ブックライブの高評価レビュー

小説・文芸の高評価レビュー

  • フェルマーの最終定理

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    ネタバレ

    数学以前に算数すら苦手な私でも、飽きるどころかずっとワクワクしながら読んだ一冊。
    歴史に残る難問に挑む人たちの情熱が大変よかった。
    大好きな本です。

    誕生日のパラドックスの問題楽しすぎ。

    ピュタゴラスの弟子の死因が√2 って……ええ……?

    「この問題の証明方法を知っているが、余白が足りないので書きません」があまりにカッコよすぎる。

    オイラーの橋の問題おもしろー!!
    問題が出された状況も含めて面白い。

    まさか証明後に悪夢が訪れるとは。地獄のような日々……迫るリミット……。ハラハラしながら読んでいった。
    すべてを終えた後の寂しさ。そして快さ。
    いやーーいい本だった。

    あと、めちゃくちゃ

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    2026年08月23日
  • シェイクスピア全集 ハムレット

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    ネタバレ

    根拠ないけど考えたことのまとめです。

    ■ハムレットの覚悟とは何だったのか?
    後半に出てくる名言に「覚悟がすべて」という言葉がある。何の覚悟なんだろうとずっと思ってたけど、今回の再読で「自分の行動に責任を持つ」という覚悟ではないかと思った。
    主人公ハムレットには、ラストで「社会が悪いんだ! ホレイショー暴れてくれ!」と従者のホレイショーに頼む選択肢があったかもしれない。そうじゃなくても、「俺可哀想だから一緒に死のうよホレイショー」と言う展開もあったかもしれない。
    でもハムレットはそうしなかった。ホレイショーには「生きろ」と言った。
    自分の不幸に他人を巻きこまない、という態度は、ハムレットがこの

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    2026年08月23日
  • 望み

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    ネタバレ

    最後までハラハラした。深く心を打つミステリー小説でした。

    行方不明の高校生の息子が殺人事件に関わっているようだ。被害者、もしくは加害者として。
    彼の帰りを待つ父、母、そして娘は、何を感じているのか。

    父親は「善良な息子が犯罪者になるはずはない。だから被害者側だろう」と考える。
    一方で母親は「被害者=コロされた、ということだ。犯罪者でもいいから生きていてほしい。だから息子は犯罪者側と信じたい」と考える。
    この意見の衝突が大きな葛藤を生む。

    私は最初、犯罪者側だろう、と思って読みすすめていた。
    そのほうが真相が明らかになった後、物語の風呂敷が広げやすいだろうし。被害者側だと信じる父親目線でス

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    2026年08月23日
  • ビブリア古書堂の事件手帖 ~栞子さんと奇妙な客人たち~

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    古書店を舞台に、本が人と人の架け橋になる姿を描いた連作短編集です。大好きなシェイクスピアや太宰治の作品が大きく取りあげられていて大興奮。1巻の、古書がきっかけで奥さんが旦那さんの秘密を知ってしまう話も好きでした。この本は、私と私の父を繋いでくれた作品でもあります。私は近代文学が好きなのですが、周りに同じ趣味の人がおらず、ひそかにさみしい思いをしていました。そんな中、父がこの本を勧めてきました。この本には私が関心を寄せる古典〜近代の名作が多く登場します。父はこの本を手に取ったのはたまたまで、私の好みに重なったのも偶然だと言いました。でも私は父が本を通して歩みよってくれた気がしました。この本の感想

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    2026年08月23日
  • 日の名残り

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    ネタバレ

    英国執事スティーブンスが、亡き主人との日々を回想する。偉大な執事とは何かを問う、ノーベル文学賞作家の一冊。

    めちゃくちゃいい執事小説だった。
    品格のある執事とは、どんな執事が優れた執事なのか、ということをたくさん考えられてよかった。
    主人たちの会話を邪魔しないように、かつ、呼ばれたらすぐ反応できるように、宴会場の物陰に立っているというシーンが個人的にかなり印象に残った。これがよき執事というものか。

    父親との話は彼らにしか分からない感動があってよかった。スティーブンスがカッコよかった。
    この物語の終わりでスティーブンスが受け入れるべき結末も父をまったく同じものとなるのか。と思いながら読み進め

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    2026年08月23日
  • 52ヘルツのクジラたち【特典付き】

