あらすじ
都内の老舗ホテル勤務の続力は招待状の宛名書きを新たに引き受けた書家の遠田薫を訪ねたところ、副業の手紙の代筆を手伝うはめに。この代筆は依頼者に代わって手紙の文面を考え、依頼者の筆跡を模写するというものだった。AmazonのAudible(朗読)との共同企画、配信開始ですでに大人気の書き下ろし長篇小説。
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Posted by ブクログ
雪が降り止まない水墨画のような窓を眺めながら、読み出したら止まらなかった。
最初は雪の道を少し歩きながらAudibleを聞いていたのだけど、銀河鉄道の下りの辺りまではよかったが、
書のお話はやっぱり座ってと、飾ってあった本に移行。
「他日相思来水頭」合いたくなったらまた、この川辺に来てみよう。
ぐっとくる。
一応私も何年も書道教室にお恥ずかしながら行っている。仕事や用事がなければお正月の2日には箱根駅伝を観ながら、書初めをするのが毎年のルーチンで、ましてや実のとこ2日には用事を入れない(笑)ずっと書いている。
そして私は誰とは言えないが、めんどくせぇ〜といいながら、ずっとある人の代筆もしてきた。
からこそなおさら。
遠田薫の文字が想像できることも相まって。
で、続力のなんか人に話しかけられる能力?も解る気がして。
いや
この二人のこれから先気になる。
しおんさん〜
代筆屋の話を漢詩を絡めて、古書や絵本も絡めて、書いてくれないかなあ
Posted by ブクログ
久々の三浦しをんさん。やっぱり面白い。
書家の遠田薫。筆耕を依頼してくる実直なホテルマンの続力を振り回すw
振り回しぶりが、どっかの便利屋さんみたいだw
遠田家の猫、カネコ氏も、なんともいい味をだしていて好き。
遠田の書道教室の子供たちもかわいい。
代筆を頼んでくる依頼人たち、そんな大事な手紙だったら、なおのこと自分で書けよ、とは思った。ま、大事だから自分ではなんともできないんだあーーー、っていうのもわからんでもないがw
終盤、あの老人が出て来て、あんな単語が出てくるから、やばい気がしてたんだよね。でも、うん、ああなってよかった。
Posted by ブクログ
さらりとしたライトな読み味で読みやすかった。
真面目なホテルマンと書道家が書や代筆を通じてだんだん打ち解けていく話なのだが、壁があるようでない2人の会話のテンポが心地よい。
Posted by ブクログ
・あらすじ
他人から話しかけられやすいという特技を持ったホテルマン続力は、書家・筆耕士である遠田薫への宛名書き依頼のため書道教室を訪れた。
成り行きで力が文案、遠田が代筆という代筆業を手伝う事になる。
関わりを深くする中で、ある日遠田の過去が判明する。
・感想
Audibleで視聴。
三浦しをん作品に初めて触れたけどめっちゃ良かった。
さらっとした感じの作品描く人なんだなー結構好みだし他の作品にも興味でた。
こういう相棒的関係の成人男性二人組っていい。
愛とも友情とも違うこの絶妙な按配が1番好みです。
いやでも、遠田から拒絶された時に力が過去の恋愛遍歴を語るシーンの伏線回収?してたし、なんかもう力は遠田が好きなんじゃんってなった。
遠田も完全にチカの事好きじゃんってなってた。
でも恋愛関係にならないほうが良いな。
話の展開的には割とあっさりしてるし、ホテルマンや書家のお仕事小説でもなければ、代筆業を通して色んな人の悩みや苦悩を解消させていくカウンセリング作品でもなかった。
ラストは体調不良を訴えていた力の競馬仲間の人が死んで、その人に宛てる手紙の代筆業をするんだ、という御涙頂戴的な展開になるのかと予想してたら本当に普通にぎっくり腰だったw
朗読は櫻井さんだったらか安定して聴けた!
