ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • 管見妄語 始末に困る人

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    バラエティに富んでいてとても読み応えがあります。眉間に皺が寄りそうな世情や政情の憂えと、「あるある!」と共感を呼びそうな家族の話が同じ並びで語られる様が、読み応えを増しています。
    エッセイはSNSより言いたいことが言えるのかな、とも感じました。

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    2025年11月28日
  • シークレット・オブ・シークレッツ 下

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    ネタバレ

    【シークレット・オブ・シークレッツ】 ダン・ブラウン 著

     これはすごいです! さすが、ダン・ブラウン!

     「トラブルの中心地に居合わせるという厄介な習性」のあるラングドン教授のミステリー&アドベンチャーのハラハラ・ドキドキはいつもの通り。すごいのは今回の主題です。脳(脳科学)、意識とは何か(局所性・非局所性)、夢や幻覚の原因、遠隔透視、さらには、死ぬときに何が起こるのかという「秘密のなかの秘密(Secret of Secrets)」を解き明かしているところです。トンデモ本かと思いきや、冒頭には「実験、テクノロジー、科学的成果はすべて事実」と書かれており、ほぼ一気読みでした。

     舞台が一

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    2025年11月28日
  • にじいろのさかな

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    今日のリンチョコでのコーヒータイムに、この色鮮やかな名作絵本を再読しました。何度ページをめくっても、心に優しさが広がるような、そんな魅力が詰まった一冊です。
    • タイトル: にじいろのさかな
    • 著者: マーカス・フィスター
    • 訳者: 谷川 俊太郎
    • 出版社: 講談社
    • 出版年月日: 1995年11月15日(第1版)
    • 対象年齢: 2歳~4歳くらい
    物語の最大の魅力は、やはり主人公のにじいろのさかなの絵です。
    キラキラと輝くホログラムのうろこが本当に美しく、ページを開くたびに子どもだけでなく大人まで夢中にさせてくれます。
    美しいにじいろのさかなが、その宝物を分け与えることを通して**「

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    2025年11月28日
  • 自殺プロデュース

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    自殺する瞬間を最高の一瞬に。
    そんなテーマで進んでいくのかと思いきや
    この結末は絶対に誰にも予測できない。

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    2025年11月28日
  • YABUNONAKAーヤブノナカー

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    ネタバレ

    途中から長岡友梨奈に自分を重ねていた。彼女は理不尽にあふれる社会に怒っているから。私も常に同じように社会に怒りを抱えて生きているから。
    友梨奈は怒って怒って怒っている。ペンの力から実力へ。この世の理不尽とペンで闘っても正義は果たされない無力感。

    セクハラ編集者や「ぶつかりおじさん」男性と闘うことになる経緯は私には痛切に伝わる。
    40歳を過ぎたからこそ、ただ嘆くだけではなく、次の世代のために目に見える形で闘いたくなる。友梨奈のように破滅的に闘うことはできないけれど。

    友梨奈の死後の木戸の気力復活は理解できていないので再読したい。
    最後に出てくるリコちゃんは救い。



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    2025年11月28日
  • ゆびさきに魔法

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    ネイルサロンで働く美佐と星絵の話。独立して店を独りで切り盛りしていた美佐が、ひょんなことから星絵を雇うことになり、世界がわーーーーっと広がっていく。どんな仕事も、やっぱり人。人との出会いや繋がりで広がっていくし、変化する。なんだか生き生きと真面目に働く二人に感動してしまった。わたしも、きちんと後輩を育てよう!元気をもらった!

