【感想・ネタバレ】茶色の服の男のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年04月14日

 クリスティの冒険ミステリー。主人公アンの冒険譚。当時の女性の生き方や考え方、社会的な通念をベースにしながら、主人公アンが生き生きと躍動する作品。イギリスから南アフリカへの船旅や謎の殺人事件の真相を巡る旅。

クリスティの初期に当たる作品の様だが、沢山の作品を読んだ後でも遜色無く楽しめる作品で、正し...続きを読むく「冒険活劇」に相応しい作品だ。
 主人公がとても魅力的で、感情移入しやすく、スリリングなアンの行動を楽しむ事が出来る。物語は主人公であるアンの目線と、登場人物であるユースタス・ペドラーの手記という形で進行される。アンが発表する冒険譚にペドラーが手記を提供した形になる。各々、全く別の目線から今回の冒険を捉えている為、物語は一本道なのだが違った見方を楽しむ事ができる。

 登場人物が秀一なのはいつもの事ではあるが、ミステリーの側面から見れば怪しい人たちばかり。悪の組織の親玉である「大佐」とは何者か。が話の肝になるのだが、誰もが「大佐」に見えてしまい、読者としてはアンの行動にヒヤヒヤさせられた次第だ。
 アンと船旅中に出会った、魅力的なミス・ペディグルーや彼女の知り合いである諜報部員のレース。殺人事件が起きたミル・ハウスの所有者であるペドラーと彼の秘書であるバジェット。その他にも癖のある登場人物達が生き生きと物語で躍動している。

 そもそもの物語は何の変哲もないアンの人生が父親の死により一変する。冒険を求めるアンであるが、プラットフォームにて男性の死を目撃し、ついでミル・ハウスでの奇妙な殺人事件に関わりがある犯人と目される「茶色の服の男」を探す旅がスタートする。被害者が持っていた一枚のメモから真相の追求が始まり、キルモーデン船での旅と登場人物達との会合が訪れる。
 舞台はイギリス→船上→南アフリカと進行して行き真相では衝撃的な結末が待っている。

 最後までだれること無く走り切っている冒険活劇でとても面白い作品だ。レースの人生に共感してしまい、彼が後々幸せであった事を願うばかりだ。

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Posted by ブクログ 2019年03月11日

ミステリーあり、恋愛あり、若くてきれいで無鉄砲な女探偵のものがたりで楽しく読めた。1924年当時、女性が活躍する小説というのは今と受け取られ方がどれくらい違うのかな?職業婦人に対する憧れと同じくらい結婚にも憧れる。今と変わらないように思うし、女性は女性らしくエンディングを迎えられたことにとってもうれ...続きを読むしい気持ちになったなぁ。

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購入済み

面白かった

A
2021年06月24日

なかなか楽しめました。
謎解きの爽快さはありませんが
違和感を感じながら読み進めて
こういうことかなと思ったら
また、新たな違和感が出てきて
最後になるほどとなりました。
なるほどとは思うものの
なんだこりゃ、とも思います。
嫌いではないけど。

#ほのぼの

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Posted by ブクログ 2021年04月09日

主人公のアンが若くちょっと生意気で、感情移入ができなかった。途中からペドラー氏の手記が織り込まれて物語が進められるが、そちらの方がよっぽど好感持てた。

アフリカ大陸の知識がないため、地名が出てきてもピンと来なかったが、一度訪れればもっと楽しめたかもしれない。

物語は悪くはなかったけれど、やっぱり...続きを読むアンの年上への態度が苦手…

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2016年02月11日

南アフリカまでの船旅をしている感じ。
行ってみたくなり、写真を実際に見てみたくて、ネットで南アフリカの写真を探したりした。

ミステリーとしても、謎とスリルがいっぱいで楽しい。
最後はちょっと、落ち着きすぎな感じのラストだったかなあ。

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Posted by ブクログ 2011年07月15日

主人公アンが生き生きと描かれていてとてもいい。他の登場人物たちもひとくせあって面白いです。
ミステリあり、ロマンスあり海外での謎の犯罪組織との対決、といろいろな要素があり終始楽しみながら読めました。
小学生の頃よく読んでいた冒険小説の雰囲気を久しぶりに味わえた気がします。

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Posted by ブクログ 2024年04月22日

アガサ・クリスティーといえば、ポアロやミス・マープルなどの探偵が活躍するイメージを持っていたが、この作品は彼らがまだ有名でない時期に執筆されたと知ってた。クリスティーの初期の作品であり、ミステリーではあるものの、主人公アンの冒険譚。

