるエッセイに出会えた。
20年前の40歳近い会社員でも20代大学生の自分と同じような気持ちを抱えていることが分かり、年齢や時代が変わっても自分は結局今のままなのかもしれないと思えた。すごいですよね、みんな世界がちゃんと分かっていて。

エッセイを読むと、最後の短歌がなぜか分かる。分かったような気になれる。分からないものもある。

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2022年11月08日

購入済み

個人的にエッセイを読むのが大好きで、試し読みをした瞬間にこれは買いだ!と思いました。
ゆるくも自虐的で鋭いスタイル、好きです。

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2022年04月22日

Posted by ブクログ

エッセイは好きな人からしか買ったことなかったけど、表紙のビジュアルとタイトルに惹かれて購入
最後の解説にあった通りで、どうしようもねえな!と笑いながら見ていたのに、自分を見ているかのように共感できる部分もある
世界音痴という言葉のおかげでそんな自分も受け入れられる

「自分をぞんざいに扱えることに憧れを持っている」のに、「青汁飲んだりサプリ飲んだりと健康オタクな理由は、自分が可愛くてしょうがないから」っていうところが心当たりありすぎて、読んでてむしろ気持ちが良かった

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

脳と体と心のバランスが取れたのはいつなんだろう。「自然さ」を身につけたのはいつなんだろう。(おそらく、ある程度は身についていると思う。)
自分のかわいさがそこまででもなくなったのはいつなんだろう。
どこかに境目があるんだろうけど、思い出せない。なんだか切ない。

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2024年10月15日

Posted by ブクログ

作者の視点で描かれた世界や人間関係がとても面白くえがかれていた。
好きな人との楽しかった瞬間として、変わった苗字の表札を見つけて顔を見合わせた時、と描かれていて何故か涙が零れそうになった。

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2024年06月30日

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なんだか心の深淵を覗いてしまった罪悪感と空しさ、それと同時に恥ずかしさや、やるせなさが時々訪れるなんとも言えない感情に襲われる。
どこまでが本当でどこまでが嘘が時々わからなくなるが、
不思議な言葉遊びで笑える場面もあった。
ジャムガリンの話とか特に。

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

総務課の歌人。

やっぱり歌人の感性って、こうなんだな。と思ったエッセイ。
共感できるところもあるけど、スーパーで半額寿司を前に崩れ落ちたりはしないので。

途中、唐突に登場する妄想小説のようなお話が、結構好きでした。ジャムとバターのとか。
妄想小説だけで1冊出してくれないかな。
もう出ていたら、どなたか教えてください。

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2023年09月19日

Posted by ブクログ

朝日で読んでる穂村弘とは印象が違った
面白いところもあったけど、2割

君の浦島、僕の獏
事実を知ってしまうのが惜しまれるような、鮮やかな間違い


家庭の変わった躾、その愛おしさ

怖いラブレター
これが1番笑えた、オッペンハイマー、伊達政宗、穂村弘

振る舞いが自然にできない

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2023年09月01日

Posted by ブクログ

ほむほむが好きなはずだったのに、この赤裸々エッセイを読んで、「なんだこの情けない男は…!?」と思わずひっくり返ってしまった(大袈裟)。

学生時代、角田光代さんとの共著『異性』を読んでからファンになり、さまざまなエッセイを読んだ筈だったのに。
私自身、もうとっくに学生を終えていて結婚もしていて子どももいて、2人目を産むという人生の節目にいる時だ。旦那がもしこんなになよなよしていたら引っ叩いてしまう…読むタイミングを間違えたかもしれない笑。
やれ36歳にして「母にとっては五歳の私」と実家に入り浸ったり、足を滑らせた彼女の手をうっかり離してしまったり…。情けねえ!!!!と頭を抱えながら読むしかなかった。

しかし、『世界音痴』=「自然に」行動できずに世界の中に入れないこと 
という話には大きく頷いてしまった。情けないけど、私もそのタイプである。

特にお酒の席。何を話したら会話が続くのかも分からない。自然に話しかけられず、黙ってお皿係とか片付け係とかにまわってしまう。ずっとおしぼりでテーブル拭いてたりする。笑
職場の飲み会とか特に…
私には人に拾ってもらえるような面白いキャラ像のようなものがないのである。
悲しきかな。

情けなさすぎるダメ男の赤裸々エッセイの中でも、共感できることがある。
だからどうしても、嫌いにはなれず、ほむほむはもっと素敵な人だったはずだ!!と、まんまと他のエッセイも貪り読むのである。
他の本を再読しようかな。

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2023年08月22日

Posted by ブクログ

たぶん、アタシは妙にイキイキとした人が苦手だ。
そういう人の言葉は間違いが無さ過ぎてツラくて受け止めきれない。

穂村氏の言葉は緩くて好きだ。
妄想族チックなところはついていけない部分もあるが(笑)

独りぼっちの週末に、ゆったり読むのにオススメ…かな?

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2024年04月25日

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