【感想・ネタバレ】アンネの日記 増補新訂版のレビュー

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Posted by ブクログ 2023年12月14日

ユダヤ人迫害下における隠れ家生活を、思春期の少女のみずみずしい感性で筆記した日記文学。ユネスコ世界の記憶。

ホロコーストの悲劇を象徴する一冊として有名なので、大体の概要は知っていたが読むのは初めて。
13歳の誕生日に父から贈られた日記帳にキティという愛称をつけ、友人として語りかけるように日々の生活...続きを読むをつづっていく。作家志望だったアンネは、最初から出版を意識して、推敲した清書版も書き残していたとのこと。冒頭の学校生活の描写から非常に鋭い人間観察力を発揮しており、13歳の文章にしては天才すぎると驚いた。

隠れ家という狭い世界の中で、母親への反抗心や恋愛感情など思春期特有の悩み、迫害や戦争への恐怖、人生と世界に対する俯瞰したものの見方などが、みずみずしい筆致で書かれている。10代において誰しも一度は考えるようなことが、卓越した視点と優れた文章で書き綴られていて、自分がティーンズの女性だったらきっと愛読書になっていただろうと思わせる内容だ。本書においてよく言及される「性」に対する描写も、素直で赤裸々な態度で好感がもてた。

いっぽうで本書はユダヤ人迫害の実情を知る上でのリアルな資料でもある。戦争の本質を鋭く捉えた日記の内容は、その後の本人の結末も含めて、今日の私たちに深い感動と決意を呼び起こす。悲惨の記憶として、また思春期の文学として、永遠に読みつがれるべき一書。


P86 とにかく、これでひとつ勉強しました。ほんとうに他人の人柄がわかるのは、そのひとと大喧嘩したときだということです。そのときこそ、そしてそのときはじめて、そのひとの真の人格が判断できるんです!

P487 戦争の責任は、偉い人たちや政治家、資本家にだけあるのではありません。そうですとも、責任は名もない一般の人たちにもあるのです。

P365 わたしは、どんな不幸のなかにも、つねに美しいものが残っているということを発見しました。それを探す気になりさえすれば、それだけ多くの美しいもの、多くの幸福が見つかり、ひとは心の調和をとりもどすでしょう。そして幸福なひとはだれでも、ほかのひとまで幸福にしてくれます。それだけの勇気と信念とを持つひとは、けっして不幸に押しつぶされたりはしないのです。

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Posted by ブクログ 2023年09月22日

感性、語彙、表現、リズム、着眼点 どれも高いレベルで知性とセンスに溢れた若く瑞々しい文章。
戦争というだけで全ての人がしなくていい苦労を強いられるのに、さらに民族虐殺を恐れて身を隠さなければならない中、彼女が日記の中で放つ青春の光は小さく弱くも眩い。
1944-5-3の日記で「戦争は市民一人一人に責...続きを読む任があり、破壊は人間の本能。人間が心を入れ替えるまで築き上げてきたものを全て壊しまた一からやり直す行為は続く」旨のくだりがあるが15歳にもならない少女の絶望が重暗い。
父親を悲しませた手紙に反省するところや、英国のオランダ上陸を待ち侘びる世論に対する冷静な指摘、女性の地位向上に関してはフロイトと似た見解。日記の最後は彼女の成長と生まれ持った聡明さしなやかな強さが加速度を増す。
結末が収容所での残酷な死亡と分かっているだけに日記から放たれる機知やジョークからもずっと死の臭いがする。連合軍上陸やヒットラー殺害計画に希望を見出すところで日記が突然終わるのも辛い。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年07月23日

アウシュビッツから生還した心理学者フランクルが収容所での生活とそこから得た見識を書いた「夜と霧」をまず読みました。
フランクルはその人生哲学を主眼に読んで欲しかったようですが、どうしても収容所生活のあまりの苛酷さに目を奪われます。読んでいて眩暈がするほどでした。

