小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
小説というよりドキュメンタリーかもしれない。
猿橋賞という女性科学者に贈られる賞がある。
猿橋さんは地球科学者だった。
そのていどの情報しか持ったいなかったが
猿橋勝子さんの物語に、どんどん引き込まれた。
前半で描かれる戦前の危うい空気感は
まさに今と同じものを感じ、うすら寒い感覚になる。
地球化学者だったのですね。
雨水の中のSrなどの放射性微量元素の測定方法を確立し、原水爆実験がもたらす海洋汚染の実態を明らかにした。
アメリカではその測定方法に疑いをもたれたため、きわめて不利な条件下で単身測定審査会に臨み、その正確性を示す。
一人の人間、女性の生きてきた道にしみじみと尊敬の念を覚えま -
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Posted by ブクログ
【初見の印象】
かの千葉雅也さんの著作。『現代思想入門』を読んで、敢えて白黒ハッキリさせないような姿勢に好感がある。
「勉強」というテーマは人生で永遠に問われるものだと思う。哲学にしろ、技術にしろ、処世術にしろ、学びたいという思いはある。私にとっての課題は、己の惰性であり、如何に自分のペースで継続をし得るか、この本から学べることを期待している。
【ちょっと読んだ印象】
(※「はじめに」「あとがき」を読んで)
「勉強」とは、端的に「ノリが悪くなること」という。今までの自分(たち)の感覚や価値観とは違うものが到達点としてある。逆に言えば、従来の振る舞いを停止して、立ち止まって考える営みなのである -
Posted by ブクログ
Yahoo!ニュースなどに載せた記事がページビュー数を伸ばすためにどうすればよいのか、試行錯誤した経験を書いたもの。とても参考になる。
著者は共同通信の記者からネットニュース担当に異動し、それまで書いていた「よい記事」がPV数を稼げないことから試行錯誤に踏み出した。
要するに「よい記事」の基準が違うということが書かれている。ネット記事(現代の若者向けの文章を含意)では読者の共感を得るような書き方が望ましいということだ。
個人的には「順接の接続詞、ワードを積極的に入れる」というのに衝撃を受けた。
つまり、「この先に何が書いてあるのかが見えないと読み進めてもらえないのでガイドすべき」ということ -
Posted by ブクログ
ネタバレ帯に300万人が泣いた!とデカデカと下品に書かれており、なんだこれと思ったのが最初の印象。
見事に覆された。
あまりにも儚くて、脆くて、切なくて美しいお話しだった。それでも確かに存在していた関係に、静かに心を打たれた。
記憶が80分しかもたない博士。
シングルマザーの家政婦と、その息子・ルート。
三人が、数学と阪神を通して、静かに関係を結んでいく物語。
小川洋子さんの描く「数学の美しさ」に心酔していく登場人物たち。そのまなざしや、ふとした仕草に宿る感情の揺らぎ。ものや人の機微を、ここまでやさしく、繊細にすくい取れるのかと、ただ圧倒され続けた。
博士は子どもに対して決して上から教えない。大人 -
Posted by ブクログ
読んでいて心が痛くなる部分も多くて、しんどかった。
でも町田さんの小説は心理描写が丁寧で、こうすればよかったのに、とかあそこでこう回避すれば、とか思ってしまうけど、なぜそうなってしまったのか理解できてしまう部分も多い。
美散も母親が早くに亡くならなければ、まま母があの人じゃなければ、妹が病気にならなければ、乃愛(茂美)も彼女の特性を家族が理解してくれていたら、などいくつもの「あの時」がある。
二人とも、ただ無条件に愛されたかっただけなのに。
とても読み応えのある、いろいろな感情に揺さぶられる作品でした。
やっぱり町田そのこさんの小説、大好きです。
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