感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年03月01日
傑作との「出会い」は人それぞれ
アートは自由なものなんだと改めて
各章ライトな文量なので読みやすかった
上白石萌音さんの解説がまた良くて、、素敵な文章を書かれている
アートに興味を持ってから自分の人生に彩りが増えたことは確か
自分にとっての傑作との出会いを楽しみに生きていきたい
Posted by ブクログ 2024年02月13日
原田マハさんの作品は本当に繊細で鮮明で美しい。
なんて素敵な小説たちだろう!美術が好きな人、携わる人、関わりをあまり持たない人、誰もがアートに心を打たれるし、読者も例外ではない。
美術は好きなものの趣味というほどではない私だが、美術館に行きたくてたまらなくなった。
「道」はいちばんのお気に入りだ。彼...続きを読むの絵を実際に見てみたいと強く思わされた。でもどの作品も読後感が素晴らしく甲乙つけがたい。
今後も読み返したいし、登場した絵画作品をいつか全て見てみたいなと思う。
Posted by ブクログ 2024年02月05日
短編で読みやすさはあれど
美術館へ行ったあとのような素敵な余韻が残ります。
そして、ストーリーの絵画の画像を見ながら読んでしまいます
空間や情景を表す言葉がとてもとても綺麗で素晴らしく
この本自体がアートな1冊でした。
人生の1枚を見つけに行きたくなります。
Posted by ブクログ 2024年01月23日
この本は、美術館への招待状。
上白石萌音ちゃんの解説の言葉がしっくりときた。これまで原田マハのアート小説に魅了され、たくさんの物語を読んだ。美術館に興味を持つことができたのも、これらの本たちのおかげである。常設展示室という名の通り、美術作品はお高いものではなく、いつも自分の近くで励ましてくれる存在な...続きを読むんだと思った。作品を見るときは、専門知識や鑑定スキルなどはいらない。子供のような真っ白な心と、純粋な目だけである。
Posted by ブクログ 2024年01月02日
短編小説集ということもあり、とても読みやすかった
今回もマハさんの美しい言葉に心洗われました
ここにあるのはいつも待ってくれている
『常設展示室』での一枚の絵と巡る、
行き詰まった暮らしをバラ色に染めてくストーリー
"ふとした瞬間に、心に浮かぶ風景がある"
わたしもい...続きを読むつか足を止める運命の一点に出逢えるといいな
Posted by ブクログ 2023年12月21日
感動。泣いた。
主人公も 物語も それぞれ違うけれど
向かう先は同じだと思った
1枚の絵を通して
力強く生きていく強さを
未来を感じた
背中を押される気持ち
ラストの物語は 特に胸に迫るものがあった
凄いなぁ…
原田マハという人は
読んでいて 辛くて
苦しい場面もありつつ
最後は 感動と、主人...続きを読む公にエールを
おくりたくなる。どれも。
溢れた感情を
言葉にするのが 難しい
…感極まってしまった
Posted by ブクログ 2023年11月28日
常設展示室、が描かれた短編集。
さまざまな年齢・肩書きの主人公たちがいて、
そのお話も美術館が舞台だったり、
違った話だったりしていて飽きずに読めた。
「群青」と「デルフトの眺望」
この2つが良かった。
なんだか無性に絵を観たくなった。
Posted by ブクログ 2024年03月13日
原田マハさんのアート小説は、読むと心が豊かになります
6枚の名画をテーマにした6つの物語
一枚の絵から紡がれるストーリー。
悲しかったり、ほろ苦かったりなのに温かい。
Posted by ブクログ 2024年03月13日
登場人物たちの境遇は様々ですが、悩んだ時思い出すのはあの日見た絵。あの場所に行けば、絵画は待っている。そして、寄り添い教えてくれる。マハさんのアートシリーズを読むたび美術館に行きたくなります。
Posted by ブクログ 2024年03月12日
初原田マハさん。
短編集となっておりとても読みやすかった。
皆芸術に魅了され、仕事に生きる40代の女性が主人公。芸術というのは、人に何を与えるのか。自分はこの作品というものに出会ったことがない。
美術館に行きたいと思える作品だった。そして、自分にとっての一枚に出会いたいと思えた。
Posted by ブクログ 2024年03月02日