そして直後にこの日記を読みました。...続きを読む
あとがきに日記に登場した人の後日がごく簡単に記してありますが、収容所生活の予備知識ができてしまったために想像が膨らんで止まず、嗚咽が止まりませんでした。

Wikipediaによると、隠れ家に保安警察が入り、アンネ達が連行された後、ミープさんとベップさんが散乱したこの日記を拾い集め、保管しました。そして、ただ一人収容所から生還したオットーさんに渡したそうです。

日記を読み、これを世に出そうと決意するまでにどれ程の思いが巡ったか。オットーさんの父として、生存者としての葛藤を想像する中で、ふとフランクルとの交流は無かったか?帰還者同士もしかすると、と思い検索しましたがそういった話は見つかりませんでした。

夜と霧の出版が46年、日記が新聞に掲載され出したのも46年の4月なので、夜と霧の前向きなメッセージが日記の公開に影響を与えたのでは?という妄想もおそらく的外れです。親戚からの勧めやホロコーストに関するものを公にしようという全体的な機運を受けて、そして何よりアンネ自身がそれを望んでいたから、というのが実情に近いようです。

これを調べる中で、ホロコーストに関して日本語には翻訳されていない世界的な書籍が多数あることを知りました。まだこれらを読むだけの語学力がありません。
ホロコーストの規模感や大戦直後の社会が求めていた精神性など、知識が浅いために自分の持ち合わせの情報を安易に結んでしまった。何度同じ反省をしても繰り返してしまいます。このような浅薄の集合こそがアンネ達に降りかかった巨大な人災の火種だったのではないでしょうか。学ぶことをやめなかったアンネに習い、知るべきことを知ろうとする努力をいつまでも続けようと思いました。

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Posted by ブクログ 2023年06月20日

社会や世界史の資料集で表紙のお顔は知っていたけど読んだことがなかったアンネの日記。
ゲシュタポに捕まるまでの2年間の生活でアンネが感じたことなどが丁寧に書かれていました。
潜伏生活前は結構モテモテだし自信家なハキハキしてる女の子だなあといった印象。読み進めていくごとに実は内面はすごく深く物事を考えて...続きを読むいる人だなあと思いました。母親との関係について考えていることが自分と似たところがあったので思わず涙が出ました。
子供でも大人と同じくらいに色んなことを思い考えていると改めて感じました。
恋のお話なんかは年相応の、相手が気になってやきもきな感じとかも微笑ましかったです。
アムステルダムにあるアンネの家のYouTubeや Wikipediaをみながら実際の生活を想像しながら読み耽りました。(VRでみることもできるようです)
次は捕まった後や以前の生活をジャーナリストが調べに調べて綴ったアンネフランクの生涯もよみたいなと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年04月09日

 10年ぶりに読み返しました。小学生のときはドイツ語やオランダ語が分からなかったのですが、今では分かるのでそういった楽しみ方もしながら読みました。
 また、小学生のときは作者は年上の存在でしたが、今は年下の存在になっています。今再読していくうちに「これぐらいのときはこう考えたくなっちゃうよねえ」と、...続きを読む作者の書いていることが分かるような気がして、共感しながら読めました。

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Posted by ブクログ 2023年03月05日

みんな知っているけれど読んでない本の代表格
みんな知っているということは読む価値があるということで
女の子の日記なのにあえて公開しているということは
教科書の記述だけではなくて実際に我々と同じように生きていた人がいるということをこれほど赤裸々に示す本もないであろう

