あらすじ
アルバイト情報誌に掲載されていた仕事は「ある人文科学的実験の被験者」になれば、時給1120百円…つまり11万2千円がもらえるというもの。これは誤植か? そんな仕事が実在するのか? 破格の条件につられて応募し、選ばれたのは12人の男女。とある地下施設に閉じ込められた彼らは、<実験>の内容を知り驚愕する。それは、より多くの報酬を巡って参加者同士が殺し合う犯人当てゲームだった──。いま注目の俊英が放つ新感覚ミステリー登場! 映画化原作。
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藤原竜也・綾瀬はるか他、豪華キャスト出演の映画「インシテミル 7日間のデス・ゲーム」原作小説としてご存知の方も多いのではないでしょうか。作者である米澤穂信といえば、TVアニメ「氷菓」の原作シリーズ「古典部シリーズ」をはじめとした“小市民シリーズ”など、人の死なない日常系ミステリを得意とするイメージがあります。しかし、本作ではそれらと全く雰囲気を異にする命がけの犯人当てゲームが繰り広げられます。
舞台はクローズド・サークル「暗鬼館」。12体のネイティブアメリカン人形やノックスの十戒など、作中に散りばめられた本格推理小説へのオマージュも満載。一見すると“館もの”要素を取り入れたフーダニット(殺人者は誰だ?)の正統派ミステリかと思いきや、ロボットが登場したり主人公や名探偵キャラがまさかの展開に!ウルトラCに脱帽です!(書店員・こしあん)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
時給112,000円といういかにも怪しいバイト
この時点で「命」にかかわることが予見されるが、果たして殺し合うことに…
冒頭から有名ミステリーのメタファーが散りばめられているが、本作の根本ではなく、ミステリー好きとそうではない人の知覚の違いを浮き彫りにする仕掛けだった
"真犯人は誰だ"的なミステリーというより、"犯人であり、探偵であり、被害者"でもある12人の参加者の思惑の探り合いが見どころ
あっという間に読み切った
Posted by ブクログ
読みやすくて、結城が序盤は出来ないやつかと思いきや、実はキレるやつってところや先に監獄行ってた〇〇と共に推理して犯人を探していく流れが最高でした。
誰がどの武器なのかとか、ルールやら12人いて最初は覚えられるか心配でしたが杞憂でした。
テンポよく話が進んでいくので飽きる事なく読み終える事ができました。
最初から武器を彼に披露したあの女性が怪しいと思っていたので、真犯人にびっくりしました。
細かいことを考えたら突っ込みどころも多少ありますが、概ね満足することができました。
続編ありそうなのにないなんて〜!!
Posted by ブクログ
最後まで犯人わかんなかった(笑)
それぞれの応募理由とか、知り合いとの関係性について深掘りして欲しかった(笑)
ミステリーの知識が乏しいので、パロディに燃えるくらいになって、またよみたい!
他のミステリー作品を読みたくさせる作品!
作中にあった作品↓
二つの微笑を持つ女
犬神家の一族
まだらの紐
緑のカプセルの謎
白髪鬼
僧正殺人事件
トレント最後の事件?
Yの悲劇
虫太郎(人名)
茶の葉
Xの悲劇
隅の老人の事件簿
解説にある作品↓
そして誰もいなくなった
死のロングウォーク
バトル・ロワイアル
シンデレラの罠
Posted by ブクログ
分厚いのに1週間で読んでしまった、
ミステリーしか読まないけど昔の作品は全然知らないのでメモランダムはちょっと難しかったけど館の形を想像しながら読み進めると面白い!
Posted by ブクログ
バトルロワイヤル系は大好物なのでサクサク読み進めた。ユニークな武器や殺害方法も出てきておもしろい。個人的にはもっとやり合ってくれてもよかったこかも!
Posted by ブクログ
ミステリー好きの皆様、オススメします。
ネットでどんでん返し系ミステリーを探していて本書に辿り着きました
テンポよく展開が進むため、サクサク読み進めることができた。推理パートが複数あって何度も楽しめる。
登場人物の豹変振りも人間臭くていい。
終盤はどんでん返しがあってもよかったなと思う。この人裏があるだろうと予想していたが...