Posted by ブクログ
実直なホテルマンの続力(つづきちから 別名チカ)と奔放な書家の遠田薫。
2人が仕事を通じて出会い、徐々に親交を深めていく様子が描かれる。あっ!BLではないです。
大人になってもこんな風に友情が育まれるって素敵だなぁと読み進めつつ、次第に違和感が膨らんで気になっていく遠田の過去・・・
一方で、遠田の書家としての才能を発揮する場面では「書」にクローズアップした描写に引き込まれる。
筆の躍動感や、墨の香り、精神と技が繰り出す空気感が伝わってきて、静謐な美しさを感じた。
余談だが、表紙のアーティスティックなデザインは造形作家shikafuco(シカフコ)氏の「胞」という作品で土で作られているそうだ。
是非、裏表紙も広げてご覧いただきたい。
本作は2人が主人公かと思いきや、実は遠田薫という書家の人生を生い立ちから掘り下げていく内容。
対照的な2人の性格と、遠田の過去を知った後のチカとの人間模様が一番の注目ポイントだろう。
更に作品にいい味を出すのが遠田の飼い猫「カネコ」の存在。名付けの所以から楽しいのも流石は三浦しをんさんだ。最後にペトペト足跡が登場する演出に完全にノックアウトされた。
安定の読みやすさと温かな読後感だった。
私も見本を真似るだけではなく、こんな風に書道を習いたかったなぁ。もっと素晴らしい才能が目覚めたかもしれん。ちがうか・・・笑
そうそう私もね、うまい棒はサラミ味派です。
Posted by ブクログ
3人の娘達は小学生になると書道教室に通いました。良い先生に出会えてお陰様で習わせて良かったと思っています。きっかけは元気すぎる長女に一週間に1時間正座をさせるのが目的でした。習字を見る機会が多かったからでしょうか、毛筆に興味があります。この本の主人公は仕事で書道家と知り合いになり、その作品と人柄に惹かれて行き友人になれると思った矢先にやくざとの関係を知ることになりました。ホテルの従業員としての仕事上、元ヤクザと関わることはタブーでした。しかし、今は書道家であり、また素晴らしい作品を書き人間としての魅力もあり、これからも友達のままで行くことにしました。一途に書道と向き合う彼は決して悪い人ではないはずです。決別じゃなくて良かった。
Posted by ブクログ
ホテルマンとホテルで契約している書耕士とのなんとも心温まる物語。面白くて一気読み。
初めは疎んじながらも居心地の良さに抗えず関係が続いていく感じが良い。代書の内容も冴え渡っている!
お互いの仕事にもプロ意識が感じられてこういう描写もスラスラ読みやすく楽しい作品だった。
Posted by ブクログ
ん?しをんさんのまっとうな小説は久しぶり?「エレジーは流れない」が最後だったかな。もっぱら爆笑エッセイを読み耽ってたし。そのギャップたるやもはや別人格。でもまぁ今作は主人公の続力(つづきちから:チカ)にしをんさんがすこし宿ってた気がする。もしくは書家、遠田薫にも。足して二で割ったら三浦しをんの完成か。しかししをんさん、相も変わらずいい感じの物語紡ぎすぎ。泣けるとまではいかなかったけど、漢詩の意味や遠田の生い立ちからじんわりするじゃないですか。二人で代筆屋やればいいのに。あ、まほろ駅前のコンビを思い出した。
Posted by ブクログ
書家とホテルマンの、何とも形容しがたい、魂の応答のようなものを感じました。もう面白い。これ読んでよかったなって思わないひといないと言いたいです。起承転結の、転から結にかけてが、ジェットコースターみたいに揺さぶられるけど、降りた瞬間にもっと乗る! まだ降りたくない! って訴えたくなるというか…とにかく面白くてもう本当に読み終わりたくなかったです。
Posted by ブクログ
2026/01/??〜2026/01/31
Audibleの『アトロク・ブック・クラブ』で「Audibleで聴くのにオススメの本」として紹介されていた作品。
著者がAudibleのために書き下ろした作品と言うことで、書籍ではなくAudibleで触れた。
同番組でAudibleに適した作品の特徴として「一人称語りの作品」が挙げられていたが、一人称視点で語られる本作のAudibleを聴いて共感した。
自分は小説を読んでいてもあまり脳内に画が浮かぶタイプの人間では無いのだけれど、本作のAudibleは聴いていて滅茶苦茶画が浮かぶのがビックリ。
著者の筆力と、櫻井孝宏さんの声優としての力量が組み合わさって最強となっている。
各キャラクターがイキイキとしている。
三浦しをんさんは男性同士の密な関係性を描くのが巧みだ。
Posted by ブクログ
都内の老舗ホテルに勤務する
実直なホテルマン続力(つづきちから)が
書道教室を営む遠田薫に
筆耕係を依頼するところから始まる
この遠田がね、えらいイケメン
女にモテそうなうえに書の腕前も達者
不器用な生き方だけれど天才肌の書道家遠田と
誰からも話しかけられる体質を
持ったチカ(つづきちから)は
彼の相棒になっていく
いやーこういう男性同士のバディものって
しをんさんが書くと間違いない!
