【感想・ネタバレ】夜のピクニックのレビュー

あらすじ

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。学校生活の思い出や卒業後の夢など語らいつつ、親友たちと歩きながらも、貴子だけは、小さな賭けに胸を焦がしていた。本屋大賞を受賞した永遠の青春小説。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ドラマチックな大きな日常の変化ではなく、それぞれの些細なキッカケが交錯し積み上がって1歩ずつ成長する
物語。終盤に掛けて、この物語の中心となっている祭りを通した成長が開花するところに熱い気持ちを思い起こさせられました。

人間の成長って、大人になっても些細なことの積み重ねなんだなと実感できる温かい気持ちになれる物語でした。

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2025年12月03日

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恩田陸の作品が好きになった一冊。
よくある青春小説の辛い苦しい人間関係や度肝を抜く展開の青春ストーリーや波乱な恋愛が起こる訳でもないところがまた良い。

「歩行祭」という学校行事で朝から24時間夜通し、ただただ歩く行事だが、2人の男女が特殊な関係。
それ以外はよくある地方進学校にいる高校生達の細かい心情の変化や葛藤が、私たちの日常から遠くなかったので登場人物達にとても惹き込まれた。

融と貴子の物理的な距離感と気持ちの距離感をずっと見ていたくなる。友達との強い絆や信頼関係が言葉のやり取りから伝わってくる作品でした。

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2025年12月01日

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高校生が学校のイベントで夜を徹してひたすら歩く。ただそれだけの物語だが、登場人物たちの距離が縮まっていく感じが心地よい。長い夜を歩くというシンプルな行為を通して彼らの中に眠っていた感情が徐々に露わになっていく様子が、思春期の心の揺らぎと相成り物語が進んでいく。誰しもがあったはずの青春の余韻に浸れるような小説だった。

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2025年11月24日

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ネタバレ

『ドミノ』で恩田陸に興味をもってこの作品で完全にはまりました(笑)本当にどうなるのか先が気になるのに読み終わるのが勿体無いって気になってしまった(笑)貴子と融の関係だけでなくその他の登場人物たちにも物語や秘密があって重要な役割があったり(笑)杏奈のおまじないとか(笑)本当に気持ちが良い読書でした(笑)こういう本を読んだ後は余韻が良いから次の読書に困ってしまう(笑)

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2025年11月20日

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新社会人になり初めて買った小説。
そのときは最後まで読めず処分したが、あれから10何年経ち読むことができた。

青春小説の代表作なだけあり、とても読みやすく温かい気持ちになれた。
学生時代に読みたかった一冊。

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2025年11月16日

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歩行祭という不思議な行事。実際に見たことはないが、読みながら一緒に歩いている気分になった。そして、その中で起こるドラマ。ただただ歩いているだけなのに、それぞれの会話から気持ちの変化が訪れて読み終わったあとは温かい気持ちになる本だった。

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2025年11月15日

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三宅香帆さんのYouTubeチャンネルで恩田陸さん特集をしていて、夜のピクニックがおすすめされていたため手に取りました。

元々、恩田さんの作品は中学2年生ぐらい?に蜜蜂と遠雷で触れていました。「こんな分厚い本読めたんか!(単行本)私ってすげぇ!」と初めて読後に満足感を味わいました。
約10年ぶりに恩田陸さんの作品に触れるということで、ワクワクドキドキ!期待値は非常に高かったです。

読み終えると「良き!マジヤバい!」と良い作品に出会うと言語力が落ちる特性を発動させ、「どの登場人物も好き!この本も殿堂入り!」とまたもや物語の中に没頭してしまいました。

この作品の特徴は登場人物の感情の機微を細かく描いているので共感生が高いなと個人的に感じてます。特に内省的な方にはおすすめしたい作品かなと思いました。(共感力が高いので、わかる〜ってなるはず…!)