メンテナンスルームは一体何だったんだろう。
疑問点、モヤモヤが残るところもあり⭐︎-1といたしました
Posted by ブクログ
映画の評判が良く無いからどうかな〜と思ってたけど普通に面白かった。
ミステリ好きな人が書いたんだなぁと思える内容。
映画はだいぶ中身変わってるみたいなので特に観なくてもいいかな。
Posted by ブクログ
おもしろかった!デスゲームとかは別に好きじゃないけど、ミステリとして謎があってそれを解く形式だととってもおもしろい。インシテミルが米澤穂信なの知らなかった。
Posted by ブクログ
米澤穂信作品は「儚い羊たちの祝宴」「満願」「ボトルネック」に次いで読破。
ミステリ者が実際のミステリ空間に踏み込んだらどうなるのか、人数分のインディアン人形然り、それぞれに配られた凶器然り、細部に有名ミステリ作品にでてくるアイテムがミステリ者の肝を冷やしてくる。
ミステリ好きであるが故にその一つ一つが頭をよぎるのだろう。
Posted by ブクログ
素晴らしい。
いつも読者を楽しませてくれる作者。
設定が良い。そして誰もいなくなった、映画のCUBE、イカゲームを彷彿とさせられた。
Posted by ブクログ
後半めっちゃ面白かった!
自分もこういった状況に置かれたらどうなるのか想像しながら読むと、より楽しめました、自分は釜瀬みたいになる気がする、、、、
Posted by ブクログ
展開としては比較的予想しやすい感じで進んでいき、ちょっと最後にひとひねりある感じ。
たまに笑いも入るため殺し合いなのにどこかほんわかした部分もある作品でした。
Posted by ブクログ
久しぶりの王道ミステリー。
米澤穂信さんは「儚い羊たちの祝宴 」がかなり好きで、その後「満願」を経ての三冊目。
サクッと楽しめました。読後、映画も見ましたが、とっても美味しそうな和食(須和名目線だと改善の余地ありって細かいオチ好き)という、遊び好きだったのに普通に洋食を割り箸で食べてて残念(笑)というか全体的にこの小説の私にとって良いところを全部無しにして王道クローズドサークルってる感じでした。
インシテミルのタイトルは私は感じとれなかったのですが、あとがきを読んで作者なんか粋で良きでした。
『オーソドックスなミステリー空間に根底から揺さぶりをかけること。それについて著者は、「ミステリの知識や小道具を作中に持ち込めば持ち込むほど、日頃ミステリを読んでいる人とそうでない人のギャップがくっきりとなると考えました」「そのギャップを通じて、“ミステリ読者はこういうことを愉しむのか、喜ぶのか”という外部の視線を強調したり、“内輪の話に注しても、外部には伝わらない"という感覚を表現したりしたかったんです」(「著者に聞く全作品解説」)と述べている。
してみると、表題の「淫してみる」という言葉が反語的な意味合いを帯びてくるのがおわかりになろう。伝統的な本格謎解きミステリーの世界にしてみる反面、そうした振る舞いをする者たちを突き放してもみる。著者いわく、「ぼくにとってのミステリはジャンルというより執筆のスタイルなのかもしれません。なのでミステリの未来を考えるとか、業界のためとか、啓蒙しようといったおこがましい気持ちはありません。むしろ先達が生み出してきた豊饒な世界で、自分が遊び、読者も遊んでもらいたい。継承し、その残響をよりいっそう響かせていきたいそう考えているんです」(「ロングインタビュー豊饒の地で遊びたい」)。するいっぽうで突き放すとは、何だか底意地が悪いようでもあるが、そうではなく、あくまで自然体で接してきた結果なのである。』あとがきより。
Posted by ブクログ
高額のバイト代に釣られた12人が、洋館を模した閉鎖空間でミステリ小説の真似事をさせられる。各々に武器が配られ殺人者の存在を演出された密室で、どんな心理が働きどんな悲劇が起こるのか。トリックと動機に拘った新感覚ミステリ。
