【感想・ネタバレ】木曜組曲 〈新装版〉のレビュー

あらすじ

耽美派小説の巨匠、重松時子が薬物死を遂げて四年。時子に縁の深い女たちが今年もうぐいす館に集まり、彼女を偲ぶ宴が催された。ライター絵里子、流行作家尚美、純文学作家つかさ、編集者えい子、出版プロダクション経営の静子。なごやかな会話は、謎のメッセージをきっかけに、告発と告白の嵐に飲み込まれてしまう。重松時子の死は、はたして自殺か、他殺か──? 傑作心理ミステリー。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

憧憬と悪意の混在。
したたかさと利己主義も混在。
女性ならではっていうのかな。
これが全員男性だったら
ここまでの爽やかさや清々しさは出ないだろうなとか。

0
2025年11月22日

Posted by ブクログ

読み進むにつれてそれぞれに隠し事が次から次へと出てきてぞわぞわしながらもページを捲る手が止まらず一気読み。
はっきりとした真相はわからないものの、被害者がそんなことを考えてたの…?!という結末にはゾーッとしました。物書きの人で女性ばっかりで集まると会話がにぎやかで読んでて楽しい。
トマトと茄子のスパゲッティの考察は笑ってしまった。

ミステリーだけど出てくる料理が美味しそうなのも再読するきっかけのひとつ。しろたえのチーズケーキ(食べたことはありませんが…)に始まって、牡蠣の豆豉蒸し、キッシュ、鯛すきなど読んでてお腹が空いてくる。

0
2025年03月23日

Posted by ブクログ

面白かった。
安心して最後まで読めました。
出てくる料理が美味しそうで、恩田さんもおいしいものが好きなのかな…と想像してしまいます。

0
2025年01月19日

Posted by ブクログ

2025年一冊目は大好きな恩田陸さん
間違いなく面白かった!
美味しい食事をしながら、大作家の突然の死の謎について、思うところを四年越しで吐露し合う頭の良い女性達の会話が大好き
刺激し合える女友達に会いたくなる

0
2025年01月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久々の読書
久々のミステリー
久々の恩田陸

女達がこんなにも秘密と共に生きているのかということに、ページをめくるごとに驚かされました。

それぞれに思惑があり、相手をうまいこと動かすために、心理戦が繰り広げられるのです。

一番怖かったのはもちろん彼女。
みんなあの人の手の中で踊らされていましたね

最後まで引き込まれる作品でした。

0
2024年12月23日

Posted by ブクログ

たしかに組曲だった。主題が次々と変わるが、全体が時子さんで美しくまとまっている。

"好人物が実は猟奇殺人犯"みたいな不協和音が入る余地がないから、安心して読めるし、緻密なプロットを楽しめる。

話の本筋ではないが、
・全ハードボイルド小説共通の粗筋
・茄子とトマトのスパゲッティが得意料理のオトコ像
の考察がツボだった笑

0
2024年11月29日

Posted by ブクログ

久々のミステリーとてもよかった!
女子会でずっと飲み食いしつつ、時子の死の原因をお互い疑心暗鬼になりながら議論する様子がおもしろい。みんなしたたかな女で素敵。
視点がコロコロ入れ替わるから、5人のキャラがちゃんと認識できるか心配だったけど、意外とついていけた。物書きの会合楽しそう。
ラストも良い。

0
2024年11月28日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリは、じりじりと真相が明らかになるのをじっと楽しむ事が多いけど、これはずっとはらはらで、キャラクターがみんな強くて、取り乱す人とかいなくてめちゃ良かった。
むしろ恩田陸で面白くない本を探そっと。