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    2025年11月28日
  • 新装版 ダウン・ツ・ヘヴン Down to Heaven

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    ナバテアから続きで読んだ。
    巻末の解説のスホーイの乗り手の方の臨場感がすごかった。
    新装版は、フォントが綺麗なので、リーダビリティが上がってる。一度読んだものだけど、久々すぎて全てが発見だ。このシリーズは本当に好きなので読めて嬉しい。
    クサナギスイトは礼儀を知っている。敬礼をすべき時にはし、座るのを待つときは待つ。心配もする。
    当たり前のことだけど、そういうのができない人なのかと思っていたが、そうではなかった。人の名前も覚えるし、電車にだって乗れなくはない。地下鉄だけは嫌なのだそうだけど。

    そのクールさとは裏腹に、整備士のササクラには抱きつくし、カンナミにも触れる。
    そう言う人間ぽいとこが、

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    2025年11月28日
  • 望月の烏 八咫烏シリーズ10

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    漸く奈月彦の死の後の話。
    予想よりも、成長した凪彦がまともというか、
    地に足がついた周りが見える人物像で描かれていた
    澄生の、真っ直ぐなゆえの危うさにヒヤヒヤしつつ
    未だ本心の所在無げな雪哉にモヤモヤしつつ…

    次巻は雪哉に焦点が置かれた作品になるような予感がしているのは私だけだろうか?

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    2025年11月28日
  • パリの砂漠、東京の蜃気楼

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    ネタバレ

    臨界点を超えた関係の根拠は、どんなに丁寧に言葉にしても全てこじつけにしか聞こえないのだ。(P、37)

    この砂漠のように灼かれた大地を裸足で飛び跳ねながら生き続けることに、人は何故堪えられるのだろう。爛れた足を癒す誰かの慈悲や愛情でさえもまた、誰かを傷つけるかもしれないというのに。(P、72)

    寂しさは人を狂わせ、寂しさを盾に、人は人を傷つける。こんなに惨めなことはない。苦痛のない世界を求めているだけなのに、どうして人は傷つき傷つけてしまうのだろう。(P、88)

    酔っぱらっている時ほど、きちんとメイクを落としコンタクトを外し歯磨きをする。疲れている時ほど眠れないように。喪失感に苛まれて

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    2025年11月28日
  • 過疎ビジネス

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    地方自治の現場を長く歩いてきた者として、本書『過疎ビジネス』は胸を締めつけられるほどリアルだった。小規模自治体に人員も専門知識も足りず、複雑な制度の前で思考が止まり、コンサルの提案を十分に吟味できないまま事業が動き始めてしまう——そんな“構造的な弱さ”が、鮮烈であり、痛々しいほど描かれている。

    特に福島県国見町の救急車リース事業は圧巻だ。合理性が見えないまま突き進む行政、形骸化した議会、常駐できず深掘りしきれない地方メディア。町にとってどんなメリットがあったのか、なぜここまでのめり込んだのか——この「動機の闇」は最後まで完全には解き明かされない。しかし、その“説明不能”こそが地方行政の危うさ

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    2025年11月28日
  • 世界99 下

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    世界を、フィルター無しメガネなしの裸眼で見させられたような感覚。いつも通りのすごさだった。
    うわ!いつもこれうっすら思ってた、感じてた!という箇所がたくさんあって、それが言語化されていて、そういう部分は読んでいて気持ちがよかった。

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    2025年11月28日
  • かずをはぐくむ

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    ネタバレ

    ほんと、この人の言葉が好き。私が大切にしたいと思ってることを掬い上げてくれるよう。
    動画やゲームなどの人から与えてもらう楽しみだけではなく、自分で楽しみを創り出せる人になるためには、「感じる」「分かち合う」経験をいかにしてきたかだなと思った。


    ・今回改めて実感したのは、虫や草花や木々や土など、人間でない者たちの存在がいかに、子どもたちの才能を引き出していくかだ。「教室」で「人間」の話だけを聞くという特殊な環境に「education」を閉ざしてしまっては、あまりにもったいないのである。
    ・食べ物や、資源を社会で分け合うときも、厳密な数値や計算を提示すると、いかにも公平感を演出できる。だが、分

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    2025年11月28日
  • 雪の練習生(新潮文庫)