最初はなかなか二人の会話がかみ合わないのに
だんだんと分かり合っていく2人
なんといっても「書」というか「文字」を
文章でこんな風に表現できるものなのか
「舟を編む」の言葉フェチな人たちも
よかったけれど、今回も文字フェチな人たち
半紙の質感とか炭のにおいまで伝わってくる表現
書の世界が本当に魅力的に描かれている
遠田の書を通して書という表現そのものに
魅入られた
人との出会いや
自分を迎えいれてくれる場所の大切さ
すごい大事件があるわけでもないのに
なんか、ワクワクしてくるんですよ
別にBL展開があるとかでもないのに
ドキドキしてくるし 不思議
Posted by ブクログ
「墨のゆらめき」(三浦しをん)を読んだ。
軽やかで飄々としていて少し苦味を効かせたストーリーはとても楽しく読めた。
ただでさえ面白いのにカネコ氏(猫)をぶっ込んでくるところがずるいぞ。
三浦しをん作品読むのはたぶん五冊目。
「神去なあなあ夜話」以来12年ぶりかな。
Posted by ブクログ
Audibleでお勧めとして紹介されていたので読んでみた。書家とホテルマンが代筆を通じて徐々に仲良くなっていく話。全体的にコミカルに仕上げており、サクサク読める。もう少し展開しても良さそうな気がする。ひょっとしたら続編が期待されるのかも。
Posted by ブクログ
「文字を書くこと」が、こんなにドラマになるのか。
読み始めてすぐ、そう感じました。
真面目なホテルマンと、ちょっとクセのある書家。
この凸凹コンビが、「代筆」という仕事を通して、他人の人生の節目に関わっていきます。
別れの手紙もあれば、感謝の手紙もある。どれもメールで済ませてしまえそうな用件ですが、あえて「墨」と「紙」が選ばれます。
物語の魅力は、派手な事件ではなく、言葉の選び方や、手書きだからこそ生まれる“間”にあります。
読んでいると、「自分が誰かに送ってきたメッセージは、本当に伝わっていただろうか」と振り返らされました。
仕事小説としても、人間ドラマとしても、静かに効いてくるタイプの一冊です。
#墨のゆらめき #三浦しをん #小説
Posted by ブクログ
本当に久しぶりの三浦作品。
何度もクスリとしながら、まほろを初めて読んだときと同じ感じ!とほこほこしながら読んだ。この何とも言えない空気感。いいなあ。
途中までゆっくりした展開だなと思ったけど、急に展開して終わってしまって、まだ二人の話を読み続けていたかったな、と思った。
Posted by ブクログ
「墨」には書ともう一つの意味が込められていた。
ホテルマンの力は真面目で親切で聞き上手が滲み出て、何故か見知らぬ人から道を聞かれたり宗教の勧誘にあったりする話し掛けられ体質。競馬好きというところが意外。
遠田は書道教室の師範で、展示会に出品もする書家。また宛名書きの筆耕士や代筆屋の才能が秀でている。大雑把に見えるが仕事は丁寧で美しい。
そんな2人がウマが合う心地良い間柄になった頃、遠田の過去を知りもう一つの墨を身体に見せられる。
戸惑いはあったが遠田の魅力や思いやりの心に触れ更に強い絆で結ばれる。カネコさんかわいい。
続編希望!
