【感想・ネタバレ】今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典のレビュー

あらすじ

インド、中国、日本では北海道から沖縄にまで、広大な舞台に繰り広げられる説話大百科。現代語訳を全面に出し、古文の力がなくても、豊穣な話の宝庫を楽しめる。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。

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239P

私芥川龍之介の藪の中が小説の中でも一番レベルで大好きで、それも今昔物語集に元ネタがあるんだよね。芥川龍之介ファンは今昔物語集読むよね。

芥川龍之介は今昔物語集からインスピレーションを受けてるらしいけど、今昔物語集って独創性が凄い濃いなと思った。

ポリコレ時代になる前の方が、本当に面白い不細工を主人公にした作品とか、本当に美しいレズビアン作品が見られた気がする。創作において政治的に管理されることがいかに芸術を殺すかという事が分かる。

「【コラム】  酔っぱらいの出家を認めたシャカ  人を見て教えを説くという方便を重んじたシャカは、酔ったはずみで出家したことを許した。巻第一第二十八話。  ──仏教よりも古いバラモン教の信者がいた。ある日、べろべろに酔ってシャカの前に現れ、出家して仏教の信者になると言い出した。  それでも、シャカは出家させた。酔いが覚めて、彼が自分の姿を見ると、頭は丸坊主で法衣を着ているではないか。びっくり仰天して、その場を逃げるように立ち去った。  シャカは弟子に語った。彼は酔ったいきおいで出家した。けっして本心ではない。それでも出家したことが縁となって、やがて悟りを得ることになろう、と。そのうえ、仏教には飲酒を禁じる不飲酒戒があるのに、飲酒が出家の動機になったことを認めて、この男には特別に飲酒を許した。とりわけ出家を重視したためである。──「偽りても賢を学ばむ〈ン〉を賢といふ〈ウ〉べし」(『徒然草』第八十五段)の実例。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「【寸評】  シャカ臨終の場面である。シャカ最期の言葉は驚くほど俗臭が強い。あらゆる煩悩を断ち切ったはずのシャカが、煩悩の最たるもの、恩愛(親子の情愛)に執着しているのだから。  息子ラゴラの手をとって、もろもろのブツダたちに息子の加護を頼んでいる。むしろ、息子に人生の無常を説いて聞かせるべきなのに。これでは、われわれ凡人と、少しも異なるところはないではないか。  事実、正式な経典には、こうした俗人シャカの言葉はないという。とすれば、この最期のシャカは、日本人が独自に発想したシャカ像ということになろう。  その理由をこう説明する。シャカも今まだ人間である以上、息子との親子関係と弟子との師弟関係とでは、どうしても差が出てくる。やはり親子の情愛は抑えきれないものなのだ。まして、凡人ならば親子の情に溺れるのも無理はない。シャカはそうした人生の真理を示したのだ、と。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「【コラム】  息子の出家に猛反対するシャカの妻  シャカは、息子ラゴラを出家させて、仏の道を歩ませようとしたが、妻のヤシュダラは猛反対する。巻第一第十七話。  ──妻が反対する理由は、はっきりしていた。シャカと結婚して、たった三年で、シャカは私を捨てて王宮を出てしまった。それなのに、残されたわが子を取り上げるとは、慈悲心のあるブツダとも思えない、と言って泣いた。  また、シャカが出家した以上、王位を継ぐのはラゴラしかいない。だから、出家させるわけにはいかない、と。  しかし、シャカは言う。母親の情愛はどんなに美しくとも、短い人生の間だけだ。死ねば母子は別々の世界に移る。永遠の闇に落ちる。それよりは、息子が悟りを開けば、母を救うことができる、と。  さらに、お前と私は過去世において、永遠の夫婦として愛し合おうと誓った仲ではないか。あの時の志を忘れたのか、と。  ヤシュダラの眼前に、二人の誓い合う情景が浮かびあがった。彼女は黙ってラゴラをシャカのもとに送りだした。── 子どもの教育問題から、夫婦間のみぞが明るみに出る。おシャカさまもそうだったのか。私たちに親近感を抱かせるお話である。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「女が出家すると、子どもが生まれなくなる。男子は仏法を維持するために必要なのだ、と。  しかし、叔母はあきらめず、シャカの高弟アナンにとりもってもらう。アナンは、シャカの実母マヤ夫人が亡きあと、叔母が母代わりにお育てした恩を強調して、叔母の出家を許すよう勧めた。  シャカはしぶしぶ、厳しい戒律を守るならばとの条件付きで、叔母の出家を許した。── 女人成仏・女人往生という言葉が生まれるきっかけとなる話である。一見、男女を差別しているようだが、女性が戒律を守りぬくことの難しさを、シャカは懸念していたのだろう。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「ところで、二人の天狗は、湯治中に京の木こりと温泉で鉢合わせした。木こりはあまりに風呂場の中が臭いので、頭痛がして帰ってしまった。のちに日本天狗が人にのり移って語ったことを、この木こりが聞いて、温泉の一件を思いだして人に語った。── 大国に対する小国の勝利という国家意識が反映されていて興味深い。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「無我夢中で息子のもとに泳ぎ着き、なんとか岸にたどりつこうとしたとき、溺死寸前の母の姿が目に映った。しかし、二人同時に助けることは不可能だ。法師は考えた。生きてさえいれば、子はまた授かる機会がある、けれども、母は今失えば二度と会えない、と。そう決断すると、愛児を捨てて、母のもとに泳ぎ着き、岸に引き上げた。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「【コラム】  力士と力女のこと──聖なる血のパワー  男の力士(当時は濁音で「りきじ」)に対して、女の「力女(りきにょ)」が古代の日本には存在した。現代感覚では、力女と聞けば、女子プロを思い浮かべるのがせいぜいだろう。  ところが、なんと、時の政府が、全国に力女の推薦を呼びかけているのだ。しかも、この力女、年金にあたる無税の田まで支給されている。それほど力女が貴重視されていた。  そこには、生まれながらの強力は血筋によるものであり、聖なるパワーの発動だという信仰がある。だから、強力の持ち主を集めて、相撲を取らせたり、力くらべをさせたりして、国家安泰・五穀豊穣を祈願したのである。  たんなる見せ物になったり、職業化したりするのは、後世も江戸時代になってからのことだ。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「色香と鞭で若い男を調教する、盗賊団の美人首領      人に知られざりし女盗人の語(巻第二十九第三話)【訳文】  今は昔、いつごろのことだったか。侍ふうで、年は三十くらい、すらりとした長身ですこし髭の赤い男がいた。  ある夕暮れ、男が □ □のあたりを歩いていると、通りに面した一軒の家の窓の陰から、チュッチュッと口を鳴らし、手をさし出して招く者がいた。男は近づいて、「わたしに用ですか」と聞いた。  すると、女の声で、「お話ししたいことがありますの。そこの戸は閉まってみえますが、押せば開きます。開けて中にお入りなさい」と誘った。男は、事情が飲みこめないまま、戸を押し開けて中に入った。  女が現れて、「その戸に鍵をかけていらして」と言うので、鍵をかけてそばに寄った。つぎに、女が、「お上がりなさい」と言うので、座敷に上がった。そして、簾の中に呼び入れたので、入ってみると、きれいにととのえられた女部屋に、二十歳くらいの、とても色っぽい美人がたった一人座って、にっこり笑いかけながら男を招いた。  男は女のそばに寄った。これほどまでに女が親しげにせまる以上、男たるもの黙って引き下がるわけにはいかない。とうとう二人は肌を合わせた。  