小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
途中まで、エピソードがちょっと今までより
パッとしないかも?
と思ったけど、進むにつれておもしろくなったし
なによりラストが綺麗だしすっきりしていたし、
ちゃんと伏線回収というか、それまでの
エピソードの要素を必要だったものとして
構成されていてよかった!
成瀬も、婚活も、平安部も、ギャル僧も、
今後もいろんなアナザーストーリーを出して欲しい!!
→他の方の感想を読んで確かに、と思うところもあったので追記。
やっぱり成瀬ほどのインパクトはない。
読みやすい。ライト。
それがちょうどいい人、そういう気分じゃなかった人
どちらもいる。
主人公たちの年齢が、30代じゃなくて20代前半とか、若かったら光司の性格や行動も許せたのかもしれない。 -
Posted by ブクログ
あんなに村上春樹が好きだと言いながら、処女作を読むのはこれが初めてなのだった。多くの作家にとって、最初の作品ってその作家の全てが詰まっているって言うじゃない?今までどうしても手が伸びなくて、だけど今回初めて読みたいと思って読んだ。今だから楽しめたのかも。
いつも、冒頭から既に特殊な語りで、構えて読んでいるからか知らないけど空気も特殊だった。はっきり言って主人公の気持ちがよくわからないまま何かが起こり、周りが動き、主人公が行動して、話が進んでいき、前とは何かが変化して、物語が終わる。
・・だけど、これは読み始めから身近だった。何にもトクベツなところがなくて・・エッセイみたいな。主人公の感覚は私の中にもあるものだと感じたし、心が動いていることがわかったし、少なくとも共感できた、すんなりと。
『完璧な文章などといったものは存在しない。完璧な絶望が存在しないようにね。』
よくネタになる言い回しは、この本の冒頭だったのか・・村上さんはこの一節が書きたかったらしい。英語にするとなんだろう?
There's no such thing as perfect writing, just as there's no perfect despair.
やたらペラペラと内容のない軽口をたたく主人公が・・かなりアメリカン。女の子誘う時とか、どれだけくだらないこと言えるかってくらい喋るじゃない?
主人公のこれがどういう意図か・・照れ隠しか?気持ちを分散させるためか知らんが発せられる口から出まかせ(というか創作というか)が時々うざくてチャラいw よく思いつくねって感じ。
そしてユキにバサっとやられているのが面白かった。
『かつて誰もがクールに生きたいと考える時代があった。』
心に思うことの半分しか口にださないようにしていたところ、自分が、思っていることの半分しか語ることができない人間になっていた。
『語ることができない人間』?
語りたいと思っても?心の中にたくさんいろんなものがあっても?
『文明とは伝達である、と彼は言った。もし何かを表現できないなら、それは存在しないのも同じだ。』
え、え、どういうこと?
・・・パチン。 OFF。わからないけれども繋がっているのか?
『だけどね、人並み外れた強さを持ったやつなんて誰もいないんだ。みんな同じさ。何かをもっているやつはいつか失くすんじゃないかとビクついてるし、何も持ってないやつは永遠に何も持てないんじゃないかと心配してる。みんな同じさ。だから早くそれに気付いた人間がほんの少しでも強くなろうって努力するべきなんだ。振りするだけでもいい。そうだろ?強い人間なんてどこにも居やしない。強い振りのできる人間が居るだけさ。』
↑↑これなんだよなぁ。みんな、同じ。村上さん、いろんなところで繰り返し言ってる。私もこうありたいなって思う。
そんな中で、発せられる言葉。
『僕は・君たちが・好きだ。』
人は例外なく1人で、全員が孤独だけれど、こういう一言が毎日やりすごす糧になると。
『あらゆるものは通りすぎる。誰にもそれを捉えることはできない。』
鼠にはそうは思えなかったんだろうか? 否、僕だって強くはないのに。強い振りをしようと、TRYしているんじゃん、みんな。それなのに1人だけが弱い気になって、君は僕とは違うとか言うんじゃないだろうね?