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    あと100ページほど残っている。最後まで読み切らなくてもいいと思うくらい満足している。良いとか悪いとかの程度で測れないほど素晴らしい。
    東欧や北極の澄んだ冷たさが書かれていて、知らないのに知った気になる。あたりまえの心の動きが、初めて見たもののように注意深く鮮やかに表現されている。
    生きてきて一番、日本語を読めてよかったと感じている。

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    2025年11月28日
  • スタイルズ荘の怪事件

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    『スタイルズ荘の怪事件』



    ご存知 アガサ・クリスティー デビュー作♥



    先日、"海外ミステリーオタク"
    ひまわりめろん師匠…が
    ホロヴィッツ を 読むなら まずは
    クリスティ 読んでからにして!と
    本当は言いたいw だ なんて言うんです!



    意地になるとかじゃなくって…
    そうかもなぁ……ってね思っちゃったんです!
    タイトル知ってても 読んだことない作品の
    多いこと多いこと……



    何から読んだらいいの?の質問に…
    オタク………ひまわりめろん師匠は


    『スタイルズ荘の怪

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    2025年11月28日
  • 老虎残夢

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    面白かった。舞台設定が中国の南宋時代と斬新。時代にあった情景描写や人物描写ができている。そこで本格ミステリが成立しているのがすごい。

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    2025年11月28日
  • 深紅

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    尻すぼみ感は否めなかったが、前半の描写は凄まじく、これまで読んだ本のなかでもトップレベルに情景が浮かんだ。第二章は引き込まれた。

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    2025年11月28日
  • 戦ぎらいの無敗大名

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    これは面白かった!!
    久しぶりのもう一回読みたいと思えた本でした。

    作者の「隷王戦記」は途中で断念してしまったので、ちょっと・・・と思ってましたが、いやいや期待以上。

    戦国筑後の盟主・柳川の蒲池家。嫡男の鎮漣(しげなみ)姫若などと揶揄されていたが、民のため、妻にみそめられたいがために強くなる。結果、本質が見える人には強く、頭がよく、義にもあつい、素晴らしい男。

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    2025年11月28日
  • 野生のうたが聞こえる

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    北海道に住むようになって四季の移ろいというのをとても強く感じるようになった。私が住んでいるのは都市部だけど、少し足を伸ばせば原生林が残っている。そんな場所に住むようになり自然や環境に対する関心が増したこの数年はちょこちょこと自然の美しさを感じられる本に手を伸ばすようになっていて、その中で読んだ一冊。
    20世紀前半に環境倫理学を提唱し、この分野の古典と呼ばれる本とのことですが、とても良かった。説教臭さやいたずらに危機感を煽るような雰囲気はまったくなく、著者が自然をどのように見つめ、何を感じてきたのかが表された美しいエッセイがまずあって、その流れで適切な自然管理・自然保護とはどのようなものなのかが

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    2025年11月28日
  • 十角館の殺人〈新装改訂版〉

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    アガサクリスティの「そして誰もいなくなった」を読んだ後に本書を読んだ。閉ざされた島で巻き起こる連続殺人事件というテーマが同じ中、どう結末をつけるのかワクワクしながら読んだ。
    目の前で起きている事件と過去の事件、二つの事件の真相が交差する時に「なるほど。そう決着がつくのか。」と納得した。上手く読者を惑わせてくるテクニックが一品である。さすが名作と名高い作品だ。

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    2025年11月28日
  • 言語化するための小説思考

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    日頃、小説家がどうやって小説を書いているのか不思議でたまりませんでした。
    また、世間で評判となっている小説のはずなのに、途中で挫折し積読になってしまうのも、なぜ??と思っていました。
    そういう時は、自分の読解力の無さや、センスの無さが原因ではと自分を責めていました。

    でも違いました。

    著者と自分の法律が違うだけ。
    とても救われました。

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    2025年11月28日