あらすじ
源氏物語の全体が分かる楽しい1冊。わずらわしい文法などの障壁を取り払い、こなれた現代語訳によって、古文の力がなくても十分古典の面白さが分かる。原文も現代語訳も総ルビ付き。ビジュアル面も豊富。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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源氏物語の54帖について主要場面をあらすじ、現国文、古文でまとめている。古文だけで読むと全く分からなくてもその前に現国文で同じ描写を読むので古文でもなんとなく読めた気になる。
源氏物語を大まかに捉えるにはすごく適切な本。
定期的に読み返したい!
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2022年に読んだ『源氏物語の女君たち』から、現代語訳の源氏物語を読みたいを思って購入した本書を、ようやく読めた。やはり源氏の女性関係は節操がないように思える。しかし、源氏亡き後、いわゆる宇治十帖の薫(源氏と女三宮の子)と匂宮(源氏の孫)が八の宮の娘達を巡る色恋沙汰には辟易させられた。角川文庫のビギナーズ・クラシックスは、あらすじ・膨大な源氏物語各帖から主なものを抜粋した現代語訳・原文を配し、物語の全体像を見るのにとても良かった。現代語訳からすぐに原文を読むと、原文の味わい深さとシンプルさが感じられた。
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光る君へにハマり、源氏物語についておおまかを把握したいと思い購入しました。
これ一冊で源氏物語全54帖のおおまかな内容と解説がわかります。
夕霧と雲居の雁が純愛で結ばれて、この時代では珍しいな、いい結婚だな、、と思っていたけど、結局浮気するんかってがっかり
結婚観とか、人が勉強する意味とか、紫式部の知見は現代にも通用するものばかりで、だからこそ1000年以上語り継がれてる名作なのだなと
ほんと今季の大河ドラマ面白すぎる!!好きすぎる!
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源氏物語を通読する人が増えるように、という意図で編集された入門書。たしかに読みやすい。
現代でもルッキズムは大問題だけれど、平安時代は現代日本とは比べ物にならないくらい大変だ。
葵の上と六条御息所のエピソードで、六条御息所の生霊が葵の上を苦しめている時に、光源氏は葵の上の家の人に、生霊が六条御息所だとばれないかを気にしていた。蜻蛉物語を読んだ印象だと、当時の妻や妻の家の人たちは、夫が今どの妻に入れあげているかを把握していたようだ。
葵の上の人たちも、六条御息所のことを把握していたからこそ祭りの日にあんなトラブルになった。
妻たちが別の妻や愛人について把握していることを夫たちは知らなかったの?当時の価値観からするとそれは考えづらい。
六条御息所の生霊が葵上にとりついて苦しめていたことを、源氏が葵の上の家の人たちに知られたくなかったのは、この本で読んだ印象ではただ単に自分の保身のためだとしか思えなかった。情けない男だ。妊娠で弱っている妻を見て、「いつもこんなだといいのに」とか思ってしまうのも身勝手で薄情だ。とことん人間的な魅力の欠けている男だ。
紫の上と明石の宮はほとんど同い年だったんだ。
六条御息所はどうして死後にも紫の上や女三宮に取り付いたんだ?源氏に直接取り付けばいいのに。
源氏の言動を読んでいると、数分に一回はなんでそうなるんだと頭を抱えたい気持ちになる。こいつに共感するのは不可能だ。夕霧に女性との付き合い方を説くシーンでは、「お前が言うな」としか思えなかった。
関係を持ったすべての女性の面倒を見ているのは、この時代にしては偉いと思うけれど、いいところはそこだけ。
この物語全体で一番好きなのは明石の君かな…明石の君のシーンは悲しいことが多い。娘の裳着に身分が低いからと出席できなかったり、宮中へ上がるときに紫の上と鉢合わせて、身分差を思い知らされたり…身分制度に行動を阻まれたり、心を踏みにじられても表に出せない制約への苦しみは、紫式部自身も感じていたことだったのかもしれない。
夕霧の巻まで読んでやっと気づいたけれど、女三の宮は夕霧より年下だった…自分の息子より若い女性を娶ったのか。
雲居の雁と夕霧はこれで本当に離婚するの?