ところで、この家には女のほかに誰もいないので、どういう家なのか、と男は不審に思っていた。しかし、一度抱いてから、女の魅力にとりつかれてしまい、日の暮れるのも知らず、二人は寝ていた。  やがて夜になって、門をたたく者がいる。使用人もいないので、男が出て行き、門を開けると、侍ふうの男二人と女房ふうの女一人が、下女を連れて入ってきた。そして、雨戸を閉めて、明かりをつけると、見るからにうまそうな料理を銀の食器に盛って、女と男、二人の食事の世話をした。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「【寸評】  芥川龍之介の『藪の中』の原話である。黒沢明監督の名作『羅生門』は、その『藪の中』を映画化したものだから、『今昔物語集』『藪の中』『羅生門』は三人兄弟の仲ということになる。  ただし、大きく違う点は、『今昔物語集』が夫の眼前で犯される場面を、たった一文で書き流したのに対して、『藪の中』と『羅生門』は三人の心理を詳細に分析してみせる。  夫と男の二人を評価する基準も、『今昔物語集』の場合、現代人の道徳観とは反対の印象を与える。女の着物を奪わず夫の命を助けたといって、男をほめる。逆に、すきだらけの愚か者、と夫をこきおろす。犯罪につながる行為かどうかよりも、男子たるものの本分を尽くしたかどうかが問題なのだ。そこには、きめ細やかな心の葛藤よりも、その場にふさわしい行動を重んずる視点がある。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「【訳文】  そうして、あらためて女に近づき、じっくりと眺めまわした。年は二十歳ほど、身分は低そうだが、色気たっぷりの美人だ。男は、すっかり頭に血がのぼり、何もかも忘れて、女の着物をはぎとりにかかった。  女は、抵抗する手段もないので、言われるとおりに着物を脱いだ。男も着物を脱ぎ、女をかき抱いて交わった。妻が無抵抗のまま男の言いなりになるさまを、夫は木にくくりつけられたまま見ていたわけだが、いったいどんな思いだったろうか。  やがて、男は起きあがり、もとどおり着物を着ると、箙(矢をいれる武具)を背負い、太刀を取って腰に帯び、弓を手にして馬にまたがり、女に向かってこう言い放った。「かわいそうだが、どうしようもない。おまえさんは置いて行くよ。けど、おまえさんに免じて、だんなを殺さないことにしたんだ。馬は、はやく逃げるのに必要だから、もらっていくぞ」と言い終わるや、全速力で馬を走らせ、去っていった。どこへ向かったのか、わからない。  男が去った後、妻は夫の縄を解いてやったが、夫は、われを忘れたふぬけづらをしている。女は、「あんたっていう人は、なんて頼りないの。この先こんな調子じゃ、ろくなことがないわ」と怒りをぶつけた。夫のほうは返す言葉もなく、ふたたび妻を連れて丹波へと向かったのだった。  あの若い男はたいしたものだ。女の着物を奪い取らなかったのだから。それに比べて、この夫はなんともふがいない。山の中で、初対面の男に弓矢を渡すなんて、愚の骨頂である。男の正体はついにわからずじまいだった、と語り伝えているとか。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「姨捨山伝説は棄老説話のひとつである。労働力として役に立たない弱者を抹殺したり、遺棄したりするのは、食糧不足が原因だという。飽食三昧の現代からは、想像もつかない非人道的な話だが、肉体労働にたよる農耕社会では、洋の東西を問わず、共同体のおきてとして受け入れられた痕跡がある。『今昔物語集』巻第九第四十五話も、似た問題を扱う。  ──古代中国に厚谷という若者がいた。彼の父は、年老いて役立たずの祖父を山に捨てた。そのとき厚谷は、祖父を運んだ輿(担架)を持ち帰った。わけをたずねた父に、やがて父さんが年老いたら捨てるのに使うためだ、新しく作るのはむだだから、と答えた。身ぶるいした父は、祖父を山から連れ帰り、親孝行をつくした。──」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「【コラム】  老人の知恵が国難を救い、棄老国が養老国となる  同じ棄老説話でも、ハッピーエンド型がある。たとえば、巻第五第三十二話。  ──古代インドに、七十過ぎの老人を捨てる棄老国があった。ところが、親孝行の大臣は、老母を捨てられずに自宅の密室にかくまっていた。  そのうち、隣国から、難題が解けなければ侵略する、と脅迫された。それは、馬の親子の識別、木の本末の区別、象の体重測定といった三つの難題だった。頭をかかえた大臣だったが、結局は老母の知恵によってみごと難題を解くことができ、国難を救うことができた。  事の真相を知った国王は、今後は老人をだいじにする養老国とするむねを布告した。──」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「 『今昔物語集』は日本最大の説話集であり、貴族文学の『源氏物語』に肩を並べる庶民文学として、平安王朝を代表する横綱文学である。しかし、その出生を洗えば、まさに謎だらけの本としか言いようがない。編集の年次も編者(または作者)も、むろん目的もわからない。しかも六百余年もの間、公表されることなく歴史の闇に眠っていた。ようやく研究者の目にとまったのは、江戸時代も半ばのことである。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「『今昔物語集』は、まるで闇に葬られたかのように、人目にふれることなく眠り続けてきた。『源氏物語』が公表と同時に華やかな脚光を浴びたのに比べると、無残の一語に尽きる。  あれほど巨大な説話集ならば、編集の背後に大がかりなプロジェクトがあったに違いないのだ。とうてい一個人の文才のなせるわざではない。にもかかわらず、すっぱりと命綱を断ち切られたように姿を隠すとは、とても尋常とは思えない。たとえ計画が中止になったとしても、編集に関与した人間がこの世にある限り、そのいきさつは史料の断片に痕を残すのがふつうであろう。  中世の長い時代にも、限られた文人貴族や宗教人などの間で、ひそやかに回覧されていたらしいことを伝える記事しか残っていない。それも『今昔物語』七帖(あるいは十五帖)とあって、現在の『今昔物語集』三十一巻と同じなのかどうかも怪しい。『今昔物語集』が、特有の欠字・欠文・欠話が物語るように、未定稿・未完成の作品であることは明瞭である。しかし、歴史の闇に隠れる理由が不明瞭なのだ。もしかしたら、編集の責任者が落命するような不測の事態が発生したのではなかろうか。編集事業を後継できないような決定的な事件が起きたのではなかろうか。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「こうした『今昔物語集』の構造や説話の形式からも、論理的で明晰な頭脳を持つ編者の風貌が思い描かれる。彼の国際的な視野の広さ、柔軟な思考は、現代においても十分敬服に値しよう。十二世紀に、これだけの祖先いや国際人がいたことを、私たちは誇りに思わなければならない。  彼は、おそらく旅に生き、旅に死ぬ文人ではなかったかもしれない。万巻の書の中に埋もれた生活をする学者だったかもしれない。しかし、『今昔物語集』を読むとき、彼の人生観・世界観が、けっして狭い空間に押しこめられた性格のものではないことに気づく。彼の思考は、あくまでも柔軟かつ現実的であり、志は高遠である。彼こそは二十一世紀に求められる日本人像の一つではなかろうか。『今昔物語集』の希有にして奇異なる説話群は、強烈なインパクトをもって読者(あるいは聴衆)の俗心を打つ。ついで、人間世界の背後にある聖なる力に目覚めた読者は、心の中に新しい秩序の芽生えを感じはじめる。この秩序こそは、歪んで汚れきった現在の秩序を打破して、明るい未来へと人々を導くものにほかならない。それを編者は、『今昔物語集』の登場人物とともに、泣き、笑い、怒り、悲しむうちに、自然に導かれるように配慮した。  政争と戦乱に明け暮れた平安末期にあって、編者の眼は、来たるべき中世の夜明けを見すえている。斜陽化した王朝貴族の背後から、疾駆してくる武士団の凜々たる勇姿が、彼の眼にはっきりと映っていた。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

