小説・文芸の高評価レビュー
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「みつばの郵便屋さん」第8弾最終巻
みつば郵便局9年目の秋宏。
みつばの街の住人との優しい描写に心が温かくなる。
何気ない日常を描いているように見えるが、私自身郵便屋さんや宅配の方とこんなに触れ合ったことはない。
街の人たちの住所や名前を把握するだけでなく、郵便を通じて心のやりとりまでこなしてしまう秋宏のコミュニケーション能力は桁外れと言っていいのではないだろうか。
第1弾で心に残った「自分がいないところで地球がまわってても意味がない」の言葉をこの巻でも改めて噛み締めることができた。
秋宏の新たな出発。そして秋宏とたまき、春行と百波の出発で締めくくられた晴れやかな作品だった。
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Posted by ブクログ
ネタバレ賢く家族思いの青年が、燃えるような青の炎を滾らせ、冷酷な犯罪に手を染めていく。第二の犯罪に手を伸ばしたとき、もう彼は戻ることはできないということを突きつけられるようで、読んでいて苦しかった。
秀一よりは人生を生きてきた自分からすると、もっとこうすればよかったのにと、色々と思いを巡らせては悔しくなる。だが、家族と学校以外にほとんど社会との接点を持たない、これくらいの年齢の子だからこそ、こういう選択を取ってしまうのかもしれない。
親心としては、子が死ぬこと以上に辛いことはないし、子の罪は代わりに自分が償ってあげたい、極刑を言い渡されるならば代わりに自分が罰を受けたい、くらいの気持ちになるのだと思う。それが子ども側からすれば、そんな親心を本当の意味で理解するのは難しいのだろう。
だからこそ秀一は、最後にあの選択をしてしまったのだろうか。
少年法の年齢引き下げ、廃止を求める声が大きくなっている今、何も考えず本当にその流れに任せて声をあげていいのか、考えてしまう。
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Posted by ブクログ
ネタバレ出だしから、ナカタさんによる骨の矯正が凄く面白かった笑
ナカタさんに振り回されつつも、刺激的な体験ができているホシノが少し羨ましい。
「いつか父を殺し、母と交わり、姉とも交わる」
という不吉な予言を残していた父親。
その言葉どおりになってしまうカフカ。
入り口の石を探すナカタ。
最後まで付き合うホシノ。
父であり猫殺しのジョニー・ウォーカー。
ホシノを導くカーネル・サンダーズ。
佐伯とナカタが出会ってからはあっという間だった。
正直、カフカの方は分かるようなわからないような、というかやっぱり強姦などの性表現が苦手。
ナカタとホシノの関係性が良く、今後は何か考える必要がある時はナカタさんならどうしたかな、と考えるようになるだろう〜と思ったり、今まで全く興味がなかったのに喫茶店でコーヒーを飲みながらクラシックを聴く楽しみを見出したり、ナカタさんのおかげで自由を得たという最後のホシノがとても良かった。
結局、カーネル・サンダーズはなんだったのか?
この世とあの世の話で、ナカタさんは事故の時に半分置いてきてしまったのか。 -
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ネタバレ大好きな作家さんの最新作!
主人公の妄想好きが共感度高くて、もはや胸が痛い(笑)
でもそんな妄想好きがバレたことによって、舞台の脚本を書くことになっちゃうのが面白かった!実際に舞台になった時の感動はやばかったなぁ…!しかも演者はリオウとアオ!!こころちゃんが思い描いていた通りの景色!最後の幕が明けたところの2人のピースサイン&満面の笑みが可愛すぎた…!!!
おそらくここの2人がこころちゃんを巡ってバトルんだよね…?やばい、楽しみすぎる…!
しかも、ラストの村雨チハル!!タイトルの「かくしごとっ!」ってそういうこと!?
続きが早く読みたいー!!! -
Posted by ブクログ
とんでもない本だった……何かに例えたり比べたりすることができそうにない、何を読んだんだ私は……
『結婚披露宴って何?なんでみんなーーねぇ、ほんとにーーなんでみんな、結婚を披露するの?』
幻が大金を生む披露宴の滑稽さに魅了される主人公、そこにのめり込んでやがてとんでもないことになるのではーーと予想しながら読み進めるとガクッと裏切られる、というか最後の最後まで予測がつかない。何度も出てくるどんでん、どんでん!という、披露宴の会場を一気に畳んで次の披露宴に備えるワードが象徴的で効果的。
誰にも見せない脚本を書き続ける主人公。ト書きで語る自分と世界。おれの新郎。神社と神。
もう本当に最初から最後までずっと面白かった。浜野が抱くどの発想も感情も、絶対に私には思いつかないし、思い浮かんだこともないはずなのに、こうして語られるとなぜかすとんと自分の中に落ちてしまう、分かってしまう(気がする)。とんでもない本だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ表題作は、警察小説アンソロジーに掲載されていた作品。
すごく面白かったので、こうして本として出版されるのを待ってた!
嬉しい作品です。
しかも、短編集の他作品は全て書き下ろしという、胸アツ過ぎる一冊!
所轄の刑事だった弓木巡査部長は、警部補昇任試験の日に急性膵炎で救急搬送され、入院。半年後にようやく復帰したことから物語がスタートする。
相棒は新人刑事の隼太。
一話目ではあまり隼太に強く当たっていなかったし、病弱で走ったら息切れするし、すぐ休憩を取りたがるし、そもそも刑事の仕事がそんなに好きなわけでは無いという弓木さんって、おっとりキャラなのかと思っていた。
でも、実は人より見えすぎてしまう敏腕刑事で、優秀過ぎて異動願を(おそらく何度も)握り潰されているという弓木がおっとりキャラのわけもなく…。
うっかり者過ぎる隼太に、
「小僧のころに厳しく教育すればよく覚えて、後々役に立つようになる。かもしれない」
と言って、とにかくビシバシ指導していくスタイルだった笑
もう本当に面白いんだけど、3話目の『カッコウの巣』では、弓木さんの言葉にジーンときてしまったり…
最後の作品も、まさかの隼太の頑張りと弓木さんとの絆(?)に感動。
シリーズ続編、お待ちしてます!
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