小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
周囲三キロ弱の小さな無人島、徒島。旅行に訪れた七人は友人同士だが、その中のひとり樋藤はこの旅行中、友人たち全員を殺す、という殺害計画を練っていた。復讐のために。しかし樋藤が計画を実行する前に友人のひとりが殺されてしまう。舌を切り取られた状態で。それは彼らの過去にとって重要な意味を持つものだった。やがてひとり、またひとり、と……。
ということで本作は、『そして誰もいなくなった』や『十角館の殺人』のオマージュ的にはじまり、途中で大きく色を変えていく作品です。ちょっと変わる程度ではなく、まったく別の作品を読んでいるのではと思うほど変わります。前作の『此の世の果ての殺人』の時も感じたのですが、ど -
-
Posted by ブクログ
自分の子が母親も、“普通の子”であることに執着し続け、息子が被害者であることを疑わない姿勢に母は強し、と感じたのも束の間。
そのズレが少しずつ歪みを大きくしていき壊れていくまでがリアル。
母の過去時代のいじめと、息子の事件を双方書くことで、教室の悪者像をこれでもかと見せられた。
母親は完全にモンスターペアレント寄りだし、息子も純粋な被害者ではなく、本物の嘘つきとして描かれているように感じてならない。弁解の余地が無さそうだ。
本当に居たのかと思うほどにリアル。
息子の嘘の付き方。
母の無鉄砲さ。
自身の立場への緩すぎる感覚…
読後感はかなり重いが、人間の嫌なリアルさがずっと残る作品。 -
Posted by ブクログ
映像化絶対不可能と言われていた名作、映像化しましたね!やっと読みました。
きれ〜〜に騙された!今までネタバレを踏まず、どストレートに「あの一行」を食らえたのは本当に幸運でした…最高の体験だった〜
無人島、謎の館クローズドサークル、ミス研、どんでん返し、これらを王道として楽しめるのは、この本が一ジャンルを築く程の衝撃をミステリー界に与えたから。と言うのも頷ける。
しかし十角館の何が良いって、キャラがめちゃめちゃ魅力的なんですよね!!
ミステリで人が死んで悲しみが先行する事、普段あまり無いんですけど、本当に惜しい。みんな生きていてよ…と思ってしまう。
40年近く時代が違うのでみんな所構わずスパ -
Posted by ブクログ
ネタバレこれって江戸時代の『プロジェクト・ヘイル・メアリー』じゃない?
昨年読んだ『破船』もヤバかったけど、この『漂流』もえげつなかった。最後の方、電車の中で泣きながら読んでた。
後から漂着したグループが先着民の異様な姿を見たりサバイバル譚を聞いたりして絶望、そして先着民は仲間が増えて大喜びっていうめちゃくちゃ残酷なテンドンがリアルだわ〜〜〜〜
衰弱して死にゆく男が仲間に「(もしお前たちが日本に帰れたら)妻に苦労をかけてすまなかったと、そして息子たちには、決して船乗りになってはならぬと伝えてくれ」って遺言するシーンが個人的に一番食らったかも。
あと最後の方、船が完成していよいよ出航が近づいた頃は