【感想・ネタバレ】蜻蛉日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典のレビュー

あらすじ

美貌と歌才に恵まれ権門の夫をもちながら、蜻蛉のようにはかない身の上を嘆く作者の21年間の日記。鋭く人生を見つめ、夫の愛情に絶望していく心情を描く。現代語訳を前面に出し、文法知識不要で古典を楽しめる。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

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Posted by ブクログ

大河ドラマの影響で読みました。くっついたり別れたり、いつの時代もいるなあ、こういうカップル。共感は無いですが、一所懸命に恋したんだろうなと思うとなんかいい。可愛いな、とは思います。

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2024年05月30日

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この時代の上流階級の女性の結婚と、その生活について、描かれた日記。兼家さんの悪びれない女好きに作者はプライドが許さずに苦しんだり喜んだり、また凹んだりと、躍らされてしまう人生を送ります。最後のあたりではもう兼家さんは来なくなり、悲しさ切なさひとしおで日記が終わり、何とも言えず後に残る話でした。

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2016年11月21日

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 作者の、道綱の母が、私は大好きです。ものすごく今現代の人に近い、と思います。誰だって、自分だけを見てほしい。だから浮気をする(その当時の男性なら当たり前でしょうが…)夫にイライラするし、その相手にも強烈な嫉妬の炎を燃やす。けど、それは人間として当たり前ではないでしょうか?それを「嫉妬に狂い寵愛を失った女」として扱われるのはいかがなものか。私は彼女を本当に可愛くて、いじらしい人だと思っています。でも、「ちょっとは素直におなんなさい」と忠告したいけどね。

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2010年04月09日

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亀梨君が好きだと言っていたので読んでみましたが、なるほど面白いです。切なさがドクドクと感じられますね。

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2009年10月04日

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ネタバレ

藤原兼家の訪問を待つ道綱母のはかない蜻蛉のような21年間の結婚日記。
「嘆きつつ 独り寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものかとは知る」

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2024年10月17日

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年越し読書は蜻蛉日記でした

切ない
一夫多妻制の心許ない身の上、体験したことないけど哀しさが身に沁みた

道綱がかわいそう
振り回されちゃってる

兼家はユーモラスで魅力的なんだろうな
笑わせてくれるのに頑なになってしまう道綱の母の気持ちも何となくわかるけど、素直になってしまえばもっと気持ちも軽かろうに…と思いました

平安時代をまた少し知れた気がしてうれしい✌️

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2024年01月01日

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どう読んだらいいかなって思って、まずは現代語訳をサラッと読んでみた。2週目は原文で読みたい。

和歌って訳だけよんでもあんまり感動しなくて、原文と、掛詞とか引き出してる和歌を紐解いてくことで魅力が増していく、ので、ちゃんと読みたい。

最後、テーマが意味を成さなくなって、じわじわと終わっていく感じが切なかった。愛してくれない人に愛されたくて、必死に愛した悲しい女性の話。

上巻で幸せな一面が描かれるほど下巻の冷たさに泣けてくる。

別れの時間に慣れてしまうのは悲しいことだけど、止めらないんだなって思った。

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2021年06月20日

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蜻蛉日記

古典では男女の仲という単語を「世」と表すが、それを痛感できるような話であった。
道綱母にとっては兼家との関係は自分の人生そのものであり、辛いものとしても幸せなものとしても存在していたのだと思う。
最後のシーンが特に印象的で
'今年、いたう荒るることなくて、はだら雪、ふたたびばかりぞ降りつる'
兼家のおとづれが途絶えた日常を表しているが、金家に思い悲しんでいた日々と比べたらこちらの方が圧倒的に辛いと思う。
平坦であることの手持ちぶたさ、辛さを訴えられたような気がした。
自分の生活を振り返ってみると自分の身の回りにもこのような、こんなにも苦しいものなくなってしまえと思いつつも実際無くなってしまうと辛さを感じるものがある。
今自分がその渦中にいる受験という戦争。
辛いこともたくさんあるが、辛いからこその充実を感じられる。
辛さを超えての幸せがやはりなによりも充実感を感じられるような気がする。
ストイックに受験勉強に励んでいこうと思う!!

