【感想・ネタバレ】ツミデミックのレビュー

あらすじ

【第171回直木賞受賞作!】大学を中退し、夜の街で客引きをしている優斗。仕事中に話しかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗った――「違う羽の鳥」 失業中で家に籠もりがちな恭一。小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人にもらったというそれを煙草代に使ってしまった恭一だが――「特別縁故者」 鮮烈なる“犯罪”小説全6話

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最初の2話は、なんか怖すぎ。なので、ここで一旦読むのが止まった。数日おいて第3話。話がキレすぎてコワ。でも、よく出来ている。第4話、なんかホッとした。やっぱり、こういう系が好き。第5話も大変だけど明るめで終わって良かった。第6話、こんなおぞましい話、ありましたよね、怖っ。でも、なんとかホッと終わって良かったです。さすが、この短編集、どれもストーリーよく出来ていて、日本語も上手。著者の腕が光る作品だと思いました。

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2025年12月13日

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どの話も面白かった。
特別縁故者という話が特に面白かった。主人公は妻と子がいる無職の男性で過去自分より仕事ができなかった人が店長の甥であったために優遇されたため縁故を恨んでいる。しかし、隣にいた金持ちで家族がいない老人を助けたことで特別縁故者になり金銭を援助してもらえた。縁故によってたすけられたことで縁故によって見放されることもあれば助けられることもあるという話で面白かった。

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2025年12月11日

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ネタバレ

【あらすじ】
大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中にはなしかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗った。過去の記憶と目の前の女の話に戸惑う優斗はーー「違う羽の鳥」  調理師の職を失った恭一は家に籠もりがちで、働く妻の態度も心なしか冷たい。ある日、小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人からもらったという。隼からそれを奪い、たばこを買うのに使ってしまった恭一は、翌日得意の澄まし汁を作って老人宅を訪れるがーー「特別縁故者」  先の見えない禍にのまれた人生は、思いもよらない場所に辿り着く。 稀代のストーリーテラーによる心揺さぶる全6話。

《私の印象に残ったこと》
ロマンス
イケメン配達員に会いたくて、デリバリーにハマる主婦の話。結局イケメンには会えず、別の配達員に好意を持たれ、家に入ってきた配達員を正当防衛?で殺してしまう話。夫婦同士の不満がリアルだった。

特別縁故者
お店がコロナの影響で人員整理することになり、辞めさせられた夫の話。
『嫁さんもお前の悔しさを酌んで大黒柱引き受けてくれたんだろ。それこそ、縁ゆえに、だよ。縁あって夫婦になったから、頑張って支えてんだ。』
胸が熱くなるすごくいい話だった。

祝福の歌
『最初から騙すつもりの嘘より、ついた時点では本心だった嘘のほうが悪質だ』

『淡々とした語り口は、コップのふちぎりぎりで盛り上がってふるえる水面のような危うさに満ちていた。その下に湛えた暗い水の深さは、母にしかわからない。』

さざなみドライブ
『あたしが子供だから、あたしの悩みは大したことないの?死ぬほどのことじゃないって否定されるの?あたしのつらさはあたしにしかわかんないのに!』

【個人的な感想】
最初の3話の内容がなかなか重たくて、読み切れるか不安だったけど、4話目の特別縁故者の話の内容が温かくて読んでいて幸せな気持ちになった。4話目〜6話目はどれも読んでいてしんどくならず、好きなタイプの話だった。

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2025年12月09日

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とても面白かった。
あの訳の分からない恐怖のパンデミックの頃の話。
コロナ禍の時代をそれぞれの主人公がもがいたり苦しんだり希望をもったり。
一穂ミチさんの本は面白いです。今回もとても良かった。

どれも良かったのですが「ロマンス⭐︎」「燐光」「特別縁故者」が特に好きです。

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2025年11月27日

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一穂ミチさんの本は、初めてでしたがとても面白かったです!コロナ禍やウクライナ戦争など世界情勢を上手く取り込みながら、人の混乱や日常の不穏さを表現していてすごいなって思いました。
短編集でしたが、一つ一つの内容が濃くていい意味で短編集ぽくないです。

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2025年10月28日

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記憶に新しいコロナ禍の悶々とした空気、誰にとっても身近な今の時代感が反映された短編集。イヤミスあり、ほっこりあり、人の心のリアルな表裏、飽きずに一気読みしました。ほっこり系の話が好きだけど、印象に残ったのはありそうで怖い「ロマンス☆」。

