【感想・ネタバレ】竜胆の乙女 わたしの中で永久に光るのレビュー

あらすじ

「驚愕の一行」を経て、光り輝く異形の物語。

明治も終わりの頃である。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやってきた十七歳の菖子。どうやら父は「竜胆」という名の下で、夜の訪れと共にやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。
かくして二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを悦ばせるために行われる悪夢のような「遊び」の数々。何故、父はこのような商売を始めたのだろう? 怖いけど目を逸らせない魅惑的な地獄遊戯と、驚くべき物語の真実――。
応募総数4,467作品の頂点にして最大の問題作!!

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

これは面白かった!ラノベコーナーに置かれてあるのがもったいないくらい
内容についてはあまり言及できないが、読者は、ある「2つの違和感」を感じながら読み進めていくことになる。
あとはぜひ、自分の目で真相を確かめてもらいたい。

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2025年11月24日

Posted by ブクログ

序盤から痛い描写で読むのが辛かったけど、段々と「えっ…えっ?」と言う驚きの展開の連続。最後には涙と共に晴れやかな気持ち。
展開が面白いから是非最後まで読んでみてほしい

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2025年09月02日

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ネタバレ

 明治時代に病死した父の稼業を継いだ少女と共に暮らす下男や『商物』と呼ばれる美少年達が異形の怪異『おかととき』をとある遊びでもてなす怪奇幻想小説でおぞましくも耽美で幻想的な世界観に没頭し、とある一文を目にし「?」で頭の中が占められ、読後は「読書ってこんなに楽しいものだったんだ。」という再発見をした喜びで満たされた。

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2025年05月11日

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序盤からの胸くそ展開にあ、これ無理かも…と思った。
が、作品紹介文を希望に最後まで読んだらまあ衝撃的だった!

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2025年03月02日

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ネタバレ

何を言ってもネタバレになる系の話でした。(そんなのばっかり読んでるな……)
読み始めてすぐに、いくつもの違和感と不協和音に気が付きます。それらはわざとらしいほどにくっきりとした存在感を持っていました。勿論、それらは必要があってそこに存在していて、最後にはきちんとあるべき場所に収まりました。
これはファンタジーでホラーで、何より人生の物語でした。あらすじから思っていたのとは、本当に全く違う物語です。

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2024年11月08日

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ネタバレ

FUDARAKUのデビュー作。大賞作品。
少し甘めの星5。

非常にしっかりとした明治浪漫溢れる世界観で、引き込まれた。
これは下調べせず読んでほしい。

惜しむらくは、似たような形で有名な先行作品があること。その点と、後半の展開が少し駆け足気味で残念。

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2024年04月01日

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ネタバレ

最初の菖子の世界観が好きだと思って読んでいたから、途中で急カーブ入ってびっくりしたけど、最後まで一気にのめり込んだ。物語への誠実さで泣いてしまった。どこまで現実が反映されてどこから物語なのか、誰が話しているのか境界があやふやでもあって、それがまたリンクしていて良かった。

ただ、最初の竜胆の乙女の話だけの、怪奇ホラーみたいな世界観の話単体でも、吸ってみたいと思った。このままその空間にいたかったが、現実に引き戻された。
実際には竜胆のみの世界よりも、ラストの展開の方が手が止まらなかった。物語がどう終わるのか見たかった。自分がフィクションに対してずっと期待している感情がすくわれるようだった。
私にとっても菖子のような、大切な概念がどこかに存在するんだろうなと思う。

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2024年02月27日

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明治も終わりの頃。病死した父が商っていた家業を継ぐため、東京から金沢にやって来た十七歳の菖子。
父は、「竜胆」という名のもとで、夜の訪れとともにやってくる「おかととき」という怪異をもてなしていたようだ。
二代目竜胆を襲名した菖子は、初めての宴の夜を迎える。おかとときを喜ばせるために行われる、悪夢のような「遊び」の数々。
父は、なぜこのような商売を始めたのか……。


応募総数4,467作品の頂点、第30回電撃小説大賞大賞。それとともに、 ネタバレ厳禁の緘口令が敷かれた最大の問題作との煽り文句がつけられた小説。

表紙だけ見ると時代物系キャラ文芸かライトノベルっぽいのですが、内容はざっくりいうと耽美でありながら残酷な幻想文学。

ネタバレ禁止という事ですし、それに倣ってあまりストーリーについては深く語らないよう作風についてをメインで。
独自の世界設定と、その世界設定をきちんと読者に理解させる描写力が素敵です。特に、悪夢のような遊戯や怪異の描写と、華やかな人物や小物、色彩の描写の差異が激しく、幻惑されたような気分で物語に没頭できます。
とても好きな話なんですが、序盤のおかとときをもてなす宴の描写は痛々しく苦手な方も多そうですので好みは別れそう。

