【感想・ネタバレ】かがみの孤城のレビュー

あらすじ

学校での居場所をなくし、閉じこもっていた“こころ”の目の前で、ある日突然部屋の鏡が光り始めた。 輝く鏡をくぐり抜けた先にあったのは、城のような不思議な建物。 そこにはちょうど“こころ”と似た境遇の7人が集められていた―― なぜこの7人が、なぜこの場所に。 すべてが明らかになるとき、驚きとともに大きな感動に包まれる。 生きづらさを感じているすべての人に贈る物語。

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あることが原因で学校へ行けなくなった主人公のこころは、光る鏡を潜り抜けた先のお城で、オオカミのお面をつけた「管理人」の少女と、こころと似た境遇の6人の子供たちに出会います。管理人は言います。「この城から鍵を見つけた1人の子供の願いを、なんでもかなえてあげる」と。
鍵を探す話ではなく、そこに集った7人がそれぞれに影響しあって個々の問題に向き合っていく1年が描かれます。

鏡の向こうのお城の話という、ファンタジーがベースとなりますが、登場人物たちが抱える問題は大変現実的。すごく苦手だった女子中高生独特の仲間意識、話の通じないオトナ、母親への遠慮と葛藤など、自分が中学生だったころに、言葉にできなかった苦しさが何だったのかを、とても上手に文字に起こしてもらったような感覚です。一方、今だからわかる親や教師側への共感も多く、当時の私を愛しく思いながら読みました。辻村さんの丁寧な感情描写は本当に素晴らしいです。

本屋大賞2018年受賞作。私にとっても、2018年のベストとなりました。あらすじにもある通り、もし生きづらさを感じているなら、この本が未来のあなたに代わってあなたを救ってくれるかもしれないなと思います。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

最初から最後までとても面白かった。心理描写や、登場人物が現実世界でつながっていく様子が堪らない。赤ずきんだと思い込んでしまっていた。
多少トンデモ設定だが、良い作品だったので関係無い。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本を開いた最初の仮面の子が教室に座り込むイラストが切なくて......
素敵な作品でした.......
アニメ映画化されてるのもみたいな。舞台化とかも良いかも。

マサムネとスバルがゲームを通して出会えていたこと、気づけて良かった(;o;)
スバル、アキ、ミオのお兄さん・お姉さん組は、年下の子達と再会を果たしていたんやねぇ。くぅ。
読んで良かった。これはみんなにおすすめしたい。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

学校に行けない中学生たちが集められた謎の城。鍵を探さないで徐々に打ち解けていく彼らの様子にこのまま物語が変化することなく進んでほしいなって思ってしまった。ちょっとした変化や出来事で徐々に真相に近づいて行き最後まで楽しめた。人気もあるし何冊か読んで面白いのも知っているのに何故かあまり読まない作家さん。もっと読んでみようかな~。

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

よかった!感情の落差が激しい作品でした。
家の鏡から繋がるお城に招待された子供達が、自分と似た境遇である同級生たちとの関わりを通じて少しずつ前に進む物語。不思議なお城のまま終わるのかと思ったら、その仕組みや運営しているオオカミ様の設定には実は意味があり、死んでしまった姉と招待された弟が再び話すことができた時は感動でした。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1回目は中学の頃、学校が辛かった時期に読んだ。主人公たちと同じような立場だったので、とても共感できた。そして5年過ぎた今、読み返した。子どもの気持ちを忘れず、大人になった時に子どもの良い理解者でありたい。中学生の自分に嫌われないような大人になりたい。そう思える作品だった。主人公たちは最後までなかなか話し合わなかったが、助け合うためには話すことが必要だ。彼らがもっと早く話し合っていれば、違う結末が待っていたのではと考えると想像が膨らむ。

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

不登校の中1こころが部屋に引きこもっていると鏡が光りだして異世界に吸い込まれる。異世界の城にはこころも合わせて7人の中学生が。「カギを見つけたら願いが叶う」「9時17時は出入り自由。でもルールを破るとオオカミに食われる」「願いを叶えると全員記憶がなくなるが流局したら記憶は残る」などゲームマスターの「オオカミ様」に翻弄されながらも、仲を深めそれぞれの境遇が明かされながら1年を共にする話。

各章が「五月」から「三月」なので、スタートからゴールがわかりやすいのがいい。一日で読んでしまったけど。

イッツ・ア・スモールワールド(作中のコープさんのテーマ)ってちゃんと聞いたことないな。ナルニア王国も見たことない。
「赤ずきん」や「7匹のこやぎ」など童話のネタも各所に散りばめられていたけどあんまり知らなかった。覚えてないだけ?
→でも詳しく知ってたら現状よりも謎が早々に解けて楽しめなかったかも。

掴みの設定の段階で面白い確定なところがあった。不登校中学生だけで行われるデスゲーム。時間を守れないプレイヤーは狼に食われてしまうらしいけど、作品の方向としてはハッピーゲームなのか?7人いるから犠牲者も出るのか?
→ハッピーゲームだった。みんな良い奴だから殺し合いにならなかった。