〈心に残った言葉〉
"まっすぐ前を向いた娘はその未来をみじんも恐れていないように見えた。愚かさがいまいましく、まぶしい。"

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2025年11月28日

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直木賞受賞作品ということで、読み始めた。
6つの短編は全てあのコロナ禍でのお話。
ホラーか!?とゾクゾクしたり、胸に迫る感動ものだったり、もうページをめくる手が止まらなかった。
この1冊で何冊分もの作品を読んだかのような満足感。
最近、難解すぎる受賞作品を読んで途中でやめてしまうことが多かったので、誰にでも手に取りやすく読みやすい本が受賞してよかった。さすが直木賞‼️

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2025年12月10日

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短編ミステリーでしたが、視点が面白くてページをめくる手が進みました。特に1話目が面白くて引き込まれました。コロナ化の日常、今となってはこんな時もあったなぁと懐かしくさえ思えますが、先の見えない不安と人の不安や葛藤が描かれていて面白かったです。

ふと日付を見て今日は5日、11月に入り、残り2話になり、すぐに読み終えるなぁと思ってたのに、5日もかかってしまい、バタバタして、本を読む時間がないのはよくないなあと思いました。11月は5冊ぐらい目標にして、12月は冬休みにいっぱい読んで二桁目指しまーす!

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2025年12月05日

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コロナ禍のパンデミックに繋がる短編集。慌てふためいたあの頃のパニックから派生する、ちょっぴりダークな短編集。
人の犯した罪や心の奥底の闇みたいなモノは目には見えないけど、人のそれらが、あのパンデミックのようにふつふつと湧いて浮かび上がってくる感じがおもしろかったです。

ダークな結末からは1番遠かったかもしれないけど、「特別縁故者」が好きだったな。

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2025年11月30日

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ネタバレ

11/25?〜11/29

面白かった!とても読みやすいし、だいたい体の底が震えるような怖さがあった。コロナ禍にフォーカスを当てていて、コロナ前ならナニコレという感じだが、自分の経験と反芻して、確かにそうだったな、いや今もそうなのだけど、懐かしく思った。
母が面白いというので読んでみたが、たしかに面白かったな。

①違う羽の鳥
死んだはずの同級生に似た、いや似ていない女が現れて…という話。
実際は替玉自殺で別人として生きていたというオチ。こわい。
②ロマンス☆
夫婦関係のうまくいかない妻が、イケメン配達員との巡り合わせを求めて、デリバリーしまくる話。オチ怖すぎ。
③燐光
短いのに、かなり緩急と引きつけるストーリーでしびれた。私は実は死んでいて、死の真相を意図せず追ってしまう話。父母もクズ、まさかの想い人の先生は最悪のクズ、親友も生活環境はあれど、お金に目が眩むクズだったという胸糞。主人公だけがクズでなかったという話でした。
④特別縁故者
これだけ、怖くないハートフル(?)ストーリー。コロナ禍で飲食の食を追われて、無職のぬるま湯につかっている夫が、子どもの意図せぬラッキーに味をしめて、謎のお金持ちおじさんにたかろうとして、改心して…というような話。もとは夫も悪い人ではなかったし、コロナが人生を人をネガティブにしてしまったんだな〜と悲しくもなる話。
⑤祝福の歌
娘が妊娠して、それとはまた別で母(祖母)の認知症疑惑から、家族で色々話をするうちに、親子関係のあり方みたいなところの多様性などを見つつ、社会情勢と合わせて考える話。これ、一番真面目で、社会のあり方がどんどん変わってるんだなと思った。
⑥さざなみドライブ
Twitterで集まった5人は自殺志願者で、死のドライブを始め、なぜ死のうと思ったのか語り出す。そのうち、みなあなたは死ぬ必要がないのではと互いに思い出し、先客がいたこともあり思いとどまるが…。本当は、主催者の男が自殺に見せかけた他殺の常習者で、殺されそうになったが、中にいた自殺を止めるマンのおかげで皆無事に帰ったというオチ。

うーん、本当に読みやすくて面白くてよかったよ。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

個人的に短編集は大好きでテンポ良く、あっという間に読み終わった。
コロナ禍でいつまでこの閉塞感が続くのだろう。とモヤモヤしていた頃の感情を思い起こした

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2025年11月24日

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前半読んで色んな罪の話かなぁと思ったが
後半はパンデミックの話が多かった
罪を期待していたので後半は少し肩透かし感があった

ロマンスと燐光はよかった

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ




『ツミデミック』



第171回 直木賞 受賞



こちらは 一穂ミチさん の直木賞受賞作品
赤地に黄色い菊の花……
なんかそれだけで ザワザワしちゃう

黄色い菊の花言葉

長寿と幸福
わずかな愛
破れた心(破れた恋) ですって

タイトルの 『ツミデミック』
こちらは 『罪』 と 『パンデミック』 とを
かけあわせた 一穂ミチさんの造語 で
コロナ禍 で 人々が犯す 罪 ということ

……って、もっとはやく読むべきだったのかしら?


