小説・文芸の高評価レビュー
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ネタバレ「カラスの親指」で活躍したあのメンバーが帰ってくる続編ということで、前作も再読してから読んだ。テツさんの大掛かりなペテンにまんまとはまってから数年、詐欺から足を洗って暮らしていた武沢の前に、詐欺師に欺された母親が飛び降りを図ったという少女キョウが現れる。取られた金額の回収と、組織を白日の下に晒すために、武沢は一度限り再び詐欺を働くことを決意するーーー。
とはいっても、この作品だけに一筋縄ではいかず、後半になるにつれ明らかになる武沢の本当の計画、そしてそれだけではない今回のストーリーの全貌、、、と、前作と同じように二重三重に張り巡らされた仕掛けと伏線のオンパレードに、舌を巻くばかりだった。やはり -
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ネタバレエッセイ的な要素もある。
分かる分かると頷くとともに、こんな精度で物事を捉えて整理しているのかという驚き。
小川さんの脳内にお邪魔させてもらうことで、自分にも起こりうることを、著者の専門性、主観から垣間見させてもらった感覚。
エッセイとか小説って、認知はしているんだけど、手触り感の無い事象とを橋渡ししてくれるから好き。
小説を書く人は小説が好きだと思う。何かの小説を読んで感動し、自分でも同じような ことがしたい、と願って小説を書きはじめる僕もその一人だ。 とはいえ、小説で得た感動を、小説で表現しようとする行為は間違っている。
実は 「間違っている」という強い言葉を使う自信はないのだけれど、 -
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古代エジプトが舞台のミステリー小説
主人公は亡くなった自分の心臓のかけらを探しに現世に戻ってくる。
また、現世では太陽神ラーを崇拝する王のミイラがなくなってしまい、これは、神官の葬送の儀を拒否したからと騒ぎになった。
古代エジプト文明の文化とミステリーがうまく混ざり合っていて面白い。
ミイラが亡くなった理由自体はそこまで驚きはないが、古代エジプト文明に絡めて謎が解明されていく過程が読んでいてワクワクした。
また、文明のことを全く知らなくてもスッと頭に入ってくるのは、描写がとても上手いからなんだろうなと思います。
主人公たちエジプト人だけが登場人物では、エジプト文明の宗教観念で謎がすべて丸め -
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家の歴史を、キズを、ちょっとしたへこみを、スケッチしていく青年。
青年は幼少期、この家で薮さんとスケッチをした。
薮さんは棟上げ式の時に谷川俊太郎の詩を読んだ。大黒柱に籐を巻きあげ、左官には厳しかった。
二代目の緑さんは、夫の東南アジアへの転勤について行ったが、現地の暮らしに慣れずに犬のマルタを連れて帰ってきて数学の塾を開いた。マルタは大黒柱の籐を齧った。緑さんは子供たちと話しながら丸つけをした。震災で亡くなった友人を想う。
三代目の圭さんと脩さん。脩さんには背中にイボがあった。愛とは何かを圭さんはいつも考えていた。彼らは子供を持つことを諦めたのだった。
「別れないために、できることって -
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ネタバレ前作に続き、本シリーズ二作目を読んでみた。
私の印象の残った章は、妻と子2人を残して、早くにあの世へ行かなければならなかった男性の話。
死んでしまう前に夫と約束したのであろう妻である女性は冷静に、淡々と式の準備を進めていったけれど、式場スタッフで、葬儀のプランに関わる清水と、僧侶の里見は彼女のその姿にいつか崩れてしまうのではないか心配していた。
その姿を見かねた里見が出棺の日の朝に彼女に何かを伝えたことで、彼女はようやく葬儀の中で涙を流すことができた。しっかり者の長男に、父にあんなことこんなことを教わったんだと母に伝えてやっと送り出せる。そんな健気な姿に心打たれて朝から涙した。 -
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5つの星では到底足りないほど、いい作品に出会えた。
この話は20世紀初頭
女性初の単独飛行で世界一周へ挑む
エイミー・イーグルウィングが完走目前で
機体もろとも突然の失踪を遂げたこと。
また1939年に第二次世界大戦開幕の直前の時期、
民間機(現 毎日新聞社)として
純日本製の飛行機「ニッポン号」が日本人7人を乗せ
赤道を2回通過する正真正銘の世界一周飛行を
果たした2つの事実を織り交ぜたフィクションだ。
読んで率直な感想は
「めちゃくちゃ長かったけど、ものすごく良かった」。
私自身は
エイミーのモデルになった、アメリア・イアハートのこともニッポン号のことも全く知らずに生きてきしまった -
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ネタバレ著者の作品は初めて読んだ。最初の火星から来た男からめちゃくちゃ面白く、これがずっと絶版だったのかと驚いた。
物語を読む中で、主人公の葛藤や迷い、自己肯定感の欠如が見えて来ると、自然と肩入れしてしまうが、そんな主人公が同時に他者に残酷な態度や考えを取る。その時の自分が揺さぶれる感覚がほぼ全ての短編で感じられる。「あなたもそうでしょう?」と言われているような。
「ベティ」は切なかった。最後のパラグラフを読むと著者が急に出てくるような気がして実体験を元にしているのかと思った。「旅行記事」のラスト、サンドイッチの白いプラスチックで目を隠し口紅で顔を赤く染めた人間たちと、燦々と輝く太陽と青い海のコン
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