【感想・ネタバレ】深泥丘奇談のレビュー

あらすじ

ミステリ作家の「私」が住む“もうひとつの京都”。その裏側に潜む秘密めいたものたち。古い病室の壁に、長びく雨の日に、送り火の夜に……魅惑的な数々の怪異が日常を侵蝕し、見慣れた風景を一変させる。

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深泥丘病院を軸に書かれた怪奇。
それぞれの短編が繋がっているような
いないような。
あいまいな世界のまま説明なく進んでいく物語。
おもしろかった!

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2023年10月13日

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本格小説家が住む古都のとある町で小説家の身に起こる不思議の話。ふわっとした悪夢のような怪談集。
面白い!続編も出てます。

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2018年12月01日

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1話1話が短いので気軽に読めるのがいいです。
世界観にどっぷりと浸かれます。

夏、ということで、怪談が読みたくなり手にした一冊です。
怖い、というよりは不思議、という話が多かったです。
(2014/07/10)

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2016年08月21日

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ネタバレ

日常の中に取り込まれている違和感。主人公以外の人にはそれが日常であり、主人公だけがそれを違和感と感じていること。現実味を帯びているがどこか非現実味を感じる不気味さ。
絢辻先生の唯一無二の世界観にどっぷりはまった作品です。

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2025年03月27日

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著者がおっしゃるように、怪談というより奇談。架空の京都を舞台に私が出会う奇妙な出来事を綴っていく。妻をはじめとした町の人たちが当然のように知っていることを知らずに困惑し、記憶が徐々に侵食される。
何が起こったのか現象や言い伝えの正体に対する説明のなさが逆にリアルに感じ、世界の片隅で実際に起こっているのだと錯覚してしまう。
雰囲気がとても好きなので、続編もぜひ読みたい。

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2025年01月01日

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 新本格ミステリーの代表格である綾辻行人氏のもうひとつの顔ともいうべき怪奇幻想趣味がふんだんに詰め込まれた連作短編集。推理作家である「私」が深泥丘病院に行き始めて様々な怪異に見舞われるが、その正体が分からない、ということが延々と続いていく。怪異の正体が分からないまま終わるというのが妙に説得力があって良かった。

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2024年05月11日

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綾辻行人の作品は、館シリーズと
殺人鬼シリーズを読んでいる。
もっと怖い話を想像していたが、
伊藤潤二の漫画のようなイメージ
に近いような気がする。
私こと小説家と、掛かりつけにな
る病院との関わりを発端に、私は
怪奇な出来事に巻き込まれていく。
丘の側の路線で目撃したエピソード
は、目撃した物が何なのか想像を
掻き立てられた。
長雨の話、悪霊と憑き物落としの話
も印象に残った。
続編も書き溜めしているようなので
早く読みたい!

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2023年12月16日

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気づくと癖になって止まらなくなるスルメ本。
なんだかこちらが夢を見ているような気分にもなるし、それでいて気になって自分なりに解釈しようとしたりと楽しい。

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2022年09月18日

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深泥丘を舞台に繰り広げられる、不可思議な世界。
読んでいて、なんだかよくわからないけれどもわかったようになる、その雰囲気が凄い。
何が起こっているかわかったようなわからないような。「解説」に当たる部分が無いので、読者が想像を広げながら読むことができる。

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2022年09月03日

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ネタバレ

ミステリ的な要素も顔を出すが、ジャンルとしてはホラー。
よくわからないままのもの。正体や真実が明かされず、読者の想像に任せるもの(そしてこの部分を各々読者なりの怖い世界に浸れるポイントとしているのだろう)。

しばらく民俗学の本を読んでいたのもあるが、そのおかげでか、そういった点に特に気を惹かれたように思う。

表記しようのない聞いたこともない悪霊の名前、遺跡、呪い、雨が降り続いたときに生贄を思わせる住人の言動。→悪霊は渡来人?遺跡も関係がある?とか考えてしまった。

作中に「この世に不思議なものなどない」と京極夏彦の作を引用していたのも面白かった。
不思議なこと、理不尽なことにも必ず理由がある。でもそれがわからない、理由がないものが本当に怖い。

「開けるな」の「おかげでちゃんと閉めることができました。これでもう安心です」はとても印象に残っている。

京都が舞台なのだが、実際にあるものや町、行事がベースにあるらしいこともリアリティを感じていいなと思った。

そして、妻、深泥ケ丘病院の人々が、こわい。

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2021年07月23日

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綾辻さんのお話にしてはオチなしのふわふわした短編が繋がる連作短編集。奇談だからそういうもんなんだよな、と思うまでなんか落ち着かなかった(笑)
「悪霊憑き」がきちんとしたミステリーだっただけに、そこまでの電車やら雨やらでもやっとしたのが一度落ち着いて、でもってまたムシやら鍵やらでふわふわするという(笑
読み終わってみると、クセになっちゃうんだけど、館シリーズファンとしては物足りない、かなぁ。

