冬の光

冬の光

968円 (税込)

4pt

四国遍路の帰路、冬の海に消えた父。
家族、男女関係の先に横たわる人間存在の危うさを炙り出した傑作長編。

企業戦士だけれど、子煩悩だった父。だが父は、二十年間ひとりの女性を愛し続けていた。
一度は夫の裏切りを許し、専業主婦として家庭を支えて生きてきた母は、父の退職後に発覚した事実に打ちのめされる。

それなりに安定した幸せな家庭を作ってくれた父が、四国の遍路を終えた時、冬の海に飛び込んだのは何故なのか。
家庭の外にもう一つの世界を持っていたその心中とは?
次女の碧は職場に休暇願いを出し、父の最後の旅を辿ろうと決めた。

日本の標準的で幸せな一人の企業戦士の、切なく普遍的な人間心理。
四国遍路のリアルな光景を辿るうち、読者も自身の人生、男と女の根源的関係に思いを馳せることになるに違いない。
変容し続ける作家・篠田節子の到達点。

解説・八重樫克彦

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冬の光 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    主人公はもちろんですが、登場人物が豊かな設定で濃いです。さらに、もちろんですが、人物像設定以外も濃いです。

    0
    2025年01月18日

    Posted by ブクログ

    はぁ〜‼︎ やっぱり篠田節子さんの小説は、大人のお話なのだ。というか、歳をとってから読む方が、この味わいがわかる気がするのです。読んで良かった。

    四国遍路を終えた帰路、冬の海に消えた父、康宏。企業戦士として家庭人として恵まれた人生、のはずだったが…。死の間際、父の胸に去来したのは、20年間、愛し続

    0
    2021年12月21日

    Posted by ブクログ

    良かったです。とても良かったです。一気読みです。
    こういうヒューマンドラマ好きです。
    主人公康宏の人生を描いた作品。紘子との関係がメインで書かれているが、家族や震災・自身の仕事を通して人生の儚さを私は感じました。切なく儚い。心に残る作品になりました。

    0
    2025年08月25日

    Posted by ブクログ

    四国の八十八か所めぐりのあと
    帰りの船から行方不明になり後に死体で発見
    された父
    それから次女は父の足跡をたどる
    次女の視点、父の視点で物語は展開していきました
    その人の人生は時に違う解釈で受け止められる
    本人にしかわからないこともまた多い
    そんなことを読みながら感じました

    0
    2025年07月30日

    Posted by ブクログ

    家族は大事に思いつつ、自分の人生を生きる。はたから見れば好き勝手に精力的で良い人生を送っているのに、近距離で感じてみると切ない。

    娘(次女)が父の足跡を追いかけてみて、父の生き方を娘なりに飲み込めたのも良かったと思います。

    事実の認識は全て合っている訳ではなくて良い感じにずれていて。けど、残され

    0
    2025年02月04日

    Posted by ブクログ

    人の考え方ってその人それぞれなんだなぁ、と読んでて考えさせられました。

    初めてこの作家さんの本を読んだけど、描写、ストーリー性、心情の書き方、素敵だと思います。他の本も読んでみたい、そう感じました。

    0
    2024年03月23日

    Posted by ブクログ

    これを書いているのが女性だというのが不思議でならない
    不倫の話をここまで男に寄り添った視点で書けるものだろうか

    結局は家族を想って亡くなったという、最後は優しい話でした

    0
    2023年11月30日

    Posted by ブクログ

    主人公の人生も奥行きが深く描かれているが女友達の紘子の人生も共感できるというわけだはないが不器用で応援したくなる気持ちもあった。
    ただ実際に身近にいると距離を取りたくなるような人物ではあるが。
    最後は切なくなる終わり方だ。

    0
    2021年12月27日

    Posted by ブクログ

    自分の人生がどうだったかは自分にしか分からない。笹岡の人生がどうだったかは康宏には分からないし、逆も然り。親の人生がどうだったかは子には分からない。自分が満足して死ねる人生を。
    康宏が、自分の人生にはプロセスはあるがテーマがない、と内省するシーンが印象的だった。テーマを持って人生を突き詰めて生きてい

    0
    2021年08月24日

    Posted by ブクログ

    結局父の死の真相はなんだったのか、、、

    ここに深い意味はあんまりないのか
    (脳がミステリ認識してしまっている笑)

    父の人生がなかなか壮絶だった。

    他人をいたむ気持ちは素晴らしいが、もっと家族にも心傾けてほしかったなぁ

    0
    2021年04月28日

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