作品一覧

  • ヒール 悪役
    5.0
    1巻2,090円 (税込)
    プロレスに「最強」を復権させる!――かましてなんぼですよ、この世界は 日経小説大賞『散り花』に続く、美しく切ないプロレス讃歌第2章 どんな遺恨も因縁も、リングの上で白黒つける。そうでなければ夢がない。一度リングで“死んだ”男の死闘が、光を失いかけたレスラーたちの心に火をつけた―― 札幌での立花と一ノ瀬の試合。週刊リングの寺尾は、一ノ瀬が立花の狂気を引き出したと書いたが、三島の印象は違った。一ノ瀬は立花の世界に引きずり込まれたのだ。この試合で終わってもいいと思わせる快感にも似た昂ぶり。甲斐の世界が対戦相手だけでなく観客をも手玉に取り、会場全体を支配するものなら、立花は二人だけの世界にしてしまう。一ノ瀬はそれに引きずり込まれ、呑みこまれた。立花はなぜジャパンに戻ったのか。総合格闘技への出陣は意外ではなかった。もともとそのスキルはあった。しかし、立花はプロレスに復帰した。(本文より)
  • 散り花
    4.1
    1巻1,760円 (税込)
    第14回日経小説大賞受賞! 虚実入り交じる世界で、最強を目指す。かつての輝きが薄れてしまっても、リング上で身体を張って闘い続ける男たちの生きざまを、乾いた筆致でハードボイルドに描き切ったプロレス小説 プロレス国内最大のメジャー団体に所属する立花は33歳。入門5年目で海外武者修行に抜擢されるなど将来を嘱望されていたが、今ではスター選手を引き立てる中堅のひとりに甘んじている。凱旋帰国直後の"事故"が立花から覇気を奪ってしまっていた。しかし「自分が持つものすべてをぶつける試合をしていない」という思いは熾火のようにくすぶっていた。タイトル挑戦権のかかった試合で、スター候補の若手に負けることを求められた立花は、衝動に駆られ、押し殺していたものを解き放ってしまった。血が騒いでいた……。

ユーザーレビュー

  • ヒール 悪役

    Posted by ブクログ

    とにかく面白かった。
    衰退してゆくプロレス界の現状と、集散離合するプロレス団体の内部事情をつぶさに描き、実にリアルな内容の小説だった。
    50歳を超えたレスラーの新田の去就。
    木山道場の立花、三島、森。
    敵対団体の不破、甲斐、一ノ瀬など。
    登場人物のキャラクターがそれぞれに立ち、それぞれの格闘シーンのリアルさの描写をハラハラしながら読んでいた。
    三島が木山の元で栗の大木を斧で切り倒す場面や、対戦相手とのセメントの攻防など、その場面を容易に思い浮かばせてくれるような臨場感があった。
    プロレス好きには大推薦です。

    0
    2025年02月02日
  • ヒール 悪役

    Posted by ブクログ

    ブック、ワーク、セール、寝る。今回も踏み込んでるな。
    試合も全編熱かった。

    何気に木山が最強説…笑
    一人だけグラップラー刃牙の世界の住人ですな。

    プロレスへの想いも各人語られて、アングルも立体的になってきた。続編期待してます。

    0
    2024年12月12日
  • 散り花

    Posted by ブクログ

    熱かった。一気読み。

    見てきたプロレスが近い気がしたら、やはり著者は同世代。プロレスの斜陽、乱立する新団体、世代交代、総合格闘技…わかる分かる。
    プロレスのタブーにもサラリと踏み込みながらも、プロレス愛が感じられて、良い距離感。

    唯一、出てくる女性たちの振る舞いが、おっさんの理想の女の妄想的なのが気になったけども!笑

    次作にも期待。

    0
    2023年10月13日
  • 散り花

    Posted by ブクログ

    面白かった。分かり易い単純な構成とプロレスという多少ニッチなスポーツに特化したエンターテイメントながら、そういう意図で書かれた小説といて大いに楽しめる。後半ややストーリーの説明に冗長な感じと、単純さを回避しようと急な展開が詰め込まれた感があるが、邪魔にならないおまけのような感じ。

    0
    2023年08月06日
  • 散り花

    Posted by ブクログ

    僕らが愛して、妄想して、そして絶望したプロレスの全てがここに詰まっています。

    良作。昭和のプロレスに熱狂した人にオススメです。

    0
    2023年06月13日

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