いや、でもこれはこれでありだな。きっと「続」も「続々」も読むんだろうな(笑)

ラストの「声」を読むと「ああ!」ってなるのは綾辻節だよね。

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2021年05月24日

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一見よくわからない擬音やフレーズ、独特な文章運びがあるにも関わらず、読みやすく、さくさく進んだ。

深泥丘病院と主人公を起点に進む連作短編。

不思議な点についての回収はなし。結局のところ何がなんだかよくわからないまま終わる。

日常に紛れ込むホラー的な小説は多々あるが、本作は迷い込んでるのかどうかもいまいちハッキリしてないのが乙だなぁと思った。

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2021年02月28日

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作者が主人公の短編集です。話がすべて繋がっています。

綾辻行人が京都に住んでいるということで、京都をイメージして世界観を膨らませて読んでおります。
綾辻行人のTwitterの住所が「京都市某区深泥丘界隈」となっている所もかわいくて、愛が伝わります。

分かりやすく言えば「世にも奇妙な物語」に出てきそうなお話の数々です。

「得体の知れない何か」が発する「ちちち」とか「ぎゅああぁぁぁぁぁ」とか、ゾワッっとする音の表現だったり、言おうとしても発音できない名前の得体の知れない悪霊「✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎」だったり。

身近であったら、何だったんだろう?と疑問に思うちょっとしたホラー。

面白くて、スラスラとあっという間に読み終わりました。
「深泥丘奇談・続」を続けて読みますっ。

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2020年10月28日

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面白かったです。
ミステリーではない綾辻作品は初めて読みました。
主人公である作家の「わたし」が暮らすもうひとつの京都、深泥丘。薄暗くて奇妙でじめじめしててなんか虫とか動物とかいて、好きです。
病院の人々の包帯の下には一体何が、とか、なぜ主人公は過去のことを忘れまくっているのか、作中での出来事すら記憶に留めることが出来ないのか……とか謎は深まるばかりです。泥にはまってるみたい。ずぶずぶ。
この世界の五山送り火、みてみたい。目とか虫虫とか…何故。。
何故がいっぱい。この世界の虜です。
森見さんの解説も面白かったです。「しょうむな」

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2020年02月17日

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ネタバレ

これは深く考えないで読んでいいはなしなのかな…
ミステリっぽいのもあるけど、ふつうに不思議なはなしとして楽しんでいいものなんだろう。
「深泥丘魔術団」の最後がとても気になる。

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2019年04月12日

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もっとゾクゾクくるホラーかと思ったら、なんだか夢か現か幻か?って感じの奇談?幻想?・・・なんだかコミカルな感じで、頭大丈夫?的なw
綾辻さんらしくていいなー、ってほくそ笑んじゃう感じw
いろいろつっこみながら楽しめましたww

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2016年07月10日

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ネタバレ

学生時代、解説を書かれている森見登美彦氏同様、深夜の深泥池を冷やかし半分で訪れた経験を持つ身としては、実際の京都の街を捻じ曲げたと思われる架空の世界に登場する地名や位置関係の描写にいちいち反応してしまい、ある意味下駄を履いていると言うべきか。
そればかりか、京極夏彦氏は実名で出てくるし、法月綸太郎氏に至ってはパロディかつディスりの対象になっている?

作品はまるで深泥池の如く、どこまでいってもぬるぬると捉えどころのない沼のような世界が広がり、決してその滴を拭いきることはできず、いつまで経ってもぽたりぽたりと漏れ続けてすっきりせぬまま。
著者の作としては珍しく、このシリーズは論理的に説明がなされてカタルシスが得られるわけではないので、ちゃんと閉じる形の物語を求める向きには物足りるはずなく、いわば雰囲気ものとして味わうより他ないが、甚だ僭越な物言いながら、さすがにその類としては良く出来ていると感じる。

森見氏の解説がまた良かった。
「深泥丘世界では『元気があればいい』というものではないのだ。これこそ『一病息災』である。」

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2025年08月05日

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目眩に悩む推理作家の主人公は、深泥丘病院に通うが、病院の壁から奇妙な音が鳴ることに気づく。
この地域では不可思議な事ばかり起こるが、周りは誰も気にしていない。
幻想的だが、妙に現実感のある、癖になる奇談短編集。

