【感想・ネタバレ】空、はてしない青 下のレビュー

あらすじ

最後の日に。最愛の人と。

致命的な心の傷を、人はいかにのりこえうるか?
ささやくような美しい声で、答えてくれる物語。
(川上弘美 / 作家)

旅をするとき、人は同時に、命を見つめているのではないか。
(西加奈子 / 作家)

この“旅”の体験と記憶は、いつまでも失われない。
自分もいつかは“最高の旅”を誰かとしてみたい。
人生に終わりはないのだ。
(小島秀夫 / ゲームクリエイター)

どこまでも続く青い空と海。エミルとジョアンヌは、南フランスの陽光きらめく中を旅していた。猫のポックとの出会い、海辺での穏やかな日々、ジョアンヌのマインドフルネスの教え。時にぎこちなく、時に深く心を通わせながら、2人と1匹は静かに時を紡ぐ。しかし、旅は穏やかなだけではない。進行する病と薄れゆく記憶はエミルをゆっくりと蝕んでゆく。残されたわずかな時間の中、互いの存在を支えに進むキャンピングカーは最期の目的地へ。失うことの痛みと、それでも生きることの輝きを描く、愛と再生の旅路。

爽やかな筆致で描く、命と愛、生きる喜びについての感動大長編後編。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

やはり予想通り泣きました。
そして自分が女性だからこそ予想出来た事柄が2つ。
母なんですよ、やっぱり。

翻訳者の方も書かれていたけど、風景が見えるので何年後かには映画化されていますね。

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2026年06月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

それぞれの世界を、その見え方を、尊重すること。そしてそんな考えを持ついろんな人や自然と触れ合って、また世界を広げていくこと。
めちゃくちゃ難しいけど大切にしたいな〜。
個人的にはエミルの最後、幸せしかない記憶は母や姉との瞬間であること。自分の姉としての記憶と合わさって、なんかとってもキタ。
今その一瞬一瞬の幸せが積み重なるから、私やその家族にもその一瞬を与えられるように。
いつかヨーロッパの大自然みにいきたい、ゆっくりキャンプにでも久々に行きたいな。

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2026年06月24日

Posted by ブクログ

記憶が消え子供に戻ってゆくエミルは最期をどう迎えるか

泣かずに読めない。大切な人の記憶から自分が消えるって苦しいね。心が痛い。でもこの物語はその切なさに温かく満たされて涙があふれる。誰かが誰かを待っている。名言引用がとてもいい

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2026年06月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エミルが亡くなる事はほぼ決まってたのに泣いてしまった。

エピローグでジョアンヌも救われたと思う。

心が洗われるような本でした。
南フランス行ってみたい。

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2026年06月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最初はよくある闘病物のお涙頂戴的なものかと思っていましたが、生きることの意味を考えるとても深い物語でした。設定はやや現実離れしていますが、読者を納得させる筆力があります。そしていい意味でメロドラマチックでもあり哲学的でもあり、大変読みやすく登場人物への感情移入がしやすかったです。中には不愉快なキャラも出て来ますが、主人公であるふたりの心がとても澄んでいて読んでいて清々しい気持ちになりました。
ラストのジョアンヌの告白の部分は少し王道パターンのような気もしました。が、あのくだりこそが読者に生きる意味や未来への希望を与えると思いました。

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2026年06月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

死に向かう物語。一方死から再生する物語。

上巻とは打って変わり、ジョアンヌの過去や病気の進行が描かれていて胸が痛くなる。
ジョゼフの言葉や2人の旅の終わりにかけては涙なしでは読むことができなかった。
ジョゼフからジョアンヌへ、ジョアンヌからエミルへ、そしてエミルからジョアンヌへ。それぞれへ向けられた様々な美しい贈り物。

エミルが思い出すのは母だったこと、隣にいる自分ではないことが寂しいと思ってしまう(ジョアンヌはそうは考えていないと思うが)。けれど、最後まで自分の責任を果たし遂げたジョアンヌはやはり強い女性だと思う。

エミルが死ぬとジョアンヌが1人になってしまうことを見越して、準備をしていたこと。ジョアンヌが最後までエミルの願いを叶えるために動き続けたこと。思い合い、行動に移せる関係はまさに自分の理想だった。

願わくば、ジョアンヌとオパールが青空を見上げながら、今も微笑んでいて欲しい。

美しい情景・人物描写、物語、文句なしの高評価!
私に綺麗な景色を見せてくれて感謝の一冊!