「こうした『今昔物語集』の構造や説話の形式からも、論理的で明晰な頭脳を持つ編者の風貌が思い描かれる。彼の国際的な視野の広さ、柔軟な思考は、現代においても十分敬服に値しよう。十二世紀に、これだけの祖先いや国際人がいたことを、私たちは誇りに思わなければならない。  彼は、おそらく旅に生き、旅に死ぬ文人ではなかったかもしれない。万巻の書の中に埋もれた生活をする学者だったかもしれない。しかし、『今昔物語集』を読むとき、彼の人生観・世界観が、けっして狭い空間に押しこめられた性格のものではないことに気づく。彼の思考は、あくまでも柔軟かつ現実的であり、志は高遠である。彼こそは二十一世紀に求められる日本人像の一つではなかろうか。『今昔物語集』の希有にして奇異なる説話群は、強烈なインパクトをもって読者(あるいは聴衆)の俗心を打つ。ついで、人間世界の背後にある聖なる力に目覚めた読者は、心の中に新しい秩序の芽生えを感じはじめる。この秩序こそは、歪んで汚れきった現在の秩序を打破して、明るい未来へと人々を導くものにほかならない。それを編者は、『今昔物語集』の登場人物とともに、泣き、笑い、怒り、悲しむうちに、自然に導かれるように配慮した。  政争と戦乱に明け暮れた平安末期にあって、編者の眼は、来たるべき中世の夜明けを見すえている。斜陽化した王朝貴族の背後から、疾駆してくる武士団の凜々たる勇姿が、彼の眼にはっきりと映っていた。」

