あらすじ
学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。 すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。
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あることが原因で学校へ行けなくなった主人公のこころは、光る鏡を潜り抜けた先のお城で、オオカミのお面をつけた「管理人」の少女と、こころと似た境遇の6人の子供たちに出会います。管理人は言います。「この城から鍵を見つけた1人の子供の願いを、なんでもかなえてあげる」と。
鍵を探す話ではなく、そこに集った7人がそれぞれに影響しあって個々の問題に向き合っていく1年が描かれます。
鏡の向こうのお城の話という、ファンタジーがベースとなりますが、登場人物たちが抱える問題は大変現実的。すごく苦手だった女子中高生独特の仲間意識、話の通じないオトナ、母親への遠慮と葛藤など、自分が中学生だったころに、言葉にできなかった苦しさが何だったのかを、とても上手に文字に起こしてもらったような感覚です。一方、今だからわかる親や教師側への共感も多く、当時の私を愛しく思いながら読みました。辻村さんの丁寧な感情描写は本当に素晴らしいです。
本屋大賞2018年受賞作。私にとっても、2018年のベストとなりました。あらすじにもある通り、もし生きづらさを感じているなら、この本が未来のあなたに代わってあなたを救ってくれるかもしれないなと思います。
感情タグBEST3
かがみの孤城
読了。こころたちの気持ちも大人の気持ちもよく分かるからこそ、現実世界で悩んでるこころちゃんの描写は苦しかった。学生の時にこんな本に出会いたかった。
Posted by ブクログ
最初から最後までとても面白かった。心理描写や、登場人物が現実世界でつながっていく様子が堪らない。赤ずきんだと思い込んでしまっていた。
多少トンデモ設定だが、良い作品だったので関係無い。
Posted by ブクログ
本を開いた最初の仮面の子が教室に座り込むイラストが切なくて......
素敵な作品でした.......
アニメ映画化されてるのもみたいな。舞台化とかも良いかも。
マサムネとスバルがゲームを通して出会えていたこと、気づけて良かった(;o;)
スバル、アキ、ミオのお兄さん・お姉さん組は、年下の子達と再会を果たしていたんやねぇ。くぅ。
読んで良かった。これはみんなにおすすめしたい。
Posted by ブクログ
■ 7人それぞれの事情が重なっていく尊さ
原作では、7人の「学校へ行けなくなった理由」や「家族との関係」など、
心の痛みや孤独が繊細に描かれています。
読んでいると、
「ああ、この子はこういう思いを抱えていたのか……」
と胸が締めつけられる場面が何度もありました。
でもその一方で、城での時間を通して
少しずつ少しずつ、彼らが変わっていくのが本当に良い。
■ 1〜3学期の構成、そして圧倒的なラスト
物語は学校と同じ 1学期・2学期・3学期 の三部構成。
これがめちゃくちゃ効いていて、まさに“1年の成長”を一冊で体験しているようでした。
そして……
3学期からクライマックスの盛り上がりがヤバい。
伏線が一気に回収されていく瞬間、
「うわ、これそういう意味だったのか!」
という鳥肌と感動でページをめくる手が止まらなくなります。
涙なしでは読めない。ほんとに。
■ フィクションなのに、現実の救いになる物語
ファンタジーではあるけど、扱っているテーマはとてもリアル。
だからこそ刺さるものがあります。
読後、
「もし本当にこんな場所があったら、自分も少し頑張ってみようかな」
と思えるような優しい力が残る作品です。
Posted by ブクログ
7人の中学生が非現実的なかがみの孤城に集められ、願いが叶う鍵を見つける青春ファンタジー小説。
