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Posted by ブクログ
どうしようもない男と、そいつを一途に好きな女の両面エピソード
以下、公式のあらすじ
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高校の先輩、小田切孝に出会ったその時から、大谷日向子の思いは募っていった。大学に進学して、社会人になっても、指さえ触れることもなく、ただ思い続けた12年。それでも日向子の気持ちが、離れることはなかった。川端康成文学賞を受賞した表題作の他、「小田切孝の言い分」「アーリオ オーリオ」を収録。
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表題作の方は女性の一人称視点で描かれている。
高校一年生のときに男と出会い、恋人未満で友達のようなそれでいて近しいという不思議な関係のまま十数年
就職して遠距離になっても気になるあいつという、何とも昭和的な風情が漂う
男の方はまぁ、典型的な「だめんず」なので、「嗚呼なるほど、これがだめんず・うぉ~か~か」という妙な納得感がある
顔が良くて、仕草や態度も無頼を気取っていて、大学卒業後も定職に就かずに小説を書きながらもまったく受賞しないという体たらく
どうしてこんな男を好きになってしまうのか不思議ではある
ただ、次の「小田切孝の言い分」になると、男側から三人称視点で描かれているので、二人の関係性の印象がちょっと変わる
「私」と「あなた」だったのは、「大谷日向子」と「小田切孝」となることで、二人に対する客観的な視点が見えてくる
まぁ、それでもだめんずだし、だめんず・うぉ~か~だなという印象派大きく変わることはない
だけど、こんな二人って、割れ鍋に綴じ蓋のように、丁度よい関係なのかもと思わないでもない
・アーリオ・オーリオ
叔父と姪との手紙のやり取りのお話
個人的にはこっちの話の方が好みだな
多分、テーマは「距離」もしくは「距離感」だろうか?
叔父と姪という関係もそうだし、年齢差もそう
そして、手紙というツールを使うことで、やり取りに発生する時間を二人の距離として感じる
三光日というのは科学的には正しくないけど
コミュニケーションの取り方とその手間を考えると良い表現だなぁと思った
Posted by ブクログ
読書開始日:2022年9月19日
読書終了日:2022年9月24日
所感
【袋小路の男】
【小田切孝の言い分】
小田切孝は虚勢を張る。
つい弱音を吐くと、メッキが剥がれ、人が離れていく。
わたしは小田切孝がハリボテだと気づいているが、愛しているから離れない。
小田切孝もそれに気づいているから離れない。
でも近づきすぎると、小田切孝が自身の弱さを目の当たりにし、わたしもわたしで小田切孝の弱さを受け止めきれないかもしれないと不安に苛まれ、先に進まない。
それでも時間をかけ、進まないことこそが二人の関係性とお互いが気づき、袋小路のぺんぺん草になった。
【アーリオ オーリオ】
素敵なお話のようだったけど、理解ができなかった。
きっと自分は譲側であり、小島側なんだと思う。
でも哲のような、自然の中でも見えない自然にまで興味を示せる人間は、好奇心があってカッコイイと思う。
袋小路にはまってる。
反時計廻りに回った
なんて無謀なんだろう、なんて素敵なんだろう
Posted by ブクログ
プラトニックながら心は差し出す。
ただ期待したような反応がないだけ。
恋愛って大部分がそういうもんじゃなかろうか。
差し出したものと同等のものが感じられる恋愛は、
相当の観察と場慣れの成果だと思ってる。私は。
(少数派なのかも。わからない。。)
それでもどちらかの熱量が大きくて、その比重のデタラメさをもろともしない恋愛が、これなんだろう。
何度も傷を作って、泣いて、不貞腐れたり、腹を立てたり。そして落ち着いてホームと言うべきこの場所へまた戻る。そんな長くて辛い恋愛。
その大きな気持ちを受け取る男は、女のことを適当にしているわけではなかった。
《饒舌で自分の思うところはもちろん、関係のない仕事の話や友達の話までもしたがる。概して彼は聞き役に回ることを不快に思わなかった》
から解るように、一方通行と思われた恋愛にちゃんと応えていた。ただ、女が気づかなかった。空回り。
騒がしく空回りしながらも離れない2人を微笑ましく読みました。
小田切孝の言い分 を読んでから読み返すと全然違った話になって、再読おすすめです。
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