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2020年08月04日

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メンヘラとして心惹かれるものがあり読んでみました。
藤原道綱母のはかない結婚生活をテーマにした日記文学。
まず、現代語訳・原文・解説があり古文の勉強にもなるし、古文に詳しくなくても内容を理解できる。
解説では和歌の縁語など書かれているため勉強になる。受験生の時に出会いたかった…。

内容としては、自分以外の女のもとへ通う兼家を想い不安になる様子が多く書かれている。
いっそのこと出家した方がいいのか、死んだ方がマシと考える様子は今のメンヘラと相違ないし、気持ちが非常に理解できてつらいものがある。
最終的には兼家への気持ちも落ち着きつつあるが、それでもやはり夫婦関係が終わってしまうのは悲しい。。
もっと素直になりなよ!と思う部分もあるものの、なれないよねわかる、、という気持ちもわかる。笑
結婚生活が何十年と続いても兼家への気持ちが冷めないという点、愛情深い人だったのかなあと感じた。

好きな和歌はこちら

年ごとに余れば恋ふる君がため閏月をば置くにやあるらむ

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2020年01月21日

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出た! 平安朝こじらせ女!!
溢れる才知、輝く美貌、そしてむやみに高いプライド。
一体どういう扱いなら、この人満足するんだろう、と思ってしまう。
町の小路の女への「命はあらせて、わが思うふやうに、おりかへし物を思うはせばや、と思いひしを、さやうに(兼家の愛を失う)なりもていき、果ては、産みののしりし子さへ死ぬるものかは」、「わが思ふには、今少しうちまさりて嘆くらむと思ふに、今ぞ胸は空きたる。」という悪口を読むと、いかに身分差があったにせよ、ドン引きした。
が、不思議なことに、本を置いてみると、何かその率直さが悪くない感じがしてくる。
でも・・・これは作者の生前から流布した本なのだろうか。
これを読んで、関係者たちは、特に兼家はどう思ったのだろう?

中巻は物詣の場面が多く、自然描写に惹かれる。
大学で『蜻蛉日記』の講義を受けたことを思い出した。
当時は、そのお寺の由来やら、本尊がどんな仏かという話が続き、思わず睡魔に襲われたものだったが、今にして読み直すと、なぜ先生が上巻を飛ばして中巻、下巻を扱われたのかわかる気がした。

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2016年09月22日

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最後まで読みきれなかった・・・

昔は夫の帰りをひたすら待つだけだなんて大変だったんだなぁとしみじみ思う

一夫多妻制なんて私は我慢できないな

道綱母の切ない思いがひしひし伝わってきた

自分以外の女の元へ行く音を聞いてやりきれないことなどちょっとしたことが書いてあって

それが些細なことだけに余計に切なさがこみあげてきた

このころの女性はすごいな

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2009年10月19日

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はい、ビギナーズ・クラシックス・シリーズでございますよ
そしてまたしても平安絵巻でございます

米澤穂信さんの古典部シリーズを読んで、古典への興味が湧き上がって来た人にもおすすめです(そんな人いないわ!あれ古典とぜんぜん関係ないわ!)

今回は藤原道綱母の『蜻蛉日記』です
「かげろう」と読みます『かげろふの日記』とか書くと、古典好きの人に「おお、此奴出来るな」とか思われるのでお試し下さい
そして話が深くなる前に用事を思い出して下さい

内容は藤原道綱母(名前が伝わってないのよ)が、旦那さんである藤原兼家との結婚生活を綴ったものになります

この藤原道綱母という人はかなりの美人さんで天才歌人という知勇兼備じゃなかった才色兼備のお方なんですな、そんな方が名家の出で出世街道まっしぐらで美男のモテ男、藤原兼家に見初められて…というところがスタートなんですが