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Posted by ブクログ 2024年01月16日

若い女性が主人公の冒険活劇という点で新鮮味あり。もちろんミステリー要素もしっかり入っている。
話自体は文句なく面白いのだけれど、なぜか読み切るのに時間がかかった。クリスティー作品はいつもページをめくる手が止まらないくらいなのに。
読んでいる間は粗削り感も拙さも感じなかったけど、解説に、本作はクリステ...続きを読むィーの中では超初期の作品だと書いてあった。もしかするとそれが理由のひとつかも?
いつもクリスティー作品は星4以上をつけるけれど、なかなか読み進まなかった点で今回は星3つ。

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Posted by ブクログ 2022年03月29日

天涯孤独になったアンがロンドンの地下鉄で遭遇した事件をきっかけに、好奇心に駆られアフリカに行く
お転婆お嬢様系ヒロインの冒険活劇

思い立ったらすぐ行動するヒロインの性格のおかげで飽きることなくさくさく読める
けど自分と似たものを感じるからかヒロインにそこまで魅力を感じなかった…

脳の大部分は3歳...続きを読む頃までに完成するのに対し、私たちの行動に抑制をかける働きを持つ前頭葉は20代で完成する
だからアンのようにリスクを顧みず行動できるのはやはり若いうちだけなのだと思う。私もまた然り
でも個人的にはメリットのほうが多い気がしている
しばらくは人に迷惑をかけない範囲でやはり思うがままに生きていきたい
(今も、一人で青春18切符で東北を一周している最中に書いている。これは1週間前にふと思い立った)
ちなみに老化による機能低下は前頭葉が最も早いらしい

何を悪とするかは人によってもちろん違うわけだけど、この本のラストではアンの一言によって善と悪をはっきりさせずに終わらせているのが良かった
でも人の気持ちを弄ぶのは悪だと言い切るアンの考えには激しく同意!

✏女性は男性の備えている肉体的な力を崇拝する。その力とはすなわち、女性はかつては持っていたけれど、今は失ってしまったものだから

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Posted by ブクログ 2021年10月01日

ノンシリーズ
雰囲気としてはトミー&タペンスのような無謀な主人公の冒険物語。臆病者の私からすると、冒険に出るくだりも危険がいっぱいの旅も無謀すぎる!
解説によるとしつこく自分を登場させろと迫って殺人犯人にしてもらった実在の人物が「クリスティー自伝」に載っているらしい。

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Posted by ブクログ 2021年03月29日

アンの気持ちがよくわからなくてどうなってるのってなった レイバーンに対する気持ちが突然すぎて、エッてなってるうちにてんやわんやでハッピーエンドだった
ペドラーさんやブレア夫人もおもしろくはあったんだけど、ブレア夫人の初対面であれは嫌じゃない?
ボスが愉快な人物だったのでそこは面白く読めた

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Posted by ブクログ 2020年02月17日

この装丁はどうかと思うが。
若い時に読んでいたら、若い主人公の冒険ありハラハラドキドキの恋愛あり、でもっと楽しめたかもなー。
クリスティがこういう作品も書いていたなんて知らなかった。ラブリーな作品だと思う。

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Posted by ブクログ 2018年07月16日

ポワロやミスマープルを読み終えたので、ノンシリーズの第1冊目。船旅あり、鉄道旅ありで、旅気分を味わえると同時に、この時代の船旅、鉄道旅はどんな感じなんだろうと想像が膨らんだ。ぜひ映像で見てみたい。

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Posted by ブクログ 2017年08月10日

ミステリーの女王クリスティーの冒険もの。正直、中盤まで惰性で読んでいました。登場人物を憶えるのが苦手な上、どうでもいいような話ばかりなので(笑)。でも、実はどうでもよいということはないのですけれどね。中盤から俄然、冒険ものらしくなってきて、面白かったです。主人公アンが向こう見ずな性格だから冒険ものと...続きを読むして成立するのですよね。
一番新しい版だからか、とても読み易かったです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2015年11月03日

クリスティ初期の今風(でもないか)に言うならトラベルミステリ。推理的要素は薄い。当時のイギリスと南アフリカの雰囲気が伝わってくる。イギリスから南アフリカに向かう船から、テネリフェ島の雪をかぶった高峰が見えるという記述が気になり調べたら、テネリフェ島(スペイン領カナリア諸島)はモロッコ沖にある東京都ほ...続きを読むどの大きさの島だが富士山に近い高さの山があるということで納得。クリスティ自身も目にして記憶に残っていたのだろう。

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Posted by ブクログ 2012年03月18日

なんだか登場人物が多いうえに変装したり名前変えてたりするせいか、よくわからなかった! 途中でどうでもよくなってきた(笑)わたしはやっぱり頭悪いんだろーか。いちおう、ディーヴァーとかコナリーとか、ほかのミステリと呼ばれるものは普通におもしろく読めてるんだが、いわゆる「本格」に弱いのかしらん。クリスティ...続きを読むと相性が悪いのかしらん。旅の描写とか楽しいし、ラブロマンスものとしてだったらけっこうわくわくしたんだけれども。

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