【感想・ネタバレ】終末のフールのレビュー

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年05月24日

終末を迎えて日常が送れない時にとる身勝手な行動、選択のどれもが興味深かった。
迫る死に向かって生を全うしようとする人たちの行動が新たに素敵な人の繋がりを作っていく、というのが終末を迎えて世間が荒廃しても変わらないことに安心した。そしてそれは今の自分にも言えるかもしれない、こんな時こそ人との繋がりや出...続きを読む会いを大切にしていきたいなと思った。

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Posted by ブクログ 2020年05月02日

"八年後に地球は滅亡する"と言われて五年経ち、世紀末のような日常から人々が少し落ち着いた世界…というか、仙台のとある団地を舞台にした短編集。世界滅亡をテーマにすると出てくる政府とか科学者とか愛する人を救うために必死に戦う人々が出てくるのではなく、あくまでも一般的などちらかと言えば...続きを読む少し冷めたような印象を受ける人々が主人公。どの話もどこかで読んだことのあるような家族をテーマにした話なのだが、この世界観の中でよりドラマチックに感じられる。物語というのは日常の中で起こる非日常を描くものが基本だと自分は思っているが、この話は逆で、非日常の中の日常を描いている。不安が前提の上に成り立っている話だからこそ、より感情が揺さぶられて、気持ち良く泣くことのできる一冊でした。

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Posted by ブクログ 2020年05月02日

世界が終わるまであと3年。ある町に住む人たちが主人公ということで、主人公の違う8つの話が入っていて、それぞれがリンクしあい、そこで話が進んでいくという形。山はないとしても、うまいことできているなぁ~って思った。俺の中で一番面白かったのは最後の『深海のポール』。きっと俺も"じたばたするけど、...続きを読む許してくれよな"って思う。

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Posted by ブクログ 2020年04月19日

伊坂幸太郎は十代の時に新進気鋭のミステリー作家として登場、当時はめちゃくちゃハマって読み漁ってたよ。だからこそ、エンタメ要素の強い若者向け作品だし、アラサーの俺には話が軽すぎるはずさ、ふふん。って思ってたけどごめんなさい、年取ると盲信的になっていかんわぁ。ギュンギュン心に響く作品でした。

この軽め...続きを読むのタッチと後腐れのない皮肉めいた言い回し、懐かしいわぁ。それでいて、「生きるとは」に対して悲観的な面を前面に扱っている。なのにこの爽快感。光がふわっと差し込んでくるような、前向きになれそうな気持ちをお届けされる。

後は伊坂幸太郎ワールドとしか言いようのない、登場人物の交錯。この読者として登場人物たちの知らないことを俯瞰して観察している感は読み進めていくと満足感があるよ。好き。こりゃ原点回帰だわ。久しぶりに伊坂幸太郎にどっぷりしようかな。

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Posted by ブクログ 2020年04月15日

「あなたは世界が終わる時、何をしますか?」

今コロナウイルスが発生し、世界的危機に陥っている中で
本屋でたまたま見つけ、思わず買ってしまいました。

世界の終わり、人生の終わりに向け、様々な人生の過ごし方の背景を描いた作品。
主人公の違う8つの短編があり、短編それぞれの登場人物が交差し内容が繋がる...続きを読むのもドキドキして面白い。1つずつ読み終える度に、自分だったらどうするのか、こんな生き方もあるんだと考えさせられました。

私の休日は、何時間も寝たり、テレビを見たりなど、家で何もしないで一日を過ごす事が多く、この作品を読んで時間は有限なのだと感じ、無駄な時間を過ごさず、今この時間を大切にしようと感じさせてくれる素晴らしい作品でした。

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Posted by ブクログ 2020年04月09日

コロナ騒動の中、思い出したかの様に再読した。
当たり前の日常に、笑ったり泣いたり。
改めて、大切な存在がそばに居る有難さを考える時間になった。

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Posted by ブクログ 2020年04月02日

あと8年で巨大小惑星が衝突する。そんな衝撃の報道と混乱から5年。残り3年となって、少し落ち着いた仙台市内で、終末を感じながらそれぞれに生きていく人たちのアンソロジー。

適当に手にとった本だったが、今(2020年3月、新型コロナウイルス蔓延)の雰囲気とぴったりだったので驚いた。世界が終わるという厭世...続きを読む観と絶望の中で、日々の楽しみがある人、ない人、仲直りをする人、過去の知り合いに会いに行く人。どうせ3年後に死ぬのに、なぜ今すぐ死を急ぐ必要があるのか。

こういう合致は以前にもしていて、2011年の大震災時に、篠田節子『家鳴り』を読んでいたということがあった。

さて、それぞれの短編はかなり毛色が違うので、背景だけ同じで、全く別の作品として読むことができる。非日常時の日常を描いている良作揃いである。それぞれ、設定が凝っているのだが、中でも家族を失って、同様の人たちの仮の娘、仮の母、仮の恋人、仮の飼い主になって生きていくというのは、これだけで長編を1本書いてほしいものである。