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2026年06月10日

Posted by ブクログ

若年性アルツハイマーは、こんな経過を辿る事もあるのかぁ。上下巻読めるかなと不安だったけど、エミルがどうなってしまうのか、ジョアンヌがどうなってしまうかが気になり、夜更かしして読んでしまった。ただただ涙。

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2026年06月09日

Posted by ブクログ

本って不思議だよね。
最初の100ページでは、「合わないかも」だったのに、
200ページ後には「続き気になる!」になってる。

最後は涙無しには、読めなかった。

生から死へ。死から、生へ
2人の再生の物語。
そして今この瞬間を生きる素晴らしさが
溢れた素晴らしい旅物語だった。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

余命宣告を受けたエミルと心に大きな傷を負ったジョアンヌ、2人の愛の再生の物語は、読む人をしっとりと包み込み、夢のような美しい世界へ連れて行ってくれる素晴らしいものでした!

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

実は、海外小説は苦手なのです。どうしても日本語として認識できなくて(致命的なバグ)カタコトに見えてしまうというか…ほんと、私の問題なのですが。
これは、なんでしょうもう最初からすっと入ってくるんです。とても風景の表現が美しく、ずっとエミルとジョアンヌと一緒に旅をしている感覚になっていました。最後方の書き方はエミルの状態がそのまま現れているようで読んでいて辛かったです。
でも、読んでよかった。もう、ジョアンヌが、よかった。
職業的に色々現実は知っているけれども、全てをすっ飛ばしていいなら、私たちも最期は自分で人生を選択できればいいなと切実に思う。

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2026年06月07日

Posted by ブクログ

これがデビュー作だなんて、信じられない!

若年性アルツハイマー患者の話と聞き、自分がちゃんと読み切れるか自信がなかった(病モノは感情移入してしまって苦しくなるので苦手)ですが、しっかりとトリコになってしまいました。
もっと早く読めばよかった!
読み終えて、あのラストに救われた想いでいっぱいです。
ジョアンヌは本当にすごい人ですね…

あんまりよい本すぎて、感想は控えます。
とにかく、気になったかたは読むべし!

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

こんなにも涙が溢れる作品に今後出会えないんじゃないか…。主人公が記憶を失う残酷さと向き合い続ける彼女の姿に胸をうたれた。悲しみを上回る優しさと温かさと強さをひしひしと感じることができ、出会いと別れを大切に生きていこうと思えた。

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2026年06月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

エミル念願の旅もとうとう終わりを迎えてしまった。
美しく壮大な自然に囲まれ、優しく温かな人々と出逢い、別れ、そしてジョアンヌの悲しい過去とも向き合い、ついに本物の愛を知ることのできたエミルは本当に幸せな時間を過ごせたのではないだろうか。
たとえ最期に向かって徐々に"自分"を失ってしまったとしても。ほんのつかの間の平穏だったとしても。
旅の最後を愛しいジョアンヌと共にいられて本当に良かった。

エミルが亡くなるのは初めから分かっていたけれど、ラストが救いのある終わり方で良かった。
アルツハイマーの進行具合がこんなにも過酷で残酷ななものだと知って怖くなった。

上下巻で約800頁。最初はこんな大量な物語を読めるのかと尻込みしていたけれど、読み始めたらあっという間。夢中で読めた。
美しい景色も見てみたいのでぜひ映画化してほしい。

