【感想・ネタバレ】夜明けのはざまのレビュー

あらすじ

『52ヘルツのクジラたち』で本屋大賞を受賞!3年連続、本屋大賞ノミネート!! 自分の情けなさに、歯噛みしたことのない人間なんて、いない。 死を見つめることで、〝自分らしさ″と〝生″への葛藤と希望を力強く描き出した、著者渾身の感動作。

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Posted by ブクログ

 『わたしたちは、何かを手に入れて、何かを失う。己の手の中に残ったものと失ったものを数えて、嘆いたりする。でも、大事なのはそこから得た喜び、得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切なのだ。それらは、誰かに繋がれていく。』というフレーズが心に響きました。
 この物語は芥子実庵という葬儀屋が舞台となり、関係する人々の日常や葛藤、それぞれの苦しみや気付きが描かれています。
 人は誰しも取り返しのつかない後悔や、得られなかったことへの執着など、さまざまな痛みをもっているんだということを実感しました。
 私はそのような気持ちを解決したり昇華したりできないことを苦しい、と感じていました。
 ですが、解決そのものが大切なのではなく、それを苦しみ続けたり、解決しようともがいたりすること自体が何かに繋がるんだ、ということに気付けました。

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2026年02月01日

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葬儀屋で働く主人公や周囲の人々にまつわる差別や価値観の押し付けに向き合っていく話。

いつもながらの町田そのこだなあと思いつつ読みましたが、各章ごとに話の区切りがあり、それぞれに理不尽なことへの憤りと、そこからの気づき、一つの解のようなものが提示されてゆく、それらがなんというかよい着地で、ざわざわしながらも少しホッとさせてくれるのでした(3章だけはちょっと違く感じたけど)。

この方のほかの作品もそうですが、差別や抑圧に不満や辛さを持ちながら、いつか自身も内面に差別を抱えていることを自覚させられてゆく、という合わせ鏡のような構造をわかりやすく見せるために、登場人物の内心の描写がとてもシンプルかつ丁寧にできているなと感心します。恐れ入りました。

ちょっと「いい話」すぎるとこで終わる感じは少し鼻につきましたが、総じてとても良かったです。

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2026年01月04日

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「そうされても仕方ない理由を探して、やり場のない感情に落とし前をつけようとした。そんなこと、しなくていいはずなのに」

「一緒に生きていくために大切なのは“しあわせな瞬間”だけではなくて、“相手のしあわせを考える時間”も大切なんだよ」

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2026年01月02日

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なんて「強い」本だろう。今年読んだ中で1番。体の中にひとつの芯ができるような。(私はまだまだそこまでは行きません)みんな自分の中でもがいてもがいて、自分の人生をしっかりと歩いて行く。「がんばれ」というエールさえ軽々しくて言えない。

でも、そこまで重くならずに温かい気持ちで読み上げさせる「町田そのこ」さん、すごい。私の中では、この本が大賞です!

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2025年12月21日

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好きなジャンルのお話。自分の体験できない職業を、文字を通して擬似体験できる、本の特権を存分に生かして書いてくださった作品。死ぬ時、こんな人たちに送り出されてみたい。と、ちょっと思う物語。

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2025年12月08日

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葬儀屋さんに関わる人たちのお話
死に向き合うようなライトなテーマではないし、読むと気持ちが重くなることもあるけど、そういうのも受け止めて乗り越えていくもんなんだよなぁと思ったりもしている。

町田そのこさんって、重い話でも読んでよかったと思えるから不思議。

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2025年12月06日

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人生のヒリヒリする日常が、葬儀会社の芥子実庵を中心に綴られています。

嫌な人物や出来事を書くのがうまくて、人生って、生きるのって辛いなあ、それを読むのも辛いなあと思いました。

嫌なヤツが最後にしっぺ返しに合うわけでもないし、起きてしまった辛い出来事は消えるわけでもない、そこからどう立ち上がったり立ち上がれなかったりするのか、すごくリアルでした。

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2025年11月22日

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芥子の実の話が1番グッときたと思う
身近な人で死を弔ったことがない人は誰もいない
これは人ならば強制的にきてしまうもの
でもそこまでどう生きるかどう迎えるかは考えて生きていけるのかもしれない

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2025年11月19日

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自分の情けなさに歯噛みしたことのない人間なんて、いない。せめて、自分自身には嘘をつかずに生きていきたい。
と、帯紙にあった。
いつかもう一度読み返そうと思う。