“きのうの続きの今日がこの街にはある。今日の続きの明日が、またきっとくる。”
生活のすぐそばにアートがある人たちを描いた短編集
1点の作品が人生を豊かにしたり、大きな決断を促したり、大事な想い出を蘇らせたり
美術館へ足を運んで、常設展示室に行きたくなった
Posted by ブクログ 2024年02月19日
初めて読んだ原田マハさんの作品です。
短編集だし空いた時間に読みやすそう、安易な理由で手に取りましたが出会えてよかったと思う一冊でした。
絵の知識がなくても、有名な画家しか知らなくても、自分にとって大切な絵を見つけたいなと温かい気持ちにさせてくれます。
Posted by ブクログ 2024年02月03日
この、『常設展示室』は短編集となってるが、それぞれの物語の人生にアートが密接に関わっている。どの物語も自分の人生の中に「とっておきの作品」があって、ある時には励まされ、ある時には新たな視点をくれる重要なものになっている。この本を読むと、自分の人生を支えてくれる作品を探しに行きたくなる、まさに、解説で...続きを読む上白石萌音さんが話していた「美術館への招待状」になっているなと納得した。この解説を読む前にしっかり自分も美術館のチケットを予約していたのでまさにそう!最後の『道』は感動して涙でした。
Posted by ブクログ 2024年01月11日
絵画と女性を主人公に描かれた六作の短編集
1.群青…「朝、目覚めると、世界が窮屈になっていた」美青。職場のメトロポリタン美術館では、障害を持つ子どもに向けたイベントを開催する動きがあった。美青も当初は賛成していたが、病院で出会った近視の少女の母の一言をきっかけに障害を持つ子どもだけにフォーカスを当...続きを読むてることに違和感を抱く。
2.デフルトの眺望…絵を売る仕事をするなづき。弟のナナオを父を残して世界を飛び回っていたが、ある日父のいる施設に訪れると、父は薄暗い部屋でベッドに固定され、窮屈そうにしていた。なづきは思わず弟を責めるが、全て人に任せていたなづきにその資格はあるのか想い馳せる。そして父が安らかに後生を過ごせるような〈あじさいの家〉を見つけ出す。窓からの眺めはまるで『デルフトの眺望』のようで。
3.マドンナ…『あのね、湯呑みが割れちゃったのよ』とあおいの母は言う。仕事で忙しいのにも関わらず、緊急性の低そうな話題にあおいはイラつく。体は弱っているのは確かだが、快活に話すくらい元気なのだ。とあおいは思っていた。しかし母は最近始めたハーモニカを「寂しい時に吹く」と言う。そして美術関連の仕事をするあおいに対して、美術に関心のない母。そんな母の若かりし時を支えたのは名前も知らない一枚の絵画の切り絵だった。
4.薔薇色の人生…田舎のパスポート更新センターで働く多惠子。そこに「天国と地獄の両方を見てきた」と言う金持ちの男が現れる。多惠子は男を意識するようになり、身なりを整え、男との再会を待った。男と再会し夜を共にし、目を覚ますと男と多惠子の財布の中身は消えていた。しかしそこには美術館のチケットが入っていた。
5.豪奢…紗季は年上の金持ち、哲郎に尽くすため美術の仕事を辞めた。紗季は絵を芸術と思っていたが、哲郎は資本としか見ていなかった。それをきっかけに喧嘩をするが、突然哲郎から高級コートと共にパリ行きのチケットが送られ、仲直りをする。ひと足先に紗季が到着すると、哲郎はドタキャン。一人パリに立つ紗季は美術館に行き、高級コートをロッカーに入れたまま美術館を後にする。
6.道…翠は新人画家を審査する委員会の新顔でありながら、古い格式を撤廃させた時代の寵児。とある審査会に画用紙を組み合わせた粗末な作品がノミネートし、それを見た翠の頭を離れない。幼い頃、現在と打って変わって貧乏な暮らしをし、兄と離れ離れになったこと。原宿の道で絵画を売っている男のことを思い出した。ノミネートした作品をもとに住所登録地へ訪れると、そこはかつて兄と離れ離れになった家だった。しかしそこに兄の姿はない。
本作は寂しくも暖かい物語の連続である。これは私のような21歳の人間よりも、もう少し高齢な方の方が響くのではないかと思う。なぜなら物語には仕事、親の死、幼い頃の思い出など様々な事が関わってくるからである。それでもつまらないということは全くなく、するすると読めるし、物語も面白く、不思議と心温まる。
本作で心に残ったのは次の二文である。
「-この世でもっとも贅沢なこと。それは、豪華なものを見にまとうことではなく、それを脱ぎ捨てることだ。」