本の世界に浸る事が好きな人には特に沁みるのではと感じられる、「物語」の持つ力を感じられる素敵な一冊でした。

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2025年05月03日

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これがデビュー作なんて凄いなあ、と思う。舞台の書き分けが上手だし、明治という世界を出すために言葉ひとつひとつも丁寧に選んでいる感じが良かった。
残酷な描写が多いので若い子の読者をターゲットにしているレーベルなのに大丈夫なのかと思っていたら、読後は同年代の人たちに刺さるだろうな、という感想に。
面白かったです。

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2024年11月11日

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ネタバレ

物語は、三度、進化するというように、物語は途中、180度変わります。ラノベの皮を被った文芸作品。

新たな展開を受けいられるのであれば結末に圧倒され楽しめる。まさに最大の問題作。

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2025年09月18日

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ネタバレ

第30回電撃小説大賞大賞受賞作であり、“最大の問題作”として恐れられる異形の物語。
ラストにかけて世界が三度“進化”する構成は、読後の余韻をさらに深く、長く心に残します。

ところどころに登場する「私」の正体、章の終わりに記載されている時間の意味を考えながら物語を読み進めていく。
はいはい、明治異形ファンタジーものね、と思って読んでたら世界が一変する感じ!

グロテスクな描写も多いけどそこを乗り越えて読んでほしい……

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2025年07月10日

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とにかく話の始まりから不気味な物語
しかし半分くらい読み進めていくと、色々なことに納得させられ
最終的には、読んでよかったと思えました
すごく上手に完結された作品でした

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2025年06月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ある一行を境に物語がガラリと変わる。
ずっと地の文で書かれている「私」は誰なんだと、ここに驚愕のポイントが隠されているとは思いながら読み進めていたけど、まさかの展開となって驚いた。
改めてパラパラ読み返してみるとよくできてるな~と思う。

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2025年02月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とりあえず父と兄はクズすぎん?
前半、なかなか救われない展開に気持ちがやるせなくなったけど、後半嶺くんが込めた切実な思いに涙が出た。ほんとは嶺くん自身が、隣にいてあげたかっただろうにね。

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2024年05月21日

Posted by ブクログ

何コレ…世界観とイミフさが強烈!人を残虐に傷つけて異形を接待…怪奇な家業を継いた少女 #竜胆の乙女

■物語のはじまり
時代は明治の終わりころ、亡くなった父の家業を継ぐため17歳の少女が実家に戻ってきた。父から譲り受けた家業とは、夜おとずれる「おかととき」という異形をもてなすという不可思議なものであった。しかもそのおもてなしの内容は、人を残虐に傷つけるというな遊びで…

■きっと読みたくなるレビュー
独特の世界観と訳の分からなさが強烈な本作、これは確かに話題になりそうな作品ですね。全体的に若干の青臭さがありつつも、それがまた魅力。その反面パワーと勢いがありありと感じ取れました。

本作とても幻想的な強みに溢れているんですが、物語が混沌としていて、残酷で耽美な描写に優れているからだと思いました。

〇混沌
兎にも角にも、さっぱりワカンナイ。ずっーーーーーと、はてなマークが頭の上についたまま読み進めることになる。何故そんなことするの? この家業は何なの? 彼らは誰なの? おかとときって何モノなの? 【五五分十二秒】って何?

単に謎をいれてるだけでなく、不思議な世界にしっかりと誘ってくれる書きぶりが見事なんですよね。すっかりとストーリーに夢中になってしまいました。

〇残酷で耽美な描写
残忍な描写の数々、強い者から弱い者への厳しい台詞など、不愉快な気分になりまくりですね。ただこの汚らわしさの引力があるおかげで、花や色など細部にこだわった美しさが引き立たされているんです。そして死の世界、永遠の闇に踏み込んでしまったような恐ろしさもゾワゾワと伝わってきました。

そして登場人物では、なにより主人公がいい!圧倒的に推せる。辛い境遇に置かれた主人公なんですが、それでも歩んでいる姿が目に浮かんでくるんです。ラストは主人公を抱きしめたくなってしまいました。