この小説、とにかく世界観と心情変化の見せ方が上手すぎる。おとぎの国のファンタジーな話なのに、ずっと何かが怖い。不安、無力感、絶望、歓喜、また絶望。揺れ動く彼らの心情を丁寧に捉えてて、読んでて全く飽きない。特に中盤以降、物語の展開が早くなってきて、次は何が起こる次は何が起こるってページ捲る手がリアルに止まらなかった。小説に吸い込まれるってこういうことを言うんだと実感した。最後のエピローグも素晴らしくて、読んだ後優しい気持ちになりました。
Posted by ブクログ
学校に行けない中学生たちが集められた謎の城。鍵を探さないで徐々に打ち解けていく彼らの様子にこのまま物語が変化することなく進んでほしいなって思ってしまった。ちょっとした変化や出来事で徐々に真相に近づいて行き最後まで楽しめた。人気もあるし何冊か読んで面白いのも知っているのに何故かあまり読まない作家さん。もっと読んでみようかな~。
Posted by ブクログ
鏡の中の城で出会った子供たちが、時を超えた絆で結ばれる感動の物語。全ての謎が繋がる圧巻のラストと、「大丈夫、大人になれる」という温かい希望に涙が止まらない傑作です。
Posted by ブクログ
ファンタジーだと穿った見方をしていたが、現実世界とも言える、不思議な話。
最後、どんどん伏線が回収され、7人の過去が明らかになり、エピローグで大きなどんでん返しがある。
想像していたより、ずっと面白く、よく考えられた物語だと感じた。
この人の他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
美しい物語だった。
今大学生になった私は、中学生の無邪気さや残酷さ、無知さを思い出してドキってした。
中学生の繊細な気持ちを丁寧に描写してあると思った。
最後、かがみの狐城に集まった子供達がみんな異なる時間を生きておることがわかったときになるほどと納得した。リオンだけは記憶を残したまま現実に戻ることができたのかな。
こころがあきを救うことができて、よかった。綺麗な物語だった。そして、時間を超えてあきもこころを救ったのだ。
Posted by ブクログ
どうしてこんなにも人の感情を文字で表せるのだろう?只々凄い!子供の頃に感じた心情が大人になってから及ぼす影響は果てしない。大人な今だから、小学生が登校時、無邪気にふざけ合ったりするのを見ると、何気ない日常の中にも、彼らがどんな事を感じ、将来にどんな影響をこの瞬間が及ぼすのだろう?なんて要らぬ心配をしてしまう自分が居る。辻村先生ならば、この瞬間を的確に表現出来るのであろうが。
小学生の頃、何十年前にもなるが、今思い返せば、子供心にもいたたまれなくなる出来事があったみたいだ。当時から気にならないほど、自分は鈍感だったのか?心がそれを封じ込めるようにしているのか?それはいじめなのか、からかいなのか、無視なのか、何でもないのか、それもはっきりしない。小学校のアルバムを見るとその一瞬を切り取った一枚が収まっている。遠足の写真の一枚。記憶もはっきりある。弁当を一緒に食べようと、囲む友達は何やらキャラクターの消しゴムをどっさり持ってきて交換しあっている。当時の記憶もある。子供の自分は、皆んなが何をしているのか分からず、傍観するのが精一杯。羨ましいとも思えない。キャラクターが何かも分からず、それが流行っていることすら知らず、友達だと思っていた皆んなから、それを遠足時に持ち寄る話も知らされず。当然だがそんな消しゴム持っていない。遠足の日が近付くにつれ、友達の間では持ち寄り、自分の持っていないキャラを交換しようと相談していたに違いない。その輪の中に当然自分は居ない。何故遠足当日に交換の輪の中に自分を入れてくれたのだろう?憐れみ?自慢?それも分からない。それほど鈍感な記憶。「かがみの弧城」を読んで思い出した記憶。気付けば長文になりましたか、書かずにはいられない感情が昂ってしまいました。子供の頃の忘れていたように思える記憶を呼び起こす凄い作品に出逢いました!