あ、今回最初にキャラ把握しようとじっくり読んだのが正解だった。
最初に誰が誰かわからくなってたら評価落ちてたと思う。

0
2024年11月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

終盤も終盤、一件落着した場面。恩田さんはこのままでは終わらないだろうと確信していたが、そこまで気を張っていても驚かされる真相に脱帽と恍惚。

0
2024年08月26日

Posted by ブクログ

ひょんなことから過去の事件を振り返り、その真相を推理していく物語。
展開が二転三転し、正直どれが真実なのか、誰を信じればいいのか分からなくなる場面も多かった。

それでもテンポよく読み進められ、最後まで面白く読めた一冊だった。

0
2025年11月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

やっぱり不気味で面白い!
最初は登場人物誰が誰だかわからなかったのに、最後はみんなに愛着が湧いた。。。
もう少しみんなの絆というか、事件を経てどう変化したかみたいなのが見れたら嬉しかったし、序盤が怒涛の展開だっただけに後半に物足りなさを感じたりもしたけど、綺麗な終わりかただったしこれがプロなんだろう

作家ってすごい

0
2025年10月21日

Posted by ブクログ

亡くなった作家、重松時子を偲んで彼女に縁のある女性5人が一年に一度、木曜日を挟んだ3日間、彼女の家に集うーという設定だけでおもしろそうと思ったし、実際おもしろかったです。
ひとつの家に何日間か集まるというのは恩田陸さんの作品のなかでも「蛇行する川のほとり」「ネバーランド」も似ていて、私はこういう設定が好きなんだなと気づきました。
おいしい食事とお酒を囲みながら女性だけで話すのは楽しいだろうな(この物語の場合は楽しいだけではないけど)。
再読だったけど、どんな展開をみせていたか覚えていなかったので楽しんで読むことができました。

0
2025年10月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一瞬で読み終わってしまった…!
美味しそうな湯気がたつ洋食の中で、井戸端会議のようにセンシティブな話題が繰り広げられるのは、自分が彼女らと同性で似たような事をする機会が多いからすんなり読めたのかなと思う。

物書きの彼女たちは空想を広げるが、事実は小説よりも奇なり、という言葉がとても合うなと思った。
彼女たちを殺そうとした真意はなんなのか読者にももちろんわからないが、考えられるようにこの視点での物語進行だったのかなと思った。

0
2025年10月01日

Posted by ブクログ

薬物によって亡くなった作家・重松時子にゆかりのある五人の女性が、その死の真相を推理する物語。

ノンフィクションライター、純文学作家、流行作家、編集者、出版プロダクション経営者といった、物書き関連の職業に就いた女性の視点による言葉が、作者の想いを投影しているようで、興味深いものがありました。

また、それぞれのキャラクターを通して、作者の多面性がさりげなく表現されているところにも、心惹かれます。

心理サスペンス的な緊張感と、くだけた女子会を思わせる緩和のバランスも絶妙。
特に、トマトと茄子のスパゲッティのエピソードが面白かったです。

0
2025年04月12日

Posted by ブクログ

天才作家、時子の死について。時子の縁者の物書きが集まり語り合う。様々な出来事や隠し事の告白に不穏な空気が流れてあれやこれやと想像しハラハラしました。最後はそうかぁ、やっぱりベテラン女子怖ーい、です。

0
2025年03月01日

Posted by ブクログ

 服毒死した小説家・時子の死の真相を、彼女と縁が深い5人の女性たちが彼女を偲びながら探っていく。自殺か他殺か、何度も揺れ動きながら緊迫な雰囲気になり過ぎず、腹の探り合いをする女たちが面白い。内輪に犯人がいるかもしれない中、お酒を飲み美味しいものを食べておしゃべりしながら議論する、その絶妙なバランス感覚が見事。いきなり話者が変わっても特別違和感もなく、著者の巧さが光る。トマトとナスのスパゲティを得意料理に挙げる男性はヤバい説には大いに納得。

0
2025年02月07日

ネタバレ 購入済み

夢中で読んだ。

展開が実に巧妙で、しかしわかりやすく本当に読んでいておもしろい。伏線の回収の仕方もうまい。やはり恩田さんは天才だなと思う。恩田さんの作品はたくさん読んだがいつも最後まで飽きずに読めるのがすごいと思う。また読みたくなる。