—『今昔物語集 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)』角川書店著

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2026年05月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「今は昔、~となむ語り伝えへたるとや。」の説話集。
天竺(インド)、震旦(中国)、本朝(日本)から成る。
ウサギが焼身自殺して月になる話。
紫式部の父、藤原為時が素敵な漢詩を読んで国司になった話。
谷底に落ちても平茸とってくる強欲な受領の話。
平定文が美女に夢中になりすぎて・・・してしまう下品な話。
様々な面白おかしい話が、古文とともに楽しめる。

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2024年01月21日

Posted by ブクログ

膨大な古典であるにもかかわらず、謎多い奇書、それが、今昔物語集である。

1120年ごろに成立しているようだが、作者もわからないし、成立時の資料もなく、しかも、600年近くも歴史の闇に眠っていた書なのである。

膨大なライブラリーなのに、その痕跡すら歴史には残っていない。

今は昔 で始まる冒頭、となむ語り伝へたるとや で終わる文末 できわめて独創的な形式でできている。

説話集、それも、インド:天竺部、中国:震旦部、日本:本朝部(仏法部、世俗部)からなっていて、31巻千数十話に及ぶ。

今昔物語集をよみがえらせたのは、芥川龍之介である。
「羅生門」「鼻」「芋粥」は、今昔物語集から取材している。

安倍晴明、弘法大師の法力合戦、前妻のミイラと交わう男、
女の生霊が夫ととりころす、平安京の夜に跳梁跋扈する百鬼夜行。
広大な今昔物語集の人生観、世界観に魅了される。

