【感想・ネタバレ】木曜組曲 〈新装版〉のレビュー

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Posted by ブクログ

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作家・時子が薬物死して4年。2月の木曜に集まった女性5人。 送られてきた花束のメッセージ、罪は誰の罪?恩田陸作品の、こういう謎解き会話劇がすごく好き。事実と推理、想像と妄想が入り混じって、誰も信じられなくなる。この5人は時子と血縁者である人とパートナーと、そうではない者がいて、だから時子への想いも違うので、面白い。 崇拝者や傍観者の視点。 どこまで誰が見抜いているのかも、結局1番強いのは誰なのかもわからないところが面白い。

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2022年10月02日

ネタバレ 購入済み

夢中で読んだ。

展開が実に巧妙で、しかしわかりやすく本当に読んでいておもしろい。伏線の回収の仕方もうまい。やはり恩田さんは天才だなと思う。恩田さんの作品はたくさん読んだがいつも最後まで飽きずに読めるのがすごいと思う。また読みたくなる。

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2022年05月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

昔々に映画を見た事があった。
内容はすっかり忘れていたけれど、豪華な館で死ぬ女主人とそれを囲む女たち…みたいなイメージだけはとても残っていて。
ふと目にして手に取ってみたけれど、思わず引き込まれて一気に読んでしまった。文章を書くという独特の世界で生きている女性たちの葛藤とそれによって生まれる複雑な関係性。それでも彼女たちの逞しさは内容に反して清々しいくらい。本を読んでいるとふと自分でも書けたらいいなと思う事があるけれど、とんでもない非凡さがなければ成立しない事だと面白い本話読むたびにつくづく思う。
話の内容に対して意外にも空気は軽いように思うものの、やはりどこか緊迫したまま物語は進んでいき…最後数ページで何度か驚かされることになる。
この後も続くであろうこの逞しい女性たちの活躍が気になるところ。

そして新装版という事であとがきも新しくなっていて、ここ最近2作ほど読んでいた芦沢央さんが書いていた。芦沢さんの「布団の中にライトを持ち込んで隠れるようにして読んでいた様々な本」という文を目にして、自分も小さい頃はそんなふうにして読んでいたのを思い出した。なるほど読書というのはとても個人的な行為なんだと納得。思わぬところであとがきまで楽しめてちょっと得した気分になった。

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2021年12月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

初めて恩田さんの本を読んだ。

話しの内容は、表向き、女性5人の会話によって、
過去の出来事の死亡事件について真相を
突き止めるというもの。
半分程すぎたあたりから、先が気になりだして
読むスピードが速くなった。

結果的に、偶然にも5人が何かしら関わっていて、
自殺とされていたものが他殺のような感じ。
はっきりとした結果はなく恐らくそうだろう。

女性5人の会話のやりとりがメインで、
どのような決着がつくのか予想できず、
いろいろと思惑が絡み合っていて面白く読めた。

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2021年05月09日

Posted by ブクログ

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作家・重松時子が薬物死して四年。
毎年、命日近くの木曜を挟んだ日を彼女の遺した家で偲ぶ5人の女性たち。
時子の死は本当に自殺だったのか?
だとしたら、何故?

ミステリなので内容に踏み込むことはやめます。
しかし、5人の女性の社会的立ち位置と、5人の関係性の中での立ち位置がうまく組み合わさって、それぞれが抱える『嘘』と『真実』が複雑に絡み合って、視点が変わるたびに明らかになる『事実』に肌が粟立つ思いでした。
まさしくこれは、恩田陸版「薮の中」。

全員が時子を尊敬し、慕っていたから集まっていたはずなのに、女って怖いね。

つくづく『愛』も『憎』も『情』なのだと思いました。

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2020年10月09日

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ネタバレ

一年後の後日談もぜひ見たいなと思った。

時子は自殺か他殺か、うーん、なんだか自滅といった気もするけれど。
でも、この中の誰かが殺したのだとしたら、追い詰めた静子よりも、止めずにこれを運命のようだと思ったえい子なような気がする。
書けなくなっていく時子を時子以上に編集者として悲しんだんだろうな。
松時子殺人事件を書くよう仕向けたところまで、計算してたのかもね。

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2020年09月08日

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4年前の2月の木曜日、小説家の巨匠、重松時子が自宅のうぐいす館で薬物死した。捜査の結果、自殺とされたが、その時うぐいす館に集っていた女性5人は毎年、命日の木曜日をはさむ3日間をうぐいす館でともに過ごしてきた。
しかし、4年目の今回は少し様相が異なり、時子の自殺を疑っている彼女たちは、それぞれの記憶を語り、真実を明らかにしようとする。

5人はそれぞれの考察を交えながら順番に話していくが、誰かの話を聞く度に、犯人像が違って見え、誰が犯人なのか、真実は何なのかわからなくなり、時に不安に陥る。
そして、最後には、時子自身が彼女たちを殺害するために用意していた毒入りの水を、いくつかの偶然の結果、誤って飲んでしまい、亡くなったのだと結論付ける。

恩田陸のミステリーには、最後までハラハラドキドキさせられ、本当に惹き付けられる。

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2021年07月30日

Posted by ブクログ

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小説家だった重松時子を偲ぶために毎年一度毎日付近の木曜日に集まる物書きの女たちのミステリー

編集者で同居してたえい子
主婦で人気小説家の尚美
純文学賞を受賞したつかさ
ライターの絵里子
社長でエッセイとかを書く静子

↑この5人が登場人物なんだけど、時子との関係性とかが遠い親戚だったりで、ややこしくて前半は誰が誰かよくわからないまま読んでた

みんな時子に影響されて書く仕事をしてる人たちだから観察眼が鋭くて賢い
時子は結局自殺だったのか他殺だったのかの真相に迫るって感じの話
ずっと二転三転する感じだからどう終わるのかと思ったらえい子がみんなに時子の話を書かせるためにいろんな工夫をしてたっていう意外な展開だった

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2021年05月07日

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