あと、村上さん、つくづく女の子が1人でお店で時間を潰しているのが好きなんだなぁ。 -
Posted by ブクログ
自分的24年上半期、大賞の作品でした。(2007年の作品)
重松清さんの話は、物語をただ追いかけるだけの話ではないと改めて感じました。読後、ちゃんと自分の糧になってる感じがします。
ただ読んでほっこりするとかではなくて、心の傷の痛みがひしひし伝わり、胸に迫るシーンやセリフから、本当の意味で、優しい気持ちにさせてくれます。
なんというか色んな物事を考えられるきっかけになったり、経験したことのない体験を感じられて、読書っていいなぁと思わせてくれる本というか…
生半可じゃない作品です。
◾️おまもり
交通事故の加害者の父をもつ女の子が主人公。
部活の友達が別の交通事故の被害者。
両方の立場を享受する女の子の心の動きが、読み手の心をキューッとさせます。
すごくホッとして、すごく好きな話。
◾️青い鳥
クラスで起きたいじめの加害者の一人が主人公の物語。
忘れることや逃げることは人にとって必要な場合もあると思う。でも、楽になりたい一心で、自分がしたことの責任に向き合いたくないから、忘れたり、逃げる人もいると思う。
村内先生は、それは卑怯だという。
自分がなりたい自分である為に、責任と向き合えるかどうかが、その人の一生を決める気がします。
◾️拝啓ねずみ大王さま
p307間に合ったんだ。富田くんも。
自分を。嫌いになる前に。間に合ったんだよ。きみは。
→この言葉は、この本の中でも一番好きな言葉。
自分を嫌いになる時期は、誰しもあると思います。
自分が自分を好きでいれるように生きることって、生き方の軸として素敵。
◾️進路は北へ
p364うまくしゃべれないっていうのはつらいんだ。自分の思いが伝えられないのはひとりぼっちになるってことなんだ。言葉がつっかえなくても自分の思いが伝えられなくて、わかってもらえなくて、誰ともつながっていないと思う子はひとりぼっちなんだよ、やっぱり。
でも、ひとりぼっちが二人いれば、それはもうひとりぼっちじゃないんじゃないかって先生は思う。
先生はひとりぼっちの子のそばにいるもう一人のひとりぼっちになりたいんだ。だから先生は先生をやってるんだ。
→吃音である村内先生だからこそ、気持ちをうまく言葉にできない子への思いやりを感じるシーンですごく響きました。
上手くできない人、弱ってる人に、優しくできる人って、自分の憧れるかっこいい人です。
◾️カッコウの卵
「そばにいる」ってどういうことかを知れるお話。
ひとりぼっちを知ってるてっちゃんに、誰かがそばにいる喜びを知って誰かのそばにいてあげて。
という村内先生の優しさが沁みる… -
Posted by ブクログ
現在と過去を行き来する構成で、どちらかというと、主人公が会社員として働く現在パートに親近感を持って読み始める形でした。
なので、高校生である過去パートは、青春!眩しい!といった感じで、どこか他人事のように感じていました。
ただ読み進めていくと、あらゆる人の、様々な出来事や考え方が、時を超えて絶妙に絡まり合っていて、その厚みのせいか、過去・現在問わずどこか当事者のように読み入ってしまいました。
私は吉田修一さんの文章が大好きで、特にその言葉選びは、一瞬で心情を想像させる分かりやすさと、共感や時に発見をもたらしてくれることがあり、それがとても心地いいのです。
本作品でも、幾度となくそのように感じることがあり、そのおかけもあって、主人公の人生を擬似体験したような、素敵な感覚に陥ることができました。
ぜひ、私の大切な人にも読んでほしいと思いました。
この作品から得た感覚を、ぜひ共有したいと感じました。
-
Posted by ブクログ
おもしろかったー!
序盤は名前がファーストネームとファミリーネームとニックネームと役職とでこんがらがったけど、それぞれのキャラが立ってきてからは読みやすかった。
日本での翻訳発行が2020年、イギリスで賞を取ったのが2019年の作品なのか
本格ミステリーとしても人間ドラマとしてもおもしろく読みごたえがあり、昨今のエプス…ンやらこうなんやらのもやっとざらっとイヤーな感じとか、世界の全体の未来がどうにもこうにも…みたいなところにまで感じいってしまって何とも言えない読後感。
まぁ現実世界のことはここで語るべきではないし、本はとてもおもしろかった。続きのシリーズも読んでいきたい
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。