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2025年11月15日

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高校の読書感想文で読んだ本。断捨離中に出て来たので、あの頃を思い出してもう一度。本当に歩くだけなのに綺麗な本だと思う。歩く度に変わりゆく風景がとても好き。読み終えると完走したような爽やかな気持ちになった。

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2025年11月13日

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2025/55

最初は、どんな話?と思いながら読んでいたけど
途中から読む手が止まらなかった。

ミステリでもないし、どんでん返しもないけど
ただ高校生が歩いているだけなのに
なんでこんなに先が気になるんだろうって不思議。


私も母子家庭で育って、父の方にも母の方にも義理の兄妹がいるので「自分なら」って色々なこと考えた。母の方は再婚で血の繋がりはないけど、父の方は血の繋がりがあって会ったことはない。

令和っぽくないけど「普通の」家族を知らずに生きてきたから、登場人物たちの心情に心を動かされた。

融みたいに、日々の雑事に耳を傾けず、精神状態が温度の低いところで一定でいる。というのも大切な処世術だとは思うけど
彼ほど複雑な過去をもっていて、実際繊細な人柄なのであれば若いとき「ごちゃごちゃ」になることも
雑音に自分の身を任せることも、未来のために必要なのかもしれない。

そして主人公の貴子すごい言語化うま。

「既にスタートの時点でマイナスの位置に置かれていたし、出遅れてるという気持ちがある」

「最初から許している。寛大さ。他人からなにかもぎ取ろうともしないし、取られても許すよってスタンスなんだ。」

「私はあきらめている。逃げている。他人から否定されたり、受け入れてもらえなかったりするのが怖くて最初から諦めているのだ。
私は誰も許してなんかいないし、許すつもりもない。」


私はとっくに青春を終えたつもりでいるけど、あの頃感じていた「行き詰まり感」や「先の見えない不安」を思い出した。
「今抱えてる悩みもなんてことはない、きっと未来は明るい」と若い人たちに伝えられるように大人の視点で語れる自分でいたいな。