六つの短編集


『違う羽の鳥』
大学を中退して、夜の街で
客引きのアルバイトをしている優斗。
バイト中に話しかけてきた
派手な女に優斗は動揺してしまう
その女が名乗った名前というのは…
中学時代に死んだはずの同級生の名前だった。


『ロマンス☆』
街でみかけたデリバリー。
颯爽と自転車で走る姿…
百合は何故かその配達員に
もう一度会いたくて
毎日毎日 デリバリーを注文をするようになる


『憐光』
三本松葉と和歌とをセットで
木の根っこに置いて願をかけると
失くしたものが見つかる───
という おまじないが伝わっていた
そんな嘘のような話を信じてやってみたところ
十五年前に行方不明になっている少女の
白骨死体が見つかった…
そして少女は霊となって彷徨う……


『特別縁故者』
調理師の職を失い、働かずに家にいる恭一。
ある日、息子の隼が遊びに行って帰ってきたら
聖徳太子が描かれている旧一万円札を持っていた。近くに住む老人に貰ったと言う。
次の日、恭一は澄まし汁を持って老人宅を訪れる……。


『祝福の歌』
印刷工場に勤務する達郎
高校で音楽を教えている美津子
夫婦の一人娘 菜花(なのか)は
高校生で妊娠が発覚してしまう……


『さざなみドライブ』
SNSで知り合った
アカウント名しか わからない五人
"キュウリ大嫌い" "マリーゴールド"
"あずき金時" "毛糸モス" "動物園の冬"
この五人のドライブが始まる……




一穂ミチさんは…
『恋とか愛とか優しさなら』 しか
読んだことがないんです。
一穂さんのBLも読んでみたい…♥と思う私
が、しかしであります∠( ̄^ ̄)


BL読んじゃうと戻れなくなる…という懸念
(おびのりさんにご教示頂いてね(*´艸`))
まずは普通の作品を読むこととします♪


…で、手にとったのが こちら✨️


もう…面白かったなぁ♡
なんか すごく 面白かったなぁ♡♡


一穂さんの 文が 読みやすい読みやすい
短編だからか、一話読んだら…
眠っちゃってもいいんだしね(๑•̀ㅂ•́)و✧



「ロマンス☆」 では…
自分のお目当ての美形君に自分の注文で
再開できるかもしれない…というチャンスを

ガチャに勝利したい♥
★5を引いて満足して終わりたいのだ。
……とか
一瞬すれ違った男と再開するため、
我が子に一服盛るなんてどうかしている…

と描くあたり…センスを感じちゃう✨️



「憐光」 では…
"ブルベ春" というパーソナルカラーとか
使っちゃうのも凄いなってね(*´艸`)
「あたしブルベ! 〇〇ちゃんはイエベだね?
ママは〜? ブルベ冬じゃない……草」
…みたいな、日常会話が
わが家でもあるもんだから…
感情移入しちゃうわね (*´艸`)




「特別縁故者」では…

スマホに大量にインストールしてある
漫画アプリを巡回し、
無料のものを読み逃していないか
チェックしたが、すべて既読だった。
読んだことさえ忘れているくせに
続きが気になるなんておかしな話しだ。

この一文が、なんか笑っちゃって……(*´艸`)



「祝福の歌」では…

「『粉ミルクでも発達は変わらないから大丈夫よ』って言ってほしかったらしい」
「え〜? 察してちゃんすぎる!」

って、この会話もいいですよね
察してちゃん♥だなんて…
まるで娘と会話してるみたい



「さざなみドライブ」では…

どんな些細なフックでも、他人に興味を持たれ、質問されたこと自体が嬉しくてたまらないと言わんばかりのテンションに僕は軽く苛ついた。同族嫌悪だ。わかりすぎていやになる。



わかりみ〜♪だわね



読みやすくて…そこまでダークでもなく
サクサク読めたなぁ
普通の小説がこんなに★つくんだもの
あぁ はやくBLよみたいな (b´∀`)ネッ!