「風向きを変えることはできないのだから、帆を操縦できるようにならなければいけない」
by ジェームズ・ディーン

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2026年06月03日

Posted by ブクログ

エミルの症状が悪化して
ジョアンヌの視点で語られる事が多かった下巻
謎だったジョアンヌの壮絶な過去がわかり
抱えていた苦悩や悲しみを知ることになります

今、この時を意識して生き抜くこと
それを切実に求められる二人だからこその
唯一無二の関係性

お互いに持ちあっていたピースが
欠けていた相手の心にぴったりとはまったように
感じられました

最初は旅の道連れだった二人
物語の最後は人生の道連れになれた
エミルは願いと尊厳を守り
ジョアンヌにとっては再生に繋がる旅

認知症が進んでいくエミルの姿は辛かったけれど
いろんな思い出やそこに伴う感情を無くしていって
どんどんシンプルに
純粋に無の存在に向かっていく過程を見守っていくようでもありました

エミルとジョアンヌの物語を見届けた後
不思議と気持ちは安らかで
なぜか無性に青い空を見上げてみたくなりました

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Google mapで登場する土地を検索して写真を見ながら、そして、映画や実際に目で見たフランス南部の美しい景色…白い岩肌の山や、濃い青の空、強く明るい日の光、丘の上の小さな集落の淡いベージュ色の石造りの建物、ラヴェンダーやブドウの畑…や乾燥した空気感を思い起こしながら読んだ。私も「死んでいない」状態を長引かせるための延命治療は受けたいと思わないので、余命宣告を受けても体が動くならばこんな風に残りの時間を過ごしたいなと思ったし、フランスを旅したくなって胸がうずいた。
エミルの病状が進んで脳の中で子供にかえり、家族への慕情が強まっているのに、(それが元々エミルの望みだったから)ジョアンヌはこのままエミルを家族に会わせないで最期を迎えさせるつもりなのかな、意志の強いフランス人女性らしいな、と思っていたら、最期は両親を呼んであげて、なんだかホッとした。
人生には、思いもかけない不幸に襲われることがある一方で、死の間際でも素晴らしいことが起こり得るのかも。不幸のさなかでも、新しく良い出会いに恵まれて、幸せな時間を過ごすこともできるのかも。そして、自分が消え去っても、そういう人たちの中に何かが残り続けるのかも…そう考えると、心が温かく満たされる気がする。
名言がいくつも登場するけれど、個人的に一番刺さったのはジェームズ・ディーンの言葉「風向きを変えることはできないのだから、帆を操縦できるようにならなければいけない」(下巻 283頁)この言葉が刺さったということは、私もまだ能動的に自分の望む方向へ進もうとする気力があるってことかなと思って、嬉しくなった。

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2026年05月31日

Posted by ブクログ

一気読み。
予想通り、下巻は辛い展開になり、ジョアンヌの人生が明かされていく。
読んでいて辛いけれど、やはり世界は美しい。
う~ん、ちょっとスピリチュアル的な・・・

最後は、ほぼ予想通りの結末。
それでも涙腺決壊。

ただね~
アルツハイマーの母を抱える立場としては、
どうしてエミルが若年性アルツハイマーで
余命2年と宣告されたのかが腑に落ちない。
ググったところ、どのサイトでも平均余命は5~10年と書かれている。
アルツハイマーとしては(患者が若いせいか)むしろ余命は長いのだとか。

仕方が無いからAIさんに訊いたら、
「時間の無い若者ということを強調するためのフィクションです」だって。
あ~、そうなの。なんだ、単なる装置だったのか。
当事者(家族)なもので、つい考え込んじゃいました。

久しぶりにヨーロッパを旅したくなる。
二人の食事で作るサラダ、それメインになる?どんなサラダ?
二人が感動するカヴアルニー圏谷って、どんなところ?
読み終わって、ググりまくりました。(結局スマホに頼る)

あ~、これ、絶対に映画化されるね、
ストーリーは勿論、美しい映像が満載なのは、まちがいないもんね。
でもって、すごく幸せな気分になれるはず!

メリッサ・ダ・コスタ。
今、フランスで一番読まれている作家さんだとか。
この勢いで邦訳・最新作(上下巻本)も読むつもり!

