ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 実母と義母

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    素晴らしいエッセイだった 亡くなった実母と、認知症が進む義母。
    その2人の対比を描きながら、2人への深い愛を感じる。
    実母に対してできなかったあれやこれやへの後悔と、義母からされたあれやこれやを客観的に書きつつも、「今、できること」を模索する。
    そこには相手に飲み込まれない芯の強さがある。
    その強さはパキッと折れるタイプのものではなく、状況に応じて若竹のようにしなる。
    読んで良かった。とても良かった。

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    2025年12月18日
  • 更年期障害だと思ってたら重病だった話

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    闘病記から生き方を知る 理子さんのエッセイは大好きだ。
    このエッセイは彼女が病院受診から入院、手術、退院、その後までを克明に書いている。
    御涙頂戴的なものではなく、あくまでも客観的に、すこし突き放したように書かれているからこそ私にはとても響いた。
    特に最後の数ページに書かれた内容は、おそらくこの手の闘病記を書く人ならば誰もが書く内容なのだろうけれども、彼女ならではの説得力があり、私もまた「いつ死んでも良いように身仕舞いをしよう」と決意した。

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    2025年12月18日
  • 遺す言葉 「寂庵だより」2017-2008年より

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    体が追いつかないということ 精力的に活動されてきた寂聴さんも、体年齢には敵わず。
    しかし自分の死後の準備を考え、かつスタッフからもそれを、サポートしてもらえるということは十分に幸せなことでは。
    まなほさんが「イ、エ、イ」と示したところなど笑ってしまった。

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    2025年12月18日
  • 暴虎の牙 下

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    さすがです! 夢中になってあっという間に読み終えてしまった。
    これも是非とも映画化してほしい!!!
    さて、沖役は誰が適任かしら?

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    2025年12月18日
  • 神様の暇つぶし

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    満点です この物語に出合えて幸せです。
    読んで良かった。
    そしてこれから何度も読み返すことでしょう。
    宝物をありがとう。

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    2025年12月18日
  • ぼくのメジャースプーン

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    罪、罰、エゴ 先が気になり、「どうなっちゃうの?」とはらはらしながら後半一気読みしました。
    読後はもう、「はぁぁぁ……」しか出てこない。
    すごくよく練られていて、色んなテーマがあって、考えさせられます。
    正しさとはなにか。
    エゴとはなにか、愛とはなにか。
    あるいは、贖罪とはなにか……。
    この小説の登場人物が出てくる他の作品があるそうで、そちらも読まなければ。
    そして確認のために「凍りのくじら」再読せねば。

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    2025年12月18日
  • からまる

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    真骨頂 千早茜さんは最近好きになった作家で、どの作品もすごく好きなのだけどこの連作短編集も「ああ…」という、感嘆の声しか出てこないほどに好き。
    ひとつ一つの物語に感じる儚さとか切なさとか、それでいて切実ななにか。決して「心温まる」わけではない物語でも、どこか心に引っかかって忘れられない。
    感情をちょうどよく波立たせてくれるような感じがあって、私はとても、好きです。

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    2025年12月18日
  • ミッドナイト・ライブラリー

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    決断の連続で作り上げるもの 物凄く良かったです。
    誰もが持つであろう、人生に対する後悔…「もしもあのとき」。
    それを、死に際の女性が体験し、少しずつ自分と向き合い、自分の人生を生きる決意を固める物語。
    なんというか、背中を押されたような、生きる勇気をもらえたような気がします。
    これからなんでもできる。
    その可能性を信じられる。
    そんな希望の光を宿した物語でした。

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    2025年12月18日
  • ライオンのおやつ

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    人として生まれたことの意味 余命いくばくもない主人公が最後を過ごすことにした「ライオンの家」。
    まだ若いのに突然突きつけられた死の切符に戸惑い、怒り、絶望し、一縷の希望を託し、また諦めてここにやってきた彼女は、ライオンの家の素晴らしいスタッフや自然環境などに恵まれて、少しずつ自分を見つめ直します。
    最終的には穏やかで満ち足りた旅立ちを迎えるのですが、こんなふうに最後を迎えたいし、こんなふうに見送りたい。
    手元に置いて折々に読みたい書です。