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月03日

 アンネが不幸になったから私たちは彼女を知った。アンネがもし生きながらえて、普通に生きていたら、幸福だったら、私たちは彼女を知らなかったかもしれない。
 私は戦争やナチスによって不幸な結末を迎えた少女としてまたは戦争の悲惨さを代表する人物としてアンネを知った。あのときは彼女を「悲惨だ」「悲しい」と思...続きを読むった。社会の問題用紙に彼女の名前を問う問題が出て、あの悲しい少女のことだと思ってアンネフランクと書いた記憶もある。しかしそのときは、私は彼女を一つの事実としてしか捉えられていなかったのだろう。つまり、彼女は人間なんだということを本当の意味では理解していなかった。本書はそれを教えてくれる。
 彼女が生きている間は彼女には当然私たちと同じような連続的な時間が流れていて、悲しみだけでなく喜び、親に対する不満も恋もあった。そして間違いなく彼女は私たちよりも何倍も幸福のことをよく知っていた。
 少なくとも私は、いまからアンネが生きていたときと同じような状況に陥って、彼女のように幸福を見つけられると思わない。絶望しきらず、幸福を想像し、それを願えると思えない。彼女は強い女性だったんだ。
 本書の不自然な終わり方は、アンネが予期せずこの日記を終えなければならなかったことを暗示していた。この日記が続かなかったことがとても悲しい。


p358.ただ彼に会えたら、そしてふたりでいるときにお日さまが照っていさえしたら、それだけで満足です。

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ネタバレ購入済み

わずか15年の生涯を

2022年09月01日

ヒトラーが自殺したのは1945年の4月30日と言われている。アンネが亡くなったとされるのは同じ1945年の2月から3月の間、収容所でチフスにかかり、わずか15年の生涯を終えた。もう少し隠れ家が見付かるのが遅ければ、彼女は生きていたかもしれない。
日記の内容は、13歳から15歳まで2年間の隠れ家での生...続きを読む活、10代の少女の思春期の心情が赤裸々に書かれている。彼女は日記の他に物語りも書き残している。

日本語訳の「またぞろ」って表現だけ、マジ意味分からんかった☆

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Posted by ブクログ 2022年07月17日

初めて読んだのは小学生の中学年位のとき、もう少し簡単な方の本で。その後ずっと頭に残っていて高学年の時にこれを買って、そこから高校に上がるまで定期的に読み返していました。読書感想文では幾度となく書かせてもらい、大変お世話になりました。読む年齢によって感じることがちょっとずつ違う、また読み返そう。

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Posted by ブクログ 2021年09月17日

恐らく初めて読んだ伝記。伝記にハマったきっかけ。小学生の当時は、実際にこういう経験をした人がいるのか…となんとも複雑な気持ちになったなぁ。

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購入済み

何歳になっても。

2021年07月09日

この本に出会ったのはアンネと同い年くらいの時。人の日記を見るなんて悪い気がしながらも興味津々でした。アンネのまっすぐな言葉に吸い込まれるように読みました。それから自分は年齢を重ね、アンネの生きたくても生きられなかった大人になりました。今読むとまた違った気付きや感情になります。これからも大切にしたい一...続きを読む冊です。

#泣ける #タメになる

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Posted by ブクログ 2021年05月22日

隠れ家生活で怯える恐怖、ペーターとの恋、大人との衝突、、その時の感情が素直に伝わってくる。

平和を願う気持ちが強くなる本。
二度と同じ誤ちが繰り返されませんように。

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購入済み

知るべき事実

2015年12月28日

アウシュビッツを訪れる機会に知り合いに勧められてアンネの日記を読みました
戦場下での生活や当時の情勢も交え、多感な時期の少女がありのままの気持ちを残した貴重な資料だと思います。
またこのような普通の少女が本当にただユダヤ人というだけで強制連行されてしまう狂気さ残酷さを収容所訪問と合わせて知ることがで...続きを読むきた。
この完全版は長くて読みきるには時間がかかりましたがそれ以上に価値があり、読むべき一冊だと思います。

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Posted by ブクログ 2024年03月25日

今まで、アンネの日記に対して、手が出しにくいところがありました。食わず嫌いならぬ読まず嫌いです。

だけど、呼んでみたら人の悪口ばっかりで、日記らしさがすごかったです。人の悪口ばっかりで人名もたくさん出てきますので、あんまり内容は覚えてないんですけど(覚えてないんかい)、あ、アンネもちゃんと年相応の...続きを読む子供やんって思いました。これどういうふうに終わんの?って思っていたら、まあ小説じゃないんでそりゃそうだけど、唐突な終わり。しかも、最後から二回目の日記に、戦争の状況が好転したっていうことが記されて、すごい嬉しそうに綴ってあったのがますます悲しいです。

