【感想・ネタバレ】スパイたちの遺灰のレビュー

あらすじ

その“手記”は世界の秩序を破壊する。
WWⅡ後の諜報史、その裏には伝説のスパイ・スカーレットがいた――
ジェフリー・ディーヴァー絶賛!

「生まれながらのストーリーテラー」ジェフリー・ディーヴァー
「注目必至。ページをめくる手が止まらない」スティーヴ・キャヴァナー
サンデータイムズ紙のBook of the Year 2023選出!
ガーディアン紙のBook of the Year 2023選出!

ある日、冴えない諜報史の准教授マックスのもとに1枚の名刺が届く。スカーレット・キング――MI6の伝説のエージェントが、半世紀にわたる諜報活動を綴った手記を出版したいと言うのだ。イギリス政府が隠蔽してきた作戦が表に出れば、世界が注目する。マックスは浮き足立つが、直後にスカーレットが殺害され、MI5に追われる身に。窮地を脱するため手記の原本を捜すうち、歴史の裏に隠された真実が浮かび――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

しがない准教授が元MI6の大物スカーレット・キングから手記を見せられる。そこには冷戦期の驚くべき事実。しかし彼女は殺されてしまった。MI5の仕業か。

面白いなんてもんじゃなかった。昔何があったのかも、現在のことも、そして複雑な仕掛け、プロット全てが完璧で興奮しながら読んだ。

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2025年10月30日

Posted by ブクログ

超★5 元スパイから託された歴史の裏を書いた手記… とろとろ濃密度のスパイ小説 #スパイたちの遺灰

■あらすじ
マックス・アーチャーは諜報の歴史を研究している学者、彼のもとにスカーレット・キングと名乗る女性から連絡が来る。彼女は高齢であるものの、かつては国外の諜報機関MI6のエージェント。長きにわたる活動の手記を出版するためにマックスへ依頼する。彼は秘密を暴露する違法行為と分かっているが、報酬と名声に目がくらみ苦慮するのだった… 一方、国内の諜報機関であるMI5では、長官代理のソールが二人の行動に目を付け始めていた。

■きっと読みたくなるレビュー
おもろい!超★5

ぐいぐい惹きつけるストーリーテリング、読みだしたら止まりません! 決して派手に展開するわけではなく、登場人物がやり取りしていく中で謎や隠された関係性を解き明かしていく。物語が二転三転するんじゃなくて、物語の深みがどんどん増してくるって感じ。

本作は諜報学者であるマックスが主人公。彼は妻に愛想をつかれ離婚したばかりで、学者の仕事もイマイチ冴えない。そんな彼のもとに伝説のスパイであるスカーレットから呼び出され、マジモンの世界に足を踏み入れてしまうところから始まる。

最初は疑心暗鬼だったマックスも協力することになるのだが、序盤でスカーレットは殺害されてしまう。容疑者となってしまったマックスは、逃げのびながらも歴史の裏側を紐解いていかなくなるという筋立てです。

並行してスカーレットの手記が語られ、過去どんな陰謀があったのか提示されていき、追手であるソールの活動、MI5内での振る舞いも読みどころだったりします。

ストーリーをざっと書くだけでもトロトロの濃厚度。これ本当にあった話なのかも…と誤解してしまうほど凝縮されたスパイ小説なんです。

また登場人物ひとりひとりに味が出てるところも素晴らしい。特に輝いてるのは女性たち、あまりの狡猾さに痺れっぱなしですよ。そして怖い。

スカーレット:元MI6エージェント
最初っからヤバそうなおばあちゃんなんですが、手記の内容から過去を知ると恐ろしさが更に倍ですね。これだけ度胸があって、信念も強い人じゃないとエージェントなんて務まらないだろうな…