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    2025年12月18日
  • 光の帝国 常野物語

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    密かに暮らす人々 いわゆる「超能力」一族という位置付けになるのでしょうね。
    彼らは市井に紛れて目立つことなく暮らしている。
    故郷を離れ、一族以外の人たちと血を交わらせ、その場所に根付きつつも何かがあれば再び一族は集結する。

    彼らは目立つことを好まず、極力表に出ない暮らしをしていて、そのあり方は「淡々と」しすぎているようにも感じます。
    多くの人が知らない存在。
    けれども、なくてはならない存在なのです。
    現実世界にこんな一族がいて、もしかしたら隣に住んでいる人がそうかも、と想像するのも楽しいし、もしかしたらわたし自身が「時が来るまで」封印されているのかもしれないし。
    そう想像するのも楽しいもので

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    2025年12月18日
  • 狐笛のかなた

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    上橋菜穂子は裏切らない ……なんて偉そうなタイトルをつけてしまいましたが、本当にそうだと思う。獣の奏者しかり、鹿の王しかり。

    こちらの小説は「日本っぽい」場所を舞台としたファンタジー小説。どこか懐かしさを感じる景色、描写、温もりを感じ取れるだろう。
    そして、読者が予想する展開を少しずつ裏切り、ラストに「そ、そう来るか」と思わず漏れてしまったと同時に、なんと素晴らしい物語かと涙がこぼれ落ちた。

    ファンタジーとして読むもよし、死生観を読み取るもよし、はたまた舞台となった場所の生活や文化を楽しみながら読むもよし。
    物語の上辺には現れない、層の深さが感じられる物語です。

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    2025年12月18日
  • 男ともだち

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    こんな関係羨ましい すごく好きか、すごく嫌いかで評価が分かれそうだな、と思う。
    男女間の友情、というには二人の関係は深い。
    それはもう、「ともだち」を超えている気がする。
    しかしそこに男女の関係はもちろんないし、お互いに気の置けないあけすけな会話で、自分をよく見せようとか好きで居てもらうために媚びるとか手加減するとかがない。
    つまり、本当に「素」を見せて見せられ、かつそれで嫌われるとか離れるとかの不安もないのだ。
    普通、人は自分の嫌な部分を晒さない。
    相手によく思われたい、嫌われたくないからだ。
    神名とハセオは違う。
    ありのまま、素のままで互いを受け入れて認めている。
    それは、信頼以外の何もの

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    2025年12月18日
  • 西洋菓子店プティ・フール

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    甘いだけがお菓子じゃない 様々な人物による、スイーツと絡ませた群像劇。
    著者のスイーツに関する知識、そしてそれらを際立たせる物語の構成に脱帽です。一話を読み終えるたびに唸ってしまうほどに大好き。

    甘いだけではない。
    甘さを引き立てるための苦味、酸味があってこそ。
    恋もまた、スイーツと同じ。
    苦味や酸味があるからこそ、記憶に残るのです。

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    2025年12月18日
  • 流浪の月

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    常識って、普通ってなんだろう 一見すれば、19歳に寄る少女の誘拐・監禁。
    多くの人が眉を顰め、少女に同情し、19歳を糾弾するだろう。
    しかし、二人の間に何があったのかを知るのは彼らだけ。
    周りは憶測と決めつけからしか判断をせず、真実を言いたいのにいえない少女に対して「酷いことをされたから」「傷ついているから」とさらに言いたいことを言わせないよう正義と親切の蓋を被せる。

    二人の関係性は二人にしかわからず、憶測と刷り込みから真実を見誤る周りは、その正義感ゆえに発せられた言葉と行動で二人を追い詰めます。

    私たちにできることは、自分の思い込みや刷り込み、常識は一旦置いて相手を「よく見る」ことなのだ

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    2025年12月18日
  • 上と外(下)