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    ネタバレ

    母とその再婚相手から育児放棄され、人生を擦り減らしながら生きていたキナコ。自身を救ってくれたアンさんに報いることができなかった贖罪として、虐待を受けている愛(いとし)を救うために奔走する物語。救いを求める2人を、他より高い52Hzの声で鳴くために孤独に生きる鯨に喩えて物語は進んでいく。
    感想
    キナコや愛の過去・成長に胸が詰まる場面は多くあった。しかし、自分に強く印象を残したのは、アンさんに母親が女性の死化粧をする場面だった。虐待の問題に限らず、近年議論に上がる性の問題にも踏み込んだ女性作家ならではの名作。

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    2026年08月23日
  • 小説

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    読んで気持ちが少し楽になったので星5にした。野崎さんの本2作目。書き手として技量のある人なんだと思った。場面というか、エピソードとエピソードの切り替えのたぶんテクニックなんだと思うけど。病みつきになった。前作に共通して読みやすい感じも好きだった。それに、僕の読書スタイルというか、本に求めることとして自分の問題を解決してくれることを期待していて、必ずしも解消するわけではないけど、一つの答えを示してくれるので満足度も高い。そういうジャンルの本ってなんて探せば良いんだろう。よく分からないけど、今のところ野崎さんの本だとハズレがないので、また何かのタイミングで読みたいな。今は積み本が多いのであれだけど

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    2026年08月23日
  • 殺し屋の営業術

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    この読後感こそ読書体験の醍醐味。
    最後の方で思わず「おお!」と快哉をあげてしまった。

    もちろんやっていることは最悪なのだけど、
    鳥井の覚醒していく様子にもワクワクしてしまう。スピード感ある展開と、個性的なキャラクター達など、エンターテインメント性が強力で惹き込まれる。駆け引きや頭脳戦、鮮やかな伏線回収も素晴らしい。
    面白かった!

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    2026年08月23日
  • 何者

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    気になってはいたものの、ショックを受ける気がしていたので、就活を終えてから読みました。
    その選択は正解だったと思います。

    生成AIの登場、売り手市場、就活の早期化、人気業界の変化。
    私の就活は、『何者』が描かれた時代とは大きく変わりました。

    でも、人が考えることは変わっていません。

    就活が上手くいっている友人。
    就活から逃げた友人。
    就活を終えた友人。

    彼らに対する嫉妬や焦燥は、行動描写だけでも手に取るように伝わってきます。
    醜く描かれている登場人物にも、必ず共感できる側面がありました。
    まるで、就活とサークルに明け暮れた1年前に戻ったような感覚でした。

    文章だけで、あたかも登場人物

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    2026年08月23日
  • spring

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    springという英語には、色々な意味がある。その意味を感じるストーリーだった。
    主人公は天才的なバレーダンサーであり振付師である、萬春(よろず はる)。その幼少期から現在までのことを、身近な存在の3人と自分の視点から描いている。もちろん、軸にあるのはバレエ。お互いによい刺激となっている語り手は、萬春のspringの目撃者というところか。
    派手な出来事があるわけではない。でも読んでいる間、萬春に会ってみたかったし、バレエを観てみたくなった。

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    2026年08月23日
  • エピクロスの処方箋

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    前作を読んだだけでは理解しきれなかったマチ先生の哲学により深く触れることができた。マチ先生の哲学はすでに完成しているものと捉えてしまっていたけれど、実際には医療の現場で日々患者と対峙し逡巡しながら、自身の内側と向き合い続けている。哲学とは考え続けることなのだな、と改めてわかった気がする。
    幸福と快楽の違いや、哲学者エピクロスが説く精神の安定を本質とした快楽と世の中に浸透している快楽の違い。本作を読みかじっただけで理解するにはあまりに難解である。ただし思うことは、欲に塗れた卑劣な「快楽」に走って本質を見失わないように、そして、マチ先生の理論に置き換えるならば、「雑多な物事とともに我々の足元に埋も

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    2026年08月23日
  • 隣人の愛を知れ

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    一人一人の人生があって、それがどこでどんな風に交わるかは誰にも分からないなぁって。
    自分の人生は自分で作るしかないし、自分のことを自分が1番大切にしていきたい。自分の気持ちを大切に。
    ああ、人生って難しいって思った。
    登場人物みんなが幸せに少しづつ向かっていくのが良かったな。

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    2026年08月23日
  • 変な地図

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    めちゃくちゃ面白かった!
    小説だけど映画を観てるような感覚でした。
    図があるのも相まって、やはり雨穴さんの作品は読みやすいですね。

