小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
ネタバレ数学以前に算数すら苦手な私でも、飽きるどころかずっとワクワクしながら読んだ一冊。
歴史に残る難問に挑む人たちの情熱が大変よかった。
大好きな本です。
誕生日のパラドックスの問題楽しすぎ。
ピュタゴラスの弟子の死因が√2 って……ええ……?
「この問題の証明方法を知っているが、余白が足りないので書きません」があまりにカッコよすぎる。
オイラーの橋の問題おもしろー!!
問題が出された状況も含めて面白い。
まさか証明後に悪夢が訪れるとは。地獄のような日々……迫るリミット……。ハラハラしながら読んでいった。
すべてを終えた後の寂しさ。そして快さ。
いやーーいい本だった。
あと、めちゃくちゃ -
Posted by ブクログ
ネタバレ根拠ないけど考えたことのまとめです。
■ハムレットの覚悟とは何だったのか?
後半に出てくる名言に「覚悟がすべて」という言葉がある。何の覚悟なんだろうとずっと思ってたけど、今回の再読で「自分の行動に責任を持つ」という覚悟ではないかと思った。
主人公ハムレットには、ラストで「社会が悪いんだ! ホレイショー暴れてくれ!」と従者のホレイショーに頼む選択肢があったかもしれない。そうじゃなくても、「俺可哀想だから一緒に死のうよホレイショー」と言う展開もあったかもしれない。
でもハムレットはそうしなかった。ホレイショーには「生きろ」と言った。
自分の不幸に他人を巻きこまない、という態度は、ハムレットがこの -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後までハラハラした。深く心を打つミステリー小説でした。
行方不明の高校生の息子が殺人事件に関わっているようだ。被害者、もしくは加害者として。
彼の帰りを待つ父、母、そして娘は、何を感じているのか。
父親は「善良な息子が犯罪者になるはずはない。だから被害者側だろう」と考える。
一方で母親は「被害者=コロされた、ということだ。犯罪者でもいいから生きていてほしい。だから息子は犯罪者側と信じたい」と考える。
この意見の衝突が大きな葛藤を生む。
私は最初、犯罪者側だろう、と思って読みすすめていた。
そのほうが真相が明らかになった後、物語の風呂敷が広げやすいだろうし。被害者側だと信じる父親目線でス -
Posted by ブクログ
古書店を舞台に、本が人と人の架け橋になる姿を描いた連作短編集です。大好きなシェイクスピアや太宰治の作品が大きく取りあげられていて大興奮。1巻の、古書がきっかけで奥さんが旦那さんの秘密を知ってしまう話も好きでした。この本は、私と私の父を繋いでくれた作品でもあります。私は近代文学が好きなのですが、周りに同じ趣味の人がおらず、ひそかにさみしい思いをしていました。そんな中、父がこの本を勧めてきました。この本には私が関心を寄せる古典〜近代の名作が多く登場します。父はこの本を手に取ったのはたまたまで、私の好みに重なったのも偶然だと言いました。でも私は父が本を通して歩みよってくれた気がしました。この本の感想
-
Posted by ブクログ
ネタバレ英国執事スティーブンスが、亡き主人との日々を回想する。偉大な執事とは何かを問う、ノーベル文学賞作家の一冊。
めちゃくちゃいい執事小説だった。
品格のある執事とは、どんな執事が優れた執事なのか、ということをたくさん考えられてよかった。
主人たちの会話を邪魔しないように、かつ、呼ばれたらすぐ反応できるように、宴会場の物陰に立っているというシーンが個人的にかなり印象に残った。これがよき執事というものか。
父親との話は彼らにしか分からない感動があってよかった。スティーブンスがカッコよかった。
この物語の終わりでスティーブンスが受け入れるべき結末も父をまったく同じものとなるのか。と思いながら読み進め -
Posted by ブクログ
