あらすじ
「ていうか、そもそも三重に西区も平山町もないやん。釣り確定」
「その通りです。けれどこの住所は、検索履歴、ネットの書き込み、テレビの速報テロップ……。
あらゆるところに紛れ込んでいるのです。本当に、存在しない、のでしょうか?」
『三重県津市西区平山3‐15‐7』
それは、存在するはずのない住所。
けれどネットで、書籍で、新聞で、雑誌で。
あらゆるところでその住所の情報を目にし、
作家の小林は、まるで見入られたように、その住所について調べ始める。
すると一見関連性のない出来事が、一つの真実を指し示し……。
カクヨムコン10 ホラー部門大賞、コミカライズ賞受賞のモキュメンタリ―ホラー、書籍化!
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Posted by ブクログ
うぉぉぉ……これ静かに恐怖が染み込んでくるやつ。
読んでいるあいだ、
何度もスマホを伏せたくなった。
Googleマップでこの住所を調べたくなっちゃうから。
『三重県津市西区平山町3-15-7』大舟
三重県津市西区平山町3-15-7。
それは存在しない住所。
なのに、なぜかあちこちで目にするのだ。
作家・小林は、散らばる断片を拾い集めながら
点と点を結び、
存在しない土地の「過去」にたどり着こうとする。
✧
いつの間にかスマホの検索履歴に入っている。
テレビの速報テロップに一瞬だけ流れる(でも録画は残らない)。
カーナビの行き先が勝手にその住所に変わる。
いやいや、やめて?
じわじわと生活に侵食してくるこの感じ。
派手な怪異じゃないのが、逆にいちばん怖い。
雨穴さんの『変な家』シリーズを思わせる
論理的な積み上げが効いていて、
「怖い」だけで終わらないのがうまい。
✧
中盤以降は謎解きがメインになるので
怖さはほどけていくんだけど…
それでも序盤のあの不気味さは消えない。
深夜の訪問者のくだりとホテルのエピソード、
あれはちょっと一人暮らしには刺激が強い。笑
読後、玄関の鍵を確認した人は
正直に手を挙げてください…!
Posted by ブクログ
存在しないはずの住所「三重県津市西区平山3-15-7」。けれど、この住所は、検索履歴、ネットの書き込み、テレビの速報テロップ……。あらゆるところに紛れ込んでいる。
この住所、本当に存在しない、のでしょうか?
存在しない住所、三重県津市西区平山3-15-7にまつわるモキュメンタリーホラー小説。あらゆるところで見かける存在しない住所の秘密を、現地調査や雑誌記事、関係者の証言、ネットの書き込みなどから調査・考察していくお話です。
昨今どんどん発売されているモキュメンタリーホラー小説ですが、それぞれに色々なテーマやアプローチがあって面白い。
こちらは(架空とはいえ)詳細な住所を出す事によって、さらにリアリティや没入感を出そうとしているのかなと感じました。
序盤のヒキや、架空の詳細な住所が様々なところに現れるというミステリアスな雰囲気はとっても良かった。けど、終盤はスッキリしすぎていてちょっと失速気味かも?
Posted by ブクログ
三重県出身、津ではないけど「平山町」に近い町名に住んでいたことがあるので、読んでみたくなった
「三重県津市西区平山町3-15-7」という存在しない住所にまつわる不可解な出来事の根本を、ていねいに解読していく話。
「存在しない住所」とはいえ駅名、路線、山の名前にいたるまで実在する地名だし、土地の位置関係も正確。方言も地元の話し言葉。そういう意味でも、ここでこういうことが実際にあったんかもしれんなと思わせてくれる話運びは秀逸だと思った。津に限らず、当時こういう土地はあったんやろな。
ちょっと怪異広がりすぎやない?それはないやろと思ってしまったのは、あんまり好みの文章ではなかったからかもしれん