あらすじ
美貌と歌才に恵まれ権門の夫をもちながら、蜻蛉のようにはかない身の上を嘆く作者の21年間の日記。鋭く人生を見つめ、夫の愛情に絶望していく心情を描く。現代語訳を前面に出し、文法知識不要で古典を楽しめる。
※本作品は紙版の書籍から口絵または挿絵の一部が未収録となっています。あらかじめご了承ください。
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Posted by ブクログ
藤原兼家の訪問を待つ道綱母のはかない蜻蛉のような21年間の結婚日記。
「嘆きつつ 独り寝る夜の 明くる間は いかに久しき ものかとは知る」
Posted by ブクログ
夫藤原兼家との儚い夫婦生活というテーマ。
21年に及ぶ蜻蛉日記。
上巻は15年間、中下巻はそれぞれ3年間。
解説にある堀辰雄の「愛せられることは出来ても自ら愛することを知らない男に執拗なほど愛を求め続け、その求むべからざるを身に染みて知るには及んではせめて自分がそのためにこれほど苦しめられたということだけでも男に分からせようとし、それにもついに絶望して、自らの憎しみそのものの中に一種の慰藉を求めるに至る、不幸な女の日記」
幸せなことはあまり書かれず、夫を待ち続ける女の悲みと恨みの思いが書かれていて、悲しくてせつない気持ちになる