目次

インド(天竺)・中国(震旦)部
・志をたて、王妃マヤ夫人の腹に宿るシャカボサツ
・悟りを開いて、ブツダとなったシッダールタ太子
・死に臨んで、息子ラゴラに父の情愛を示すシャカ
・この世の親子の情愛も通用しないあの世の現実
・炎に飛び込み、身を焼いて食事に差し出したウサギ
・盗みに失敗して親を殺した過去をもつ新人の国王

日本(本朝)部
・法力を競い合い、ライバルを祈り殺した弘法大師
・美女の色しかけのおかげで、学者となった青年僧
・洪水に流され、愛児を捨てて老いた母を助けた男
・清少納言の夫、剛刀一閃、強盗一味を斬り捨てる
・力士を杖のように振りまわした怪力のチビ学生
・矢竹を指で押し砕き、強盗もふるえた怪力の美女
・画伯と名工の大勝負―死体画像とからくり仏堂
・美人患者の色香にふりまわされた好色の老医師
・陰陽道の大スター安倍晴明が操った恐るべき呪術
・紫式部の父、絶妙の詩によって念願の国守となる
・以心伝心の妙技で馬盗人を射殺した武人の親子
・捨てられた女の生霊、薄情な相手の男をとり殺す
・捨てられて窮死した前妻のミイラと愛し合った侍
・変装した自分の妻に言い寄り、なぐられた軽薄男
・全裸になって追いはぎを笑わせ、危機を逃れた役人
・長大な鼻をゆでては脂抜きをする高僧の食事風景
・谷底に落ちても茸取りをする、がめつい役人根性
・色香と鞭で若い男を調教する、盗賊団の美人首領
・死体の捨て場所だった羅城門のある夜のできごと
・名刀と交換した弓矢でおどされ、妻を犯された夫
・部下の公文書を偽造させ、殺害した極悪非道の上司
・天下の色事師を焦がれ死にさせた氷のような美女
・妻の悪口に乗せられ、老いた姨母を山に捨てた夫

解説
 「今昔物語集」 作品紹介
付録
 「今昔物語集」探求情報
 「今昔物語集」組織内容
 官位相当表
 「今昔物語集」参考地図

ISBN:9784043574094
出版社:KADOKAWA
判型:文庫
ページ数:290ページ
定価:720円(本体)
発行年月日:2002年03月
発売日:2002年03月25日初版
発売日:2005年11月05日9版

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2023年07月19日

mac

ネタバレ 購入済み

短編集

一部ご紹介します。
『炎に飛び込み、身を焼いて食事に差し出したウサギ』:昔々、とある場所で、行き倒れた老人を、ウサギとキツネとサルが見つけた。
キツネとサルは、食べ物を探してまわり、老人に与えた。だが、非力なウサギだけは、何も与えることができなかった。
そこで、ウサギは、キツネとサルに焚き火の準備を頼んだ。彼等が火を起こしたところで、ウサギは言った。
「僕には食べ物を探し出す力がありません。だから、僕の体を焼いて食べてください。」と言うや、 たちまちウサギは炎の中に踊り込んで焼け死んだ。
このとき、老人に変身していた神は、このウサギが火に飛び込んだときの姿を、そのまま月の中に移して、命あるもの全てに見せるために、月面に刻み込んだ。
月を見上げる人間の心には、ウサギへの愛情と共に自己犠牲の意味が染み込んでいく。
月はウサギの墓標なのである。
・『前妻のミイラと愛し合った侍』:昔々、京に若くて貧乏な、だが仲の良い夫婦が住んでいた。
ある時、仕官(就職)の機会が訪れた。それには、地方に赴任することが条件だった。
遠い地方に下るには、それなりの旅支度がいる。旅支度は自腹で用意しなければならなかった。そして、法律が守ってくれない時代でもあった。 そこで、最愛の妻を捨てて、裕福な女に乗り換えた。
だが、希望が叶い生活が落ち着くと、思い出すのはかつての妻のことばかりだった。
やがて、任期を終えて、帰京した男は、別れた前の妻の元へ走った。
すっかり荒れ果てた家の中に入ると、前妻は、いつもいた場所に、ひとり座っていた。
他には誰もいない。
男は、妻に、地方の赴任先で長年心にかけていたことをあれこれと語った。
妻は夫を見て、捨てられたことを恨むようすもなく、嬉しそうに聞き、長年積もり積もった思いを語っているうちに、夜も更けていった。
「話はこのへんにしてもう寝よう」ということになり、南側の部屋で二人は固く抱きしめ合い、互いの愛を確かめた。
夜が明け、日の光が部屋に差し込んで、男は目を覚ました。
隣を見ると、自分が抱きしめて寝ていた女は、からからに干からびて骨と皮ばかりになった死体だった。
貧困であるがゆえ、愛し合いながらも別れざるを得なかった男女の物語である。