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2025年11月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【読むきっかけ】
・小説を読みたい!おすすめの書籍から、高評価のものを探す。
・すぐ読みたい。奥様(読書家)の書棚にあるやつで、何かないか?
・あった。昔、読もうとしたやつだ。評価も高い。読もう。
【読後】
・素晴らしい小説だ。50を過ぎても、高校生の頃に戻ったような気持ちになれた。こんなに感情移入して読めるなんて、正直、思わなかった。
・主人公の二人が、恋愛で結ばれる結末が欲しいわけではないし、どう想像しても、そんなにハッピーエンドで終わりそうにないと、融と貴子の心情に感情移入し、不安で満たされる。でも、やっぱり、この状況が好転することを願いながら、ただひたすら、人生の波を乗り越えるように、歩き進める。
・融は、上りきるまで時間のかかりそうな坂の上に、母も含めた和解の結末の未来を掴むことを誓う。貴子は、辛かったことを振り返り、苦難は乗り越えたら、全て過去のこと。不安や苦しい気持ちを乗り越えれば、そこには新しい始まりがあり、きっとそれは、頑張った先には、悪くない未来があるのだと、覚悟のようなものを見せてくれる。そして最後は、このピクニックを奇跡に仕立ててくれた立役者が、客観的に融の成長を見せてくれ、貴子と美和子が苦難を乗り越えた笑顔を見せてくれ、これからの明るい未来を予想させてくれる。最高じゃない!
【読後メモ】(印象的な箇所)
□水平線を眺め、それぞれが感じる表現が良い。
・自分たちはまさにその境界線に座っている。昼と夜だけではなく、たった今、いろいろなものの境界線にいるような気がした。大人と子供、日常と非日常、現実と虚構。歩行祭は、そういう境界線の上を落ちないように歩いていく行事だ。
・まるで、水平線が世界の裂け目であるかのようだった。障子か何かがそこだけ薄くなっていて、向こう側の世界の光が漏れてきているみたいだ。しかし、上下から夜が攻めてきていた。少し視線を上げ下げすれば、漆黒の夜と波が水平線目指して押し寄せているのが分かる。
□融と忍の会話が良い。
・融が、「死んだ父に会いたい?」という忍の質問に対し、「どうだろう。薄情みたいだけど、今はまだいいな。うん、今はいい」と答える。「だけど、うーんと先になって、俺に子供とかできたら、会いたいと思うかもしれないな」
・忍の説教。「だからさ、タイミングなんだよ」「あえて雑音をシャットアウトして、さっさと階段を上がりきりたい気持ちは痛いほど分かるけどさ。だけどさ、雑音だって、おまえを作ってるんだよ。雑音はうるさいけど、聞いておかなきゃなんない時だってあるんだよ。ノイズにしか聞こえないだろうけど、そのノイズが聞こえるのって、今だけだから。あとからテープを巻き戻して聴こうと思った時には、もう聞こえない。おまえ、いつか絶対、あの時、聞いておけばよかったって後悔する日が来ると思う。」
□解説(池上冬樹)より
・友情の本質「並んで一緒に歩く。ただそれだけのことなのに、不思議だね。たったそれだけのことがこんなに難しくて、こんなに凄いこと」だと、生徒たちが深く感得して、それぞれが許すことの喜び、生きることの楽しさをあらためてかみしめるのである。そのかみしめる行為は、実は読者自身にも及ぶ。人物たちに感情移入し、僕らは静かに郷愁を覚えるのである。
→それ。覚えたのである。
【おまけ】
思えば、高校生活、あまり自己表現できるタイプではなかった。好きになった後輩に対しても、違う道を進むであろう未来を想像し、告白せずに終わったこと。父母の離婚で、父不在の中、母と姉と過ごしていた中高時代の記憶や、高校での長距離マラソンで、何と闘っているのか、時折思う、暗い思いや妄想を、ぶんぶんと振り払いながら、高い山を上り下りした記憶と交差して、何とも言えない気持ちになる。
私でさえ、そうなのだから、きっと、皆さんそれぞれの苦い経験、その中で少し感じた、嬉しかったことなどと重ねて読み進めることで、より一層、楽しめる小説なのだと思う。

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2025年11月11日

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ネタバレ

夜だからこそ出てくる言葉ってある。ぜひ夜中に一気に読んで欲しい。Loveが無いからこその思春期の表現だと思った。

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2025年11月09日

匿名

購入済み

青春

はるか昔の高校時代の葛藤、切なさ、もやもやした気持、そして友情を喚起させてくれた。
風景描写もリアルで、自分が登場人物達と過ごしているかのようだった。

#切ない #エモい #憧れる

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2025年02月21日

QM

購入済み

久しぶりに読み直し!!
懐かしい!!
夜中のピクニック、そういう話だったな~、
そんであの幽霊とか騒がれてたやつはあいつだったな~~~、、、、とか笑
学生らしいみんなの発言や会話や行動がすごく懐かしくてあったかい気持ちなった。

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2024年09月25日

青春

読んでいると、自分までそこに混じって歩いているような気持ちになれました。
懐かしい気持ちとか新鮮な気持ちとかを自分の中に感じれて、とても楽しく読めました。

#癒やされる

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2024年04月11日

匿名

購入済み

夜のピクニック

タイトルに惹かれ購入。学校行事として夜道を全校生徒が歩く。学生時代は夜に友達に会うだけで特別な世界だったのを思い出す。そこにいろいろなことが起こるのだからおもしろくないわけがない。

#エモい

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2023年02月03日

購入済み

夜のピクニック

ネットのおすすめに出てきたので読みましたが、とても面白かったです。

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2020年10月31日

購入済み

爽やかな青春を満喫

以前から気になっていて、やっと読みました!
恋愛ものと思っていたけど友情だったり、青春真っ只中の複雑な気持ちだったり、どれも興味がわいて続きが気になりあっという間に読んでしまいました。
ただ、登場人物ひとりひとりが素晴らしい人間で、輝いていて…現実はそううまくいかないぞとも思いましたね。素晴らしい友達に囲まれ、青春時代を過ごしている貴子は幸せですね。

