あらすじ
三郎太、蘭次郎、幸四郎、林右衛門の四人は大旗本の次男、いわゆる部屋住みの身分で、半分無頼の悪仲間であった。ある晩、酒場で盛り上がった帰り道、三郎太が何者かに腹部を深々と刺され、首を掻き切られて殺された。彼は、一刀流の皆伝で剣の達人。いったい誰が、何の目的で!? 自らも狙われるかもしれないと怯えた蘭次郎たちは、各々身を守るために、裏の道を頼るが……。裏稼業の必殺仕事人たちが、己の掟に従い、命を賭けて戦う。続々重版の大人気シリーズ、熱望の第六弾。
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- 人は過ちを悔い、戒め、己の掟として心に刻む。-
翔吾先生は物語の本筋の他に "日常" を書くことを大切にしていらっしゃいますが、今回はその "日常" での出会い から意外な再会、そして辛い別れに繋がっていき、読んでいて切なかったです。
...と浸ってはいますが、今回は何といっても「暗殺者 "たち" vs くらまし屋」!
ヤバい奴らがヤバい戦いを魅せてくれました⚔️
あっ、"隠れぼろ鳶キャラ" も探してみてね☝️
それと、くらまし屋稼業の本は表紙絵も凄く好みです。どの巻も素敵!毎回読む前に表紙をじっくり堪能しています
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2025/5/29
今回のゲストは加賀鳶。お父さん世代?
くらます対象がくそ野郎でも全うしないと仕方ないよね。
そこで私情で決めちゃったらもうやっていけないもん。
ここまでいかんでも自分の決めた掟は守って生きようね。うん。
本筋は停滞。
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くらまし屋シリーズも佳境さしかかり、核となる部分がさらに明らかになると思いきや、本作は其の部分にはあまり深掘りせず、一つの事件をしっかり描いています。
喜怒哀楽が入り混じり、最後はとても切なくなる良いお話でした。
個人的にはここまで読んだくらまし屋の中で一番好きです。
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どんな依頼者であろうと、仕事は完璧にこなす。下手人の正体、その理由が悲しすぎる。くらまし屋も炙り屋も、仕事はプロとして揺るぎないが、人を見ている。裏切られたお真の心も家も救われてよかった。
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何とも切ない物語だった。相手の素性がわかったとしても尚プロとして仕事を全うしなければならないのはとても辛い。タイミングの差とはいえ不条理を感じる。表の顔、裏の顔を持つ裏稼業の性なのだろうか。今回も面白かったです。
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やるせない話だった。
被害者の人権や命は踏みにじられているのに、加害者の命や人権を守る仕組みは現在もある。
命はかけがえのないものだが、何の咎もない他者を害した命を大切に守るのってなあ、と考えさせられた。
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裏稼業に生きる主人公が、掟を守るために選ぶ行動があまりにも切ない。読み進めるたびにシリーズは一層深みを増し物語の核心へと近づいていく一冊でした。
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最後まで読んでから、もう一度序章を読んだ。
炙り屋との最後の戦いが迫ってきている感がある。
ばかボンにはイライラした。こういうやつは死んでも治らない。
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今回の依頼人は悪仲間とつるむ裕福な旗本の息子。仲間が殺され、自分も命を狙われ、その下手人も分からない中でどうやって姿をくらませるのかハラハラしながら読み進め、序章のやりとりがラストにこう繋がっているのかと後半の展開にも読みごたえがあった。
今作に登場する様々な裏稼業の男たちはそれぞれに仕事の流儀を持っていて、それを貫いていく姿は格好良かった。
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くらまし屋稼業の面白いところは、常に主人公であるくらまし屋の堤平九郎の視点だけに頼らないところにある。今作はさらにその面白みを掘り下げたような出だしであった。
話を通しても裏稼業への矜持について考えさせられる話。平九郎の、技を見取るのに技名と全貌を見る必要がある設定はこんなアツいシーンを生み出すかと感心。
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前作『冬晴れの花嫁』があまりにも良かったので相対的評価で星4にしたが、本作も面白かった。
くらまし屋・平九郎だけでなく依頼人と依頼人を狙う謎の人物、炙り屋・迅十郎と主要人物がことごとく剣の達人なのでシリーズの中でも戦闘場面が多くなっている。
好みは分かれるかも知れないが、単に達人同士が斬り合うだけではなく、先々の布石にもなっているので戦闘シーンがさほど好きではなくても飽きずに読めると思う。最終盤、技の伝授はシリーズ屈指の名場面。
真の悪党を屠った「技」など細部も良かった。
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くらまし屋の依頼主を追う影が二人。その理由が心苦しく、それに気づいた時には私も泣きそうになってしまった。くらまし屋とあぶり屋の対比も見応えがあった。
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本当に毎回毎回趣向を変えて来るのがすごい。対戦相手も非常に魅力ある人物に書かれてて、それも素晴らしい。ただ、旗本のバカ息子たちが酷すぎる。まあ、結果的にはいいんだけどね・・・
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今回はくらまされる人よりも裏稼業の男たちの生き様に焦点を当てた内容でした。
平九郎は当然のこと、どこから見ても悪人のはずなのににぜか憎めない迅十郎や一度は引退した長兵衛もなかなかの漢です。
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「くらまし屋稼業」の6冊目。あっという間に季節は巡る。