今年わたしも小学校卒業してとてもワクワクしてますけど、そんな気分の時に絶望のどん底に落とされたアンネの気持ちが、よくわかる気がします。とにかく、同じことが起こらないように。今起きてるウクライナ侵攻やガザ地区でのことも、はやく終わってほしいです……。

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Posted by ブクログ 2023年11月07日

COTEN RADIOでシンドラー編を聴いて、シンドラーのリストを観賞し、その感想を呟いたところ、相互フォロワーさんから中学生時代にアンネの日記とシンドラーのリストのWパンチを喰らったというお話を伺い、そう言えば有名な作品なのに読んでなかったことを思い出した。

1942年初夏から1944年の夏まで...続きを読むユダヤ人家族の3世帯8名が、ドイツの占領下にあったオランダの隠れ家で過ごしていたその記録と、アンネ・フランクが隠れ家で記した童話が数編。

キティと名付けられた日記には、隠れ家生活での物理的な息苦しさ、不便さ、また、それだからこそ起こる人間関係の衝突、人々の戦況に対する不安や希望、日々切迫する食糧への焦り、自然への渇望などを背景に、13歳から15歳までの多感な時期に考えるであろうさまざまなことが赤裸々につづられている。
特に母親との軋轢、父親に対する気持ち、自分自身についての考察は興味深く、また、若い彼女が思い描く未来への期待については、彼女の行く末を知っている読者にとって、何ともやりきれない気持ちでいっぱいになった。

日記、だもんな。
どんなノンフィクションよりも(翻訳ではあるが)現実感が濃く、さながらSNSで見知った誰かの日常を垣間見ているような気分になる。

ところがこの覗き見は、ページを繰るごとに破滅に向かっているのを知っているので、彼女の内的成長を感じたり親近感を覚えれば覚えるほど、精神的に読むのがしんどくなるのだ。

日記は自身の内省を綴る1944年の8月1日でパタリ止まっているのだが、1人生き残った彼女の父がこれを渡され、読み終えた時の気持ち…
どれだけ悲しかったか、苦しかったか、切なかっただろうか…、
想像しても計り知れない。

日記の後は彼女のその後の運命が語られ、その後に彼女が作った数編の童話が収められているのだが、これも彼女たちの隠れ家生活を読んだだけの者にとってさえ胸に迫る内容だった。

この日記を出版しようとしたアンネの父の行動自体にも感じたことなのだが、夜と霧を読んだ時とはまた違う感覚で、絶望の中でもがく人の「善性」に思いを馳せる。
平和な時代、平和な土地で特になんの不自由もなく机上で考える、人間の善性など、どの程度の解像度なのか知れたものではないのだけれど、夜と霧であれ、シンドラーのリストであれ、アンネの日記であれ、混乱の世界情勢を人の善性から読み解こうとする何かしらのフックは自分の中にできたような気がする。

遅くなったけど、読んで良かった。

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Posted by ブクログ 2023年10月21日

第二次世界大戦の本として「夜と霧」を読んだけど、それよりももっと有名な「アンネの日記」を読んでいなかったので、遅くなりましたが初読。

外国ではありますが、戦時中の市民の生々しい生活状況を学べました。今私が当時の状況を知りたければ、80-90代の方と話さないと知ることはできないので、とても貴重な体験...続きを読むができたと思います。

特にアンネはユダヤ人というだけで、迫害を受けていた。ナチスに見つかり、強制収容所に送られないように、13歳から15歳の2年間、オランダの隠れ家で、一歩も家の外には出ることができない生活を送ることに。
多感な思春期を特殊な近況で暮らすことになったアンネですが、終戦後に人々にこの状況を知ってもらうために書き始めたのが、「アンネの日記」。存在は知っていましたが、どういう経緯で書かれたものなのか全く知りませんでした。