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    面白かった! 下巻は怒涛の展開で、クーンツの小説のように「これでもか」という事態が起きる。
    そんな中、ニコの存在感は格別だ。特にラスト、再会したニコの様子に心の中で拍手喝采してしまった。
    映像化は難しいと思うけれども、映画としても見たい作品でした。

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    2025年12月18日
  • 凍りのくじら

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    後半部からの畳み掛け 前半はほんの少しだけ入り込めず、客観的に読んでいる自分がいましたが、後半からどんどん引き込まれます。久しぶりに「この先どうなっちゃうの!?どういうことなの!?」とぐいぐい読んでしまいました。

    誰もが自分の居場所を探している。
    誰もが自分を認めて欲しい。
    誰もが自分は他の人と違うと思っている。

    ドラえもんのさまざまな道具を各章のテーマとし、生きにくさを持った主人公がそれらの道具と自身の人生の関わりを見出しつつ最後、「自分」としてなりふり構わなくなるのか。
    そんなに必死になるはずじゃなかった彼女を変えたのはなんだったのか。

    エピローグまで読み終えてからプロローグを再読す

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    2025年12月18日
  • 革命前夜

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    若者たちの思いと革命とジレンマと 音楽を志し東ドイツに留学した日本人の若者が、自身の甘さ、覚悟の無さ、才能について、音楽について、仲間について学び、気づき、挫折しては習得してやり直し、進化していく成長の物語。
    こう書くと「青春もの」っぽく、たしかに青春ものと言えなくもないのですがそこに東ドイツの当時の状況が重なることで深みが増してくるのです。
    青春小説だけれどもそれだけではない。
    国、というアイデンティティに縛られた若者たちの苦悩がそこにあり、それはベトナムからの留学生ニェットや北朝鮮からの留学生、李もまた同じなのです。
    それでも彼らは音楽を愛して止まず、音楽に苦しめられ、音楽に救われるのです

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    2025年12月18日
  • 夜空に泳ぐチョコレートグラミー(新潮文庫)

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    それでも生きていく いろんな人がいて、いろんな人生がある。
    関わりがないようで関わっていて、みんな互いに助けて助けられている。

    この本を読むと、人は1人では生きられないのだと心の底が温まる。
    ちょっとした偶然、ちょっとした思いやり、ちょっとした優しい嘘。
    そう言うものが歯車を回し、方向を決めていくのだ。

    読み終えた後に、言葉にならないものが胸を満たす。
    それは満足であり、片鱗であり、わたし自身も誰かに助けられ、誰かを助け、互いに織りなす巨大なタペストリーの一部なのだと気付ける勇気なのだ。

    人と関わるには勇気がいる。
    この一言が相手を鼓舞し、この一言が相手を失望させる。
    わたしたちはなんの

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    2025年12月18日
  • 慈雨

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    ミステリーという勿れ 人気漫画のタイトルをお借りしました。

    ジャンルで言えばミステリー、サスペンスになるのでしょう。ですが、トリッキーな犯罪や犯人逮捕の攻防戦を望むと肩透かしでしょうね。
    この小説は、限りなく現実に寄せているのだと思います。派手な演出もみんながあっと驚くようなトリックもない。
    でも、だからこそ朴訥な刑事の抱える16年前の事件に対する思い、正義感との狭間で苦しむ様子に共感できるのではないでしょうか。その意味ではヒューマンドラマとも言えると思います。
    長年連れ添った妻との絆、娘への愛、旅先での縁、そこから拾い上げるそれぞれの人生。そういったものと相まって、この「神場」という定年退

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    2025年12月18日
  • 孤狼の血

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    信頼とは、正義とは ヤクザものは苦手なため敬遠していましたがこれは読むべき一冊です!
    ベテラン悪徳刑事、大上と新人のひよっこ、日岡が互いを信頼し、絆ができていく。
    信頼は正義を越えるのか、正義は信頼を超えるのか。
    正解はないと思いますが、日岡が日岡なりの信頼と正義を尽くす姿に思わず興奮します。

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    2025年12月18日