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2025年11月19日

Posted by ブクログ

ひとつひとつの話が犯罪にかかわるもので時には心がひやっとした。一方で、自分がこういう展開になったらいいな、と願う小さな幸せ・ぬくもりを感じられるようなものもあった。著者の他の本も読んでみたいと思った。

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2025年11月16日

Posted by ブクログ

突然のパンデミック。
誰もが思ってた通りには進まなくなって、先の見えない不安に襲われる。
時間が経つと、アレって一体何だったんだと考えずにはいられない。

そんなコロナ禍での犯罪小説短編集。
ぞわぞわくる話から心温まる話まで。
犯罪というのは意外と身近なものなんだなと感じてしまうリアルさがあった。
作者の描く登場人物たちのパンデミックとの距離感が絶妙で、そんな中でも変わらない人間の本質に、なんだか共感してしまう。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

コロナが生んだ人間ホラーに、他人事ではないから余計にゾッとする。
どれもゾッとする面を持っているけれど、終わりが幸と不幸に分かれるところも、おもしろい。

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2025年10月31日

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ネタバレ

一穂さんの本は初めてだけど、読みやすくてとても面白かった。追ってみようと思う作家さんが増えた。

違う羽の鳥
東京で中学生の時に自殺した地元の同級生の名を語る女性と会う話。地元で都市伝説化している踏切ババアは自殺した同級生の母で、実は毒親。死んだのは同級生ではなく、同級生として死んでくれた他人…?

ロマンス⭐︎
夫に虐げられてきた妻がミーデリという宅配サービスのイケメン配達員を目撃し、そのイケメンに会いたいがために宅配サービスにのめり込む話。依存状態になった妻の元にストーカー的な配達員が現れ…

憐光
幽霊として意識を取り戻した主人公。自分の骨が見つかったということで、高校の時の教師と親友がお悔やみに実家に来たので着いていく話。二人は善人のように振る舞っていたが、忘れていた記憶が甦る…

特別縁故者
無職の父親が金持ちそうなお爺さんに近づいて、絆が生まれる話。最初は金銭的な下心で近づいたのに、気づけば会いにいくのが楽しみになり、お爺さんを助けて…

祝福の歌
高校生の娘が妊娠した。娘を連れて実家の母親に会いにいく日々の中で、母親の隣人女性の異様に憔悴した姿を目撃する。妊婦と言っていた隣人の家からは子どもの声は聞こえないという。心配する母が階段から落ちて判明した隣人の事情と自分の出生…

さざなみドライブ
Twitterで知り合った自殺願望者たちが自殺場所に向かう話。先に自殺を図った先客を目撃し、思いとどまった彼らだったが、突然の猛烈な眠気と暗い眼差し。自殺願望者たちの本当の顔は…

どの話も闇が被さっていて、気持ち良い話ではないんだけど、展開が面白かった。

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2025年10月27日

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短編集。
特別縁故者がとくに好き。

コロナに怯えていた時期を思い出した
一穂さんの本は初めてだったけど読みやすくて他の作品も手にとってみたいと思った。

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2025年10月24日

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パンデミックを舞台にしつつ、都市伝説、パパ活、デリバリー、ワンオペ育児、モラハラ夫、ガラケー、災害、独居老人、半グレのタタキ、毒親、代理母、遺伝子鑑定、ウクライナ情勢、SNS集団自殺と時勢のネタを破綻なく盛り込みそれが全部が物語の推進になってて、直木賞ながら純文学のモチーフでも十分なこの時代のエンタメ小説の教科書と言って差し支えない。
惜しいのはこの書籍のタイトルくらい。

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2025年11月02日

Posted by ブクログ

6話全部面白かったけど、これが直木賞??と言う感じでした。短編としては十分に面白かったのですが、短編故にちょっと物足りない感が有りました。
直木賞受賞作との事で、期待を込めて読みましたが、そう言う意味では少し期待外れでした。
他の作家さんの作品でも同じ様なレベルの話な沢山あります。ただ6作全て同一レベルで面白かったので、6作合算での直木賞?!と言う事なのかなぁ?!
それぞれを長編にして、深堀した作品にすれば更に良かったのでは、と思いました。

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2025年12月04日

Posted by ブクログ

コロナ禍の短編集。一話二話と後味が悪い話が続き、好みじゃ無いかも…と言う思いがよぎったが、読後感の良い話もあり平均以上ではあると感じた。

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2025年12月03日

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コロナ禍にそんな事あったなと振り返ると滑稽に思えるほど歪む社会を見事に描いていて、不気味さもあり読み応えがあった。コロナ総括文学。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

