あらすじ
あたたかい家庭がほしいと願いながら恋人どころか友達もできず、職場では空回りしている奈月。この生きづらさを共有できる存在を求めて「生きづらさを克服しようの会」を一人で作る。すると、モテなさすぎて辛いと話す男性から参加希望の連絡がきて――。「普通」に生きられない男女が、現代社会を溺れかけながらもサバイブする姿に心震える長篇。
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Posted by ブクログ
自分は捻くれてるから本でも綺麗事というか綺麗に話をまとめられるとそんな現実にないよと悪態をついてしまう。
でもこの本はすごく現実的、でもなぜか辛くならない。本当に生きづらい人たちが集まって、どうしようもないと思うのに
やはり人は人に助けられるよなと痛感した。
時には楽観的な人も大事だけど
自分が辛いときにありきたりの言葉を言われると何も喋らないでくれと思ってしまう。
こうやってただ話を聞いて否定も肯定もしないってありがたいよなぁ。
共感もいらない、ただ生き辛さって克服なんてそうそうできないよね。そうそれに尽きる。
コミカルな部分もあってそれもすごくよかった。沁みた。
Posted by ブクログ
大なり小なり、生きづらさを感じずに生きている人はどれだけいるのだろうか。
それぞれの場所で、それぞれのサイズで抱えた生きづらさを、どう克服しているのだろうか。
自分は一体何に生きづらさを感じて、その状態でどうやって今まで生きてきたのだろうか。
登場人物たちがうまく適合できず苦しんでいる姿を見て胸が苦しくなった。
彼らのこの先の人生が、明るいものであるように願っている。
Posted by ブクログ
もっと重たくてシリアスな感じの小説かと思ってたけど、軽い感じで読み進められる。
最後そこにつながってるのかって感じで、実はすごい深いテーマをいろんなところにちりばめて軽い小説にしているのがすごいなと思う。
すごい共感できるって人たちではないけど
文中にもあったように、いつ自分がその立場になるかわからないという意味では考えさせられるものがあった。
ただ話して、否定せず割り込まずアドバイスもせずにひたすら聞くって、なんかすごいチカラがあるような気がしました。
そんな会が作れたらいーなーと笑。
生きづら会は広範囲には広がりを見せず、近場でじんわり広がっていく感じだけど、その方が現実的で、想いあえて、なのかもしれないと思った。
どっちがいいとかじゃないね。
Posted by ブクログ
いわゆるコミュ障とか陰キャとか生きづらい人達が集まって話を聞き合う、
ちょっと特殊な自助グループみたいな集まり。
登場人物それぞれに課題や問題がある。
恥ずかしさや悔しさ、嫉妬や妬み、孤独感。誰しも持っている感情を他の人達よりもより強く感じてきた人達。
何を話しても良いといわれても、弱みを見せたくなくて、良く見られたくて、格好つけてしまう感じとかすごく分かる。
素直に心を開けないままでも、それでも聞いてもらえることで救われるってあると思う。
Posted by ブクログ
深すぎた。
人間誰しも生きづらさは抱えているとは思うけど
それを言えずに過ごしている人はたくさんいると思う。
読んでて苦しい部分もあり、共感できる部分もあった。
その人の生きづらさはその人にしかわからないと思うけど、それを話せるだけで楽になるのかなと思った。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読みました。
「生きづら会」とてもいいと思いました。奈月の大きな最初の一歩が、自分以外の人も巻き込んで生きづらさが和らいでいくところが好きでした。
辛い苦しい思いは誰でも持っていると思いますが、やっぱりそれを誰かに話したいって思うのには同感です。話すだけでだいぶ楽になると思います。
「生きづら会」は批判や意見はせず、ただ「聞く」ことを守っているのがとても良いと思いました。
「生きづら会」が回を重ねるごとに少しずつ自分たちの関係が作られ、そこが拠り所のようになっているなと感じました。それによって辛い出来事や過去を思い出すことがあっても、生きづらさが軽減されていっているのではないかなと思いました。
Posted by ブクログ
メインの登場人物が4人、読み進めるにつれ出揃うのだけど、それぞれがそれぞれのことを客観視している描写と登場人物自身が自分のことを語る描写が両方あって、私はそれがすごく興味深かった。メタ認知のお手本のようで。