この藤原兼家の(当時としては普通なのかもしれんが)最低っぷりがすごい
駄々っ子か!というね
いいとこのお坊ちゃんで本人に実力もあるので、わがまま仕放題の甘え邦題
邦題過ぎてちょっと笑えない
いや平安時代の女の人は大変だったな〜とあらためて思うとともに、やっぱりちょっと藤原兼家うらやましいw

『蜻蛉日記』は面白かったんだけど、ちょっと解説というかコラムが少なめなで分かりづらかったので、全体としてはこの評価で

さぁ、次は何平安を読もうかな〜♪

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2025年03月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

夫藤原兼家との儚い夫婦生活というテーマ。
21年に及ぶ蜻蛉日記。
上巻は15年間、中下巻はそれぞれ3年間。
解説にある堀辰雄の「愛せられることは出来ても自ら愛することを知らない男に執拗なほど愛を求め続け、その求むべからざるを身に染みて知るには及んではせめて自分がそのためにこれほど苦しめられたということだけでも男に分からせようとし、それにもついに絶望して、自らの憎しみそのものの中に一種の慰藉を求めるに至る、不幸な女の日記」
幸せなことはあまり書かれず、夫を待ち続ける女の悲みと恨みの思いが書かれていて、悲しくてせつない気持ちになる

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2024年09月30日

Posted by ブクログ

大河ドラマ『光る君へ』を楽しく見ています。
何週か前の回で盛り上がったのは清少納言による『枕草子』誕生ですが、まずは道綱母による『蜻蛉日記』から読んでみました。

嘆きつつ独り寝る夜の明くる間はいかに久しきものとかは知る

『蜻蛉日記』といえばこの歌。百人一首にも入っているし、『蜻蛉日記』を読んだことのない人でもどこかで聞いたことがある有名な歌です。

『光る君へ』では、「浮気な夫をもった女性の恨み節」だけではなく、「身分の高い男性に思われた自慢話でもある」とポジティブに解釈されていましたが、いやいや、なかなかしんどくないですか。

一夫多妻制、通い婚の平安時代だとしても、夫が通ってくるかどうか、子どもが生まれるかどうか(しかも出産は命がけの時代)にすべてが依存してしまう女性の暮らしというのは本当につらい。

道綱の母は玉の輿婚ではあるものの、最初の方では時姫(藤原兼家の最初の妻)と身分的にも立場的にも大差ない。それが時姫は道隆、道兼、道長、超子、詮子と三男二女を産んだことで本妻として重んじられるようになり、ひとり息子道綱のみの作者は不安定な妾という立場に甘んじる。

男の愛情=通ってくる数=子どもの数、ではないはずですが、寵愛を失うことは経済的基盤や子どもの将来までガタガタになるわけで、たんに愛とか嫉妬とかではない問題。

当時の女性たちがどういうスタンスで男を待っていたのかはわかりませんが、ふらっとやってきた兼家に腹を立てて門を開けずに追い返してしまうというのは恋愛においては悪手でしょう。
そのほか、自分の家の前を素通りして他の女のところに行った兼家に手紙を出して嫌味を言ったり、男側からしたらめんどくさい妾なわけですが、そこが現代においてなお全女性たちが共感するところでもあるわけです。
そんなことをしたらますます煙たがられて足が遠のくのもわかっているけど、頭にくるし、自分のプライドも大切にしたい。しかも作者は美人で教養もあるので、それを歌に詠んでしまう。

壮絶なのが「町の小路の女」と書かれている兼家の浮気相手に対する作者の言葉。
産んだ子が死亡し、兼家からも飽きられて捨てられた女性に対して、
「あの女に、命を長らえさせ、私が悩んだのと同じように、逆に苦しい思いをさせてやりたいと思っていた」「私が苦しんでいるより、もう少しよけいに嘆いているだろうと思うと、今こそ胸のつかえがおりて、すっとした。」ですよ!