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2022年09月30日

Posted by ブクログ

芥川も元ネタとして使うほどどれもこれも面白いストーリーばかり。文学は古典を超えることはできないのか、と思わされる。

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2013年04月20日

Posted by ブクログ

おもしろかったです。
平安時代にこんな大作が書かれていて、また編者がよくわかっていないということにも驚きました。
「鼻」「羅生門」のもとになった作品ものっていて興味深かったです。
このシリーズの特徴でわかりやすく現代語訳されていて、古典が身近に感じました。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

かなりバラエティに富んだ内容です。
「大昔の話でしかも説話…?」と思っていたけれど、読んでみると場面が想像できるくらいのリアリティ。
弘法大師の話がライバルと呪い合戦をする話が、一番印象的。

【B】

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

芥川龍之介が好きなので、一度は読んでみたかった。

講談社学術文庫に全訳版があるが、読むのに相当苦労しそうだったので、角川文
庫の簡易版にした。

十分楽しめた。

法力で人を殺めたり、チビ学生が力士を投げ飛ばしたり、坊さんが女を抱きたい
がために必死で勉強したり、強盗一味をあっさり切り捨てたり、夫が別の女性と
思って、変装していた妻を口説こうとしてなぐられたり、姨捨山の話だったり。
好きな女性を辱めようと、便器を盗んで排泄物を見たり。

しかしまぁ、いろいろな話があるなぁ。

しかも、なんか独特というか変な話がある。

その現代語訳もおもしろいが、原文で読むとまた笑ってしまう。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

今は昔〜のフレーズから始まる、十二世紀初めに成立した巨大説話集。その話数は千を超える。
天竺(インド)部、震旦(中国)部、本朝(日本)部の三つの重層構造にて設計される。
登場人物は、上は神仏、天皇、貴族、僧侶、武士から下は浮浪者、盗賊まで勢揃い。
平安時代を隅から隅まで堪能できる良作である。

下世話かつ下品な話も中にはあるが、はんなりとした古語だと許せてしまうのが妙であり、笑える。
芥川龍之介や谷崎潤一郎も、今昔物語に取材して傑作を生み出していたということを知らなかったので学びになった。
以下、印象に残った話を箇条書き


◾️月のウサギの由来となる説話
自己犠牲の尊さを人間に伝えるために、ウサギの姿を月に刻み込んだという、なんとも切ない話。

◾️盗みに失敗して親を殺した男の話
肉親へのドライな行動や、悪者でありながらカラッとした明るさは、さながらグリム童話の主人公よう。
震旦部の話の源流を遡ると、中国インドからさらにエジプト王家の物語に辿り着くと知り腑に落ちた。

◾️ライバルを祈り殺した弘法大師の話
日本仏教界のドンらしからぬ行動がなんとも俗人っぽくて興味深い

◾️美女の色じかけで、学者となった青年僧の話
学問の素質はあるのに怠け者の若者に対して、菩薩が彼の性癖を利用して悟りを開く方向に導く。
教育には「対機説法」が効果覿面ということがよく分かる話。
教科書では扱いづらい話ではあるが、こういうクスッと笑える話があると、学生の古文への関心も高まる気がする。


◾️芥川の「鼻」の元となる話
現代ではタブーとなり得る外見を茶化した笑話。
本作を読んでから芥川の「鼻」を読むと、また面白い。

◾️平安の色男 平定文が恋焦がれしぬ話
定文がイケメン設定なのに、行動があまりに下品で笑える。現代よりはるかに男尊女卑の世の中であったにも関わらず、今昔物語の中では男性をやり込める強い女性が多く登場する。きっと当時の多くの女性読者を楽しませていたことだろう。