Posted by ブクログ
久々の三浦しをん作品。
書道家とホテルマンの話ということだったので、どんな感じの話になるのかと思っていましたが、同じく三浦さんの『まほろ駅前』シリーズの多田と行天のコンビを彷彿とさせるコンビの話でした。
で、書道家の方が行天の役回りだったのがさすがに三浦さんという感じでしたし、全体的な文調も三浦節炸裂で安定の面白さでした。
Posted by ブクログ
真面目でお人好しなホテルマンのチカと、
大雑把で奔放なイケメン書家の遠田。
あることをきっかけで2人で代筆を担うことに。
性格は正反対だが、仕事の相性はとてもよかった。
そして書道を通じてこの2人の関係が変わっていく。
とにかくチカと遠田の会話が楽しい!笑
とくにパンダは地球外生命体説の代筆は笑ってしまいました。
2人の関係は一旦崩壊しかけますが、ミッキーや金子さんの協力により、また続いて行けるんだと嬉しくなりました。
あたしも銀河鉄道の夜ちゃんと読もう。
Posted by ブクログ
起承転結のお手本のような物語構造。
いつもの日常のように、このままだらだら続くんだろうなあというところからの急展開。
ホテルマンの力(ちから)も、書家の遠田も30半ばのいい大人なのに、二人の会話は妙に微笑ましい。
あくまで仕事の延長として敬語を崩さない力と、多分敬語を知らない遠田。
遠田の書く文字は、どんな気持ちが込められて、どんな景色を思い浮かべて書かれているのかがわかる。
しかしそれは、遠田の持つ本来の字なのか。
変幻自在に書体を変えて文字を書く遠田。
書家であり、書道教室の先生であり、筆耕士であり、代筆屋である遠田。
手を怪我して、または年を取ってうまくも字が書けなくなった人の代わりに筆を執るだけではなく、伝えたい思いをどう伝えればいいのかわからない人からも代筆の依頼を受ける。
そんな時、力が依頼者の意を汲んで文章を作り、依頼者に確認を取りながら手紙の形にしていくのだが、やっぱり代筆ってそういうことだと思うのよ。
紙や筆記具にこだわり、さらさらと手紙を書いて封をして投函という、ある人気小説に出てくる代筆屋は私には認められないけれど、こちらは納得。
閑話休題。
自分たちは友人ではないと互いに承知しながら、相手を思いやり、一線を引いたうえで心地のよい関係を築く。
そういう関係もいいなと思った。
匿名
三浦しをんさんの書く人物が好きです。
自分は字を書く事が苦手で、なるべく避けてきていたので、書家の奥深さや字に感動する気持ちなど初めて知りました。字を書くのは苦手だけど、字に意味を込めて書いてみたいと思いました。
Posted by ブクログ
引っ越す友達に送る手紙、彼氏に愛想を尽かしてもらうために送る手紙。ホテルマンが文面を考え、書道家がプリンターとして描いて出力するタッグの物語。小川糸さんの「ツバキ文具店」みたいな感じかな〜、いや、砥上裕將さんの「線は、僕を描く」の圧巻の筆さばきみたいな感じかな〜と勝手に予想してました(´-`).。oO
結局、三浦しをんさんの書くエッセイが、コミカルでエキセントリックだったのを思い出します。うまい棒の件もパンダの話も面白かったのに、すっかり後半の展開へ持っていかれてしまった(笑)
『なにが「線路沿い」だ。こんな事態があっていいのか。五叉路の中のどれが正解だ?「とおだかおるうぅぅ~!」独り言にしてはかなりの声量になったものの、むろん返事はない。』
先の展開が気になるので、続編あったら嬉しいな。
2025.4
Posted by ブクログ