しかも日常生活の中で私たちは相手の本心を知ることは絶対できないし、人は目を見て嘘をつける知能を持った生き物だからなおさら。
読書体験としても、自助会擬似体験としてもすごく興味深かった。
生きづら会、いいな。素敵だな。
みんな違ってみんな凸凹。
大人だって、辛い。誰かに否定されることなく話を聞いてもらいたいよね。
友達や恋人や家族ではない誰かに、否定されずマウント取られず。
ぱっと見の判断で道行く人みんなまともに見えても、みんなそれぞれきっと生きづらさを抱えているはず。
そんなことを誰かとまるっと共有できるだけで、何も変わらなくても何かが変わるんじゃないかな、と思った。
死にたいって誰かに話せることって簡単なことじゃないもんね。
引かれるんじゃないかとか、過度に心配されるんじゃないかとか、そういうの全部取っ払って話せたら。
それって素敵なことだと思う。
匿名
色んな人間関係があって、人とのコミュニケーションの取り方って難しい。新しい人間関係が出来れば、また一からやり直しになるし、ほんとしんどい。
誰か1人でも話を聞いてけれる存在って大事です。私も聞いてあげれる人間になりたい。
最後はほっこり
お話が動き出すまでの主人公の空回りぶりが自分を見ているようで辛かったけれど、少しずつ状況が変わっていき最後はみんなに希望がみえて温かい気持ちになりました。
Posted by ブクログ
471 audible
湯船につかりながら、この後洗濯して家の片付けに。。やるべきことに押しつぶされそうになる。
わたし、死んだら楽になる?死にたいの?
けどwant to でよかったと。
must だとここにいなくてhave toなら死に方を考えちゃうよね。
なんて贅沢な悩みなんだろうと思い読み始めた本。
「生きづらさを克服しようの会」
男女4人が、自分たちの生きづらさを話し合う。お互いに受け止めるあえるような会を作る
これをやってしまったら、みんなにどんな目で見られちゃうんだろうけど、自分はこうなんだっていうのを誰かに話したい。他の人の目が怖くてなかなか自分のことを話すことができない。そんなに人が集まってテーマを決め話し合う。
私もある。特に学生の時は誰かにこんなことを言ったら影でこんなふうに言われてしまう。良いようには取られない。あの人はこんなこと言ってたよって思われて、どんどんどんどん自分が悪者になっていく評価が下がっていく。それが怖くて自分のことを話すことができない。
そんな気持ちにさせられた
けどこの会はテーマを決めて、自分の生きづらさを人に話せないことを一緒にシェアできている。こういう場所があるっていうのは、それだけで生きている価値があるんじゃなかろうか。そういう会を作れるこの人たちがちょっと羨ましい
私もそんな場所が欲しいなと思った。
生きづらさは克服てがないもしれないが生きていることに価値があってお互いに支え合えるのってやっぱりいいな
Posted by ブクログ
何だろう
タイトルと内容のギャップ
内容はとても真面目に書かれていると思うのですが、
死にたい理由が極端でギャグっぽい。
※真剣に同意されている方には申し訳ありません。
決して馬鹿にしたり見下している訳ではありません。
同感できる部分も多々あります。
結局自分で乗り越えるしかないのだけれど、
こういう会(本書を読んでください)があればハードルは低くなりそう。
悲壮な内容ではないのが救い。
男性不審だったり男のこと(さが)をよく知らない人は男なんてこんなもんだこの程度だと思って読んでみてください。
今クールで放送している 桜田ひよりさんと佐野勇人さんのESCAPE を見ていてこの本を思い出しました。
あちらは、ギャンブル依存症ですが、
やはり誰かに聞いてもらえることで救われることもある。
的な。
Posted by ブクログ
私が、ひょっとしたら他の人も持っている、恥ずかしいこと、劣等感、情けなさとか、憂鬱、死にたさとか、そういうことが特別ではなく、あってもいいんだと思わせてくれるような、寄り添いながらも適度に放っておいてくれるような感じが良かった。
つい、弱みや情けなさって隠したくなるけれど、吐き出すこと、それを聞いてもらうことって大事だなと感じた。とても難しいけれど。
☆3.5
Posted by ブクログ
タイトルが攻めているなあと思いながら、手に取った一冊です。それぞれ生きづらさを感じている4人の自助グループらしきものが物語の主軸になっています。