『そして誰もいなくなった』などの歴史的名作をオマージュし、その世界を主人公たちにロールプレイさせるという構図は、現実性はともかく舞台として面白い。メインヒロインが超然とし過ぎているし主人公も推理マニアとはいえ切れ者過ぎる気がするが、参加者全員でパニックになって殺しあうという陳腐な展開に入らないためにもこれはこれでよかったのかもしれない。
Posted by ブクログ
あまりミステリーは読まないので、最初から最後まで素直に楽しめた。
4日目の終わりに、人殺しが誰か結城が思いついたことが仄めかされるが、読み手側もこれまでの要素でそれを推理できるぞという示唆かと思い、自分でも少し考えたが全くわからなかった。
読み終わってから、前日譚部分の記述をこれが誰でこれは…と想像するのもおもしろかった。
続編がありそうな終わり方であったが、出ていないらしい。
Posted by 読むコレ
再読。極限環境下での人間同士が疑心暗鬼になり事件が連鎖する…という何処かで読んだ様な設定に、意外性に富んだとは言い難いラスト。
しかしそれでも本作が僕を再読せしめるのは、単なるパニックものに留まらない緻密で隙の無いミステリとしての構成に何とも感心させられたからです。
この設定であれば、ともすれば最後はワーッと騒いで全てを煙に巻いて終わることさえ出来たであろう所を、最後まで理論と理性をぶつけてきたあたりに作者の矜持を感じました。
登場人物が覚えにくかったのが難かな。
まぁ、その辺は「明鏡島」で改善されるのかと(笑)
Posted by ブクログ
感想未記入だっので、既読作品の、感想記入。
いまは最も好きな作家の人である、米澤穂信先生の初読作品。たしか、映画にもなったのかな?
単純なクローズドミステリにデスゲーム的な要素を加えた作品。不安とか猜疑心とか欲望とか人間の心の弱さが極限状態でどうなるかドキドキしましたね。読んだ時は続編ありそうだと思ったけど、意外と出ないんですねー。
余談ですが、少し話題になってる?ようですが、本作が某ゲームに似てて、そのゲームのアニメを見た時に自分もびっくりしましたね。まあ、似てるのは設定だけですが。
Posted by ブクログ
インシテミル
クローズドサークルに得体の知れない密室人狼が組み合わさった様なストーリー。米澤穂信の2007年の作品であり、自身再読になるが改めて楽しんだ作品。
詳細は忘れていたがどこか物足りなさがあった印象で、改めて作中世界へと飛び込んだ。
クローズドサークルものにありがちな其々の登場人物達の因縁は今作では希薄で、ちょっとした繋がりについても上手く反映はされていない。一方通行の関係性のなかで、トリックを駆使したり伏線として活用できていればさらに面白かったと思う。
また、彼らが参加した実験について全体的に大味で綻びがある様に思ったが、これについては最終的にその理由が語られており腹落ち出来た。
主人公の結城のキャラクターについては、序盤にあまり切れ者の印象がなかったため、後半の覚醒に面食らってしまった。序盤から切れ者である事を読者に共有しても作品としては大きな影響は無かったのではと思う。
須和名のキャラクターは見事で、お嬢様でありながらマイペースに見え、それでいて時折垣間見える冷酷さは「正しく」魅力的だ。願わくば続編を期待していたのだが、流石に無理だろう。
今作においては、クローズドサークル特有の雰囲気というか、リズムが存在していない。大量殺人もいくつかの事件に分かれてしまっており、一貫性がなく、生き残った人数もある程度いるため、純粋なクローズドサークルものとは一線を画す。作中の当事者たちの役割についても少し物足りなく感じてしまい、それぞれがそれぞれの持ち回りで活躍する前に退場してしまうようなイメージだ。もっと人間的な内面の分や恐ろしさの部分を表現することができれば、今作はもっと面白いものだったかもしれない。
既存のクローズドサークルに比べれば、設定などを踏まえて新しい試みがされており、当時においてはとても斬新な作品だったに違いない。2025年の現代から読めば、その後圧倒的に成長している筆者の作品を知っているため、現在の筆者が同じようなテーマで作品を書いたらどうなるものだろうと興味がある。レビューに投稿して、評価については、あくまで現代の筆者の作品を知っているからで、当時読んだ印象ではもっと斬新だった記憶がある。