落ち葉の君が夕霧の北の方になるってこと?あんなに愛らしい恋愛の結果がこれだなんて悲しい。
源氏香という香があるらしい。ちょっと興味がある。
→源氏香という香があるのではなく、香を使った源氏香という遊びがあるということらしい。5種類の香を用意して、どの香がどの順番で焚かれたかを参加者が当てるというルールで、その順番に源氏物語の各巻の名前が付けられているということらしい。
紫の上に、お祖母様が亡くなったら機嫌が悪くなりますよ、と言った愛らしい皇子が匂宮?
愛する孫が女性を次々に不幸にしていくさまを見る前に紫の上が死んで良かった。
これまで雲隠以降はおまけ程度に思っていたけれど、この本で読み返してみると、光源氏の物語よりものびのびと想像力豊かに描かれている気がする。
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大河の影響にて。ビギナーズクラッシックスのシリーズ初挑戦であったが、慣れてきたら大変読みやすく、どんどんハマっていった。ド名作に今、この時に出会えて良かった。価値観や時代背景がまったく異なるのに、世界観にどっぷりハマれた。考察色々したくなる。
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源氏物語の全ての話を網羅できるが、とても読みやすく、そして面白かった。
ビギナーズと書いてある通り、現代の話と同じ感じになっていて、読みやすかった。
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これは、面白かったです。
これは、中学生のときに出会いたかった!
すべての意味をしらずに、テストに出るようなところだけを勉強してました。
早くに出会いたかった!
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古典の入門者のためのシリーズ本。
「あさきゆめみし」を思い出しながら読みました。
現代語訳に読みやすい原文、主要人物の年齢や系図、
コラムなどが書かれています。
光源氏の行為はひどいものもありましたが、本当の愛を
求めていたのは素敵だと痛感しました。
薫と匂宮の愛も昔だからこそ素敵に思えたんだなと思いました。
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源氏物語は原文を読むと5年かかると言われている。
しかし本書はビギナーズクラシックなので基礎を簡潔に分かりやすくまとめている。
あらすじ、通訳、原文の3構成なので、読むのが億劫なら原文を飛ばしても十分楽しめる。
源氏が死んで子供の話まで続くなんて驚いたし、源氏香の図が機能美で好き。
最初に読む源氏物語がこれで良かった。
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以前に購入し、あまり読まずに家にあったが、昨年の大河ドラマを機に読み出した本。角田光代の、源氏物語と、途中、並行して読んでいたが、やはり翻訳本を最後まで先に読んで、こちらに戻ったので、長い話しのあらすじが掴めた。
それぞれの巻の、主だった場面を、翻訳文かさきに、古文があとに記してある。やはり、原文で少しでも読むと、それらしいニュアンスがあるのでいいと思う。原文だけ読んでも難しいのだが。
巻末に、関係系図や、略年表があるので、はなしをたどることができる。
源氏物語の世界に入ることができた本だ。
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源氏物語と源氏物語の世界の常識を知ることができた。
ただ、一部の場面とあらすじしか含まれていない。本書の中でも言っているように、この本で源氏物語の概要をつかみ、全訳本にチャレンジするための準備運動にするのが良いと感じた。
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高校の頃先生が源氏物語はエロ本だと言い放っていた。もちろんメインは10人以上もの女の人を見初めて手にしていく源氏だし、嫉妬も羨望も権力争いも渦巻く大人の汚い世界を描いているのだけど、源氏自身はどんな女の人も傷付けない優しさを持ってるし、他人の子を丁寧に育てる母性・父性有り、妻同士が互いに認め合う瞬間有り、教育論や教訓有りと、ひと言で「エロ本です」とは語りきれない。