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2016年05月13日

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2005年の第二回本屋大賞受賞作。
80キロを24時間かけて、歩き通す歩行祭。
 ただただ高校生が夜通し歩き通すだけなのに、なんなんだこの満足感は!、、名作と言われるのに納得。
 たった1日の出来事なのに、みんなで語らいながら歩く道のり。それぞれにストーリーがあって、いろんな想いを馳せながら臨む歩行祭。
 自身にも似たような行事があったため、学生時代の自分と重ね合わせて、本書の中の歩行祭で描かれる、肉体的かつ精神的な心情描写には、どこか懐かしさを感じながら読み進めていた。
素敵な青春小説だった!!

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

さわやかな青春小説。すっきり。
こんなにいい子ばかりいる高校生活ってうらやましい。
放任主義な母親だけど、子供を1番わかっていて気にしていたところが1番感動しました。

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2025年12月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本屋大賞に選出されているだけあって、読みやすい。
尚且つ、高校生の青春を言語化した作品でもあったことが面白かった。
読んでみて思った感想として真っ先に思い浮かんだのは、犯人目線の推理小説みたいだということだった。
ずっと主人公である甲田さんと西脇くんは、異母兄弟だということを黙っていた。それをほとんど知らない周囲の目ではなく、知っている2人目線の話だったことがとても新鮮だった。
愛のかたちについて、ずっと悩んでいた。
嫉妬も、愛おしさも、敬う気持ちも、全部愛だとわかっていて、愛に疑問を抱いていた。
その疑問というか、概念というか、相手を思うことこそが愛なのではないかと直感で教えてくれる作品でもあった。
ずっと憎たらしいと思っている西脇と、憎たらしいと思われているんだろうなと感じている甲田。その2人の間には愛があって、愛と認めていいのだという気持ちになった。憎いという気持ちは、きっと愛がないと出来ない。それは、自分への方向だったり、家族への方向だったりそういうものでいいんだと思う。
周囲の関係も愛だと思う。愛は恋やパートナーだけじゃなく、友人や知り合いの中にも溢れていて、それも愛だと言うこと。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

どんな話だったかって聞かれると「高校生がひたすら歩く話…?」なんだけど、なんでもない会話とかノリとか、何の目的か分からない行事とか、そこかしこに青春が詰まってて心温まった。

ただ、自分が学生のときにこんなイベントなくてよかったーって思う…笑

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2025年11月23日

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「24時間ただひたすら歩く」という行事に参加している高校3年生たちの話です。事件は起きません。行事も滞りなく進みます。
家族や友人関係、恋愛と10代ならではの葛藤。ただひたすら歩きながら高校生活をふりかえり、それぞれがこの行事を通じて体力と闘いながら成長し、前向きに生きていこうとしています。
いじわるな人がいないので、読んでいてすがすがしい。
450ページあるので、登場人物の高校生とは思えない思慮深さは、刺激が少なく、半ば飽きてくるかもしれませんが
中高生にがんばって最後まで読んでもらいたいなと思う1冊でした。

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2025年11月21日

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ただ歩くだけだけど心が温かくなった
悪く言えばただ歩くだけなので中弛みして読む手が止まったこともあったが、辛抱強く読んだらいい小説だった
「ただ歩くだけ」なのにこんなにも書けるのはすごい

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2025年11月19日

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高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」での1日を舞台にした青春小説
このイベントが実在するのをSNSで知って、そこからこの小説を知ってずっと読んでみたかった1冊