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

自分も死ぬならこうやって死んでいきたいな。
誰かに看取られながら、年老いて生活が辛くなる前に。
それで最後にうんといきたい場所を堪能して、死んでいきたい。
美しいとかそういうことよりも、死までのストーリーが羨ましい。

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2026年05月26日

Posted by ブクログ

視点が次第にエミルからジョアンヌ中心となっていく下巻。2人の〝逃避行〟を通して「今このとき」を大事にすること、人は一人では生きていけないことを改めて教えられ、尊厳死について考えさせられた。ラスト数十ページは涙なしには読めず。旅の終わりにジョアンヌが行き着いた真理が胸を打つ。目に浮かぶような自然描写、心に刺さる名言の数々もよかった。

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2026年05月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

若年性アルツハイマーで余命2年の宣告された青年が、人生最後の旅に出る物語。

最期は泣きながら読んだ。
「出会い」と「別れ」、「生」と「死」読んでいて色々と感じることがあった。
日々の幸せに向き合って生きていきたい。
ジョアンヌには幸せになってほしい。

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2026年06月29日

Posted by ブクログ

上下巻あわせて800ページ。
上巻はゆっくり読み進め、下巻は一気読みしてしまった…

下巻では想像通りジョアンヌの過去が明らかになって、なぜエミルの最後の旅に同行することにしたのかがわかる。
ジョアンヌの人生は一見不幸ばかりだけれど、彼女自身があらゆる手段でそれらを乗り越え、エミルの人生を支えたことで代え難い程の幸せを感じられた。
なかなか真似できないことではあるけれど、やはり苦しみを経験した人ほど、強く優しくいられるのだと思う。

若年性アルツハイマーという病に限らず、不治の病を患った時、それからの人生をどう生きるかを改めて考えさせられたし、エミルのように大切な人のために手紙を書くことができたら…と思う。

トレッキングや畑、瞑想など自然の中に身を委ねることが好きな人は、とても心地よい読書ができるはず。
都会や刺激の大好きな人にはちょっと退屈かも。

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2026年06月25日

Posted by ブクログ

若年性アルツハイマーの主人公が、人生の最後をどう迎えるかの物語。
相棒との冒険を通じて、一緒に旅をしている感覚でした。死を迎えなければいけないのが、やはり辛いです。

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2026年06月14日

Posted by ブクログ

一緒にいるの辛くて苦しかっただろうに、辛抱強くエミルの傍にいて、エミルの世界に合わせてあげるジョアンヌの優しさに涙が出た。
ジョアンヌだからこそ、エミルの最期をあのようにしてあげられた。
エミルとジョアンヌは、偶然ではなく巡り会うべくして出会った最高のパートナー。

上下巻合わせて、本当にこの2人と(ポックと)一緒に旅をしている気持ちにさせてもらった。
いつか私も、自然と涙が溢れ出てくるような素晴らしい景色を見に、冒険の旅に出てみたい。

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2026年06月11日

Posted by ブクログ

知らない者同士、一台の車に乗って
希望のない旅に出る。

その中で、ゆっくりと互いを知り、
友情、愛情を育んでいく。

折々に紹介される言葉の
心に沁み入ること。
どんなに傷ついて、立ち直れそうになくても
美しい景色、言葉、情愛が
少しずつ力を与え、感情を豊かにし
人を想うことの大切さを知る心を培っていく。

たくさんの悲しみと、美しいものを見た
そんな読後感。

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2026年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻はエミル中心だったが、下巻はジョアンヌが中心。それはエミルの病気のため。突然記憶が消えたり、呼吸困難に陥ったり。読んでいて何度も、「え、ここで死ぬ?」 と思ったくらい。エミルとジョアンヌはお互いの過去の苦しみを分かち合う。やはり美しい自然が2人の心を慰める。
後書きで作者が若い事がわかり、びっくりした。若年性アルツハイマーの症状やピレネー山脈の描写が達者で、とてもデビュー作とは思えない。
下巻にはエミル亡き後も描かれる。もう、泣けて泣けて。ジョアンヌはエミルに死なれて立ち直れるのか、と思っていたので、やさしいラストでよかった。