0
2022年05月22日

Posted by ブクログ

なんか、面白いけど絶妙に読みにくい小説だった
登場人物は4人の物書きと1人の編集者で、みんな魅力的なはずなのに中盤までこの人どの人だっけ、、?ってなっていまいち掴めなかった

最後の真相も、うん、、、?て感じ
スッキリ!ではない

0
2025年10月16日

Posted by ブクログ

仕事の空き時間にちょこちょこと
読み進めていたので、
5人の人間像が定着するまで
時間がかかった。
結局、死んだ後でも時子に縛られる5人。
実際時子はどういう結末を望んでいたのか?
望んだ形と違ったとしても
5人全員に存在感をしっかりと刻み付け
これからもずっと彼らの中に生き続けるのだから
これが正解⭕。こういう強気な人って、絶対になれないけど羨ましい。時間のある時に一気にもう一度読んでみよ~⤴️

0
2025年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

恩田さんの「ネバーランド」が面白かったのでこちらも読んでみようかと思い立ったのが始まり。
若干こちらと「ネバーランド」の話の構成が似ている(と、私は感じた)。「ネバーランド」は嘘をひとつ混ぜた打ち明け話と前置きがあったので読み易かった。ただ「木曜組曲」は何が本当で嘘なのかが最後までわからない。下手したら全部嘘。本人の妄想。で、なんだかはっきりせず、モヤモヤしてしまった。

0
2025年09月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

20年以上前に読んだ作品を再読しました。

会話劇は面白いですね。

真実は「事故」だったけれども、未必の故意っていうやつだったんでしょうか。

重松時子役を浅丘ルリ子さんで映画化(ドラマ化?)されましたよね。食事のシーンが印象的でした。


0
2025年08月29日

Posted by ブクログ

中盤までの不穏な空気感はよかったが、後半はトーンダウンした感じです。
ここまで二転三転すると驚きより、何でもありのような印象をもってしまいます。

0
2025年08月25日

Posted by ブクログ

他者を観察し料理することを得意とする職業の女性5人が4年前に起きた事件について真相を辿る物語。
一人ひとりの異なる分析が視点や思考の違いを際立たせ面白い。
互いを犯人だと疑う心理戦の要素があるため、対話がメインとなっている。
そのため恩田陸特有のミステリアスな世界観が現れていないのが、個人的には物足りないように感じた。あえてそのような雰囲気を取り入れていないのだろうが。

0
2025年07月31日

Posted by ブクログ

久々の恩田陸。
閉じられた空間の中で女たちが少しずつ過去の事件について語っていく。
恩田陸だなあと思いつつ楽しめた。

0
2025年07月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ


自殺か他殺か

結局はえい子を殺そうと思ったのに偶然が重なり自分がその毒を飲んでしまうという

かわるがわる視点が変わるけど読みやすかった

表の顔と裏の顔はやはりみんな違うよね

0
2025年05月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物書きを生業とする強い女たちのキャラクターが立っていておもしろかった。最後のお互いに上手ウワテをいく展開もかっこいい。けれども親近者の死をテーマにしているにもかかわらず、常に食べ物はしっかりと口にしていて、みんなどことなく他人事で冷静な感じが終始ちょっと不気味な印象があった。最後までその感覚が拭いきれず、誰の嘘にも共感できなかったのがのめり込めなかった要因かもなあ。
一旦真相がわかって落ち着いたときの、えい子さんの「書き直し」が好きだった。

本筋から少しズレるかもしれないけど、つかさが尚美に対して感じた同じ「観察者」としての立場の違いがなんだか面白かった。mbtiでいうと尚美はINFJぽいというか…人の評価を気にする自己肯定感の低い人間がゆえに、興味の中心に他者がくることがなく、自分を介在して他を理解しているのだろうなと。そしてこの感覚は人それぞれ少しずつ違うんだろうと思うと、ここについて他の3人のタイプも描いてほしかったなあと思った。
【彼女は他者と自分を常に対峙させて観察していたことである。つかさの場合、『彼女は林檎が好きで、あたしは葡萄が好きだ』だが、尚美の場合は『彼女は林檎が好きだけど、あたしは林檎じゃなくて葡萄が好きだ』なのだ。】