クレオ:スカーレットの助手
エマ:マックスの元妻
この二人も大好き。食えない女性たちでマックスじゃ全く太刀打ちできてない、完全に手玉に取られてますね。

また本作は諜報機関に関する情報の品質も高いんです。イギリスのMI5とMI6、他にも様々な国の諜報機関や政治家の名前が登場する。もちろん架空の話であることは分かってますが、マジモンかと思ってしまうほどリアリティに溢れてるんですよね。

物語は終盤に近づくと、いよいよ登場人物たちの距離も近づいてくる。果たしてマックスは捕まってしまうのか、手記は世の中に出てしまうのか、そして手記の背景は…

読み応えもたっぷりで、スケールのデカさに何度も目ん玉飛び出た作品でした。今年読んでおきたいミステリーの一冊だと思います!

■ぜっさん推しポイント
スパイものって、超クールな主人公(トム・クルーズみたいな)が多いと思うんですが、本作の主人公マックスは、めっちゃ地味ってところがイイ!

男って奴は、いざとなると肝っ玉が小さいし、変な拘りやプライドがあったりするんですよね(私も含めて)。そんな彼が一生に一回の大仕事に対し、どう向き合っていくかってところが激熱な読みどころでした。

年齢なんて関係ないんです。自身の強みをどう生かすか、そして前向きに歩くってことが大切なんですよね。

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2025年09月13日

Posted by ブクログ

これまで読んできたスパイものが可愛く思えるくらい骨太。素晴らしい読書体験でした。始まり、と言ってたけどマックスはどうなるのか、読後の余韻も見事です。スカーレット、素敵!と思ったけどこんな人生、胃がいくつあっても足りませんね。

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2025年09月08日

Posted by ブクログ

650ページ近い大作だが、大満足の中、あっという間に読み終えた。ロンドンの諜報史の研究者のマックスと、伝説の女性スパイのスカーレットが主人公。物語は過去と現在、2人や当時関わった主に諜報機関の人の視点で描かれるが、ストーリーに一貫性があるので、難なく読み進めた。人の裏の裏を見通す諜報活動にゾクゾクした。実在の人物がいて、検索しながら読んだのでより深く感じた。最後、題名にも及んでて良かった。

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2025年09月05日

Posted by ブクログ

現代と過去を行き来しながら話が進んでいくスパイ小説。
段々と主人公がスパイの世界に巻き込まれていく現代編とアクション的な派手さはないけれど表舞台に出ないスパイらしい展開が続く過去編のどちらも楽しめた。
ディーヴァーが推薦してるとあったので「そういうことかな」と思いながら読んだら終盤の怒涛の展開が楽しかった。
少し煙に巻かれた部分がある気はするけれどタイトル回収もお見事。

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2025年08月24日

Posted by ブクログ

カーチェイスとかドンパチ的な軽い娯楽小説かと思いきや、違った!思いがけずガッツリ読書した感を得られて満足度が高い。この作家さんの他の作品も読みたい。翻訳が読みやすかった。誤植がチラホラ。

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

mi6とか5ってなに?くらいの自分でも楽しめた。007みたいなの?って思ったらぜんぜん違った(笑)スパイのことをよく知らなくても分かるようになってて、読みやすかった〜



主人公、スカーレット、他の人達の視点へ次々変わるけど、物語を見失うことがない。
道筋が丁寧なのでいったり来たりでも混乱しなかったのが嬉しい。

最近の海外ドラマにかなり近い語り口にも感じる。短い期間で展開を次々発展させて飽きることがない。
そしてスパイものらしくドンパチが1回もないのに感動!ここぞという所で必殺がくるのが恐ろしかった。



実際にあった事件なんかが絡んできてるみたい。
勉強不足で全然分からなかったけど、これは本当にあったんやろなって想像つくような書き方だったのでわかり易かった。

結構な分厚さですが、めっちゃ読みやすかったです。翻訳されている能田優さんは去年読んだサリーダイヤモンドを翻訳された方ですから安心ですね!

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2025年08月03日

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