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2025年02月08日

Posted by ブクログ

平安末期、世は乱れ
権力者の風流な文化人貴族は恋愛や金儲けに
うつつを抜かし、質実剛健野蛮な武家の世への
移り変わりがわかる。
厄病などは医療的処置はなくただ祈祷する
ばかりで現代に感謝、感謝。

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2021年01月14日

Posted by ブクログ

「 今昔物語集 」 古典を読むときは 角川ソフィア文庫から。読みやすくて 1冊で終わるので、入門書として最適。

1冊の中に 笑いあり、驚きあり、下品あり、愛あり、人生訓ありの飽きないチョイス。説話のタイトルづけも上手い。芥川龍之介がモチーフに使った説話や インドや中国の説話も押さえている

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2018年03月05日

Posted by ブクログ

日本古典文学大系や、日本古典文学全集で読めば、全部読める、わけだが、あの漢字片仮名表記の本文に気持ちが萎えること早幾度。
ダイジェストでのおつきあいばかりとなっている。

田辺聖子さんのものは、本朝部を扱っていたと思う。
本書では、やはり本朝部が大半を占めるけれど、天竺部、震旦部からも採録されているのがいい。
きっと注釈をつけるのは大変なんだろうと思う。

臨終のお釈迦さまが、息子ラゴラに愛着を示したという話、法力で争った相手を呪い殺した弘法大師の話、相手の連れてきた識神を封じ込めた安倍清明の話などが印象深い。

後半は有名な話が多かったかな。

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2017年09月24日

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今まで読んだ今昔物語の中で1番読みやすい!

インドや中国の話もあるとは知らなかった。知識不足でした。

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2016年07月14日

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入門編として最適。現代語訳の後なので、原文も何となく理解出来るし、ピックアップされてる話も面白かった。

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2014年04月06日

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今昔物語集のダイジェスト。
現代訳のあとに原文、プラス解説というつくりが読みやすい。原文音読するとたのしい!
釈迦誕生から始まる割に、えぐかったりエロかったりな話もたくさんで、人間の性を感じます。
もっと読んでみたいな。

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2012年12月29日

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有名だけど読んだことのなかった古典。。
原文と現代語訳がセットになってるので読みやすかったです。
前半のシッダルダの人間性のでている章や、中国部分の話も面白かったし、日本の部では、平安?当時の考え方が出ていたり、笑い話としての説話も入っていて、非常に面白かったです。
いつか全部の説話を読んでみたいと思えるものでした。

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2011年12月04日

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今昔物語のおもしろい話をまとめてあります。現代語訳 原文 解説があってとてもわかりやすく入門者に親切な内容でした。

世俗的な内容が多くて笑える話もありました。特にイケメンが冷たい女にてひどく振られる話や浮気症の夫を懲らしめる話が面白かったです。「今昔物語自体が面白い」という印象です。

解説の中にもありましたが9〜11世紀当時は女性もかなり男性と対等な立場で恋愛などしてたことが良く分かります。時代劇で目にすることの多い戦国・江戸時代の男女関係とは一味違った様子が印象に残りました。

昔の人々と我々の価値観が違うということと同時に、ところどころ「笑いのツボ」を共有できそうだということを実感できます。面白かったです。

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2011年09月25日

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噂に聞くとおり、読みやすさ抜群。日本最大級のお話百科は仏様の哀切な話からえげつないゴシップまで取り扱っています。不思議な話、ビックリする話が好きな人は今昔物語集を読もう。編者の添えるコラムがまたちょっとした読み物としていい。

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2009年10月04日

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現代語も載っていて全体的に読みやすかったです。
もう少しコラムに情報量があればなおよしというところでしょうか。
入門書としては良書だと感じました。

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2025年04月12日

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寅さん(22作目)で、博のお父さん(志村喬)が読んでいたので読んでみる。
その部分は収録されてなかったが、話にバリエーションがあり、ここから取材した小説も多いとのこと。

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2022年06月05日

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芥川王朝物を読んだら元ネタが気になって気になって…
オマケに今昔物語に対する芥川の絶賛の仕方が素敵なのだ
〜芸術的生命、野生の美しさ、原色…〜


一番の魅力は素直な人間臭さ
そしてユーモア
計算高いイヤらしさはないのに、何か数学的な美しさも感じる不思議な作品たち
アラビアンナイトを彷彿させるお話もある
こんな時代にもしかして大海原を越え、大河を渡り、山脈も砂漠も横切ったり…なーんてことあるのかなぁ?