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2025年11月16日

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私が葬儀社になるきっかけをくれた本です。
個人的には「夜明けのはざま」というタイトルがとても気に入ってます。
「夜=絶望や喪失」その夜を乗り越えるまでの葛藤を描いてあるのが「夜明けのはざま」です。
誰かの夜明けを支える葬儀社の仕事はとても素敵だと感じました。

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2025年11月13日

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共に生きる人の大切にしているものを、共に守れなくてどうする。
あーそれです。
思い当たるところありすぎて抜け出せない。

大切な人との別れは誰にでも絶対くるし、いましんどくても向き合わないといけない。
いなくなってからじゃ遅いし後悔しないように。
この作品の良いところは、対になる相手をずっと悪役にせず相手にも理由や葛藤があってこそのすれ違いなのだというストーリーも書いてくれるから好き。例えばほら、あの鬼滅みたいな。(?)

身近に死を経験した人、他人を妬み恨む人、理解し合えず苦しむ人、親孝行したい人、子がいる人。
たくさんの人に読んで欲しい。とても刺さる物語です。

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2025年11月04日

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ネタバレ

葬儀屋の話。
同じ世界観の何人かが順番に語り手を務める。
本当にすごく良かった。
そもそも葬儀屋への感情みたいなものにも変化があったと思う。今までは特に何も思っていなかったが、死という誰もが通るイベントに立ち会うと言うだけでも素敵な仕事だなと思えた。それぞれの働く人が自分の役割に誇りを持っていてそれも素敵だった。また、自分が女ということもあって固定観念のまだ強い地域での話ということもあって共感ポイントも多かった。女は仕事よりも家庭を大事にしなければならない等々。でもやっぱり佐久間の話が1番面白かったかも(最初と最後の子。)。最初では自分の仕事に誇りを持って親友を見送った時の覚悟みたいなのがかっこよかった。最後には彼氏と別れるが彼氏もいいと思える、でも彼のために仕事を辞めたくはないという葛藤で仕事を選ぶ姿も自分のやりたいことをしっかりと見えている感じが尊敬した。私がそういう人に憧れを持ってるからかもだけど。
話の前半は結構暗くて重かったけど、後半になるにつれてみんなが1回落ちても上を向いて歩いていく感じがしてグイグイ読めた!
あと、千和子の話も良かった。最後に相手に申し訳ないことしたなってというシーンで芥川(アロハ社長)がそんなこと思わなくていいんじゃん、恋愛は二人でするものだから、、、的な発言をしていて結構心に残った。最終的に2人とも若かったよねっていう結論に至るのもさらに良かった。大人の対応でかっこいいなと。なんだかんだ娘さんが母が元夫の恋人の葬儀手伝ってるのを叱るのも良かった。なんだかんだ喧嘩してもいい親子関係が築けていてほっこりした。
須田の回は結構イラついて終わってしまったかも。いじめてきた相手が家族を持ったことで過去を精算させたいがために自己満で心にも思ってない謝罪をするシーン。最低だと思った。相手の傷のデカさも知らないで、自分のやってきたことの重さも知らないで自分だけ楽になろうなんて酷すぎる。逆にこんな話をかける町田そのこさんがやばすぎるという見方もある。森原壱が死亡した回は語り手だった人の大人さに尊敬。自分の非を認めるって私はプライドがあってなかなか難しいことだと思う。今まで自分が信じてきた像を打ち砕くのと同じだから。でも、そこそこの大人がその常識を(しかも年下からの影響で)壊して、新しく思えるって私もこんな大人になりたいとひしひしと思った。
本当に面白かった。また読むかも!

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2025年10月30日

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今年の夏に読んだ「52ヘルツのクジラたち」も良かったけど、また違った雰囲気が味わえた本でした。
1日1組限定でお葬式を取り扱う「芥子実庵」での物語。故人とちゃんと向き合うことがどういうことか、葬儀を取り仕切る仕事に就いて、とても誇りに思って頑張っていても、身内にはこんなに不評なのか…そのあたりは読んでいて苦しい文章だった。

『壱との関係は、これ以上深度を増すことも、重なりを厚くすることもできない。だけど、これまでの関わりや繋がり、思い出、そういうものは決してなくならない。僕たちの中に、壱のたくさんの部分は残っている。-4章あなたのための椅子-』

