冬の光

冬の光

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作品内容

四国遍路の帰路、冬の海に消えた父。
家族、男女関係の先に横たわる人間存在の危うさを炙り出した傑作長編。

企業戦士だけれど、子煩悩だった父。だが父は、二十年間ひとりの女性を愛し続けていた。
一度は夫の裏切りを許し、専業主婦として家庭を支えて生きてきた母は、父の退職後に発覚した事実に打ちのめされる。

それなりに安定した幸せな家庭を作ってくれた父が、四国の遍路を終えた時、冬の海に飛び込んだのは何故なのか。
家庭の外にもう一つの世界を持っていたその心中とは?
次女の碧は職場に休暇願いを出し、父の最後の旅を辿ろうと決めた。

日本の標準的で幸せな一人の企業戦士の、切なく普遍的な人間心理。
四国遍路のリアルな光景を辿るうち、読者も自身の人生、男と女の根源的関係に思いを馳せることになるに違いない。
変容し続ける作家・篠田節子の到達点。

解説・八重樫克彦

カテゴリ
小説・文芸
ジャンル
小説 / 国内小説
出版社
文藝春秋
掲載誌・レーベル
文春文庫
ページ数
480ページ
電子版発売日
2019年03月08日
紙の本の発売
2019年03月
コンテンツ形式
EPUB
サイズ(目安)
1MB

冬の光 のユーザーレビュー

    Posted by ブクログ 2020年08月18日

    一人の男の終わりを、本人から、娘の目からたどる。浮気を繰り返し、お遍路の帰りにフェリーから身を投げて死んだ男。
    娘がたどり着いた父の死の真実。
    バラモン教の教えには人生には四つの時期に分けられる。学びの時、子育ての時、一人で生きる時、そして最後は全て捨て死に向かう時。
    子育てや家族を養う時を終えた時...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年06月26日

    人は人を理解できない、家族においても。
    ミステリータッチの、人間存在の危うさを問う小説。
    四国遍路を終えた後、海から死体で見つかった父は自殺なのか、それとも事故なのか。
    次女が真実を求め、父の足跡を辿り、遍路の旅に出る。
    1章、4章、6章は、次女の視点で。2章、3章、5章は父の視点で。
    読者は両方を...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年04月21日

    62歳で亡くなったサラリーマンが主人公の小説。娘が父親である主人公の足跡をたどる形で四国八十八カ所を巡るが、先入観や予断が繰り返し裏切られ、篠田節子の小説を読む喜びを感じる。主人公の大学時代の恋人が、人生の節目節目で現れ、彼女に接する主人公の価値観の変化がわかり興味深い。バブル崩壊や東日本大震災など...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月30日

    ザックリに言うと、団塊の世代に生きた男性の過去の恋愛や結婚、男の性を書いた1冊。
    正直この手の話は少し苦手で。
    学生運動だ、バブルだと言われても今一ピンとこない。
    余り期待せず読んだのだけれど、意外にも楽しめた。

    主人公の男性目線で読み進めると哀愁を伴う切なさがあるけれど、
    妻、家族側にピントを合...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月10日

    8月-6。3.0点。
    震災後、四国遍路をして、帰宅途中で自ら命を絶った父親。
    長年の浮気の果て、家族からは放置される存在に。

    本人の視点と、父親の足跡をたどる次女の視点で進む。
    うーん、父親の行動にイマイチ共感できない。

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