今昔物語は12世紀初め(平安時代末期)頃成立したといわれる
天竺(インド)、震旦(中国)、本朝(日本)の三部で構成される 
各部では先ず因果応報譚などの仏教説話が紹介され、そのあとに諸々の物話が続く体裁をとっている

ちなみに第一番目の話は
仏教の開祖シャカの誕生から幕を開ける
シャカがブッダとなるための修行を積む目的で人間界へ転生する
シャカの選んだマヤ夫人のお腹に宿り、右脇の下から誕生(笑)

さてここからは芥川作品と比較して楽しみたい

■長大な鼻をゆでては脂抜きをする高僧の食事風景
○芥川作品 鼻
今昔物語のがユーモアがある
鼻の長い僧侶の食事のために鼻を持ってお手伝いしていた小坊主が鼻を皿に落としてしまう
「わしだからよいものの、えらいお方だったらただでらすまないぞ!」と、この僧叱られてしまう小坊主の捨て台詞が良い
「そんな鼻が他にあってたまるかい」

■色香と鞭で若い男を調教する、盗賊団の美人首領
○芥川作品 偸盗
それぞれ内容は違うけど、いやーどっちも好きだなぁ
今昔物語では
ある女が男に優雅な生活で満足させ惚れさせた後
男装した女が鞭で男を80回打つ(ひぇ〜)
気分はどうかと聞けば顔色も変えず「大したことはない」と答える男
なかなかやるじゃないか!
豪華な食事と甘い生活
そうこの女盗賊団のボスなのだ
とうとう彼女の指示に従い男は窃盗で活躍するように…
最後は何もなかったように女が忽然と消えてしまうところもなんだか粋
フランス映画みたいにシャレている

■死体の捨て場所だった羅生門のある夜のできごと
○芥川作品 羅生門
今昔物語はあっさり淡々としている
盗人の心理描写やセリフもない
芥川作品のが面白いなぁ
盗人の心理描写の変化が手に取るようにわかったからなぁ

■名刀と交換した弓矢でおどされ、妻を犯された夫
○芥川作品 藪の中
今昔物語は本当にタイトル通りの内容
しかも妻を犯した若い男より、弓矢を渡し、隙だらけの不甲斐ない夫が妻にコキおろされる
時代の違いを感じる
個人的に「藪の中」がかなり好きな作品なので、芥川作品に軍配があがる
ミステリー仕立てで真実に迫っていく展開がサイコーに面白かったのだ

■天下の色事師を焦がれ死にさせた氷のような美女
○芥川作品 好色
落とせない女など居ない!と自信満々のモテ男が、一枚も二枚も上手の美女にやり込められ、とうとう女性の便器の中身を確認する話し
芥川作品では喜劇と悲劇の絶妙な際どいところを攻める展開が読ませる!と膝でも叩きたくなる感じだったなぁ

と、まぁそりゃ元ネタに後出しジャンケンするみたいなものだから芥川作品のが面白いのはある程度仕方ないのかも

しかしタイトルを読むだけで面白いのが今昔物語
しかも1000以上の説話集…!
そして気高く力強く生きる女性像が多いことに驚く
カッコいい女性が沢山登場します!

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2022年05月29日

Posted by ブクログ

田辺聖子の「鬼の女房」の題材に今昔物語の話が多く使われていたので気になって読んでみた。
安定の角川ソフィア文庫。現代語訳と原文と寸評のバランスが良いですね。話が長いものについてはあらすじが入ってるのでよりわかりやすい。
初心者が読むにはもってこいです。

インド、中国、日本の説話集。
好きな話は、「炎に飛び込み、身を焼いて食事に差し出したウサギ」。
ウサギの馬鹿真面目さが面白いしかわいそうになってくる。
普段芥川作品を読まないので、ところどころで芥川龍之介がこの話に取材して〜とあったのが新たな発見でした。
芥川作品に興味が湧いたので読んでみたいなぁと思います。
特に藪の中がどんなお話になるのか気になりすぎる、、

平定文の、恋い焦がれて死んでしまった話は崇徳院の和歌「瀬をはやみ〜」の落語にオチが似てるなあと思うと同時に、片思いで死ぬのは昔からよくある話なのかと思いました。ありがちなのかね。

そして欠巻があるということで、もしかしたら今後見つかるかもしれないですね…!

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2020年03月01日

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聞いたことがある話から、ちょっと治安の悪い話まで幅広いです。今読んでも、笑うポイントは同じなので、十分楽しめます。

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2015年12月02日

Posted by ブクログ

怪力者の話がすごく好き^^
この本には載ってない話もあるけど。
ちょっとアダルトな話は載ってないみたいですね。残念^^ギャグめいたエロ話は面白いので他の作品に期待

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2011年03月01日

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