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Posted by ブクログ
外科医としてすっかり成長した隆治は、毎日の生活がいつもの繰り返しで、今までのようなドキドキや達成感がない。後輩の凛子も一人前になった。そんな時、大学の同期の伊佐の訃報をテレビのニュースで目にする。彼は、福島の復興のために奮闘している志半ばで交通事故に遭ってしまう。彼の生き様を見て悶々とする隆治に今度は福島の病院の院長が急死して、後継者がいず、地域医療が立ちいかなくなることを案じたニュースが目に入る。周囲の反対を押し切って、彼は福島に向かう。そこで出会った、理事長の三春、看護師の冴子など個性的で明るい人たちに支えられて、紙カルテを使って、アナログな病院で、院長として頑張る隆治。そんな時、冴子は病魔に侵されてしまう。終末期医療を担い、冴子が最後まで人間らしく生活する手助けをする。雨野先生は、外科医としてもっとたくさんの人を救って欲しい、若いあなたをここに縛り付けていてはいけない、そんな三春のあたたかさ。続編が楽しみです。
新刊の通知が来てすぐに購入、待ってました。
医療に対する自分の理想と、時にはどうにもならない現実が衝突して、自分はなんて無力なのだろうと思わされる、そんな医師の苦悩がよく描かれていたと思う。
30代の若さで過去に培ってきた経験や知識を駆使して、被災地でもある地方の小さい病院の院長になろうと決心した雨野先生の勇気には感動した。
外来から治療方針の決定から経営まで、どんなことも自分が主となって決断していかなきゃいけない環境、想像を絶するものがあるんだろうな。
命のはかなさ、医療の限界、理想と現実、そんなことについて深く考えさせられる内容でした。
Posted by ブクログ
感想
いつも面白くて一気読み。やはり雨野は作者の経歴を辿ってる?
微妙にある恋愛っぽい話の行方も気になる。そして次はどうなんの?
あらすじ
雨野隆治は、牛ノ町病院で9年目を迎えて中堅医師として仕事をしていた。震災から2年が過ぎても自分に出来ることが少ないと悩んでいた。ある日、医学部の同期だった伊佐が被災地で交通事故で亡くなったことを聞く。
隆治は伊佐がやってきたことを考え、病院を辞めて福島で院長が亡くなった渡辺病院に行くことを決意する。福島の病院に赴任して、外来と回診をこなす。
仕事には徐々に慣れてきたが、冴木という看護師以外には壁を感じていた。病院の経営や死体の検案など慣れない仕事をこなす。隆治は、頑張りすぎる看護師の冴木が体調を悪くするが、検査を受けないことを気にしていた。
冴木は末期癌だった。癌は治療の施しようがなく、隆治は緩和ケアを施すが、冴木は5歳の娘を残して亡くなる。理事長の三春は若い外科医を地方に縛り付けておく訳にはいかないと言って新しい院長を立てる。隆治は悩んだ末に外科医としてやり直すことを誓う。
Posted by ブクログ
タイトルを見て、んん??となる。雨野が外科医をやめるのか??そしたら福島へ行っての院長。
なるほど、中山先生の実体験に基づいて、雨野先生も福島、というわけか。どの程度実体験が反映されているのかはわからないが、中山先生もいろいろ悩んだんだろうか、と想像する。
ただ、前回までのシリーズで雨野先生の悩みがわからず、志半ばで友が亡くなったにしても、今回いきなりの福島、いきなりの外科医をやめる、だったので、ちょっと唐突感はある。地域医療に向いているとは思うが。
で、雨野先生。牛ノ町病院に戻るわけではないってこと?もう佐藤先生も西桜寺凛子も出てこないの?ちょっと淋しい。
これから雨野先生はどこへ行くんだろう…。
Posted by ブクログ
泣くな研修医シリーズ8作目。
「メスを置け、外科医」のタイトルに、隆治に何があったのだろうとカバーイラストに目を向けた。
東京・浅草にある牛ノ町病院の外科病棟は今日も忙しい朝を迎える。33歳、医者になって9年目。震災後の福島で医療支援をしていた友、伊佐の突然の訃報を知った隆治は…。
今作は、院長死亡で病院の存続が難しくなった福島の渡辺病院で、新院長として奮闘する隆治が描かれていく。患者や福島の人々と関わる中で「自分はどう生きていきたいか」その答えを見つけようとする姿に何度も胸が締めつけられた。
現役外科医の著者は、福島で地域医療をされたことがある。医療では救えない命を前に苦悶する隆治はきっとご自身の姿なのだろう。真っ直ぐで誠実。患者のことを第一に考える隆治にとって、福島で過ごした日々は自分に向き合う貴重な時間だったと思う。
これからも頑張れ、外科医・雨野隆治。
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