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2025年05月25日

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起こっていることは怖くないんだけど、オチのない不気味な話がずっと続いてカロリーが高い。
「えっ知らないの?常識よ?」と言ってきたら信じざるを得ない連中ナンバー1・2であるワイフと医者が怪しげなことを次々信じさせようとしてくる。それが怖い

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2025年02月14日

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自分の住んでいる所の近くが舞台だからここはあの場所ね、となるのが良かった。ただ、面白くはなかった、、、

館シリーズのような伏線回収もないし、かといって雰囲気が良い訳でもない
ただただ不気味なんだけど、なんか不気味だなあ、くらいで、ホラー小説としてもなんかイマイチだった

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2024年09月17日

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ネタバレ

Anotherのような新鮮さは感じなかった。
面白いのだが、「続編を探すほどか?」という、いま一歩な感じがある。
裏表紙の「現実が崩れていくような・・」というような恐怖も感じず、その点はAnotherの上巻から下巻に入っていくあたりの違和感や気色悪さに遠く及ばない。
最も良い作品を最初に引いてしまったのだろうか。

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2024年03月23日

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京都のようなそうであらへんような地を舞台にした短編連作奇談集。

/体調不良ぎみで深泥丘病院に通うことになった頃から本格推理小説作家で論理的でありたいはずの主人公の周辺で、どうやら皆が知っているようやのにずっとその辺で暮らしている自分だけが知らへんらしい奇妙なできごとに出会うようになったんやけど、結局なんも解き明かされんと、それどころかなんかあったことすら忘れてもうてて、なんかあったような気だけはしてるんでそこはかとない不安が続いてるって感じの話。

/すいすいっと、あっちゅう間に読め適度に不思議なんでほんのり刺激的で読書の愉しみを得られます。

■深泥丘についての簡単なメモ

【石倉(一)】深泥丘病院医師。脳神経科が専門だが状況によっては内科も担当する。左目にウグイス色の眼帯をしている。
【石黒(二)】深泥丘病院医師。消化器科が専門だが状況によっては内科も担当する。右目にウグイス色の眼帯をしている。
【石黒(三)】深泥丘病院医師。歯科医。眼帯はしていないがウグイス色の四角いフレームの眼鏡をかけている。
【石倉カンタ】小学四年生くらいの男の子。石倉医師たちの誰かと関係があるのかどうかは不明。奇術「送り火当て」に立候補した。
【井上奈緒美】三十四歳。正確に発音するのが難しい「*****」が憑いたらしい。
【乙骨】Q大奇術研究会会員。
【会長】深泥丘病院が属している医療法人再生会会長。深泥丘魔術団のトップでもある。ミイラのような老人。
【鍵】《「何に使うか分からない鍵」というのは、その存在自体がどうも気分を落ち着かなくさせるものである。》p.191
【神屋】刑事。五十年配で小柄。
【熊井】刑事。若くて大柄。
【黒鷺川】小さい川だが雨が続くと氾濫を起こすのでとある儀式が必要。
【古代の夢】如呂塚遺跡のみやげ。遺跡発掘セット。カプセルトイみたいなもん。砂を固めたキューブからブツを掘り出す。
【理】解説の森見登美彦さんによると《理に落ちることから上手に逃げ続けるのは難しいのである。》p.311
【咲谷】深泥丘の看護師。左腕に白い包帯を巻いている。
【咲谷歯科】猫目島にある歯科医院。主人公が旅行中にかかる。
【サムザムシ】どうやら歯科医療にかかわるらしい。
【歯科治療】《一般に行われる虫歯の治療は、まあ云ってみれば土木工事ですからな。》p.167
【正体不明】《そもそも「正体不明」を「正体不明」のままに受け入れて気にしないでおくという、この態度には相当な精神力が要求されるものでもある。》p.283
【ちちち…】あるものの鳴き声? 古賀新一さんの『のろいの顔がチチチとまた呼ぶ』を思い出しました。包帯とか眼帯とかそれっぽいし。そういえば猫目島も古賀新一さんっぽいネーミング。
【妻】よその土地出身だが夫よりいろいろ知っているらしい。《わたしよりずっと長くこの町に住んでいるくせに》p.63
【土地の記憶】《土地が持つ記憶というのは、住む人間の心に浸透するものなのです》p.71
【如呂塚】古墳がある。
【猫目島】妻や咲谷の故郷。南九州にある。
【パターン】まず何かが起こっているらしい状態が描かれ、次にそれまでの経緯が描かれ、現在に戻り決定的な何かが起こる、というパターンが多いようだ。
【病気】解説の森見登美彦さんによると《自分が病気であることと世界が病気であることは一つである。》p.310。たしかに。
【宝月清比古】霊能者。容貌は住人並。むかし大失恋したことがあるらしい。
【本格推理小説作家】《どれほど不思議な出来事も奇怪な謎も、すべては論理的に解決されるはずであり、そうあらねば困るのである。》p.23
【ミスター外戸】深泥丘魔術団のメンバー。
【深泥丘魔術団】「会長」が主催する奇術愛好者たちの集まり。
【ヤッちゃん】妻の友人。猫目島出身で岡山在住。
【六山】五山の送り火はたまに六山になるらしい。
【*****】名前を正確に発音するのが難しい水妖の一種らしい。うっかり真の名を発音できてしまうと取り憑かれるらしい。
【*******】火妖らしい。水と仲が悪い。

