小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
自分の1年間の労働の対価と世界一周旅行の値段が同じ、という事を、自分の労働の価値に繋げていくのが美しいと思った。意味ではなく、価値。実際に世界旅行に行くわけではない、という事に意味がある話だな、と。世界にバズってる商品の工場で働いているとか、飛行機の部品の工場で働いているとか、そういうことではなく、仕事に世界と繋がる意味を持たせる事に意味がある、みたいな。自分の仕事の意味を、自力で世界に繋げていく。労働を一年分、すなわち世界を見た、と捉える。そういう意味で、発給のかわり映えのないライン作業の仕事を肯定する。
世界旅行が遠のく事を意識しながらも、りつ子に電車賃を貸して、母にランチをおごって、雨水 -
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ネタバレ文が谷さんに小児愛者と嘘を伝えたのは、谷さんが長年気にしている胸部のコンプレックスが悪化を防ぐためであり、相手が地の果てに落ちるのを回避する代わりに彼はいつも自分を生贄にしていると思った。
更紗の時も、自分が世間から白い目を向けられると自覚していながら、更紗の幸せを優先していた。
だけど決定的な相違点として、更紗の場合には文自身も幸せで開放的な気持ちが含まれているように感じた。一方で谷さんとの交際期間は寂しさを埋める、傷を舐めあう関係だけを求めただけで、幸福などとは程遠いと思った。
また亮くんの転落に関する参考人という形で、再び文は警察での事情聴取を受けたわけだが、その時にいつも冷静な彼 -
Posted by ブクログ
現時点での読書人生TOP5くらいのワクワクでした。間違いなく星5です。 ベッドをゴロゴロしこの本を手にとった自分やどこかの神に感謝しました。
一人称視点で始まり、認知できる情報から仮説を立てていく描写が非常に上手く読んでて悶えました。
人物が単に行動するのではなく、現在の自分の能力では完璧な理解はおそらくできないと認識した対象について、どう対応するか、理解しようと手こずりながら進んでいく姿がドツボで心踊ります。
テーマにも引き込まれました。緊急事態に人々が連携しようと動く姿、必死に今それぞれでできる事に取り組む人類の様子に胸熱でした。こういう世界がいい。
登場人物たちが、自分のためだけじゃ -
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ネタバレぇー、良い!
正直、たまたまのジャケ買いみたいな感じで読んだので(笑)、特に期待はしてなかったんですよ。
でも、何ていうか、絶妙!!
すべてがよい塩梅でした。(私にとって。)
人々が持ち込む話題の暗さ・深刻さも、深刻過ぎず社会的過ぎずに日常的で、でも世間話というのとも違って、日々の暮らしの中で起こったら十分にツライレベル。最近流行る小説は、ガッツリ正面から社会問題に組み合っているような物も多く、何というか、疲れているときには読み始めたくならないこともあるし、感じるところもある分疲れるというか。そうでなければ、ちょっと一気におちゃらける方へ触れる物も多い気がする。若しくはミステリー。でも、この -
ネタバレ 購入済み
自分を大切にしようと思える本
悲しさや優しさが入り混じる、温かい物語。
強さ、生きるということ、助け合い。
野宮薫子は夫の公隆から離婚を切り出され、弟の春彦を亡くし、荒んだ生活を送っていた。そもそも薫子はつらい幼少期を過ごし、真面目で生きにくいところがある。
そんな折、春彦の遺した遺言書を通して春彦の元恋人だという小野寺せつなに会う。
せつなが薫子に料理を作ってくれたり、カフネの家事代行サービスでやっている週一のボランティアに誘ってくれたりして、薫子を絶望の生活から救い出す。
薫子はせつなとペアでいろんなお宅にボランティアに行くうち、生き生きと活力を取り戻す。
せつなが料理をするシーン、人に正直に真っ直ぐに言葉を放つとこ -
Posted by ブクログ
最初の文革のところは知らない単語が多くて難しかったが、それ以降は大丈夫だった。翻訳がとても上手い気がする。風景や感情の描写も、科学の話も読みやすかった。
ストーリーは絶望的な出来事が次々と起こって、かなりスリルがあった。後半は三体世界に関する情報がどんどん出てきて、話のスケールが徐々に地球から宇宙へと広がっていくのを感じられた。
登場人物も一人一人がすごく魅力的だった。みんな知性があるか、自分なりの思想や軸を持っている。ゲームの中の環境や歴史上の人物も想像しやすかった。
科学に関しては、天体の相対的な位置や通信の話は普段仕事でよく触れていることもあって、読んでいて面白かった。一方で、最後
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