どこにいるのか分からなくなる不思議な物語、先生の今後の作品に期待しちゃいます。

■ぜっさん推しポイント
さて、最大の問題作と名高いこの小説。ここまで何も語ってきませんでしたが少しだけ。

いつも面白い物語を紡いでくれる作家先生の皆さんには、感謝でいっぱいです。ただその物語も、作家先生のアウトプットだけで完成するものではなく、読者も一緒に完成させるものだと思っています。

単に楽しい読書の時間を提供してくれるだけでなく、知らなかったことの学び、新しい価値観の吸収、経験のないことへの挑戦、苦しみや悲しみからの救いなど、様々なことを読者が感じ取って完成となるのです。そして今まで読んできた本、すべてについて何も感じ取れない本などありませんでした。読書って、なんて素晴らしいんだろう…

物語が終盤に入った頃、ずっとこんなことを思いながら読み進めていました。最後の最後まで読んで、あらためて世の中のすべての作家先生に感謝したいと思ったのです。

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2024年04月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

うーん、この物語をなんと評していいのか悩む。

十七歳の少女が亡くなった父の代わりに"おかととき"と言う妖を持て成す役割を継ぐのだけど、そのもてなしは残虐かつ危険に満ちていた、という始まりはまさに和風ダークファンタジー。
作中、姿を現さない語り手の私は何者なのか?
竜胆の乙女は窮地をどうやって切り抜けるのか?
様々な想いに満たされ読み進めるのだが、物語半ばで明かされる真相に唖然となった。
まさに世界が逆転する感覚。
これは好きな人は好きそうだけどちょっと人を選びそう。

つまりこの物語は一人の少女の救いの物語であり、物語の力を信じる作者自身の物語でもあるのだ。

電撃小説《大賞》受賞作にして確かにこれは問題作と言えるだろう。

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2024年04月01日

Posted by ブクログ

これ、あんまり詳しく書いちゃいけないやつだ。
とにかく物語の世界観が良い。
二代目「竜胆」を襲名した菖子が目の当たりにする蠱惑的な地獄遊戯。
幻想小説のような雰囲気と竜胆の家業に隠された秘密には、思わず胸がときめいてしまう。
こういう作品と出会う度に「作家さんって凄いよな」といつも思う。

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2025年10月19日

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ネタバレ

物語の力を強く感じた。ギミックの種明かしのあと、この作品が始まったと言っても過言ではないと思う。この手のギミックが物語の威力を増すために使われていて良かった。

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2024年05月02日

Posted by ブクログ

本屋で目についた帯。

世界を一変させる、「ある一行」
ネタバレ厳禁の緘口令が敷かれた最大の問題作

帯の魔力に魅せられ、購入。


舞台は明治時代。父の死去に伴い、家業を継ぐために東京から金沢にやってきた17歳の菖子が主人公。父の仕事は異形の者を凄惨な遊戯でもてなすものであった。父はなぜこの仕事を始めたのか・・・
といったあらすじ。

物語の合間合間に違和感をもたらす一行が登場。その一行は触れられることなく、物語は進んでいきます。そして、終盤の一行で物語は爆ぜます。

世界をひっくり返されたような気持ちになりましたが、その後の展開は、個人的には気持ちが乗りませんでした。
物語の終盤では読解力に乏しい自分は置いていかれてしまいました。

序盤の世界観は好きでした。

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2024年04月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

驚愕の一行は、確かに効果的だったと思う。あの有名な綾辻行人さんの『十角館の殺人』を彷彿させるもので、ガラリと変わる展開は魅了させられる。
表紙が鮮やかで艶やかなので、文中の風景や情景描写はもっと艷やかであると良かったなと思いつつ、作者のあとがきとは裏腹に物語の仕掛けをメインで打ち出しているので、表現はあまり重視する必要はないか。

テイストも物語も違うのになぜな乾緑郎さんの『完全なる首長竜の日』を思い出した。
ファンタジーと現実が入り交じる小説だった。

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2024年03月10日

Posted by ブクログ

―物語は、三度、進化する。
読み始めから抱いていた違和感。物語の紡ぎ手である「私」の正体にモヤモヤしながらも読み進めていると、ある一行で、こうきたかー!とまさに天と地がひっくり返るようにストーリーが一変。そこからはもう、一気読み。
独特で幻想的な世界観と、先がまったく想像できないストーリーに引き込まれる、新感覚の読書体験。

【次に読みたい】
・世界でいちばん透きとおった物語/杉井光

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2024年03月01日

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