解説にもあるように、
高校生達がひたすら歩くだけだけど、ノスタルジックで、リリカル、懐かしくて、切なくて、嬉しくて、読む者の胸を幸福感で一杯にする小説

『みんなで、夜歩く。ただそれだけのことがどうしてこんなに特別なんだろう』

本質のテーマがありつつ、学生時代の友人とのエモさ、あたたかさが詰まった1冊
きっと、ずっと手元に置いておく1冊

絶対に辛いし大変すぎるけど、自分の大切な友達達と歩く歩行祭やってみたかったな

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2025年11月17日

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先ずは面白い。ただ全般として荒削りな感じがする。ラストパートが微妙に不自然。自然なら良いのかと言えばそれも違うけれど。星空の描写が綺麗過ぎて感動。

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2025年11月14日

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ネタバレ

たしかにただ歩くだけの内容だけど、語り口がかなり詩的で読んでいて面白かった。

なぜ振り返った時には一瞬なのだろう。あの歳月が、本当に同じ一分一秒毎に、全て連続していたなんて、どうして信じられるのだろうか、と。

まさにこのセリフがこの小説を表していたのかな。

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2025年11月13日

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80kmを24時間かけて歩くだけ。それだけなのに、いや、それだけだからこそ登場人物たちが各々の想いが、会話によって気持ちよく消化(昇華?)されていくのが読み手としても目を離せない。切ないような、ホッとするような、これが本屋大賞に選ばれるのは納得である。
私もこれを読んで、感化されて、家から海まで20km弱を徒歩で歩いてみたが無事に足故障。びっこ引いてます。登場人物たち80kmを歩き通すのまじで凄くないか?!と身に染みました。

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2025年11月13日

Posted by ブクログ

恋愛小説と共に青春小説ってどこか自分の中で忌避しているところがありました。 

いざ読んでみると心が温まるものですね。

僕も苦手な人って無数にいますが、そう言う人に対しては何のアクションを起こさずにすぎるのを待っている感じでした。(登場人物の中にも似た人がいましたね)
思春期迎えた高校生が複雑な事情を隠し持っているのはさぞ辛いことでしょう。。。

それを最後に打ち明けた時の開放感。これは一つこの小説のクライマックスになっていると思います。


まず、言わせてほしい!最初から最後まで飽きることなく読み続けられたことに感謝を言いたいです!

これが恩田陸さんかぁとか思いつつ、まあそれはさておき。

「晴天というのは不思議なものだ、と学校への坂道を登りながら西脇融は考えた。
こんなふうに、朝から雲一つない文句なしの晴天に恵まれていると、それが最初から当たり前のように思えて、すぐにそのありがたみなど忘れてしまう。」

これには共感できる。晴天は素晴らしい。でもその‘ありがたみ’はすぐに忘れてしまう。

「誕生日おめでとう」「ありがとう」
と言って缶コーヒーをかちりと鳴らし乾杯する描写にキュンとくるね。

最後に、

「本当に、これであと二十キロ歩けるのかしらん。」
これって歩けるのか知らんなのか、‘’歩けるのかしら”の活用形なのかどっちなのだろう。
280ページの文だけどその前にも一度出てきたな。気になるます。
これ教えてくれる人いませんか??笑

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2025年11月12日

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高校生が歩くだけ、特に事件が起きるわけでもない
にもかかわらず、すごく楽しめた。壮大な物語のように感じた。
高校生の微妙な心理描写が上手くて青春を懐かしむ気持ちになれた。本屋大賞も納得

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

現実そんなことないよなと思いつつでもすごく心地のいい気分になれた

忍くんのノイズの話は心に残った
作中では気を逃すと聞きたくても聞こえなくなると表現されていたが、個人的にはその反対で、どうにもできないのにずっとノイズとして心に残り続けてしまうんだと思う