なかなかやってこないと怒っていた上巻あたりはまだイチャイチャ感があるものの、こない日が一週間になり、30日になり、出家を本気で考え始める中巻、まったく訪れがなくなる下巻など、平安時代の女性の人生とはと思わずにいられません。

とはいっても出家を止めるために兼家が迎えにきたり、おそらく経済的にはずっとめんどうをみていたぶん作者はまだ大切にされていたはずで、『蜻蛉日記』自体、藤原兼家も公認していたから世に残っているのでしょう。

ビキナーズ・クラシックスなのでわかりやすいダイジェスト版ですが、中巻の山寺詣で紀行文の風景描写にも美しさがあり、ここらへんが単なる恨み節とか暴露本ではなく、日記文学の嚆矢たるところなのではと思います。


以下、引用。

嘆きつつ独り寝る夜の明くる間はいかに久しきものとかは知る

51
そうこうするうちに、今を盛りと時めいていた町の小路の女へのあの人の愛情は、女が子を産んでからすっかりさめてしまったようである。意地が悪くなっていた私は、あの女に、命を長らえさせ、私が悩んだのと同じように、逆に苦しい思いをさせてやりたいと思っていたところ、そのようになってしまい、あげくの果てに、大騒ぎをして産んだ子まで死んでしまったとは。

私が苦しんでいるより、もう少しよけいに嘆いているだろうと思うと、今こそ胸のつかえがおりて、すっとした。

52
私の幼い道綱が、片言などを言うほどになっていた。あの人が家を出る時、必ず「またすぐ来るよ」と言うのを聞き覚えて、しょっちゅう口まねをする。

110
年ごとに余れば恋ふる君がため閏月をば置くにやあるらむ
(ひと月を三十日で数えると、毎年五、六日ずつ余るので、恋心が余るあなたのために閏月をおくのかもしれないね)

130
「それでは、鷹が飼えませんよ。どうなさるの」と言うと、道綱はおもむろに立ち上がり走って行って、つないであった鷹をつかんで大空へ放してしまった。

『かげろふの日記』堀辰雄

229
瞞(だま)すならもっとうまく、私を苦しめないでくれないものか、と、弱りはてた私も、心がしじゅう転んで歩けぬようになっていることを知った。心というものは肉体は持っていないが、この大事の前では立って歩けぬことで、心にも形があることを、その悲しみとともにさとることができた。
『かげろうの日記遺文』室生犀星

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2024年07月10日

Posted by ブクログ

これまで読んだビギナーズクラシックスの中では現代語訳も原文も読みにくくて時間がかかった。
大河ドラマで道綱が道長に「妾というものはどんなに大事にしても辛いらしい」と語っていましたが、たとえそれが当たり前の時代でも辛いに決まっていると思います。
あれだけプライドが高く素直になれないのに兼家への思いはもちろんあ町の小路の女の凋落への思いなど、包み隠さずあまりにもストレートに文にしている道綱母はなんだか可愛くも思えました。
兼家から望む愛を獲られず苦しみ、その苦しみさえ兼家には伝わることなく絶望し、兼家とのことが主題であるはずのこの日記も最後は身辺雑記的になっていき、そのまま幕を閉じてしまうとても切ないおわり方が身につまされました。

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2024年05月23日

Posted by ブクログ

平安時代に生きた作者のエッセイ。
平安時代の恋愛は大変だなと思わせる作品。
最後が暗い。
でも、文学としてはいいと思う。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

初心者向けですね。読みやすくて、手に取りやすいと思います。
授業で先生が、道綱母のことを「女子力がない」って言っていたの面白かったなぁ(笑)そういうこと言わなそうな上品な先生だったから尚更。蜻蛉日記好きだなぁ。

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2017年12月28日

Posted by ブクログ

いろいろすっ飛ばされているようだけれど、雰囲気は伝わるので、ざっと知りたい方に。
教科書のように本文・読み下し文・解説付き。

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2017年05月31日

Posted by ブクログ

11/13 古事記が面白かったシリーズで、平安期へ。やっぱりある程度の流れを掴み、本文へ、というスタイルが良い。蜻蛉日記そのものも、楽しめる。継続中。
11/30. あれれ、全然読んでない。

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2009年10月04日

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