10月頭に、祖父母宅の愛犬が亡くなった。「酷暑の夏は越せないかも」と言われていたのに、涼しくなるこの時期まで頑張ってくれて、家族にも心の準備をさせるように時間をかけて旅立っていった。いつも祖父母に会いに行けば、犬もトテトテ歩いて出迎えてくれて、ひたすら撫でるように催促してくるのがルーティンだったのに。ふわふわの毛並みも、忘れないからね( ;∀;)
この本読んで、思い出してうるうるしてしまった。

2025.10

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2025年10月26日

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たまには違う本屋さんに行ってみようと思い、いつもと違う街の本屋さんで、偶然出会った一冊。町田先生の作品は何冊か読んだが、この本は見たことがなかったので迷わず購入。町田先生の作品は心をこれでもかと抉ってくるが、この作品も例にもれず抉られた。葬儀社が舞台なので、死の話が続くが、それはタブーとは違う向き合わなければいけない現実。生と死が隣り合わせである事を改めて考えさせられる一冊。

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2025年10月13日

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ネタバレ

読んでる間、 ずっと悶々と『死』について考えさせられたけど、最後に圧倒的な『生』を浴びたような…
今の私の人生観を支えてくれる、大切な本になりそう

良くないと思っている偏見(男に頼る、女の幸せ)に他でもない自分自身が縛られている葛藤、あるよなぁ…

ある登場人物が「結婚か仕事か」で悩んでいて、選んだ道にちょっと驚いてしまった自分がいた
絶対に手を取ると思った

私も「あなたは先を行け」と言える生き方をしたい

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2025年10月05日

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ネタバレ

なんて壮大なんだろう。町田そのこさん。
『コンビニ兄弟』で初めて出会った作家さん。いつも読み終えた後にものすごい重厚感に圧倒される。読み終えた後に、達成感のようなものが胸に広がる感じ。長編映画を見た後のような、一人の、どこかに存在する誰かの人生をなぞったかのような感覚。作品についての感想を言語化することで自分の中の感情がラベルをつけられて単調になってしまうような気がして、詳しく感想を書くのが憚られる。とにかくまた一冊、素敵な出会いをした。

個人的には、宙ごはんの舞台でもある樋野崎市の名前をこの本でも見られたことが嬉しかった。

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2025年11月13日

購入済み

町田そのこ先生の作品が好きなので新刊を楽しみにしていました。
葬儀社芥子実庵を中心に物語が描かれる短編集です。
語り手は作品ごとに違っていますが、最初と最後の物語は芥子実庵に務める同一の女性視点で語られます。彼女の考えや物事の捉え方の変化がこの本の面白さのひとつだと思いました。
どの物語にも死が描かれ、語り手はその死に向き合うことで自分らしく生きることに悩み前に進みます。
この本を読んで改めて人生は取捨選択の連続で失ったものの大きさを感じて苦しく思うことがありますが、自分の大切なものを大切にできるようになりたいと思いました。

#泣ける #感動する #深い

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2024年01月17日

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家族葬専門の葬儀社「芥子実庵」。故人の最期に触れ残された人々は自分の人生を生きる決意を得るが、そこに至るには様々な葛藤も···。
出てくる男や年長者たちの男女観が古すぎて恐ろしい。一方でそれを間違いだと否定できない自分もいる。長年の慣習は倫理観とは関係なく、ある意味合理的であることもある。ただ問題なのは自分にとっての「そんなもの」が相手にとって同じではないということ。
「一緒に生きていくために大切なのは『しあわせな瞬間』だけではなくて、『相手のしあわせを考える時間』も大事なんだよ」

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

家族葬専門の葬儀屋で働く女性の話。
出てくる男がことごとく胸糞だった。
なくてはならない仕事だし、人々の行き着く先なのに、やっぱり職業に対しての軽蔑だったり、拒絶反応があるのもわかる。

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2026年02月02日

Posted by ブクログ

読んでて辛い気持ちになる本って好きじゃないけど、考えさせられることも多いから、無駄でもないのかな...

登場人物たちに向けられる悪意とか偏見とか、嫌な感情を浴びる時間が多すぎてしんどいけど、文章と話が上手いからそう感じるのだと思う。しばらく辛い気持ち。

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2026年01月28日

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芥子実庵という家族葬専門の葬儀社で繰り広げられる人間模様。登場人物達の葛藤や迷い、決意などを描き出すそれぞれの物語。
短編かと思ったらそうでもない、んっ?やはり短編か?みたいな話。死を扱う仕事である葬儀社を舞台に色々な人間模様を描いていた。

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2026年01月01日

Posted by ブクログ

死がテーマの本。大事な人を亡くしたとか、葬儀社側のお話とか
「死」というと、どこか冷たくて恐怖を感じるけどこの本からはそれを感じつつもほんのり温かさを感じた。死ぬのは、生きてるものが訪れる運命。だからこそ死に対してどう向き合うのか、を考えることが出来た。
生と死と重いテーマにしてるのに全体的に光が差し込むような感じだったから読後は考えさせられるよりもすっきりしたなー!