高校以前に出会っていたかったという気持ちと、出会っていたら心に残らないどころかマイナス評価してたかもしれないなという気持ちがある

程よい自己開示って難しいよなー

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2025年11月04日

Posted by ブクログ

歩いてるだけで本当になーんにも起きないのに面白かった!
物語のほとんどが主人公の頭の中の感情とか昔の回想なんだけどすごく引き込まれた。おそらく時代設定がちょっと前で、だからこそこの行事の開催が許されるんだろうなっていう、今の時代では到底出来そうな行事だったけどちょっとやってみたいなと思った。
出てくる登場人物がみんな魅力的だった。忍君がただただいい子だったな、実写化するなら西垣匠でお願いしたい。
結局西高の女の子を妊娠させた話はどうなったの!?とか志賀くん誰??とか色々あるんだけどそれは物語の本筋じゃないんよね、2人の高校生の知っていることしか文章にされてないから回収されない伏線もある、それもいいよね
起承転結がほとんどない斬新すぎる小説だったけど、後半は時間を忘れて読むくらい引き込まれた!好きな友達にオススメしたい心温まる本だった

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2025年12月06日

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第2回本屋大賞受賞作。今はあまり本屋大賞作品はあまり読まなくなってしまいましたが、この頃は、ノミネート作も含めて読み漁っている時期でした。

夜を徹して80キロ歩き通す「歩行祭」という学校行事を舞台にした高校生たちの青春群像。それぞれの秘めた思いが交錯します。これといって大きな事件が起こるわけではありませんが、瑞々しい会話や感情のぶつかり合いが青春していてよかった。

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2025年12月06日

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人それぞれ歩く意味は違うし、そもそも意味を求めてもいない人も。歩き始めてから終えるまで、周りの人間から影響を受け、影響を与える。
主人公以外のサブストーリーは深く語られないが、そこにはそれぞれが主人公のストーリーがあるはず。それを想像するのも面白い。

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2025年11月30日

Posted by ブクログ

第2回本屋大賞受賞作品。北高校の高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロメートル歩き通すという、伝統行事である。主人公は二人の高3の男女、西脇融と甲田貴子である。周囲からは付き合っているのではないかと噂されているが、二人は同じクラスにいながらも一言も口をきいたことがない。誰よりも強く相手を意識しながらも、避けてきた。というのも、二人は異母兄妹。

物語は全篇、高校生たちがひたすら歩くだけである。事件らしい事件は何ひとつ起きないといっていい。甲田貴子は仲良し3人組、西脇融は相棒と主に歩いている。夜歩くという状況が平時とは違う気持ちを働かせ、さらに高3という状況、歩くことによって消耗していく体力、刻々と環境変化することによって、青春の締めくくりとして会話がラストに向かって収束していく。

この作品ははっきりいってそんなに面白いとは思わなかったが、恩田陸は登場人物のキャラクターの作り方が上手いなと思ったし、青春小説としての在り方として分かりやすく、単調な歩行祭であってもそこに物語をうまく載せていて最後まで読ませる小説である。

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2025年11月25日

Posted by ブクログ

とても良かったです。青春を感じました。

高校生の応用問題集解説みたいな本だった。そのくらい、自分の時にはなかったモノがあった。

この本から得た最も大切なメッセージは、
人を慮ることで得られるコミュニティは幸せそうだ
と、思いました。

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2025年11月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

繫ぎ留めておきたい、この時間を。
高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。甲田貴子は密かな誓いを胸に抱いて、歩行祭にのぞんだ。三年間、誰にも言えなかった秘密を清算するために――。

思春期のもどかしい感じや友達との会話が私の学生時代の記憶を呼び起こしてくれました。
腹違いの同い年の兄妹が同じ学校でしかも同じクラスという奇跡を呪いたくなるような現実。
お互いの距離の取り方が、リアルでより話に入り込むことができました。
実際になさそうでありそうな設定に、話の展開が今後どうなっていくのか気になりながら読み進めることができました。
決定的な事が起きるわけではないけど、歩行祭と同じ速度で自身の思い出を振り返りながら同じ視線で読めたのかなと思いました。
刺激や劇的な展開を望むことはできないけど、何でもない学校生活の中で青春のきらめきをを感じられる小説でした。
あと一歩の勇気が出ないときもあるけど、その一歩で自分や周りの友達がいい影響を受けるときもあるから恐れず前を向いて進んでいかないと。

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2025年11月05日

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