伊坂幸太郎の作品の中でも、文章の硬さも程々に抑えられており、かなり読みやすい部類だ。

ただ一言。この本は今(2020年初頭)だからこそ読むべきである。

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Posted by ブクログ 2019年10月29日

短編だし、あっさり読みやすいから、伊坂幸太郎作品の中でもあまり好きって人に出会わないんだけど、私はすごく好きな一冊です。
"8年後に小惑星が衝突すると予告されてから5年後"という混乱も過ぎてあと少しという絶妙な舞台がすごく良い。


「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」...続きを読む「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」
「鋼鉄のウール」より

人の命に永遠も保証もない。あと8年と言われないと気付けないのか、頑張れないのか。いつ死んでも誇れる自分でいるような生き方をしないといけないと、この作品を読んで思えるのです。

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Posted by ブクログ 2019年10月15日

伊坂幸太郎が好きだ、と久しぶりに彼の小説を読んで思った。
数多くの魅力的な登場人物が、それぞれのストーリーで同時並行に生きている。そしてそれが最後何気ない瞬間で絡み合う感動というのは、やはり伊坂幸太郎らしい演出だ。

特に感動したのは「鋼鉄のウール」と「深海のポール」
前者では家庭事情に苛まれる少年...続きを読むが、スポーツジムの選手に憧れ前に向き直るという、一種のスポ根のような話。
後者では穏やかでありながらも、やはり粗暴な父に育てられた息子の漢らしさに痺れた。
一章一章が短編であるにも関わらず、全員が主役となった映画を創り上げられそうな充足感は、舌を巻くしかない。

隕石衝突、世界滅亡という重いテーマに服して、まるでバイオハザートような社会にも関わらず、「それでもなお生きる」ことに向き合う人間たちは、かっこ悪くも美しい。

洒落た言葉遣いや表現、読後の爽快感。
やはり、伊坂幸太郎。好きです。

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Posted by ブクログ 2020年05月03日

大好きな本のひとつ。

私は毎日の読書をしていた。
出産してからしばらく余裕がなくて読めなくなった。

この小説は、出産し、ちょっと精神的に鬱な状態が続き、その後少し余裕が出てきた時に読んだ本。
出産してから1ヶ月半後、読書を再開した最初の本である。

ちょうど育児中だったからか、太陽のシールが一番...続きを読む好き。
いろいろ考えてボロボロ泣いた。
私も産むよ。

また落ち着いたら読み返したほうが良いだろう。

★大好きな本なので、後日、何度か再読済み。
読むと、またあの出産後の時の空間に戻った感じになる。
あの時の大変さなど思い出して、大きくなった我が子を想う。
その感覚が自然に戻るから、ふとした時にもう一度読もうと手に取る。

★2020/5/12 再読
また読みたくなった。
新型コロナの世界だからかな?
太陽のシール、何度読んでも泣いちゃう。
終末が描かれる場合、映画やドラマでもパニックを描くことが多いと思う。
でも、この短編集は一時的な小康状態のときにいる人たちにスポットを当てている。
そこがいいのかもしれない。
櫓の上で見る景色はどんなんだろうか。
想像すると震え上がる。家族で抱き合って。
死を受け入れるまでの工程で、最後の受け入れの準備はできるのかな。
誰でもいつか死ぬってわかってるけど…
そのいつかって明日かも?
そう思うぐらいに必死で生きるべきなんだよね。


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Posted by ブクログ 2020年05月09日

よかった。8年前判明、3年後地球滅亡を控えた人達の短編集。全編に別編の登場人物が出て本編のその後を示唆、しかもどれも暖かくて好き。とはいえ3年後には皆死ぬから暖かさと重苦しさが同居する読後感。
特に好き:明日死ぬとしてもやることは変わらないと言う、鋼鉄のウールの苗場さん。「あなたの今の生き方は、どれ...続きを読むくらい生きるつもりの生き方なんですか?」「できることをやるしかないですから」
社会機能が止まり恐怖で人が狂い死体に慣れた終末でさえ、難しくても生ある限りは生きたいと思った。況や今をや。あと、親しい人がほしくなった。

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Posted by ブクログ 2020年05月04日

伊坂さんの死生観が溢れるお話。
□□な○ールは完全にハライチ。
ちょっと前向きに終わるのが好き。
コロナな中で読むとまた面白い。

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Posted by ブクログ 2020年04月25日

世界の終末が決まった時、人々はどう生きるのか。
自分のやりたいことだけをやる人、使命感を持って今まで通り働き続ける人、開き直って犯罪に手を染める人。それぞれいると思う。