Posted by ブクログ
続きが気になって一気に読んだ。
主人公以外のバックグラウンドは最後まで明かされず、細かい謎は残る。
雰囲気は『方舟』に似ているが、こちらの方がまだ少し明るく、絶望感がないのが良かった。
頭を空っぽにしてストーリーを楽しむ読書にはちょうどいい。
タイトルの意味は作中では語られず、解説サイトを読んで理解した。
Posted by ブクログ
面白かった。ぐいぐい読み進めてしまった。登場人物はメモしながら読んだ。意外と何かしでかしそうだなと思った人がそうでもなくて、目立つなあと思ってた人がそのまま重要な役どころだった感じ。主人公のキャラが変わってて良かった。
Posted by ブクログ
実写化されてたから名前は知ってたけど読んだことはなかった。ひとに貰ったのでこの機会に
トリックとか謎とかはそんなに驚きがある感じじゃなかったけど、面白かったかな。
主人公がちょっと変人なのがなんか好きだった。
お金が必要だった理由とか、新しい実験のこととか、死んだ人の処理がどうなったとか、気になることは山ほどあるけど、続編とかないんですか??
Posted by ブクログ
米澤さんの作品は、血生臭い殺人では決してないが、どこか薄ら寒い底知れぬ怖さを感じるもので、そこが他の作家さんと一線を画して、魅力的である。今回の作品も大変面白く、あっという間に読み進めたのだが、星4つにしなかったのは、クローズドサークルの舞台でありながら、どこか楽観的であり、そこが安心して読める理由ではあるが、やはりもう少し恐怖を感じさせてくれるとより面白かったことと、犯人はなるほどと思わせる無理ない筋書きだが、その人物描写が、少し弱かったようにみえたためである。ただ、連続殺人事件でありがちなドロドロした人間関係になっていなくて、気持ちがよい終わり方で好みです。
Posted by ブクログ
デスゲームの切迫感がよかった!!読み進んでいくうちに、終盤活躍しそうであったり、怪しいとと思ってた人物達がバタバタと殺されていき、自分の予想が裏切られた!!
Posted by ブクログ
クローズド・サークル作品として普通に楽しめた。ただ、関水がなぜ10億必要だったのか、主催者側の関係性などが説明されないまま終わってしまいそこだけガッカリした。
Posted by ブクログ
最初から、かなり読みやすくてすぐに集中できた。違う本読むはずだったのに、1ページ目覗いたら気になってしまった、ミステリー本
ドキドキしながら読み終えた
読後感も満足でした
Posted by ブクログ
儚い羊が本当に大好きだったので、こちらも読んでみました。
後半の次々と明らかになっていく様子には引き込まれましたが、なんとなく登場人物全員に魅力を感じず、没入感なく読みました。結構みんなアホだなーという感じ笑
主人公の、「飄々としているけれど、実はキレ者」みたいな設定が、なろう系主人公みたいで好きになれませんでした(;_;)
あまりにも「儚い羊」と「インシテミル」では、文章の雰囲気が違うので、出版年が離れてるのかな?と思ってたのですが、一年しか離れてなかった笑
Posted by ブクログ
クローズド・サークルで王道!殺し合うドロドロの話かとドキドキして読んだもののそんな事はなく安心。自分がもしも参加したらと考えて読んでて楽しめた。最後のゲーム後のそれぞれの皆がどうなっていくか想像を膨らませられた。
Posted by ブクログ
結局ネイティブインディアンは、ミステリ好きな人ならわかるように、これから人が死ぬよっていうのを、伝えるためだけ?
まーミステリ好きだし、須和名との出会いとか結城が謎解きした時とかワクワクしたから☆3にするけど、ギリって感じ。
こんな丁寧にルール説明いただいたら、初日で全員武器確認するだろ。死にたくない割には皆立ち回りが下手すぎな気がした。そしてもっと話して仲良くなっとくだろ。