……「捨てる」という選択はそれを持っていなくてはできないものである。この選択肢の多さはまさしく贅沢なことだろう。
「午後の日差しに白々と輝いて、道はどこまでも続いている。」……本作の最後の一文。翠のトラウマとも言える「どこに辿り着くのかわからない道」は「どこまでも行ける道」へと変化した。翠を変化させたのは絵画と人の力だった。やはり他人からの影響というのは良くも悪くも強いものだなと思った。
余談だが本作の一文目「朝、目覚めると、世界が窮屈になっていた。」これは中々秀逸な出だしだと思う。
まず文章の意味を理解するために物語に引き込まれる。そして次第に美青の視力問題であることに気づくのである。そしてそれだけではなく、美青の厳密にはメトロポリタン美術館の視野が狭くなりかけていたことを示している。障害持ちの子供向けイベントのことである。同業者のアネットは「障害のある子供にフォーカスを当てるのがポイントだ。」と言う。しかし絞り込む必要はないと美青は気づくのである。障害も健常も関係なく混ざり合えばいいと。美青は美術関係の仕事人としては致命的な緑内障による視力の狭まりと引き換えに、人として大切な俯瞰した視点を手に入れたのである。
Posted by ブクログ 2023年12月09日
美術に関わる女性を主人公にした短編集。一話目は重い感じでしたが、ニから五話目は動きがあって読みやすく、六話目は感動的でした。登場する作品を読み終わってからスマホで検索して確認して楽しみました。
Posted by ブクログ 2023年11月29日
アートに関わる女性の短編集。たまに同じ人物が出てくることもあるが、基本的には別々の話。
ほんのりと救いはあるものの、全体的には暗い話。一人で生きていく女性の様々な転機と決断を描いている。
介護施設に入っている親との話が二つほどあった。キュレーターとして世界中を飛び回る主人公が親の老後と介護と死に向き...続きを読む合う話。それは親の愛情が感じられる優しい話だった。
Posted by ブクログ 2023年11月19日
上質な短編が6篇
「群青」ピカソ・盲人の食事
「デフォルトの羨望」フェルメール・真珠の耳飾りの少女
「マドンナ」ラファエロ・大公の聖母
「薔薇色の人生」ゴッホ・ばら
「豪奢」マティス・豪奢
「道」東山魁夷・道
それぞれの絵になぞらえて女達の人生を切り取った珠玉の短編集といった感じです。
...続きを読む老いた親との最期、平凡な日常で知り合った魅力的な男性、病に侵される女性…
最後の「道」が好き。
これには泣かされました〜
嗚咽が。゚(゚´Д`゚)゚。
Posted by ブクログ 2024年03月17日
ラヴィアンローズ以降なかなか読み進められていませんでしたが、手放すタイミングで読みました。
ラヴィアンローズ、道の2章が気に入りました。
ラヴィアンローズ
退屈な日常に突然訪れた甘美な誘い。ちょっとした恋心で見た目を整えて心まで高ぶる姿は少女のようでこちらまで浮き足立ちました。結局騙されてしまうけ...続きを読むれども、心持ち、ちょっとした工夫で薔薇色の人生になるということが感じられました。
道
小さい頃に別れてしまった兄妹の絵を通じた邂逅。道が分かれても絵で道が再度交わることができた。
兄妹にとって大切な風景(道)がこれからお兄さんの娘さんと翠さんの道になっていく、美しい風景が想像でき、2人が幸せであるようにと、願わずにいられませんでした。
あと、本編ではありませんが、上白石萌音さんのあとがきから彼女の頭の良さが滲み出ていました。普段から言葉を大切に使い、たくさんのことを考えているのだろうなと感じました。見習いたいです。
Posted by ブクログ 2024年03月06日
絵画と共に生きる人々の短編集。いつもそこにある絵、常設展、まさに美術館への招待状という言葉に膝を打つ。どれも心に残るが、特に最後の道はグッときた。絵と共に歩む人生はどんなものだろう。そういえば原田マハさん読むまで絵見に行こうとか思ったことなかったんよなぁ。
Posted by ブクログ 2024年02月23日
働く女性にフォーカスを当てた作品集。芸術に関わる仕事を垣間見れ日常に実際に存在しそうな主人公を登場させていて引き込まれる。
1から3話が特に良かった。
Posted by ブクログ 2024年01月18日
美術館に行きたくなりますね!