社会の構造自体も変化し、法律、政治が機能しなくなる社会が訪れるかもしれない。
現在のコロナウィルスの猛威は、本作とは違う形で世界...続きを読むの終末をもたらすかもしれない。
世界が滅亡する時、自分はどのように生きるのだろう。今とは違う生き方を選ぶのか、それとも今の生き方を続けるのか。そのような自問自答をさせてくれる作品だった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年04月18日

3年後に小惑星が衝突し、地球が滅亡するという設定が興味深かった。その限られた時間の中で、一つの街に於ける人間模様が書かれている短編集。

ほぼ全ての登場人物が、小惑星云々に拘らず身近な人の死を経験しており、故人を日々思いながらも毎日をただ生きていた。死の描写も少なくはなく、暗い要素もあるけれど、街の...続きを読む人々は淡々と過ごしている感じがした。

それぞれの話に、違う話の主人公が出てきたりして、人と人の関わりが面白くて、この感じやっぱり好きだなと思った。(『アイネクライネナハトムジーク』と同じ!)

「冬眠のガール」と「演劇のオール」が特に好き。「鋼鉄のウール」での、苗場さんの「明日死ぬとしたら、生き方が変わるんですか?」「あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」という言葉が印象に残った。私はどうなんだろうか。
「天体のヨール」の、「ヨール!ヨール!」という掛け声、無理やり感が否めないけれど、好き。二ノ宮さんと一緒にヨールコールしたい。

昨今の新型コロナウイルスの状況下、生き方について考えさせられる作品。解説も素晴らしい。


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Posted by ブクログ 2020年04月13日

3年後に小惑星が衝突して人類滅亡するお話。

死ぬ三年前にどんな人がどんなことを考えているのか色んな視野からの考えをみることができました。

悲しくて残酷で寂しいはずなのに、なぜかあったかい気持ちにもなれる本。

今のコロナの現状と重なることもありました。

☆気に入った言葉
「あの時ああしてれば良...続きを読むかったとか、こうしてればとかいうのは、結局どっち選んでいても同じような結果になるんだって」

「こんなご時世、大事なのは...
いかに愉快に生きるかだ」

「新しいことを始めるには、三人の人に意見を聞きなさい、まずは尊敬してる人、次が自分には理解できない人、三人目はこれから新しく出会う人」

「どうして死んだらいけないんだ」
「あのな、人生の山を登ってきて、辛いし怖いし、疲れたから、もときた道をそろそろ帰ろうかななんてことは無理なんだよ。登れる限りは登れって命令してるんだ。それにな、たぶん、登り切ったらな、山の頂上からの景色はきっと格別だ。」

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Posted by ブクログ 2020年03月09日

八年後に小惑星が衝突し、地球は滅亡する。
そう予告されてから五年が過ぎた頃。

当初は絶望からパニックに陥った世界も、いまや平穏な小康状態にある。
仙台北部の団地「ヒルズタウン」の住民たちも同様だった。彼らは余命三年という時間の中で人生を見つめ直す。

家族の再生、新しい生命への希望、過去の恩讐。は...続きを読むたして終末を前にした人間にとっての幸福とは?

今日を生きることの意味を知る物語。

この状況で、新しい命の誕生は切ないな。
でも、あるがままに淡々と、粛々と、飄々と生きてくしかないのかも知れない。

好きな人と一緒に居るくらいしか、できる事って無いような気がするし。

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Posted by ブクログ 2019年12月18日

8年後、隕石が地球に追突して、地球が滅亡する。そんな設定の世界の中で、必死に生きようとする人々の生活を描いた作品。
死が目前に迫ったとき、改めて生を考えられる。
もがいても一緒なら、と平和に生きようとする人や、それまでの人生にできなかったことをやろうとする人、、、等々、十人十色な考え、行動がとても面...続きを読む白かった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年12月15日

世界が滅亡するかもしれないという突飛な設定にしては
淡々と物語は進んでいく。けれど、確かに現実の私たちも淡々と生きているし、無様にみっともなく生きている。

改めて「生きる」ことを考えさせてくれた本でした。

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Posted by ブクログ 2019年11月09日

この作品を読んで、仮に数年後に地球が終末を迎えるとしても、最期の日まできっと世間には公表されないんだろうなぁと思いました。

人々がパニックになって文字どうり「地獄」になるのは目に見えてるからです。

もしかしたら、もうすでに隕石が衝突するのはわかっていて、明日それが発表されるかもしれません。

...続きを読むう考えると、今生きているその1日をもっと大事にしていこうと思いました。

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Posted by ブクログ 2019年10月09日

世界が終わる
現実には考えられないことだけど、そうなる日が来るかもしれない。そんなリアリティのある物語
読みやすくてオススメ
テーマは暗いけど、読後爽やか

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