Posted by ブクログ
どう生きたらこんなに素晴らしいストーリーを考えつくのか
とてもとても感動しました
私自身、不登校を経験したことがありますが、きっとその当時 私の鏡も光っていたのだと思います
Posted by ブクログ
高校生で読書をはじめるきっかけとなった本です。
本当にかがみの孤城の世界に入り込んだような感覚で読み進めていました。それぞれの登場人物の視点からそれぞれの葛藤と子供たちのたすけあう姿に強く惹かれました。
親以外に自分のことがわかってくれる存在の大きさを実感しました。身の回りの相談できる存在を大切にしていきたいです。
Posted by ブクログ
今大学生だが、この本は中学生や高校生の時に読むと、もっと面白そう。
登場人物の名前がカタカナだったり、内容も分かりやすかったりして、とても読みやすい本だった。
初めてこの本を見た時は分厚い印象だったが、読んでみるとあっという間だった。特に終盤が面白く、どんどん読み進められた。
Posted by ブクログ
よかった!感情の落差が激しい作品でした。
家の鏡から繋がるお城に招待された子供達が、自分と似た境遇である同級生たちとの関わりを通じて少しずつ前に進む物語。不思議なお城のまま終わるのかと思ったら、その仕組みや運営しているオオカミ様の設定には実は意味があり、死んでしまった姉と招待された弟が再び話すことができた時は感動でした。
Posted by ブクログ
最後に伏線が回収され、きれいに物語が一つにまとまるのが圧巻だった。
私自身、学校に行けていなかった時期があるので、当時この城のような、家でも学校でもない、新しい自分の居場所があれば、もう少し楽になれたのかな…など想像しながら読んだ。
Posted by ブクログ
忘れていたけれど、読むのは2度目だつた。謎の答の一部をおぼろげながら覚えていたため、それを確認しながら読むことになったが、とても面白かった。
本書の舞台設定にも感心したが、主人公たちが助け合って前を向いていくストーリーが心地良かった。
Posted by ブクログ
1回目は中学の頃、学校が辛かった時期に読んだ。主人公たちと同じような立場だったので、とても共感できた。そして5年過ぎた今、読み返した。子どもの気持ちを忘れず、大人になった時に子どもの良い理解者でありたい。中学生の自分に嫌われないような大人になりたい。そう思える作品だった。主人公たちは最後までなかなか話し合わなかったが、助け合うためには話すことが必要だ。彼らがもっと早く話し合っていれば、違う結末が待っていたのではと考えると想像が膨らむ。
Posted by ブクログ
久しぶりに読書を始める一冊目として、とても良かったです。自分も子供の頃は、自分なりにもがいて生きていたなと過去を振り返りながら読むことができました。
Posted by ブクログ
スバルがんばったんだなー!!!!!!
登場人物が個性的で7人の子供たちもそれぞれにキャラが立っているので、物語の中をイキイキと動き回っていた!!
散々名作と言われているのは知っていたが、改めてきちんと読んで、とても胸が温かくなれる作品だった。
こんなに分厚いのに、あっという間に読めた!!
社会人になると、自分の居場所を色んなところに作れるけど、中学生の頃って確かに学校と家庭しかない環境が当たり前で、その中でなんとかうまく生きていかないといけない。そんなことを改めて考えさせられた作品だった。
2025年の今、選択肢はさらに色々と増えて、今の中学生は学校以外にも色んな居場所があるのかな?と思うけど、学校に通えなくても自分の居場所を見つけることが大切だよ、と自分の子どもにも伝えたいと思った。
Posted by ブクログ
一気読みでした!人物や感情の描写が細かくて、とても読みやすく世界に入って読めました。後味も良かったです。それぞれが抱える問題は、本当に身近にあるもので、こんな城の世界があったらいいな、と思いました。小学生や中学生に読んで欲しいほんです。
Posted by ブクログ
不登校の中1こころが部屋に引きこもっていると鏡が光りだして異世界に吸い込まれる。異世界の城にはこころも合わせて7人の中学生が。「カギを見つけたら願いが叶う」「9時17時は出入り自由。でもルールを破るとオオカミに食われる」「願いを叶えると全員記憶がなくなるが流局したら記憶は残る」などゲームマスターの「オオカミ様」に翻弄されながらも、仲を深めそれぞれの境遇が明かされながら1年を共にする話。
各章が「五月」から「三月」なので、スタートからゴールがわかりやすいのがいい。一日で読んでしまったけど。
イッツ・ア・スモールワールド(作中のコープさんのテーマ)ってちゃんと聞いたことないな。ナルニア王国も見たことない。
「赤ずきん」や「7匹のこやぎ」など童話のネタも各所に散りばめられていたけどあんまり知らなかった。覚えてないだけ?
→でも詳しく知ってたら現状よりも謎が早々に解けて楽しめなかったかも。
掴みの設定の段階で面白い確定なところがあった。不登校中学生だけで行われるデスゲーム。時間を守れないプレイヤーは狼に食われてしまうらしいけど、作品の方向としてはハッピーゲームなのか?7人いるから犠牲者も出るのか?
→ハッピーゲームだった。みんな良い奴だから殺し合いにならなかった。
主人公こころの不登校状況の説明から物語が始まるが、こころの心理描写がしっかりしていて「不登校になるには本人にも原因がある」感じではないので作品に入り込みやすい。
いじめっこが集団で自宅に来るシーンはとても怖い。
でも伊田先生も真田さんも本人たちはそこまで悪気がない(悪く言えば自分たちのしていることに危機感がない)のかな、というレベル感で描かれているのはリアルだと思った。
集められた7人は何を叶えたいのか?
