小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
ホバート位相と名付けられた時間逆流現象のため、人は墓場から復活して子宮に還る。
そんな世界で死者の再生と売却を生業とするヘルメスは教祖をめぐる争いに巻き込まれるが……。
私的に設定が好きすぎてたまらない作品。
会ったら「さようなら」で別れるときは「こんにちは」
人は食べ物を「食べる」のではなく「戻す」
時間が逆に進む世界というだけでもゾクゾクするのに、こんな世界だからか作中のキャラの倫理観がまぁまぁ終わっている(笑)全てがチグハグ、それが面白い。
私、初ディックなんだけど、これ好き。
あと、単純に装丁が好きすぎる。カッコ良すぎる。ハヤカワ文庫のディックの文庫本、どの作品も装丁がめちゃくちゃ -
Posted by ブクログ
失恋で会社を辞めた主人公・貴子が、叔父が経営する神保町の古書店・森崎書店を手伝いながら、前を向いていく話。
てっきり本ばかり出てくる話(『本なら売るほど』みたいな)かと思ったら、そうでもなく、本はあまり出てこない。
でも、ちょこちょこ良いポイントでキーワードのように出てくる。しかし出てくる本は、文豪作品ばかりで、知らない話ばかりだった。これぞ、本屋小説の良いところである。
神保町には現役時代、よく仕事で赴いた。
だがその頃の私は、本屋巡りをするタイプの本好きではなく、お気に入りの書店のみで購入していたので、神保町を満喫するセンスがなかった。今考えると、とても勿体ない事をしていた。
何とな -
Posted by ブクログ
静かな人間ドラマの短編集です。
物語の奥にある“理系出身の作者ならではのエッセンス”が、じわりと効いてきます。
これがね、作品全体の透明感と説得力を底から支えていると思います。
登場人物たちは、特別な能力を持っているわけでもないし、劇的な事件が起こるわけでもない。むしろ、誰もが日常の中で抱えている小さな痛みや、言葉にしづらい後悔、そしてほんのわずかな希望を抱えて生きている。
伊予原さんは、その“人の心の揺れ”を、丁寧に拾い上げています。
だから詠み手は、気づけば登場人物の感情の軌道を、まるで自分のことのように追いかけてしまう。
特に印象的なのは、物語の構造そのものが“理系的な美しさ” -
Posted by ブクログ
ネタバレ「あんたもさ、子どもができたって言われてから今まで、うれしいって本気で思った一秒くらい、あったでしょ?すぐ別の気持ちに呑み込まれたのかもしれないけどさ、でも、その一秒だって誠実のうちだと思うよ」
「っていうか、いきなり百パーなんて無理じゃん!誠実への一歩目も、誠実のうちに入れてあげてよ〜」
何者で出てきたキャラクターやその周りの人たちの過去とそれからの話、といえどれも単体でも十分楽しめる短編集だった。
この作品を通して朝井リョウ先生の、どこにでもいる人の、日常の中で人に話せない、伝えにくいけど本人にとっては無視できない感情を掬い取るのが本当にうまいなあと思った。
・中高生が気軽に口に -
Posted by ブクログ
面白かった!同年代だから、土曜日学校終わって新喜劇観ながら昼食食べるのとか全く同じで、新喜劇の出演者やギャグもめちゃわかるし、懐かしかった。
コテコテの関西弁のおっさんのかけあいは、本当面白いけど、今の世代の関東の人には意味不明なワードが多いかもしれない。
「大阪人ならこうでなきゃいけない」みたいな型が、内輪にも外野からもあって、そうじゃない自分に居心地が悪くて、逃げ出したくて、頭冷やしたくて、、。「大阪人」に限らず、「長男だから」とか「営業担当だから」とか「体育会系出身だから」とか、誰しも周りが思い込んでいる型にハマらない自分に違和感を持つことがあると思う。慣れた環境を抜け出すのにパワーはい -
Posted by ブクログ
栄利子は人の行動や発言を拡大解釈して妄想を繰り広げて自分の中だけで解決策を見出し突っ走る。
だからコミュニケーションの噛み合わなさがあり、
無意識に翔子を支配しようとしたり、真織からの命令にも従順に従おうとした。
それが気持ち悪すぎて、読んでいて途中で体調悪くなってきた(笑)
友達関係においては全く栄利子に共感しない。
だけどこと恋愛に置いては私の中にも栄利子のような危うさがあるかもしれないな、、、とか思ってしまう。
支配する・支配される関係は良い友達関係ではないし、もちろん良い恋愛関係でもない。
恋愛が苦手な人間がいるように、友達作りが壊滅的に苦手な人間もいるんだな。
杉下に自分の元彼を見 -
Posted by ブクログ
ひかりちゃんが信じられないくらいかわいい。
よって星5です。
冗談はさておき、文句なし星5。
私は瀬尾さんの本をいくつか読ませてもらっているけれど
どれも「家族というのは血のつながりではない」
ということを伝えてくれている感じがして好きだ。
でもよく考えたら家族の基になる夫婦がそもそも他人同士なのだから、
血のつながりだけが家族じゃないって、当たり前なのかもな。
私自身はかっこつけて甘えるのが下手で
結局親しいママ友も出来ずじまいだったけど、
三池さんみたいな人だったら友達になれたかな。
あんなさっぱりしてる人の隣にいると
どこか申し訳ない気持ちになったかもしれないな。
あとできるとしたら -
Posted by ブクログ
ストラットが言う【人類の歴史は食糧の奪い合い】は、現実でも起きていて、この供給が安定している限り、他の科学技術の発展とその恩恵を受けられる時代に我々は生きている。
AIや関連の事業が発展することにより、電力がその内貴重な資源になってしまう未来もありうる。
食糧も電力も豊かなこの時代だからこそ、余剰のリソースで科学の発展は進む。
ただ仕事をして人生を終えるよりも、いずれは学術的研究の方面に進みたいと感じさせるインスピレーションがこの本にはあった。
もちろん、物語に憧れてすぐになれるほど、研究者というのは生ぬるいものではないと思うが、、、、
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。