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Posted by ブクログ
離婚と失職のダブルパンチに直面した女性が、思い立って900キロに渡る徒歩巡礼の旅に出る。ピレネー山脈を越え、乾いたスペインの大地を直射日光を浴びながら歩き、安宿ではダニやシラミ、他巡礼者のイビキに悩まされる。とてもハードな旅である。
巡礼の過程で、いろいろな国の巡礼者に出会うのだが、どの方もそれぞれの事情があって歩いている。そして、クセというか特徴がありすぎて面白すぎる。ハープを担いで演奏しながら巡礼する人、写真を撮っている人、愛馬と巡礼する人、巡礼者同士で恋に落ちる人・・・
主人公がいろいろな人とコミュニケーションを取りながら、常識ある態度だとか、奥ゆかしさとか、恥じらいを捨てて、自分をさらけ出しながら歩き続けていく。
ちょっとだけネタバレだが、巡礼をやり遂げた瞬間というのは、決して「巡礼を通して劇的に生まれ変わったとか、人生が開けた」といった感動的なものでは無いのだろう。その部分の描写はリアリティがあった。
ただし、世界各国から集まった「巡礼」という共通のミッションを持つ人たちが、言葉の壁を越えて濃密なコミュニケーションを取り、励まし合うような場所があることを知って、正直驚いた。
自分はこれまで海外旅行に行くたびに、ガイドブックばかり見ていて、誰かとコミュニケーションを取ることを避けていたので、巡礼はとてもハードルが高い。けれども、将来2週間以上のまとまった休みが取れたら、100キロだけでも良いから、いつか現地で歩いてみたいと思う。
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