いつナチスにバレてしまうかもしれない緊張と閉鎖的な環境で生活する中、時には家族とぶつかり、時には家族と笑い合い、時には恋愛をして、時には戦後どのような職業につくのか、そして、どのような母親になるのかを夢みているアンネの全てが詰め込まれていました。

時代が変わりましたが、人間がしていることは変わりません。今も争いはあちらこちらで起きています。
アンネと同じ様な境遇で辛い思いをしている方がウクライナやイスラエルにいると思うと辛いです。
一日でも早く平和が訪れますように。一人でも多くの命が助かりますように。

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Posted by ブクログ 2023年05月13日

始めて中学生の時に読んで何を書いてあるのか全然わからず二、三周はしてる。忘れてはならないdearキティー。

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Posted by ブクログ 2023年03月26日

きちんと理解したいと思ったことと、やりきれない気持ちで読み終わるまでにかなり時間がかかってしまった。結局理解はできなかった。複雑に絡む歴史背景、宗教観、人種特性…。でも、その理解できないことを知り、認め合うべきだということだけは理解できた。
あと少し、うまく潜伏できていればと願わずにはいられない。結...続きを読む末を知りながら、戦況は好調と報告される日記を読むことはとても胸が痛んだ。

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Posted by ブクログ 2022年02月28日

冷静に考えると人の日記を読んで面白いと思うのは悪趣味だなって思うけど、楽しいから仕方ない。実家で母さんの母子手帳(自分が産まれて3年間の毎日を綴ってた)を見つけて何回も読み返したことが懐かしい。

アンネの日記はナチスのリアルを知れるのが見どころじゃけど、アンネの性格を知れるのも面白い。アンネフラン...続きを読むクの存在を知ってる人は沢山いても、アンネフランクの性格を知ってる人はどのくらいいるのか。

現代では日記を書く人が少なくなってきた。そんなデジタルな世界から原点回帰。アンネの日記を読めば日記を書くモチベーションが高まる。

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Posted by ブクログ 2022年02月01日

・私はただ無目的に、惰性で生きたくありません。周囲のみんなの役に立つ、あるいはみんなに喜びを与える存在でありたいです。
・ひとりのキリスト教徒のすることは、その人間ひとりの責任だが、ひとりのユダヤ人がすることら、ユダヤ人全体に跳ね返ってくる
・「このままでいる方がずっと楽だから!」この答えには少々失...続きを読む望せざるおえません。
・どのように説けば、一見安易で、魅力的に見えるものが、人を泥沼に引き摺り込むだけのものとわかってもらえるのでしょう
・怠惰は一見魅力的に見えますが、本当に満足を与えてくれるのは、働くことなのです。
・異質なものへの不寛容


冗長だな、と思いながら読んでいたんだけど、突然不意に終わってしまって、息苦しくなった。
この時代に関連する作品を見聞きした後の余韻はいつも長いです。
後半アンネの言葉が今の自分の生活に対してブスブス刺さってきて書き留めずにいられなかった〜

気楽な生活は心も穏やかで健康的だし、細やかなことにも目を向けられるから普通に幸せを感じられるけど、
それって自分を納得させるために言い聞かせてるだけで、だからアンネの言葉が刺さったのかな、と。
いやでも今の生活も本当に幸せなんだけど、
うーーーん、自分にとってバランスが良いところを見つけていきたいね。

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Posted by ブクログ 2022年01月22日

じっくりと読んだのは初めてでした。隠れ家で過ごした二年間の様子と心境が、眼前に広がってきます。若干14歳くらいでこれだけの文章が書けることにまず驚愕します。そして、生きていたらどれだけ素晴らしい大人になっていたか、残念でなりません。アンネの分も日々感謝して精一杯生きなければと痛切に思わせてくれました...続きを読む