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2023年12月05日

Posted by ブクログ

いくつか読んできた綾辻行人作品とは少々毛色の違う「奇談」短編集ということで…
面白いといえば面白いけど、だからこそ、いつもの綾辻行人作品の謎解きを期待してしまい…。

体験した事ないけれど、既視感さえあるような薄気味悪い景色の描写が良かったです。

後半にはもう少しこの謎のカタチがハッキリするかな?と思ったけれどそこは個人の想像に委ねられる感じでした。とはいえ、主人公の記憶無さすぎでは、、?そんなでは執筆もままならないのでは…とちょっと不安になりました(笑)

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2023年08月27日

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「私」としておそらく綾辻行人先生が体験した日常を元に、奇妙にして書かれた怪異短編集となります。

奇談なのでミステリではなく、奇妙なお話なのでゾワゾワ感じるものです。

効果音だったり、擬音をあえて平仮名で書かれるんですよね。
それがまた不気味で奇妙で、おどろおどろしいです。

短編集なので一つ一つがそこまで長くなく、初めての方でも非常に読みやすい一冊となってます。

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2023年07月07日

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ネタバレ

不思議なことを受け入れながら人々が生きてきた深泥丘。この土地には曰くが沢山ありそうなのだが、いかんせん、主人公がどうも頼りないので読者にはほんの少ししか情報が入ってこない。常に思わせぶりで何も教えてくれなくて、非常にもどかしい!
これまで起こったことは主人公の妄想なのではないかとすら思えてくる。

『長びく雨』であんなシーンを見たのに翌日にはカラッと爽快な気分になっている主人公が一番怖い。

『開けるな』は奇妙な符合が不気味。夢の中で鍵を開けてしまうのが怖いなと、「開ける」ほうにばかり気を取られていたら、扉を閉めるのが意外だった。今まで開いていたんだというゾワっとした怖さがあった。

『悪霊憑き』だけ急にミステリで伏線をバリバリ回収していくと思ったら、競作ミステリの企画で書いたものだとか。他の作品は意図的に曖昧なままにしてあるのだなと納得。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

館シリーズやAnotherなどのホラーとはまた気色が違った作品だった。どこか妙な奇談。その世界観に読んでいる内に引き込まれた。ミステリ好きとしては悪霊憑きがミステリ要素を含み面白かった。

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2022年06月29日

Posted by ブクログ

何とも不思議な連作集。
読んでいる間ずっと頭の中に靄がかかっている様な、
水の中から物語を見ているような湿った印象。
これは好みが分かれそうな作品だ。
だから一体何なんだよ!と言いたくなるような作品が多いが、この不思議な感じ、嫌いじゃない。

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2021年03月31日

Posted by ブクログ

2020.9.12再読
最初に読んだときは、よくわからない話だなぁ、と思っていたが、そのよくわからなさが面白く感じれるように…。続きも買って読もう。

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2020年09月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

続々が出てるのを知って読み直し。
あんまりよく覚えてなかったからか、新鮮な感じで読めました。現実と幻想の狭間的な、周りには常識が作者の『私』にだけは常識じゃない、じわっとした怖さが面白い!記憶が抜け落ちていったり、同じ名前の人がたくさん出てきたり、ちちちの音とか、とにかく謎だらけで何も解明しないのも気持ち悪い笑

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2020年01月31日

Posted by ブクログ

ミステリ作家の「私」が住む深泥丘という町での
奇妙で不可解な出来事を綴った短編集
色んな事を忘れているらしい私と、その奇妙な現象等を
当然のように知っているかのような妻。
深泥丘病院の同じ苗字で同じ顔の3人の医師
不可思議な現象に説明はないのが気持ち悪いという感じでしょうか。
作中の「悪霊憑き」はアンソロジーの「川に死体のある風景」に
入ってる作品でした。

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2018年11月03日

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