みんな学校に行ってない→何故なのか?
ゲームマスターの「オオカミ様」の正体は何なのか?
カギはどこにあるのか?
序盤にルール説明がしっかりされているので面白いに決まってると思った。
謎解きの部分でみんなが同じ世界にいるけど時代の違う中学生だというのは割と序盤で気付いた。
途中マサムネがパラレルワールドの話をしたので「あれ?ハズレやったかな」と思ったらそれはミスリードで、やっぱり俺が考えてた事が合ってた。
色々考察しながら読むのは楽しいけど、やっぱり騙されて「そういう事だったのか!」となりたかった。
そんな事言って「オオカミ様」の正体は全然気付かなかった。
最後に複数ヒントが隠されてたけど「違う時代の人たちだろ!」の解答に気を取られ過ぎて、正体が判明した時はびっくりした。
お城自体が出入り自由のフリースクールみたいやったから正体は喜多嶋先生だと思ってた。
「こんなん映画化してしまえばええのに!」と思ったら2022年にアニメ映画化されてた。
映画版も翌日観たけど小説ほどではなかった。
悪くはないけど尺の問題で全てが平たく延ばされた感じ。小説版を読んでいるのでわかるけど「読んでなかったら気付かへんやろ!」という描写も端々に感じた。
やっぱり細かい心理描写や謎解きみたいなのは小説に長があるのかも。
また劇場版のありがちな改変も怒るほどじゃないにしても「変える必要あるかな」と気が散った箇所があった。
シフォンケーキ→ショートケーキ
城に電気が通っていない、暖炉に火が付いているなど「実はドールハウス」の設定無視
マサムネとスバルの遊びがゲームではなく将棋
城の間取りが違う(塔とか岸壁とか)
後日談は薄めだったけど、全てを語るのは野暮なのかな。マサムネが尊敬するゲームクリエイターがスバル(ナガヒサ ロクレン)なのは熱いと思った。
(昴=六連星だからロクレン)
マサムネは虚言癖があって「あのゲームクリエイターは俺の友達」みたいな嘘をついていじめられて不登校になるが、嘘が本当になる感じも熱い。
でも城から帰ったら記憶がないから自慢はできないのかな?という部分は切ない。
フウカとウレシノも相思相愛になったっぽいけど、同様に記憶がないのでどうなったのかな。
メガドライブの「夢見館の物語」みたい。
衝撃のラスト
7人の中学生が中心となったお話で、自分の中学時代を思い出して懐かしい気持ちになったり、この時期特有の悩みとか登場人物それぞれの家庭環境とか、各々それらと葛藤する姿など読んでいてグっと来るものがありました。
”オオカミ様”の正体、みんながそれぞれ生きている世界、「私たち現実世界で会えるよね?」「助け合えるよね?」のセリフから読み取れるお互いに対する信頼が深まっていく様子、ページをめくる手がとまりませんでした。
十分に大人も楽しめる本だと思います。
まさかまさかの
とにかくラストが圧巻。
全ての伏線が回収されます。
作中に出てくる「わかり合えない相手」について、共感しました。同じ言語を話しているのに、通じない人っていますよね。。。
初めて読んだ時は涙しました。
ミステリーのような群像劇のような、繊細なこころの話。
かがみの孤城
感動しました。
2部からは一気読みしてしまいました
時代が違うことを知ってから喜多島先生がだれだったのかわかった時は鳥肌がとまらなかったです。
また一から内容を知った上で読むと変わった感じ方ができると思いました。
オオカミさまが食べるとこ以外はスッキリしました。
また小説を最後まで読むってことがなく、これが最初の本でよかったです。
読みたいと思ってる方がいるなら是非
Posted by ブクログ
辻村深月の最高傑作。
ストーリーの随所に童話をオマージュした伏線が散りばめられていて、読みながら一つ一つ小さな伏線を回収していく楽しみがあります。
物語のテーマは一貫して"姉弟愛"。本作の主人公はこころではなく、本当の主人公はリオン。そもそもオオカミ様がゲームを仕掛けた理由はリオンのためであり、それをこころの視点で描いているのが秀逸。
あとオオカミ様!ツンデレ!かわいい!最高!