そりゃ当時のベストセラーなのだからしっかりした内容なのは当たり前なのだけど、今にも通ずる部分は沢山ある。一夫一婦制の今だからこそ、ここでしか見られない夢を持って読み伝えていきたい本だと思う。
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源氏物語の概略の概略の概略くらいのあらすじプラスアルファは感じられたかもしれない。初心者にはありがたい本。
1000年以上前にこんな作品を宮中の女性が書いてそれが当時の権力者にも評価されてその後も読み継がれているということ自体だけでもすごいよね。もっと長い現代語訳も読んでみたい。原文で読むのは難しいよなあ。
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「源氏物語」全54巻を、巻ごとのあらすじと、それぞれの名場面は通釈と総ルビ付きの原文、寸評がついていて、ビギナーにうってつけの一冊でした。
また、不思議なのですが総ルビのお陰か、初めはちんぷんかんぷんだった原文も、だんだん読めるようになって行きます。
ひとことで表すと説明付きダイジェスト版というところですが、分かりやすく、読みやすく、それでいてちゃんと面白いのは「源氏物語」そのものがまさに「源氏」の前に「源氏」なく、「源氏」の後に「源氏」なしと言われる極上の王朝ロマンだからでしょうか。
物語の背景に理解を深められるコラムが差し挟まれていて、巻末には解説、作者「紫式部」の紹介、史跡案内、注釈書、資料の案内、作者系図、作者年表、物語の関係系図、物語の略年表、内裏図、物語関係略図が添えられていてとても親切な入門書でした。
このあと現代語訳を読もうとスムーズに思えます。
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ビギナーズ向け
大まかな流れを理解しやすくて助かった。しかも、ただわかりやすいだけでなく、源氏物語の面白さにも触れることができるので、導入編としてベストだと思う
次は中級編のような作品を読んでみよう
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大河ドラマも始まるし、源氏物語の全体を軽く知りたかったので読んでみた。あらすじや抜粋だけでも、何となく筋は分かった感じがする。すごく読みやすい。
次は「あさきゆめみし」か角田光代訳か。
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来年の大河ドラマが紫式部をテーマにしたものだったので、見るかはわからないが予習するために読んだ。古文に関してはかなり苦手意識があり、高校の時からの積読本だったのでようやく解消できた。
光源氏の圧倒的なプレイポーイ恋愛模様から、時が経つに連れ子孫たちの恋愛観がだんだん現代に寄っていく様がおもしろかった。1000年以上も前にこの物語が作られたのは驚きだが、どんなに昔の人でも恋愛観は大して変わらないんだと繋がりのようなものを感じた。
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タイトル通り、ビギナーでも源氏物語の全巻を無理なく読めて、全体の物語を把握できるテキスト形式。源氏物語は、好きなのだけど、少し離れていると忘れてしまうところがあるので、一日一巻、2ヶ月かけて忘却防止読書。
この本は、各巻ごと、あらすじ・通釈・原文と配置され、とてもわかりやすい親切な構成。
そして、この本で各巻の表紙に“源氏香”が中央にレイアウトされていました。実は、源氏香は着物関係のデザイン等で時折見ることがありましたが、デザインの意味まで考えたことはありませんでした。
それは、香道の組香で、5種類の香をそれぞれ5袋作り、そこから5種選びたく。縦の線は、たいた香を順番に表して、同じ香である物を横線で繋ぐ。そしてそれぞれに、源氏物語の各巻の名前が付けられている。(香道を経験した事がないので、説明できてないわ。) その縦線と横線だけでできた“源氏香”は、デザインとしても素敵。
源氏香の帯を手に入れたい今日この頃。
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とても有名な本で名前しか聞いたことがなかった本でしたが、実際読んでみるととても面白かったです!
少し難しかったですが、昔の人はこんな本を読んでいたんだなとタイムスリップした気持ちになれました!
