あらすじ
9年連れ添った年下のイギリス夫から、突然離婚を迫られ、傷心と勢いで旅立ったスペイン。目指すは聖地・サンティアゴ。失業中のバックパッカーから巡礼オタク、果ては白馬連れの女子まで、国籍も目的も多種多様な旅人達と、ビール&トルティーリャをお供に歩いた44日間。男がなくても、旅がある! 傷心を吹き飛ばす、スペイン横断巡礼エッセイ。
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Posted by ブクログ
イギリス夫に離婚を言い渡された中年女性(著者)が勢いに任せて900kmを歩く巡礼の旅「カミーノ」に挑む旅行記。
著者の世代もあるのか一昔前のブログのような書き口だが、これが案外読みやすくてクセになる。
自分がおそらく一生行くことのない地で見聞きしたことを赤裸々に綴ってくれる旅行記というものが本当に好きだ。
Posted by ブクログ
ブチギレながらの語りが面白かった。
いずれ歩きたいのだが、著者のようにコミュニケーションは取れないし、と誰かと話すことになるシュチュエーションを想像し、及び腰になってしまった。
Posted by ブクログ
ランナーズハイならぬ巡礼路ハイで最初は文章が読みにくいと感じます。
でも段々自分も同じように旅してるような錯覚に陥り、意味のわからないダジャレも笑えるようになりました。
「ふさわし人はしかるべき時にきっと現れる、そういうものなの」
旅で出会ったおばさまの言葉がとても印象に残りました。
世界の遠い所にカミーノのような場所があると知れただけでもこの本を読んでよかった!
Posted by ブクログ
カミーノ懐かしい。また行きたいなー
無心になって歩くの思い出した。今度は100キロじゃなくてもっと歩きたい。公共のアルベルゲ泊まらなかったけど、それはそれで楽しかったんかな〜
Posted by ブクログ
離婚と失職のダブルパンチに直面した女性が、思い立って900キロに渡る徒歩巡礼の旅に出る。ピレネー山脈を越え、乾いたスペインの大地を直射日光を浴びながら歩き、安宿ではダニやシラミ、他巡礼者のイビキに悩まされる。とてもハードな旅である。
巡礼の過程で、いろいろな国の巡礼者に出会うのだが、どの方もそれぞれの事情があって歩いている。そして、クセというか特徴がありすぎて面白すぎる。ハープを担いで演奏しながら巡礼する人、写真を撮っている人、愛馬と巡礼する人、巡礼者同士で恋に落ちる人・・・
主人公がいろいろな人とコミュニケーションを取りながら、常識ある態度だとか、奥ゆかしさとか、恥じらいを捨てて、自分をさらけ出しながら歩き続けていく。
ちょっとだけネタバレだが、巡礼をやり遂げた瞬間というのは、決して「巡礼を通して劇的に生まれ変わったとか、人生が開けた」といった感動的なものでは無いのだろう。その部分の描写はリアリティがあった。
ただし、世界各国から集まった「巡礼」という共通のミッションを持つ人たちが、言葉の壁を越えて濃密なコミュニケーションを取り、励まし合うような場所があることを知って、正直驚いた。
自分はこれまで海外旅行に行くたびに、ガイドブックばかり見ていて、誰かとコミュニケーションを取ることを避けていたので、巡礼はとてもハードルが高い。けれども、将来2週間以上のまとまった休みが取れたら、100キロだけでも良いから、いつか現地で歩いてみたいと思う。
Posted by ブクログ
楽しく面白くちょっとだけ物悲しいカミーノ記。真面目なカミーノ記とは一味違う、楽しさに焦点がよく当たっている。カミーノに行ってみたいと思うとともに、気楽にはいけないなぁなどとも思ってしまう。なぜ、カミーノに来たの?と問われて、観光だから。。とは言いづらい。
Posted by ブクログ
スペイン巡礼をこの本で初めて知りました。年齢、国籍が様々な人達との交流はとても楽しそう!ただの観光ではなく、人と人との出会いがある「旅」って素敵だなと思いました。巡礼自体はかなりハードそうなので、なかなか挑戦しようとはなりませんが、人生いったんリセットしたいときにはいいかも(^^;
Posted by ブクログ
巡礼の道と言えば、日本ではまず四国のお遍路さんだが、世界に目を向ければスペイン・サンティアゴを目指す巡礼の道だ。著者は失業の危機と離婚の傷心を携え巡礼の道に立った。
無信心で土地勘のない当方は、巡礼旅の記録というより、単にロングトレイルのエッセイとして読み始めた。書かれている内容も宗教色は薄く、毎日の出来事を面白く読み進めることができる。
旅の顛末は十分興味深く面白い。
今日はどこに泊まろうか、明日はどこへ行こうかという旅に出たい思いが強くなった。漂泊の想いやまず・・・だな。
おもしろうてやがて悲しき
「おもしろうてやがて悲しき」という松尾芭蕉の句があったが、それを思い起こさせるような話である。著者がややから元気なほどに饒舌なのは、沈んだ心を引き立てようという意図があるのだろうが、読んでいてちょっと可愛そうになる。巡礼を始めて出会う人々との交流がこの作品のメインテーマなのだろうな。
Posted by ブクログ
いやー、こんな軽い読みものを読むのにえらく苦労してしまいました。
イギリス人夫に離婚を言い渡された作者が傷心、結婚破綻、仕事なしの状態で挑んだ900キロの旅は、信者にとってはそれなりに崇高なものであるはずの巡礼のイメージをひっくり返してくれた笑。作者も作者まわりの登場人物も割といい加減笑。
多分普通に作者のノリは私にはあまり合わないけれど、カミーノデサンティアゴの巡礼の真面目の話ならそれはそれで読み切らないと思うので、それに比べたらこれは面白い読みものでした。
ちょっと日本では考えられないような異文化交流と当たり前の個人主義と自由に目が白黒してしまいますが、こんな体験ができるなんて素晴らしい。
私には絶対に無理なので読めただけでもうれしいかな。