まったく生きづらさを感じたことがないひとはいるのでしょうか。誰しも、大なり小なり感じることがあると思うので、この小説はすっと心に入ってくると思います。
作中の登場人物ほど大きなトラウマや事件がなかったとしても、他人からみたらひどくくだらないことであっても、そのことで自分が辛く、苦しんでいることは事実です。誰にも否定されることなく話せる場は、自分自身で否定していたその感情と向き合うきっかけになるのかもしれません。
Posted by ブクログ
タイトルにドキッとするが、これは誰が読んでもある程度当てはまるのではと思う。
鬱々とした感じが続くどんよりしたお話ではない。生きづらそう、確かに生きづらそうな人達だけど、絶妙な距離感でそれぞれのマインドが好転していく。それはなにか大きなきっかけとかではない。
思った以上に響いてしまったのは、自分が死にたいと思っていた時期があったからなのかも。
そして今でもたまにそう思うからなのかも。
でも全く思い悩んでるでもなく、そんな感じ。
もっと人の話を否定せずに聞いてみようかなと思える。
もっと自分の話をしてみようかなと思える。
Posted by ブクログ
悩みを打ち明けられる人がいるって素晴らしい。それだけで背中を押されて、世界が変わることがある。親しい人よりも、関わりの希薄な人の方が何でも話せるよね、みたいなことが書いてあってすごく共感した。雄太が最初とんでもなく性格が終わっていて、なんて酷いやつだと思ったけれど、生きづら会を経て過去と向き合いながら成長していく姿が素晴らしかった。
Posted by ブクログ
読んでいて胸が苦しくなってしまう。
実際に私が苦しくて生きづらかった時期を思い出すかのようにこんなに様々な生きづらさを描けるのか不思議に感じてしまった。
それぞれ生きづらさを抱えた4.5人が集まりそれぞれの語りを通して自分に向き合っていく。いわゆる自助会のような形になるのだろうか。
現実はここまで物語のように綺麗にそれぞれが前を向いて生きていけるように流れるのは非常に難しい。
しかしこの本を通して生きていくことに関して前に向きに思えたのは事実である。
Posted by ブクログ
ひとひとりにつき、地獄はある
他の人から見てそんな事でって思うことも、当事者にとっては、どうしようも無く悲しく悔しく、死にたくなる事もある
これまでの自分のこと、肯定してもらえた読後感だった。
誰かに話せば楽になることもある
っていう言葉に、そんな簡単なことでは無いと憤りを感じたこともあったけど、それもふんわり優しく包み込まれた気持ち
綺麗事ばかりでは生きられないけど、人との関わり
は生きる上で、必要不可欠なものなのだとおもった。
Posted by ブクログ
こういう本読みたかったんだ!!
この本を読んで思ったのは、どこまで行っても人は1人で生きられず、他者を必要としているんだなと。
いつか自分の前にも分かり合える人が現れたらいいな
Posted by ブクログ
衝撃的なタイトルだけど内容はそこまで重くなく
希望が持てる爽やかな読後感でした
誰かが自分の思いを知ってくれているだけで人は救われるものなんだなあと実感しました
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて購入。
生きづらさを感じるメンバーが自然と集まり、開催されるようになった通称『生きづら会』。
それぞれの事情と想いがある中、
少しでも浮上しようともがき、生き続けるメンバーに勇気をもらえる。残念ながら、愛しくまでは行かなかったけど笑、少しだけ浮上できそうな。
Posted by ブクログ
タイトルがいいなと思い、本屋さんで購入。
奈月から始まり、少しずつ周りの人達の胸中を描いていく群像劇。
この時代の生き辛さを体現している人達の、切なさや辛さを読みながら感じ、エールを送らずにはいられなかった。
最後も綺麗すぎす、よい終わり。
よい読書時間でした。
Posted by ブクログ
最後の最後まで、みんなにそれぞれあって、終わりのページまで物語を楽しんで読めました。
出てくる人たちがみんな大変なんだけど、それぞれ背景や理由があって、頑張ってほしいなって思えるし、いい方向の未来が見えるから、安心して読み終えました。
Posted by ブクログ
自助グループ なんて物騒なタイトルなんだと思いましたが、私も思うところがあり手に取りました。生きづらい人が集まってどんな話が展開されるのかと思いましたが、共感できる部分も多々あり、考えさせられることあり、笑いあり、最後に涙もうるっとあり。面白かったです。