あとは芦沢央さんのあとがきがよかったなあ。
本を時子を示す名詞と重ねて、
「エネルギッシュで華やかで饒舌な負の引力。」と。

そして、
「たとえどれだけたくさんの人に読まれている本であろうと、本はこっそりと自分だけに世界の理を教えてくれ、見たことのない景色を見せてくれ、感情に名前をつけてくれた。登場人物の心の中にカメラをセットして、その人が目にしている光景から心の動きまでもを追体験させてくれた。」これは読書体験の良さをあらわす最高の表現だなあと思った。

0
2025年04月21日

Posted by ブクログ

最後まで伏線回収やどんでん返しがあって楽しかったです。不穏な会話に挟まる美味しそうな料理の描写が印象的でした。

0
2025年03月22日

Posted by ブクログ


服毒自●をした小説家の重松時子。
時子に縁のある5人の女たちは、
時子が住んでいたうぐいす館で毎年宴をしていた。

時子の自●から4年。
今回の宴には時子が最後に書いた小説の
主人公の名前とともに謎のメッセージが届く。

それをきっかけに時子に関する告発や告白の嵐に。
時子は本当に自●だったのか?

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なごやかとシリアスの温度差が印象的な作品。

展開はジェットコースター式ではないが、
終始緩やかな上り坂と下り坂が繰り返される。
故にやめどきがわからず、ずっと読み続けてしまう。


0
2025年03月15日

Posted by ブクログ

え?そうだったの?というようなちょっとスッキリとしない動機だったように感じたが、読みやすいストーリーだった。うぐいす館に集まった女性4人。なんだかゆっくりと時間が流れているような印象があり、話の内容は明るいものでも軽いものでもないのに、読んでいて心が沈むことがなく最後の最後まで穏やかに読めた。
登場人物達のかいている小説や記事などをすごく読んでみたい。どんなストーリーなんだろう。
作家も作家同士で思うことや葛藤があるのだなと思うと、この小説含め本を大事に読みたいなと思わせてくれる。
にしてもスパスパと紙タバコ吸う描写がたくさんあってびっくり。と同時になんだか懐かしい気分にもなった。

0
2025年02月10日

Posted by ブクログ

表だと思ったものが裏に、かと思えばまた表に、というような恩田さんの作品は首筋がゾワゾワして面白い。
解説の、本を読む行為もまた恥ずかしいものだ的なの、すごく分かるなと思った。自分の大事なところを曝け出すようで、音楽と読書の話はあまり無闇に人としたくない。

0
2024年10月31日

Posted by ブクログ

向き不向き 2016年の蜜蜂と遠雷がよかったので手に取った1冊です。年末年始の里帰り時に読んでしまえればと思って読み始めたのですがこれがなかなか難しかったです。ずいぶん前の作品かと調べたところ、やはり1999年と古い作品でした。2004年の夜のピクニックは面白かったです。前後のほかの作品も読んでみたいとは思いました。2016年の蜜蜂と遠雷がよかったので。。。

登場人物の5人が皆女性で誰が誰か覚えられなかった。しかも、その他のキーマンも女性。。。私の壊れかけの脳みそでは追いつけませんでした。

最終的に下記のようにまでは理解しました。

時子:故人

静子:時子の妹

つかさ:?

えい子:食事がかかりの仕掛け人

尚美:?

絵里子:共犯名役者

0
2025年12月03日

購入済み

恩田さんらしい

恩田陸さんのミステリー本。妙な不気味な雰囲気は恩田さんらしさもあり、個人的にファンタジー要素は少なめ。読者を置いてけぼりにしない感じはやっぱり好みです。

0
2022年03月12日

「小説」ランキング