短編が6話収録されている
それぞれ想定していなかった展開があるので、軽く読むのに良い。

後に救いが想定できないものだとゾワゾワするので展開を勝手に考えてしまって、面白い。
個人的にはロマンスが面白く感じた。
また、文章がとても読みやすく作者の技術が感じられた。

稀代の犯罪小説と言うには短編だから展開が限定的で少し弱く感じた。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

罪+パンデミックという造語がタイトルになった作品。
未曾有の大惨事で世界の価値観が大きく変わったあの日々が、ずっと昔のように思える。
それほど今の情報社会では時間の経過が早い。
だからこそ、パンデミックでの人々の苦しみを様々な物語として綴ったこの作品の価値は大きいと感じた。
罪を題材にしている分、気が重くなる話もあったが情景や心の機微が絶妙に表現されていて物語に引き込まれた。「さざなみドライブ」が好き。

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2025年11月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルの意味と内容に気づいてから、そわそわしすぎてすこし怖かった。ホッコリで終わる話もあったんだけど、悪い方で考えてしまってそわそわしながら読んじゃったのが個人的にもったいなかったかも。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

ツミデミックってなんだろう?

パンデミックで得た、新常識が
ツミ重なって今までにないズレが起こる
あのときの経験しない心理状態、
どこまで続くんだろう..
今まで信じてきた常識は捨て続けるのか

出るべきにして出た小説な気がした

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2025年11月05日

Posted by ブクログ

「スモールワールズ」が好みだったのでこちらも読んでみたいと思い手に取った。
やはりとても読みやすくスラスラと入ってくるのに、短編を感じさせない満足する読み心地。ただ、個人的には「スモールワールズ」のほうが好きだったかな。(完全に好みの問題だと思う。)

・違う羽の鳥
・ロマンス☆
・燐光
・特別縁故
・祝福の歌
・さざなみドライブ

じわじわと良かったのは「違う羽の鳥」、最後の「さざなみドライブ」はもう一つグワッてのがあるのかと期待してしまったのでちょっと勿体なく感じてしまった。(勝手に)
なんだかんだと引き込まれたのは「特別縁故者」だったかも?恭一がどうか悪いことに手を染めませんように…と願いながら読み進めた。

どの話も、人のズルいところがうまーく描かれており、でも本当の根っこはそうでもないんだよってことも思わせられる作品だった。


P48 「眉目秀麗」…容姿がすっきりと美しく、整っていることを意味する四字熟語。

P77 「紗がかかる」…風景や情景がぼんやりとした様子になることや、写真の表現で被写体を柔らかく仕上げることを意味する。
「靄がかかる」との違い→自然現象か意図的にしてるか。靄がかかる=不透明ですっきりしない。紗がかかる=美しい、ロマンチックに。

『燐光』…物質が光やエネルギーを吸収した後、その供給を絶っても長時間発光し続ける現象。

P189 最初から騙すつもりの嘘より、ついた時点では本心だった嘘のほうが悪質だ。←深い!

P209 両親のどちらかでもAB型ならO型の子は生まれない←知らなかった!

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

コロナ禍でなんらかの形で影響を受けた人たちの短編集。
飲み屋街に段々人が少なくなっている中でキャッチのバイトをしている男子大学生が高校の時に飛び込み自殺したはずの女の子と同姓同名の女性に会ったり、フードデリバリーしているイケメンを見つけてその人に当たられないかとゲーム感覚で何度も何度も宅配をしてのめり込んでしまう主婦などなど様々なコロナ要素が入っている話。
最初の3つが不気味なホラー寄りのお話からスタートしたのでなるほど、このような感じかと思って構えたら4つ目が意外とハートフルなお話でやられたりと読み応えがあった。
既にコロナ明けてから数年経った今、腕が上がらないくらい筋肉痛になるワクチンを打ったな〜とか自粛期間中は飲み屋に入っている芸能人が炎上の対象になったり、と色々忘れていることがあるなと思ったのでこの本はとても貴重な資料になりそう。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

コロナ禍に関する6つの短編集。
ちょっとホラーに近い感じのものが多かった。
その中で、「特別縁故者」は、ハートフルで面白く読めた。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

イヤミスの短編集かと思いきや、少しずつ未来への期待が織り込まれてグラデーションぽくなってる。意図的な構造だと思う。もう生きてるのダルいなあと思うことって誰でもあるし、特にここ数年は世の中がめちゃくちゃになって悲観的な人も増えたはずだけど、どうせ生きてるなら足取り軽く生きてたいよねって思える読後感だった。

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2025年11月18日

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