旗本の次男三男の悪仲間の連中が一人二人と殺害され、自らも狙われるかもしれないと怯えた残る二人が各々身を守るために裏の道を頼るというところから始まるお話。
平九郎vs.炙り屋vs.謎の刺客vs.かつて天才と呼ばれた人斬りの四つ巴だが、誰が誰を頼んで誰が誰を狙っているのか…。徐々に構図がはっきりし緊迫感が増す中、前にも登場したあの人が敵役として登場するのに驚き、炙り屋との斬り合いもグレードアップ。複雑な依頼の関係がうまいこと収斂する筋書きもお見事。
加えて、自ら決めた掟に従い、依頼人がどういう輩であろうと対峙するのがどういう相手であろうと、請け負った仕事のために斬り結ぶ、裏稼業のやるせなさがにじみ出たお話になっていて、鼻歌・長兵衛に炙り屋・迅十郎、それぞれが見せた人間味にも切ないものを感じた。
今回はあの人の動向にまったく触れられることなく、どうなっているんだとまた焦らされた。
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ああ、良い話だった。
切ない。。
おじいちゃんと孫って、絶対泣ける。
そして平九郎と老人との関わりにも
深みがあり、良かった。
ただ、くらましとは別の、
平九郎やくらまし屋たちの物語に関しては
ほぼ進展がなく、そこが少し物足りなかった。
それと、今回の裏の主役は迅十郎。
なんかめちゃくちゃかっこいいではないですか。
彼の過去も気になる。
どんどん広がる、くらまし屋ワールド。
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今回は「炙り屋」万木迅十郎との対決なども交えながら裏稼業に生きる者たちの生き方=掟のあり方にスポットを当てる回
表の自分が裏の自分に飲み込まれないように掟があるということのよう
心の防波堤の役割なのでしょう
そして掟をもたない「虚」がすでに表も裏もない狂気に飲み込まれた者たちということを浮かび上がらせ対決への機運を盛り上がらせ
また「炙り屋」との絶対に失くならない共通点を明確にすることで今後の共闘を期待させる
そんな回でした
接近戦に多少難ありという弱点も解消された平九郎と迅十郎が並び立つのを夢見るいつの間にか「くらまし屋シリーズ」のファンになってる自分なのでしたw
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☆
#花唄の頃へ
ミステリー
平九郎が課した、掟‥男の矜持
あぁ、、
やるせない思いになりました
炙り屋、迅十郎、かっこいいではないか✨
剣のシーンは、読み応えあります
誰と、誰が、どうなってるのか、
複雑に絡んできます
今回は、切なかったな、
ぼろ鳶の新庄藩では無い、お方もチラリと
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シリーズ第6弾。
今回のくらまし屋の依頼に、炙り屋・振が絡んでくる。
過去に裏稼業をしていたからこそ、己が定めた掟への重さを平九郎に再確認させ、下させた思いが辛い。
迅十郎の目的というのも気になる。
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四季の題名シリーズが終了しどうなるかと思ったら、内容に即したものだった。
今回の敵は前作に伏線があり、この作品の最初の方にもさりげなく書かれていた。今作でくらますのはどうしようも無い旗本のどら息子。厳しいくらまし屋の七箇条を守ると言いながら、嘘をついて依頼。
やはり最後は・・・。炙り屋との闘い等もあり、剣戟のシーンは激しく面白い。
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平九郎にネズミの飴細工を頼んだ娘と祖父、悪行三昧の旗本の部屋住み4人、炙り屋の迅十郎、振とくらまし屋が繋がり絡み合って行く。
最後はどう始末をつけるのかと思いながら読んでいったが納得行く結末だった。
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旗本の次男坊の4人グループ、三郎太、蘭次郎、幸四郎、林右衛門のうち三郎太が何者かに殺害され、続いて幸四郎が殺害されるがなぜ狙われるのかはわからない。残った林右衛門と蘭次郎は其々で身を守るために裏稼業を頼る。
何が正義なのか? くらまし屋平九郎の葛藤が心を打つ。
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シリーズ第6作目。
くらまし屋と炙り屋が相まみえる。
それぞれの掟があり、裏稼業の者の矜持が描かれる。
特に嫌な奴だとばかり思っていた炙り屋は、実はただの嫌な奴ではなく、何らかの訳ありな事情で炙り屋をやっているこも分かり、これからの展開が更に楽しみに。
相変わらずの面白さで、特に終盤の展開は胸が熱くなる。
今村翔吾作品にハズレなし。
星は3つと迷って、4つとする。4.0。
早く8巻を出してくれないと、くらまし屋シリーズも読み終わってしまうよ。
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くらまし屋シリーズ第6弾。今作は秋暮れのように少しミステリ要素の入った一冊。
切なくなる真実に胸打たれました。
誰もが自分の心を繋ぎ止めるための掟を持ってるのだから、相手の掟も大切にしようと自戒。
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シリーズ第六弾。
今回の依頼人は、普段から仲間と悪行三昧、ゲスの極み大身旗本の次男です。
悪行仲間が殺されたことから、自分も命を狙われているかも、との事で晦ましてほしいと。
正直、自業自得ですし、しかも“くらまし屋”の「掟」を無視してほとぼりが冷めたら帰ってこようと目論む始末。もう完全にナメてます。
一方、彼を狙う下手人の方は、ごもっともな理由があって、平九郎もクズな依頼人を守るために、共感できる下手人を斬らなければならないという、何ともやるせない展開でした。
今回は、赤也と七瀬の出番は少なめで、代わりといっては何ですが、“炙り屋”の万木迅十郎が多めです。彼にも“炙り屋”としての矜持があるようで、芯のようなものを感じました。しかも“苦み走ったよい男”らしいです。迅十郎の背景にも興味ありますね。
そして、最近の巻の「終章」でちょい出しされていた“夢の国”の状況が今回はなかったので、いったいどうなっているのか、気になるところです。