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Posted by ブクログ 2021年11月30日

第二次世界大戦中、オランダの隠れ家での暮らしぶりを赤裸に語った中学生年代の日記。ユダヤ人の迫害の歴史。

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Posted by ブクログ 2021年06月10日

ナチス軍の迫害から逃れるため、アンネ一家は隠れ家生活を送る。その過酷な環境下におかれたアンネが、13才から15才の間に、自分に宛てた日記を本にしたものである。はじめて読んだが、アンネに対する印象はおおきく変わった。これほど快活で自己主張の強い子だとは思わなかった。ただ、こうした性格だったからこそ、一...続きを読む瞬の油断もできない状況の中でも、明るさを振りまきながら、希望を失わずに生きることができたのだろう。この本を読んでいると、アンネと共に暮らしたような感覚になるので、彼女の最期を知ると非常に悲しくなる。

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Posted by ブクログ 2021年05月10日

今こそ読むべき本です

戦争の最中、とても苦しい状況にも関わらず、日々強くなっていくアンネ。

どんなに苦しい状況でも前向きに生きていく姿にとても勇気をもらえます。

また、アンネは「死んでも生き続ける」「いずれユダヤ人が一目置かれる存在になる」と日記に記していますが、それが本当に現実となっています...続きを読む

著名なユダヤ人はあらゆる業界にいます。

今の世の中と今から80年以上前にアンネが書いたことを照らし合わせると良いでしょう。

とにかくこの頃に比べれば、今のコロナは全然マシです。

私も毎日日記を書いているので、死ぬまで続けます。

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Posted by ブクログ 2021年03月21日

読んでいていつ捕まるか分からないという状況の中、周りや自分について的確かつ冷静に捉えていてすごいと思った。
所々に恋愛感情などや思春期特有の感情が書かれており、生きている時代や自分とは置かれている環境は全く違うがアンネが同じ人間であるという親近感も湧いた。
日記を通して歴史や時代、差別など色々なこと...続きを読むを考えさせられた。

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Posted by ブクログ 2021年03月09日

これを読んでいる最中にアウシュビッツのガス室に向かう、ユダヤ人の一家と思われる写真を見ました。その顔には死の恐怖は浮かんでおらず、むしろ気軽ささえ感じさせる表情をしていました。
日記に記されていない真実は私にはわかりませんが、胸が重くなります。

アルジャーノンに花束をと同じく書き手の成長が目に見え...続きを読むるので、そういった点から読んでも興味深い一冊でした。

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Posted by ブクログ 2021年02月22日

今のこの世の中だからこそ、読んで良かったと思う本でした。なんて自分は恵まれているのか、ということに気づかされます。毎日暖かい布団で眠ることができる、ご飯が食べられる、当たり前ではないのに、当たり前のことのように思って、もっともっとと欲しがってしまう。「自分と違う」それだけの理由で、人を差別してしまう...続きを読む部分は私にもある。でも、それによって、大きな悲劇が生まれてしまった。この本は、自分の考え方を見直すきっかけになります。自分の置かれた状況を悲観せず前を向いて生きたアンネの言葉は、この先迷ったときに正しい方向へ導いてくれるヒントになりそうな気がします。

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Posted by ブクログ 2023年01月23日

戦争のことがたくさん書いてあるのかと思っていたが、そうではなかった。

ズバリ、潜伏日記。

最も意外だったことは、食料不足の状況でも、きちんとお互いにお誕生日を祝い、プレゼントを送り合うこと。

潜伏生活にも関わらず、本を読んだり、通信教育を受けたり非常に勉強熱心。

思春期を閉ざされた空間で、常...続きを読むに怯えながら何年も生活し続けているのに、前を向いて未来をみている。

戦争が続いても、辛いことが増えていくだけなのに‥今の世界によく似てる。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月12日

普通の女の子
言いたいことは我慢できなかったり、人のことを見て悪口を言ったり少し反省したり
恋もしてみたかったり
何十年も前の話で、アンネが美化されて認識されてたりするけど、いたって普通で今でもいそうな女の子
そんな女の子が、酷い目にあったんだという事実は胸が痛むし、そのことを知った上で読んでいるの...続きを読むはつらかったけど
つらい死を迎える前のつらい生活だとみなされるような期間にもちゃんとときめきや楽しみを見出していて、すごく生きる力を感じた。