常設展示室、いつでも行けると思って行かなかったんですよね。
この本読んでたら、「だからこそ、今行きたい!」と思いました。
6話あるうちの最後のストーリー「道 La strada」にグッとくるものがありました。
”ほんとうの感動は作品を見終わったあとについてくる。”(...続きを読む抜粋)
特にこのフレーズには納得です。
絵画以外でも、本でも映画でも、心に残るものって、観たり読んだりしている時よりも、終わった後にじわじわくることが多いです。
そういった作品って、自分の経験・知識を越えたところにあるから、それを理解したくて頭の中に残っているのだと思います。
ふとした瞬間、何の前触れもなく、頭の中で記憶と知識・経験がつながって消化できる。
私の名作はそのような位置づけです。
最近出会ったものの中では「車輪の下」と「コンビニ人間」ですかね。
これは本当に考えたし、今でも記憶に残っている!未だに消化しきれていない。
そういうものに出会ったことの積み重ねが、人生の大きな選択を決めると思うのです。
夫の例で言うと、「昔見たガンダム(富野 由悠季監督の作った一番最初の!と、こだわりがあるらしい)がずっと心に残り続けていて、だから将来グラフィックデザイナーになると決意した」みたいな感じです。
意外と観たり読んだりしている時に、「これは面白い!」って思ったものは記憶に残ってなかったりするんですよね。すぐ消化できてしまうからなのでしょうか。
どのストーリーも切なくなるものばかり。
過ぎ去った時間は戻らないからなのかもしれません。
「デルフトの眺望」に登場するマウリッツハイクは老後に夫と行きたい!
”真珠の耳飾りの少女”を見るための空間演出を体験したいと思いました。
それにしても美術館に行きたくなりますね!
感想書いてたらますます行きたくなりました。
有休とって一人で美術館をふらついてこようかな~。
Posted by ブクログ 2023年12月18日
原田マハ作品の2冊目に恋人から勧められて読んだ。
アートとは自分が極限の状態、もしくは自分の脳ぐちゃぐちゃな時、自分の心に触れられるような物のことを言うのかなと思った。
今年日本に上陸したルーブル美術館で初めての美術館を経験した私にとってはアートは歴史そのものなのかなと思っていたが、実はそんなに深く...続きを読むなかったりして、と考えてみた。歴史を変えた偉人だって好きな女に振り向いてもらえなければ家に帰って泣いただろうし、人間誰しも、国を動かす騎士であってもマザコンだろうし。
著者の大きく揺れ動いた心を鮮明にキャンバスにうまく乗せる事ができたものがアートとするなら、失恋して、ママ〜って思った時に描いた母親を母性だと感じる人もいれば、悲しんでいる哀れな女性と思う人もいるかもしれない笑
今後は頭でっかちにならず、まずは心でアートを楽しんでみたいなと思えた。
Posted by ブクログ 2023年11月08日
アートを仕事にしている女性が多く出てくる短編集。現在のアートの世界を覗くことができて面白い。アートへの愛はさすが!でも、人間どおしの恋愛ものになると微妙。
Posted by ブクログ 2023年11月01日
友達に勧めてもらって、初めて、絵画を題材にした小説を読んだ。
知らない絵画の名前、画家の名前が出てくる度にスマホで検索し、後でいっぺんに見返せるようにメモに残す。
そうしながら、読み切った。
芸術作品を目の前にした時、筆遣いがきれいとか、これこれの画材使ってるとか、知識さえあれば誰でも言えてし...続きを読むまうような、正解を探しがちになる。でも、本当は「寂しそう」とか「この中の人は何を思って、画家は何を思って」と正解のない自由な発想が心の中にはあったはず。
全ての作品に、大きな印象を受けなくても確かに自分に響く作品はある。それは、元気が出るとかその絵に結びついた経験やその人の境遇に関連する。私もそういう作品に出会ってみたい。そして、そういう作品に出会った時、正解とか探さずに純粋に絵との“対話”を楽しんでみたい。
知識がなくても、美術館に行ってみたいと思わせてくれる作品だった。
Posted by ブクログ 2023年10月30日
主人公は様々な年代、職業の独身女性たち。絵画によって人生を変えた人、振り返るとそこに絵画があった人など、節目節目での絵画との出会いを描いた短編集。モチーフとなった絵画は知らないものばかりで読み終わるたびに検索した。どの絵画も一見すると強い印象はなかったが、物語の流れや文中の絵の表現を組み合わせると途...続きを読む端に印象が変わってきた。受け取り側の姿勢で絵画の見方は大きく変わる。
読んでいると美術館に行きたくなる!世界の美術館を訪れるのは厳しいこのご時世、主人公たちとともに訪れた気分になれました。
でも、いつでも女は男に捨てられる運命なのね…