あらすじ
王朝時代を代表する政治家であり、光源氏のモデルとされる藤原道長の日記が、初めて文庫版で登場。わかりやすい解説を添えた現代語訳で、道長が感じ記した王朝の日々が鮮やかに甦る。王朝時代を知る必携の基本図書。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今ふたたび「光る君へ」の世界に立ち返る!
この世を我が世って思ってるパーフェクト道長ではなく、日記をサボったり字が思い出せなかったり文法がぐちゃぐちゃだったりの道長w飄々とした感じが文面から伝わってきて、柄本佑さんのキャスティングぴったりだったと思う★
Posted by ブクログ
解説で背景がわかり、わかりやすくおもしろかった。単に道長の日記だけでは無味乾燥、おもしろくなかっただろう。入門書としてのビギナーズ・クラシックスの利点だ。
今まで、定子、清少納言、枕草子側からの道長像を見ることが多かったので、弱点もある道長も知れて親近感がわいた。
また当然のことながら枕草子などにも登場する人物がたくさん出てきて、それらの人々の当時の立場も知ることができた。
Posted by ブクログ
春に京都博物館で陽明文庫名宝展へ行ったので、
その繋がりで今更ながら読んで見ようと思いました。
読みながら博物館へ行く前に読めば良かったなぁと思いました。
面白すぎです。
解説に助けられてなのですが、
行間にある背景を知ると思わず吹き出してしまう事柄が続きます。
ライバル達の動向や、頼りない親戚、苦手な漢文、
そしてとうとう後世の一族子孫のために書き残しているはずの『日記』を
読まれたくないと言い出す始末。
現代との価値観は異なることもあり、自分で何を理解できているか分かりませんが、
人間らしい喜怒哀楽が垣間見えて道長という人が好きになりました。
日記に書いたこと、書かなかったことと思いを馳せると楽しいです。
一息に読み進めるというよりは、ゆっくり、ゆっくりと味わいながら読みました。
もっと読みたかったです。
でもまさか、自分の日記が国宝になっているなんて、道長もびっくりでしょうね。
(追記:そしてついにユネスコの世界記憶遺産に登録されましたよ、道長さん
2013/09/15)
Posted by ブクログ
現存する世界最古の直筆日記【国宝】
の現代語訳版
現代語訳・原文・解説が載ってます
解説が素晴らしく、わかりやすい
約千年前の、時の最高権力者の日記が
読めるなんて、文字や文学の凄さを再認識
ただ、藤原道長公、漢文苦手の様で
誤字脱字多めです
漢詩文が得意な一条天皇の頃は
頑張ってた道長公だけど、
あまり、そういうのに興味がない天皇になると、
特に気にしなくなっちゃう(笑)
今と昔はだいぶ価値観が違ったんだな〜と
科学的な事を認識しようがないから、
もののけや、呪いの類や、風水等を
信じ込んでて、それらの対処やお祓い等で
陰陽師などが、かなり政治に関わってる様で、
安倍晴明とか普通に出てきたし、
実在してたんだな〜と
安倍晴明に関するある日の日記が
謎に黒塗りされてたり、不気味な部分も
あとびっくりしたのが、
庶民が天皇の内裏に普通に出入りしてるようで、
内裏であっても、たまに遺体が転がってたり、
衝撃だった
なかなか興味深く、当時の事が知れて良かった
Posted by ブクログ
華麗なる貴族の日常を想像していたが、日記を読む限り全然楽しそうではなかった(笑)
権力はあるが、しがらみも多く、気苦労は絶えず、常に忙しそうだった。
結局最後は仏にすがるようだった。
普通の人間だった。
Posted by ブクログ
日記を記した道長だけでなく、数多の摂関家の人間を評する編者が言は、いちいち辛辣で笑える。各日付にある副題も愉快。
「バカ貴公子の代表のような~などに比べれば、かなり優秀な方であった」はずの道長に、漢文の駄目出しが凄い。まるで漢文の出来ない兄に対する紫式部と同じ立ち位置である。確かに出鱈目には違いないがwww
日記自体について述べるのなら、いつの時代も高級官僚って奴はこうなのかもしれない、と一種の諦めに似た気持ちにさせられる。
Posted by ブクログ
道長の字の間違いとか、このあたりから新しい漢字を覚えたらしいとかの指摘が面白かった。
行成や実資の日記も引き合いに出しつつの補足もあり分かりやすい。
「他ならない」を多用しすぎ。やっぱり読みづらい文章。
Posted by ブクログ
最高権力者の日常をかいまみる。
藤原道長の自筆の日記は後世に残っている。自分の日記が他の人に広く読まれると思ったら今すぐに日記帳を破り捨てたいが、平安時代の貴族は記録として他の人に読まれるのを前提で日記を書いていたとのこと。
解説がついていることがありがたい。それにしても道長は漢文があやふやだったり漢字が書けなかったりする。これを読んで道長像がちょっと変わった。墨塗りの部分など、ちょうど大河ドラマで観た部分もあり、ドラマの演出になるほどと思う。ほかの貴族の日記や、関連する『紫式部日記』『栄花物語』も読んでみたい。
Posted by ブクログ
漢文が得意でない道長さん…
時々漢字を忘れる道長さん…
そして後半の日記でも進歩がない道長さん。
こういうのが権力の座にいるのは今も同じか。
穢れがどうしたとか禊がどうとか、その辺にすごい労力を割いている。他にやることあんだろ…って思うのは時代が違うから。でも良くこれでやっていけたな。1000年後くらいに今の時代もそのように思われるのかも。