お人好しで真面目なホテルマンと奔放でガサツな書家。書よりもこの2人の笑えて時に不器用な友情物語という印象でした。互いに心地よく自分本位でいられる、これ大人の友情の形として理想的かも!代筆屋バディものとして2人のその後の話も読んでみたい。
Posted by ブクログ
書や、書いている姿の描写が素敵だった。
中編だからか、三浦氏の他の本に比べると
人物描写があっさり目な気がした。
それにしても、書を習いたい。
Posted by ブクログ
書道や書家には興味がなかったが、なんとなく高尚なことに触れたくて、読んでみた。
イケメン書家の遠田さんとホテルマンの続力さんの会話が面白くて、良い出会いがあり、良い友人関係を築いていくのだろうと、清々しさを感じた。
ただエピソードとしては盛り上がりに欠けていた。
少しだけ、書の世界を感じて興味を持てたことは収穫。
Posted by ブクログ
〔Ⅰ〕好もしい小品という感じ。スルッと入ってきて心地よい。
〔Ⅱ〕三日月ホテル従業員のチカはホテルが登録している筆耕の一人、遠田薫と出会う。事前のイメージとは異なり意外にざっくばらんでええ加減な人柄で、書道塾の子どもたちに好かれていることに驚かされる。当初はビジネスライクに接するつもりだったが、しだいに彼の書、そして遠田自身への興味を感じるようになっていく。
〔Ⅲ〕事前に情報を持ってなかったので読む前は、この著者なら墨づくりに携わる人びと話あたりかと思ったりしてましたがまったく違いましたし書道界のあれこれがわかるわけでもないわりとシンプルなお話です。
■簡単な単語集
【笑顔】ホテルマンは? 笑顔で表情筋が固まってしまう。
【カネコ】遠田の飼い猫。金子信雄みたいだから。
【チカ】続力。語り手の「俺」。話しかけやすい特技と言うか体質を持っている。遠田は「チカ」と呼ぶことにしたらしい。遠田はチカに代筆屋の才能を見いだしたらしい。三十代半ばくらいらしい。趣味は競馬。築四十三年、1DK、家賃六万八千円のアパートで暮らす。釧路出身。
【続力/つづき・ちから】→チカ
【代筆】カウンセリングみたいなものとも言える。
【遠田薫】書家。父である康春の後を継いで書道教室をやってる。ルックスはとても良い。
【原岡】引退した、三日月ホテルの先輩。チカとは競馬友達でもある。
【遥人】書道塾の生徒。石好きのいい子。
【パンダ】地球外生命体。
【仏滅】結婚式を開くことができるホテルのホテルマンにとっては休みを取りやすい日。
【三日月ホテル】こちんまりしたホテル。サービスが行き届いており、レストラン「クレセント」の料理がおいしいのが自慢。専属の筆耕を抱えるほどの規模ではないので、その都度向いた書家に依頼する。
【水無瀬源市】亡くなったお得意様。豆腐屋だったが自分の使っている清浄な水が化粧品にも使えるのではないかと考え会社を立ち上げ今や百貨店でも置かれているブランドに成長した。本人はずっと豆腐を作り続けた。
Posted by ブクログ
複雑で美しい表紙に惹かれる本。
自由なイケメン書家と、彼に筆耕を依頼するホテルマン。墨がつなぐ30代男ふたりの日常、ベタベタしない飄々とした空気感が心地よい。ちょっと「まほろ駅前」を連想させる雰囲気です。
ホテルマンの口述を書家が書き起こす「代筆屋」が面白い。これが軸になるのかな?と思えばそれほどでもなく。
書家の秘密は、登場した瞬間に「まぁそういうことなんだろうな」という描写があったので、強い驚きはなく。
それでも時折、服のスリットから生の肌が覗くように、美や過去の鋭利な片鱗がひらめいて読者を魅了するのは流石です。
読み手としては、もうちょっとストーリーで翻弄されたかったかな。あとお仕事うんちくももう少し欲しかったなぁ笑