読んで気持ちが少し楽になったので星5にした。野崎さんの本2作目。書き手として技量のある人なんだと思った。場面というか、エピソードとエピソードの切り替えのたぶんテクニックなんだと思うけど。病みつきになった。前作に共通して読みやすい感じも好きだった。それに、僕の読書スタイルというか、本に求めることとして自分の問題を解決してくれることを期待していて、必ずしも解消するわけではないけど、一つの答えを示してくれるので満足度も高い。そういうジャンルの本ってなんて探せば良いんだろう。よく分からないけど、今のところ野崎さんの本だとハズレがないので、また何かのタイミングで読みたいな。今は積み本が多いのであれだけど
-
Posted by ブクログ
気になってはいたものの、ショックを受ける気がしていたので、就活を終えてから読みました。
その選択は正解だったと思います。
生成AIの登場、売り手市場、就活の早期化、人気業界の変化。
私の就活は、『何者』が描かれた時代とは大きく変わりました。
でも、人が考えることは変わっていません。
就活が上手くいっている友人。
就活から逃げた友人。
就活を終えた友人。
彼らに対する嫉妬や焦燥は、行動描写だけでも手に取るように伝わってきます。
醜く描かれている登場人物にも、必ず共感できる側面がありました。
まるで、就活とサークルに明け暮れた1年前に戻ったような感覚でした。
文章だけで、あたかも登場人物 -
Posted by ブクログ
前作を読んだだけでは理解しきれなかったマチ先生の哲学により深く触れることができた。マチ先生の哲学はすでに完成しているものと捉えてしまっていたけれど、実際には医療の現場で日々患者と対峙し逡巡しながら、自身の内側と向き合い続けている。哲学とは考え続けることなのだな、と改めてわかった気がする。
幸福と快楽の違いや、哲学者エピクロスが説く精神の安定を本質とした快楽と世の中に浸透している快楽の違い。本作を読みかじっただけで理解するにはあまりに難解である。ただし思うことは、欲に塗れた卑劣な「快楽」に走って本質を見失わないように、そして、マチ先生の理論に置き換えるならば、「雑多な物事とともに我々の足元に埋も -
Posted by ブクログ
ふうちゃんが眩しい。
卒業制作で沖縄についての問題提起を含んだ作品を作っていた、沖縄にルーツがある友人のことを思い出した。
本人は沖縄で生まれ育ったわけではないけれど、ふうちゃんのように見聞きして色々知り、考えたようだった。
私の祖父母が幼い頃に戦争があったので、当時祖父母が幼かったからなのか、そこまで語るまいとしているのか、フワッとしたエピソードしか聞いたたことがない。地域的にひどい状況ではなかったはずだけど、今度会った時にはよく聞いてみよう。
灰谷健次郎、マコチンやろくべえまってろよの絵本で記憶していたけど、兎の眼や太陽の子も家の本棚にあった覚えがあるからたぶん小学生の頃読んだんだろなー -
Posted by ブクログ
もうすぐ33歳独身女が自分の脳内にいるAとあーだこうだ言いながら、平凡でつまらないと思ってた人生における正解を少しずつ見つけていく姿をコミカルに描いている。
読み終える頃には、少し勇気を出して明日は一歩踏み出してみようと前向きな気持ちになれる。
特に、主人公のみつ子の焼肉屋でもカフェでも電車でも人の会話が気になって所謂人間観察をしては"他人"に疲れてる姿はとても共感した。
あの子はあの子にマウントされてるけどやり返さなくて偉いなぁとか、あのセクハラジジイを退治しに行きたいけど行く勇気ないなぁとか、そういう小さいことに敏感に反応しては毎日疲れるよなあ。
恋愛や結婚や子供へ -
Posted by ブクログ
なんか、登場人物の思考の言語化がすごい。
特に、小6の時の担任の「お下劣です」という口癖からまた自分も誰かのどうでもよい記憶としてどこかで存在していることに思い及ぶ17才の知花の分析力よ。そのようなことを考えるのが祖父の通夜であるのもまた良い。
誰かに聞かせるようなことでもないのでいちいち人に言わないけどたしかにその時そう思ったんだというようなものにこそ、その人をその人たらしめるものがありますよね。
お風呂屋さんに向かう車に乗っていた、勝行と見間違えた人物は結局誰だったのか?
誰が寺の鐘を鳴らしたのか?
わからないけどそれがいい。それでいい。
落とした寿司を食べる猫を想像する。
よくこんな
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。