私も数年前まで知りませんでしたが、世の中には性やアルコール、ギャブルの依存症の回復のための自助グループがあちこちあるようです。特に東京では各駅停車で自助グループが存在していて、日々依存症の回復のために会が開かれているそうです。そんな自助グループの一端が描かれている作品でした。死にたいと言える存在がいるのといないのとでは、生きづらさの度合いも変わってくるんだろうなと思いました。私自身も生きづらさはありますが話せる相手がいて本当よかったと思いますし、そんな人たちが頼れる場が今の世の中にはあると言う事実が、今後生きていく上で生きづらさを軽減させてくれます。
寺地はるなさん絶賛な訳が分かりました。
Posted by ブクログ
インパクトのあるタイトルに反して、中身はそこまで重たくなく、わりとスラスラ読める。登場人物が抱える「生きづらさ」が現実味を帯びていてリアルだからこそ、少し気持ち悪いと感じる描写が多かった。ただ、「生きづら会」のように、自分の話を家族でも友人でも恋人でもない第三者に話し、反論なしに聞いてもらう、そういう居場所は誰しも必要かもしれないと思った。
Posted by ブクログ
タイトルにインパクトがありすぎて、なかなか手に取れなかったのでネットで購入。
生きずらさの大小は違えど、誰もがそれぞれ抱えていると思う。他人の人生が上手くいっているように見えても、見せているだけかもしれない。
人を羨む前に自分と向き合うことの大切さに気付かされた。
私も「生きずら会」に参加したいと思った。
家族関係にトラウマがある人が多かったけど、本の中に出てくる4人+幽霊こと引きこもりのお兄ちゃんは家族同然の繋がりだと思った。
タイトルは衝撃的だけど、ずっと重い内容という訳でもなく、ふふっと笑えるシーンもあり、最後もすっきりと終わるのがよかった。
Posted by ブクログ
いろいろとこじらせてしまった人々が回復していく物語。読みやすい文章とシンプルなストーリー。もう少しそれぞれのキャラクターに深みが欲しかったかな。
Posted by ブクログ
感想
誰でも悩み、生きづらさを感じることはある。奈月は会を開く一歩を踏み出せたからこそ周りの人も救われたのだと思う。
あらすじ
友達も恋人もできない奈月は、生きづらさを克服しようの会を作る。そこで、モテない男である雄太と知り合う。奈月の実家には、引きこもりの兄の徹がいた。
実家の家事をすることを条件に雄太と奈月と薫の共同生活が始まる。また、奈月は、犯罪者となって医者を辞めた薫を共同生活に誘う。3人は個人の体験を黙って聞くことを条件に生きづら会を開いて行く。
雄太はハゲへのコンプレックスがあったが、美容室に行き、生まれ変わったかのように生き生きと生活を始める。薫は妻の友達の茜を会へ誘う。彼女は、夫と喧嘩をして家を追い出されていた。
生きづら会を開くうちに個々は前向きになり、少しずつ生活を取り戻していくが、茜だけは睡眠薬で自殺を図ってしまう。茜を助けるべく生きづら会のメンバーは茜を支える。みんなの人生で辛かったことを明かして、茜も少し救われる。
Posted by ブクログ
みんなそれぞれ色んなものを抱えて
生きているんだなって思った。
ここに描かれている人たちは
ただの物語の中の人たちではなく
自分の周りにもいるかもしれないって思った
物事、捉え方だよなぁって思うけど
こんな風に捉えないと
自分を維持できない人もいるだろうし…
ただ、生きづら会があることによって
救われる人はいるんだろうなって思った
Posted by ブクログ
この寂しさ、孤独、苦しみ、つらさを誰かに聞いてもらいたい、分かち合いたい、そんな思いからできた「生きづらさを克服しようの会」。
1人、また1人と参加者が増えていく中で、自分の中の生きづらさの根源と向き合っていくストーリー。
前半の奈月の空回りっぷりに悶々としてしまったけれど、奈月の奥底にある生きづらさの根源を知り、徐々に無理をせず素の状態を取り戻していく姿に、自然と悶々は消えていった。
生きづらさは簡単に克服できないけど、否定も肯定もなく、ただ話を聞いてもらうこと、聞いてくれる人がいることは大きな救いになると思えた。
***
家族だから絶対に一緒にいたほうがいいとは限らない。
気が合わなきゃ、離れたほうがいいときもあるんだろうね。
ただ俺は一度ぐらい、家族ときちんと向き合わなきゃ行けないと思うから。(P.238)