生き抜く力。
死んでからも生き続けることが夢だと言っていたけど、大きく変わった現代でも大切だとされてる生き続ける力強さを、アンネは考え抜いた上で身につけていたし、その姿から学ぶことはたくさんあった。幸せな今を生きる私が、くよくよなんて言ってたらいけないなと思った。ちゃんと前を向いて図太く生き抜かないと。

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Posted by ブクログ 2022年04月15日

読み終わるまで長かった。。。しかし大きな変化が起きない避難生活の日記の最後のあとがきで受ける衝撃が半端ない。
今もロシアがウクライナと戦争してるが、その理由もよくわからない。それなのに多くの人が死ぬって。戦争ってなんなんだろう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年02月10日

かなり若い頃に『アンネの日記』を手に取ってみたことがあるが、それが何のきっかけだったか覚えてない。
一度読みかけて、日記形式が馴染めなくてすぐにやめてしまった。

今更読んでみたのは、『夜と霧』を読んだ流れだ。

ナチスの強制収容所内の関連であれば、例えば映画の『ライフ・イズ・ビューティフル』『シン...続きを読むドラーのリスト』『愛を読むひと』『サラの鍵』などなど、映画でも観ている。

『アンネの日記』はとても評判が良い。

前半は、母親への悪口、周囲への愚痴
中盤は、ペーターとの友達なのか恋なのかの揺れ動く心
後半、自分や周囲への見直しと批判、情勢

何度か読むのをやめようかと思った。
特に前半は、文章は達者だが、まさに女の子の日記で、愚痴だらけ。
これが、日記で続く。日記だから仕方ないものの、うんざりしてしまう。

そして、中盤に突然ペーターを意識し始める。
あれだけペーターの文句書いてたのに不思議なもんだね、恋は!

後半になって、大人になりだしたアンネ。
愚痴ばかりでなく、周囲の人を分析しつつ、自分についても分析する。
自分も悪いが、周りはもっと悪いというところは相変わらずだが。
情勢についても書かれている。

全般的には、食べ物があまりないこと、静かに暮らさなくてはならないこと、泥棒が何度か入りヒヤヒヤすること、戦争の怖いこと。

その時のユダヤ人の生活がわかる、また、そんな中少女の瑞々しい感性がわかる、ということなどで評価されているようだ。

この最後の日記の日付から4日後に捕まる。
そのあと、環境の悪い収容所でチフスで姉が先にその後アンネは亡くなってしまう。

こんなことがなければ、生きて、作家かジャーナリストになっていたかもしれない。

夢を持っていたのに死んでしまった少女、そこまで含めてこの日記は、人々に何か残すのだろう。

それはわかるのだが…
私には心に大きな何かを残すことはなかった。
『夜と霧』や映画からの方が、何か心に残った。

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Posted by ブクログ 2021年02月15日

置かれた状況の異常さを除けば、14歳の少女の日記なのである。彼女と彼女を取り巻く人物 (父親、母親、それから特にペーター) との関係の変化というのはなかなか興味深く、それを客観的に分析して書き記す (それも面白ろおかしく) 14歳というのはなかなかのもので、彼女が生きていたらどんな人物になっていただ...続きを読むろうかと思うと残念でならない。

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Posted by ブクログ 2021年08月08日

今さらながらアンネの日記を読んでみた。
火垂るの墓に比べたら、バターが配給されていたとか、
随分まともな生活をしていたようにも思えるが。

狭い空間で8人(しかも他人!)も暮らしていたら、人間関係維持するの大変なことは想像に難くないが、その一部始終が10代前半の視点で事細かに描かれていた。

ほんと...続きを読むうに他人の人柄がわかるのは、そのひとと大喧嘩したときだということです。
そしてそのときはじめて、そのひとの真の人格が判断できるんです!

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