とにかく面白かった。
衰退してゆくプロレス界の現状と、集散離合するプロレス団体の内部事情をつぶさに描き、実にリアルな内容の小説だった。
50歳を超えたレスラーの新田の去就。
木山道場の立花、三島、森。
敵対団体の不破、甲斐、一ノ瀬など。
登場人物のキャラクターがそれぞれに立ち、それぞれの格闘シーンのリアルさの描写をハラハラしながら読んでいた。
三島が木山の元で栗の大木を斧で切り倒す場面や、対戦相手とのセメントの攻防など、その場面を容易に思い浮かばせてくれるような臨場感があった。
プロレス好きには大推薦です。