温かいお話でした。
話の通じない人間たちはこの本を読むとどういう気持ちになるのだろう。
悩んでいる人へのメッセージと感じる描写やセリフも多くあるので、話の通じない人間も含めたくさんの人が手に取るといいなと思いレビューします。
かがみの孤城
2度読み必須です。複雑な状況に置かれてもがく中学生7人の心理描写がとてもリアルで。終盤は伏線が綺麗に回収されて繋がっていきどんどん引き込まれます。
願
思春期特有の不安や焦り。
居場所はひとつじゃない。
価値観もひとつじゃない。
どこへ行っても嫌なことはある。
けど,きっと助け合える。
謎が解けていく度に,良い意味でぞっとした。
本当に叶えたい願いは,気が付かないうちに叶っているものなのかもしれない。
読んで良かった
いつもそう。
辻村さんの世界に引きずり込まれてページをめくる手が止まらなくなる。
そして終盤「もっと丁寧に読めばよかった」と思うほどの展開がやってくる。
ぜひ読み返したい作品です。
小さなドールハウスの中で起こる大きくかけがえのない日々。どの年代にも、誰にでも一度は感じる、思春期のヒリつく感情と溢れる悲しみが、純粋で弱すぎるゆえの無力感が、読み進めるうちに何度も胸を掻き毟る。
最後に向かえる悲しく暖かい愛情と、希望の未来に涙が止まらなかった。気が付いたら一気読みしていた。久しぶりに満足!
ファンタジーものは苦手なのですが、本作はファンタジー要素はあるものの、内容は非常に現実的で、最後まで一気に読み進めることができました。話の流れは途中で推測できるようなわかりやすい伏線がしかれておりますが、そんなことは特に気になりません。私が特に好きだったのは、終盤の主人公と近所に住む友人とのエピソードです。心が温まりました。
自分が大人、親となった今は、伊田先生のようになっていないだろうか、闘っている子どもにちゃんと気づいてあげられるだろうかと、考えさせられました。また、自分自身はいじめの被害者にも加害者にもなっていないつもりですが、自分では気づかないところで人のことを傷つけこともあったのではと、反省します。自分の気持ちに忠実になりつつ、相手の思いも尊重するにはどうしたらよいのか、子どもと一緒に考える、そんなきっかけをくれる一冊ではないかと思います。
すらすら読めて、心に残る
普段ほぼ本を読まないけれど、最初の数ページを読んで衝動買いしました。やんわりとはられる伏線、主人公の気持ちが身に染みるほど伝わる心情表現、そして驚きと感動のラストが、活字にあまり強くない自分でもとても読みやすく、一気に読み切ってしまいました。
繊細で力強い中学生の心に、自分も大きく動かされました。
一気に読んでしまった
中学生に紹介したい本を探していた時、タイムリーに「本屋大賞」発表のニュースを見た。番組の後半にこの本に感銘を受けたという男子高校生のインタビューがあった。彼の言葉は本物との印象を持ったのが、この本を手にしたきっかけだ。ストーリーは登場人物たちの気持ちや行動に無理がなく、共感しながら読み進められた。こちらの予想を軽く裏切りながら、ササクレのように気になった違和感も、最後にはとても気持ちよく回収してくれた。読書が苦手な中学生にも、薦められる1冊だと思う。
最高
今まで本屋大賞の受賞作品って堅苦しいイメージがあって読んだことなかったけど、これは本当に読みやすくて2日で読みました。 読みはじめたらとまりません。 わたしは皆さんと違って全然先が読めなくて、思っていたハッピーエンドとは違ったけど、本当に読んでよかったと思える作品でした。
最後が凄い!
この本はちょっと気になって最近手に取って読んだのですが、予想とはかなり違う結末で驚いてます。これを書いてる今でもまだ感動が残ってます。ズバッと解決するのではなく、少しずつ、少しずつ、紐解かれていくのがこれまた進みます。だから、先が気になってイッキ読みしてしまうかもしれないのでゆっくり時間がある時に読むことを私はおススメします。(今凄く誰かと感想を共有したいです………)
もしも中学時代に
主人公と似たいじめを中学時代に経験。その時は今を乗り切ることに必死だったけど、当時この本と出会えていたら、「たかが学校」と思えていたら、13歳から今までの人生は実は大きく変わっていたのかなと思います。中学生ぐらいの年代に向けたいじめの物語にありがちな、いじめた相手と和解させることをしなかったのも高評価です。半径30センチしか見えてなかった中学時代の私へ、逃げても良いのだとこの本を送りたいです。
まだ読んでない人が、羨ましい!