主人公こころの不登校状況の説明から物語が始まるが、こころの心理描写がしっかりしていて「不登校になるには本人にも原因がある」感じではないので作品に入り込みやすい。
いじめっこが集団で自宅に来るシーンはとても怖い。
でも伊田先生も真田さんも本人たちはそこまで悪気がない(悪く言えば自分たちのしていることに危機感がない)のかな、というレベル感で描かれているのはリアルだと思った。

集められた7人は何を叶えたいのか?
みんな学校に行ってない→何故なのか?
ゲームマスターの「オオカミ様」の正体は何なのか?
カギはどこにあるのか?
序盤にルール説明がしっかりされているので面白いに決まってると思った。

謎解きの部分でみんなが同じ世界にいるけど時代の違う中学生だというのは割と序盤で気付いた。
途中マサムネがパラレルワールドの話をしたので「あれ?ハズレやったかな」と思ったらそれはミスリードで、やっぱり俺が考えてた事が合ってた。
色々考察しながら読むのは楽しいけど、やっぱり騙されて「そういう事だったのか!」となりたかった。

そんな事言って「オオカミ様」の正体は全然気付かなかった。
最後に複数ヒントが隠されてたけど「違う時代の人たちだろ!」の解答に気を取られ過ぎて、正体が判明した時はびっくりした。
お城自体が出入り自由のフリースクールみたいやったから正体は喜多嶋先生だと思ってた。

「こんなん映画化してしまえばええのに!」と思ったら2022年にアニメ映画化されてた。
映画版も翌日観たけど小説ほどではなかった。
悪くはないけど尺の問題で全てが平たく延ばされた感じ。小説版を読んでいるのでわかるけど「読んでなかったら気付かへんやろ!」という描写も端々に感じた。
やっぱり細かい心理描写や謎解きみたいなのは小説に長があるのかも。

また劇場版のありがちな改変も怒るほどじゃないにしても「変える必要あるかな」と気が散った箇所があった。
シフォンケーキ→ショートケーキ
城に電気が通っていない、暖炉に火が付いているなど「実はドールハウス」の設定無視
マサムネとスバルの遊びがゲームではなく将棋
城の間取りが違う(塔とか岸壁とか)

後日談は薄めだったけど、全てを語るのは野暮なのかな。マサムネが尊敬するゲームクリエイターがスバル(ナガヒサ ロクレン)なのは熱いと思った。
(昴=六連星だからロクレン)
マサムネは虚言癖があって「あのゲームクリエイターは俺の友達」みたいな嘘をついていじめられて不登校になるが、嘘が本当になる感じも熱い。
でも城から帰ったら記憶がないから自慢はできないのかな?という部分は切ない。
フウカとウレシノも相思相愛になったっぽいけど、同様に記憶がないのでどうなったのかな。

メガドライブの「夢見館の物語」みたい。

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2025年11月12日

ネタバレ 購入済み

こころが温まりました

時間がずれが最後にこう繋がるのかと思うと、とても考え深いものでした。

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2020年12月06日

ネタバレ 購入済み

小さなドールハウスの中で起こる大きくかけがえのない日々。どの年代にも、誰にでも一度は感じる、思春期のヒリつく感情と溢れる悲しみが、純粋で弱すぎるゆえの無力感が、読み進めるうちに何度も胸を掻き毟る。
最後に向かえる悲しく暖かい愛情と、希望の未来に涙が止まらなかった。気が付いたら一気読みしていた。久しぶりに満足!

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2019年04月05日

ネタバレ

もしも中学時代に

主人公と似たいじめを中学時代に経験。その時は今を乗り切ることに必死だったけど、当時この本と出会えていたら、「たかが学校」と思えていたら、13歳から今までの人生は実は大きく変わっていたのかなと思います。中学生ぐらいの年代に向けたいじめの物語にありがちな、いじめた相手と和解させることをしなかったのも高評価です。半径30センチしか見えてなかった中学時代の私へ、逃げても良いのだとこの本を送りたいです。

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2017年10月13日

ネタバレ

内容は素晴らしい作品

内容は素晴らしいと思う。
悩みを抱えている人や苦しんでいる人はもちろん特にその家族に読んでみて欲しいです。

ただ伏線回収のところなどは個人的にイマイチだなと思った。
ここからネタバレ含む
鏡の先の孤城で出会うアキや主人公こころが学校に行けなくなった原因に関わる真田美織の言動は人を傷つけるものであるが、一人の人間であり、それぞれが感じ、考え行動しているのだとこの物語を読んで改めて思った。
まとめ
この物語で伝えたいことは、人はそれぞれ感じることは違うし環境も違う。辛い時は無理に闘わなくていいということ。
最後に個人的なことを
物語は推理小説でもない限り予測してではなく体験して読んでほしい!

#深い

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2021年07月20日

ネタバレ 購入済み

伏線が弱いが、なかなか面白い

登場人物の年代の違いに早い段階で気づいてしまう。しかし、その大きな伏線がわかりやすいが為に、小さい伏線には気づかず後半で、なるほどと思う点があり、楽しめた。

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2018年01月22日

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