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あまりに長く、また話の中心となっている人間模様が複雑なので、これまで全体像がわかるまで読み込めたことのなかった源氏物語だが、本書のおかげで大筋を掴むことができた。
全体を構成する一つ一つの章についての要約があり、またその主要な場面を現代語役と原文とで併記するという体裁をとっている。現代語訳は原文の品格を落とさず、かつ今日の我々の感覚に照らしても自然なものとなっており見事。
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世界的に有名な日本の古典文学なのに、授業で習う部分くらいしか読んでこなかったなぁと思い手に取った本です。
初心者向けに解りやすく書かれているので最後まで読み終えることができたのですが、略されている部分も多いので、いつか全編読んでみたいなと思います。
内容や感想をまとめるのは難しいのですが、ひとつ言えるのは古典文学だから心情を理解できないだろうという思い込みはよくないなということです。
1000年以上前に描かれた登場人物の心情でも、十分に理解することができます。むしろ、1000年も前から人の考えることや悩むことの本質は変わっていないのではないかなと思います。
何を考えているのか解らない相手の気持ちを探ろうとして思い悩む登場人物たちの人間らしさがとても好ましいと感じます。
長い物語の中で源氏の憧れの人、最愛の妻、若気の至りで関係を持った娘など沢山の女性が出てきますが、1番心惹かれたのは花散里という女性です。特別美人ではないけれど、強く優しく源氏からの信頼はとても厚い素敵な人です。いつの時代もこういう女性が理想なのではと思います。
長々と書いてきたのですが、何が言いたいのかというと、源氏物語は現代に通じる考え方や心理描写に溢れているということです。1000年読み継がれるのも納得だなぁと思います。
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あらすじ、通釈(意訳+説明)・原文、寸評が載っていて、全体の筋をつかんだり、原文の雰囲気を楽しむのに良い感じ。文庫本1冊組ですが、一応54帖全体から抜粋して載っている。原文にはルビもふられていて音読もしやすく、コラムも面白い。
角川のビギナーズ・クラシックスのシリーズは他にも何冊か持っているが、どれも原文に触れやすく、読んで楽しめる。
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現代語訳のおかげでやっと源氏物語の概要を知りましたが、やはりたらしですね、光源氏。源氏が死んだあとのひとたちの話は何となく尻切れトンボでしたが、実際現実なんてこんなものでしょとも思えます。
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おおよそのあらすじがわかる。だが細かいところは省かれているので、やはり全文を読まないとわからない部分がある。これをきっかけに全文を読みたいと思わせてくれたので、入門書としてよかった。
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日本人の常識的に有名なのに、細かい話は知らない。
そんな源氏物語のあらすじを大まかに読むことができます。
しかしながら、ちょこちょこ読んでいたせいで人物の相関がわからなくなる。
巻末の相関図に何度助けられたことか(笑)
これだけの長編を一冊にまとめたわけだから、かなりザックリしています。
瀬戸内寂聴の源氏物語の巻一で挫折した私にピッタリ!と思いきや、やっぱりもっと詳しく知りたくなる。
その前にこのシリーズの別の古典を読んでみたいかな。
巻末付録やコラムが嬉しかった。
Posted by ブクログ
とりあえず、この一冊で源氏物語全体のイメージがつかめる。内容は五十四帖各帖のあらすじや説明、訳文と原文(抜粋)。巻名の由来や登場人物の年齢が記されていて人物像を思い描く助けになる。コラム、系図、年表なども楽しめる。
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源氏物語のダイジェスト版
気になるけど長いんだよな…って方におすすめ。
私もその1人でした。
・ビキナーズ版について
各章の出来事が簡潔に網羅されています。
名場面は訳文と原文までが載ってあって、理解が深まるコラムも多く、非常に良質な本。
ただ、ダイジェスト版なので仕方ないですが、登場人物達の詳しい会話がほとんどカットされているのでそれぞれの人物像を思い描くことは難しい。
・源氏物語について
初めて源氏物語を読む私に、色事の連続はなかなかの衝撃でした。現代人の感性ではそんな光源氏に引きがちですが、当時はそれが優れた男の証だとコラムに書かれていました。なるほど、古典は現代の感性で読んでは楽しめないのだなと認識しました。
話の内容もまた曖昧でわかりにくいのです。これまた当時の価値観、奥ゆかしさ なんでしょう。
現代の感性でもすごいと思えたのは、古風で美しい日本語たちです。ついつい声に出して読みたくなりました。空蝉、朧月夜、木枯らし などなど…
光源氏の死が雲隠れとだけ書かれているのもまた、何とも粋な感じがしました。
現代の感性では良さが100%伝わりませんが、歴史的傑作であることに間違いないことは、読んで強く感じました。