辻村深月さんの本は、ほとんど読んでいますが、今回は学園ものと言うことで、あまり期待していませんでした。っと言うのも、私自身があまり学園、青春ものが好きではないことが理由なのですが、この作品は見事予想を裏切ってくれました。
すごく良い本で、感動しました。
不登校という重い始まりから、ファンタジーへ展開していくのですが、途中たくさんの伏線が張られていて、後半は息を飲むような展開で最後までいっきに読み切ってしまいました。辻村さんの本は、読み終わった後すごく感動しますが、もっと読みたかった!という気持ちになります。まだ読んでない人が羨ましい!
一気読み❗
取っ付きまでは正直しんどいです。こころちゃん達の心情がリアルでズーンと来てしまって。
途中である程度の予測はついたんですが、この人の書く微かな違和感っていう伏線にはいつもぎょっとさせられます。ここ伏線だよね?って思ってても騙されます。
最後の読後感の爽やかな事❗泣きながら読みきりました。
こころちゃんや他の6人に未来有れ❗
でもあれだけの事を乗りきった彼彼女らには明るい未来しか見えません❗
Posted by ブクログ
帯に不登校のワードがあり、知り合いの娘さんが中2で不登校ということを思い出して手に取った。
現実世界は厳しい。
本当に話が通じない人がいる。
闘っても勝ち目はない。だって話が通じないんだから。
不登校=逃げ=負け というイメージが根強いが今の時代、逃げるが勝ちの場合もある。
読んでいて胸が締め付けられるくらいつらい思いをしている子どもたち。
最後は救いがみえたけれど、鏡の世界から戻ったら戦わないといけないものが多くて続きを想像したら少し冷たい感情も残ってしまった。
Posted by ブクログ
スラスラ読める楽しさはありましたが、とても良いかと言われると、同世代におすすめする程ではないかなあという印象。中学生のリアルをとても忠実に表現してて、設定も面白いので10代の方にはおすすめしたいです。
Posted by ブクログ
私は、子どもの味方になれているのか。「助けて」「気づいて」のサインを見逃してはいないか。読んでいて、何度も何度も苦しい気持ちになる。これまで会った子どもたちに、悪気なく、残酷なことをしてきたのかもしれない。図らずも、自分の力のなさを鏡写しにされて、消えてしまいたい。でも、今日この物語に出会えて、本当に良かった。
Posted by ブクログ
一気読みできる本です。登場人物の絵が挿し絵であるので、より物語の中の世界に入り込めました。中学の時の私にもかがみの孤城が現れてくれたらと思いました。学校が全てだった私はあそこでいい子にしすぎて疲れちゃいました。中学というより、中学生の私が嫌いでした。
アキ、過去の私も救って。
内容は素晴らしい作品
内容は素晴らしいと思う。
悩みを抱えている人や苦しんでいる人はもちろん特にその家族に読んでみて欲しいです。
ただ伏線回収のところなどは個人的にイマイチだなと思った。
ここからネタバレ含む
鏡の先の孤城で出会うアキや主人公こころが学校に行けなくなった原因に関わる真田美織の言動は人を傷つけるものであるが、一人の人間であり、それぞれが感じ、考え行動しているのだとこの物語を読んで改めて思った。
まとめ
この物語で伝えたいことは、人はそれぞれ感じることは違うし環境も違う。辛い時は無理に闘わなくていいということ。
最後に個人的なことを
物語は推理小説でもない限り予測してではなく体験して読んでほしい!
Posted by ブクログ
ラストは良かったが、そのための設定に無理がある気がしたのと、ラストまでのあまり面白くない時間が長かった。ここまで読書が進まなかったのは久しぶりかも。
Posted by ブクログ
発想が面白い。学校への行きづらさやいじめ、馴染めないなどの悩みはどの時代にもあったんだと思うと、読んでいる方は気持ちが楽になる。
ただ非現実的すぎて、、ノンフィクションに近いものを辻村さんに求めているところがあるので星3かな。
伏線が弱いが、なかなか面白い
登場人物の年代の違いに早い段階で気づいてしまう。しかし、その大きな伏線がわかりやすいが為に、小さい伏線には気づかず後半で、なるほどと思う点があり、楽しめた。