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1988年北海道千歳市。クリスマスイブの夜、十三歳の浅葉悟は、父の机から「血のついたコート」を発見する。テレビは白いワゴン車が絡む女児殺害事件を報じ、警察は町を巡回していた。父の乗る車もまた白いワゴンだったのだ。平穏な日常を守るために、悟は少し離れた林に行き、「血のついたコート」を焼くのだが、その一部始終をクラスメイトの見船美和に見られてしまう。見船は悟に「私といっしょに、犯人をさがしませんか?」と意外な提案を持ちかけるのだった。
乙一氏絶賛――目隠しをされて夜のドライブに連れ出されたような緊張感と暴力。なんて心を抉ってくる小説なんだ。胸が引き裂かれた後、食い散らされるような読書体験だった。
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Posted by ブクログ
貴方は、子どもの頃にクリスマスプレゼントを見つけたときの感情を思い出せる?
私は「中には何が入ってるのかな?」ってワクワクしながら、リボンを解いて包装紙を綺麗に剥がすのに必死になってた。一気開けるのが勿体なくて、ペリペリとすっごい時間をかけて包装紙を剥がしてプレゼントを開けた覚えがある。
この小説はそんなクリスマスやプレゼントに関係ある心抉るもの。読み進めれば進めるほど、皮膚をベリベリと剥がされるような激痛がはしって痛い。本当に痛い。スラスラ読みやすい文章のなかに、しっかり抉ってくるあたり著者は凄い。主人公の浅葉が冒頭「こんなプレゼント欲しくなかった」って言ってるんだけど、最初から最後までこの小説は正にそうだった。子どもの頃に例え中学生とはいえ、こんなプレゼントもらったら、私だったら発狂する。凄い抉る内容なんだけど、中学生を主人公にここまで書けるのは読んだことなかったので星5。
最後に、この小説に青春と呼べるような春はない。本当にない。冬しかない。しかも、極冬。ここに詰まってるのは、サスペンスで皮膚が剥がれ落ちるような痛い冬。そういうのが好きな人はお勧め。
Posted by ブクログ
冒頭は、クリスマスに中学1年生の主人公が父親の部屋で血まみれのコートを発見したことから始まる。
家族の、というより自分の日常を守るためにそのコートをこっそり燃やそうとするけれど、クラスメートに見つかってしまう。
そんなドキドキの展開から始まるのに、意外とその後は中学生の初恋?違う意味でドキドキの楽しい学校生活の描写が続く。のに、時々不穏な予感がしてちょっとゾワゾワしながら読み進める…。
が、ある所から話は一変。
ジェットコースターのような怒涛の展開でとんでもないことになっていき、最後まで駆け抜ける。
終盤までは(いや何これ、現実感無さすぎだろ)とB級ホラーみたいに思っていたけれど、自分も中高生の頃、家族のことにそんなに興味持っていただろうか。とヒヤリとする気持ちもあった。
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