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    2026年08月23日
  • 私の女の実

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    ハン・ガンの作品には暴力や喪失や孤独が描かれている。人が目を背けたくなることや忘れたいことを突き付けてくる。一方でそれが癒しや励ましになる。

    それは桜庭一樹さんの帯文−傘をさしていないハン・ガンは今日もまた誰かの傍で共に雨に濡れている−に尽きると思う。

    血や痣や人間の生理的な描写も鮮やかに描きながら、時に夢のような抽象的なイメージを詩のように抒情的に描き出していく文体は美しく素晴らしい。

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    2026年08月23日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    本当に面白かった。
    常に緊張感のある場面がハイテンポで切り替わっていくため、ドパガキにもおすすめ。
    場面の転換が上手く、上手く過去と現在が繋がる感覚が心地よかった。また、小ネタ?のようなものも多く、物語の進行には関わらないところでも楽しめた。
    物語のディティールが拘る人には少し向いていないかもしれないが、私は最後の伏線回収まで含めて非常に満足度が高かった。
    読みながら少し戻ってあの時なんて言ってたっけ?みたいな楽しみ方も出来て新しかった。

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    2026年08月23日
  • 太陽の子

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    ふうちゃんが眩しい。
    卒業制作で沖縄についての問題提起を含んだ作品を作っていた、沖縄にルーツがある友人のことを思い出した。
    本人は沖縄で生まれ育ったわけではないけれど、ふうちゃんのように見聞きして色々知り、考えたようだった。
    私の祖父母が幼い頃に戦争があったので、当時祖父母が幼かったからなのか、そこまで語るまいとしているのか、フワッとしたエピソードしか聞いたたことがない。地域的にひどい状況ではなかったはずだけど、今度会った時にはよく聞いてみよう。

    灰谷健次郎、マコチンやろくべえまってろよの絵本で記憶していたけど、兎の眼や太陽の子も家の本棚にあった覚えがあるからたぶん小学生の頃読んだんだろなー

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    2026年08月23日
  • 私をくいとめて

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    もうすぐ33歳独身女が自分の脳内にいるAとあーだこうだ言いながら、平凡でつまらないと思ってた人生における正解を少しずつ見つけていく姿をコミカルに描いている。
    読み終える頃には、少し勇気を出して明日は一歩踏み出してみようと前向きな気持ちになれる。

    特に、主人公のみつ子の焼肉屋でもカフェでも電車でも人の会話が気になって所謂人間観察をしては"他人"に疲れてる姿はとても共感した。
    あの子はあの子にマウントされてるけどやり返さなくて偉いなぁとか、あのセクハラジジイを退治しに行きたいけど行く勇気ないなぁとか、そういう小さいことに敏感に反応しては毎日疲れるよなあ。

    恋愛や結婚や子供へ

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    2026年08月23日
  • 死んでいない者

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    なんか、登場人物の思考の言語化がすごい。
    特に、小6の時の担任の「お下劣です」という口癖からまた自分も誰かのどうでもよい記憶としてどこかで存在していることに思い及ぶ17才の知花の分析力よ。そのようなことを考えるのが祖父の通夜であるのもまた良い。
    誰かに聞かせるようなことでもないのでいちいち人に言わないけどたしかにその時そう思ったんだというようなものにこそ、その人をその人たらしめるものがありますよね。

    お風呂屋さんに向かう車に乗っていた、勝行と見間違えた人物は結局誰だったのか?
    誰が寺の鐘を鳴らしたのか?
    わからないけどそれがいい。それでいい。
    落とした寿司を食べる猫を想像する。

    よくこんな

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    2026年08月23日
  • あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。

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    友達におすすめされて買った本。
    数日で読み終わるくらい面白かった。映画も2回目見たし映画化しても面白いって何事?!本当に素敵な小説だと思う。
    ヒロインが過去の世界に行くことで少しずつ変わっていってるのが分かるしもう切なすぎた。次のお話も楽しみにしてる。

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    2026年08月23日
  • 千羽鶴(新潮文庫)

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    ネタバレ

    亡き父の愛人だった女性(ちか子)
    ちか子が縁談相手として持ち込んだ令嬢(ゆき子)
    別の愛人(太田夫人)とその娘(文子)
    との間で揺れる青年・菊治を描いた話

    生と死、清浄と穢れが表裏一体となった耽美的な世界観が素晴らしい

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    2026年08月23日