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

葬儀社『芥子見庵』を軸に、登場人物たちの視点が入れ替わる5章からなる長編です。
葬儀社で働くことの偏見、男女差別、学歴格差、実家の経済力の格差など、社会問題に対して、個人的にもがき苦しみ、最終的に自己決定して進んでいく。
そんな厳しい世の中を町田そのこが掬い上げて描いてくれている。登場人物と比較的共感できる章や、これは苦しくて読むのもつらい章…なんてのもあり、さすが町田そのこですね。
面白かったです。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

葬儀社『芥子実庵』に勤める方たちの、お話。

葬儀屋さんってこんなに偏見持たれてるんだっけ?と疑問もありつつ、人の感情を本人以外が動かすのって、そりゃ難しいことだなぁと。。

真奈の、仕事に対する姿勢や向き合い方が凄いと思った。そこを認められず『結婚のために葬儀に関する仕事をやめて欲しい』を貫いた純也を残念に思ったなぁ。

人の死に関するお話なので仕方ないけど、1冊読み終えるまでにたくさんの『死』が出てくる。葬儀屋さんのお仕事、大変だ。。

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2025年10月18日

Posted by ブクログ

生と死を見つめる重いテーマだった

楓子も愛奈も自分らしく生きるための
選択をした。

自分にとって何が幸せか 考えさせてくれる時間だった

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

読む前と読んだ後では葬儀屋の印象がガラッと変わる作品。各章の主人公全てがちゃんと生きていて、初めの方の章で印象が悪かったキャラクターが、後の章で主人公になってその背景が垣間見えた瞬間の納得感というか満足感は病みつきになる。

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

とてもよかったです。
途中、重くて読むのが苦しいこともありましたが、読後感は晴れやかで、いい話を読んだ、と思えました。
初めての町田そのこさん作品。
他のも読んでみたい!

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2025年12月23日

匿名

購入済み

葬儀屋さんの仕事のより深いところまで知る事ができました。想像以上に大変な仕事なんだとわかりました。

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2024年04月27日

Posted by ブクログ

「死」にまつわる仕事をしているうえでぶち当たる壁、世間体。死は誰にも平等なのに死はだれにも優しさを持つものじゃない。死に関わりながら生を考えぬく短編集

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2025年12月11日

Posted by ブクログ

深く考えさせられる…
町田そのこの描く風景は、
どこにでもある、誰にでもある
悩み、葛藤を切り取ったものだ。
でもそれは、同時に、
いつも見過ごしがちだったり、
答えが分からなくて目を逸らしがちなもの、
でもある。

そこに目を向けさせてくれて、
物語の登場人物と一緒になって考えさせられる。
そして、大切なものに気づかせてくれる。
気づいたような気になって、
満足してるだけかもしれないけれど…笑

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

地方都市の寂れた家族葬専門の葬儀社「芥子実庵(けしのみあん)」を舞台に、「死」と向き合うことで「生」や「自分らしさ」を問い直す人々の葛藤と希望を描いています。葬祭ディレクターの佐久間真奈を中心に、それぞれの登場人物が大切な人の死や自身の人生の岐路に直面し、もがきながらも明日へと踏み出す姿が、温かくも力強い筆致で綴られた感動作です

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2026年01月14日

Posted by ブクログ

覚悟と責任 私は覚悟と責任を持つことが出来ません。不安と焦燥に駆られいつも逃げてしまいます。逃げるなと育てられ、逃げても良いと教えられ、なんとか今まで生きて来ました。改めて覚悟と責任を持つのが大人だと思いました。

私はまだ道半ばです。出来ることなら覚悟と責任を持ちたくないと思いながら、それらに憧れている自分がいます。そんなことを思わせてくれる作品でした。

仕事に誇りを持ち、自分を諦めない。そして、そうやって築く人生には、心の澄んだ寄り添える人が現れ、共に人生を歩んでいく。私もそんな人生を歩みたいです。

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2025年12月03日

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