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2026年06月08日

Posted by ブクログ

心にジワジワと染み渡る、読後感がとっても良い本ですね。ハッピー感が強い上巻に比べて、エミルの病状の悪化やジョアンヌの過去が語られるにつれて、「死」に係る重たい内容も増えてきますが、それ以上に「生」が意味深く語られる事で希望が持てます。加えて、旅の途中で出会う人々の心や、描かれる自然が本当に美しいです
メリッサ・ダ・コスタさんのデビュー作らしいですが、完成度に脱帽ですね。別の作品も是非手に取りたいと思います。

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2026年06月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上巻ではよくわからなかった同行者・ジョアンヌの過去が下巻で明らかになるにつれ、彼女は人間的な深みを増していく。一方で主人公エミルの病状は進行し、二人の人生はすれ違っていく。悲しい物語ではあるが、最後までエミルの希望を叶えるように寄り添うジョアンヌの姿がピレネー山脈の美しい景色の中に描かれ、密やかな美しさを纏った作品だった。

彼女の行動は、自身の喪失を埋めようとする自己回復の欲求から端を発していることは間違いない。しかし、エミルの望みを最後まで叶えようと並走し続ける姿は、エミルと出会った頃のジョアンヌから大きく変わっている。

人はしばしば利己的な理由から他者と関わり始めるが、その関わりの中で本物の思いやりや献身に到達することがある。本作が描いているのは、そうした人間関係の変容の可能性なのかもしれない。

人は永遠に生きることはできず、残酷なまでの運命に引きまわされる。その不条理の中で、人と人を繋げる言葉や行動、ジョアンヌや父ジョゼフが示す生きる知恵が、世界を生きていくための象徴として機能している。「確実な手触りのあること」を頼りに、絶望に飲み込まれず生きていく姿がそこにはあった。

ただ、少しメロドラマチックな展開や、エコビレッジのような著者の指向が強く出すぎているきらいはある。また、パウロ・コエーリョの『アルケミスト』への言及が多く、未読の身としては少し仲間はずれにされたような感覚を持ったのも事実だ。

そうした気になる点はあるものの、全体を通して人間の弱さと強さを描いた良作であり、良い読書体験になった。

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2026年05月30日

Posted by ブクログ

2026年本屋大賞「翻訳小説部門」1位受賞作。
フランス国内で既に160万部のベストセラー。上下巻で800項以上の大作。

エミルとジョアンヌ、2人の人生が丁寧に明らかになっていくと共に、残された旅の時間も終わりへと向かう。

物語のテーマは死なんだけれども、どのように死にたいかよりも、それをどう受けいれるか、どう行きたいかを強く感じされられる物語でした。

翻訳本ということで、時系列や話し手を把握するのが少し難しかったこと、物語の結末が想定の通りだった点は残念でした。

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2026年06月27日

Posted by ブクログ

大恋愛だと思っていた恋の終わりを長い間ひきずる男エレンと、全身ブラックコーデの謎めいた女ジョアンヌのロードノベルだ。

フランス南部のピレネー山脈。キャンピングカーで小さな街や村を訪れ、現地の人々と緩く繋がりながら期間限定の旅を二人は続ける。フランスの地方ってこんなにも穏やかな街が今でも残ってるのかっていう小さな驚きがあった。

二人の人生を振り返りながら期間限定の旅は続くのだけど、その過程でこの病気の当事者の辛さ、悲しさ、現実が露になる。何より最初のステップとして治験を拒否し旅に出る決心をするエレンの姿は、納得して自分らしく生きるということを改めて教えてくれた。

追記
後半はジョアンヌを中心に進行していくが、彼女の献身がこの本の強い支えになっている。非常にタフな女性だと思う、カッコイイ。


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2026年06月26日

Posted by ブクログ

物語の終盤の展開、幕の下ろし方がほとんど自分の想像した通りだったので少し物足りなさを感じてしまいました。でも素敵なお話でした。
ジョアンヌが引用する言葉たちがとても良かったです。

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2026年06月24日

Posted by ブクログ

初めて翻訳もの読んだ。上下巻長かった。あちこち旅するの最初は面白かったけど土地勘なくてよく分からなかったゼ。クライマックスは好きな終わり方だったゼ。

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2026年06月09日

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