小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
読み終えた瞬間、「なんでこの本が本屋大賞じゃなかったんだ!!」と思わずにはいられなかった。
作家にとって直木賞とはどんな存在なのか。
一冊の小説に人生を懸ける作家の想いや、作品を世に送り出す編集者、出版社、それぞれの立場や葛藤、熱量がひしひしと伝わってくる。
一冊の本が世に出るまでに、どれだけ多くの人の情熱と人生が注ぎ込まれているのかを知り、本に対する見方が大きく変わった。
天羽カリンの振る舞いは、やり過ぎだと感じる場面もあるものの、直木賞を渇望する姿は、それだけ真剣に向き合っているからこそ。
そして、この作品が文藝春秋から出版されていることにも大きな意味を感じる。
本が好きな人には -
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ネタバレ高校最後の夏、みんなで作った巨大なオオルリの空き缶タペストリー。天文学者になった彗子(スイ子)が地元・秦野に帰ってきたのをきっかけに、45歳になったメンバーが再び集まる。
彼女が始めようとしていたのは、手作りの天文台づくり。「そんなの無理でしょう」と思いながらも、それぞれの理由を胸に秘めて手伝う同級生たち。
特に刺さったのが「四十五歳定年制」という考え方。若い頃に思い描いていた未来の自分と、今の自分。そのギャップに気づかないふりをして、なんとなくやり過ごしてしまう感覚に、すごく共感した。誰かと比べたり、周りの評価に影響されたりして、しあわせの基準も少しずつ変わっていってしまう。
一度区切 -
Posted by ブクログ
アンソロジーを読むのは初めてだけど、好きな作家さん揃いで、これは読まねば!と即決し、その日のうちに読み終えてしまった。
紡ぎ出される言葉のトーンやリズム、温度や質感がそれぞれに違って、笑みが溢れて、少しドキドキして、涙ぐむ。どの物語も、とても良かった。
こんな錚々たる作家さんのアンソロジー、誰がどう企画したんだろう。
昔、人にはサードプレイスというものが大事だというのを読んだことがあるけれど、私のサードプレイスは間違いなく本屋さんだ。
読みたい本があるときはもちろん、ないときに立ち寄って、ビビっとくる、本に呼ばれるあの感覚。そうして読んだ本は期待を裏切らずおもしろくて、本屋さんに行くのに夢 -
Posted by ブクログ
ネタバレAIに職を奪われた主人公は、「ザ・グランド・口唇期ホテル」なるVR空間で、ゾンビの死体を片付ける仕事に就く。しかもそれは、プレイヤーを消してまで手に入れた仕事だった。
しかし、主人公がそこまでして仕事を求める理由は、労働への熱意からではない。「完璧に役割を果たさなければ、誰からも認められない」という恐怖心の裏返しなのだ。作中には、幼少期から身についた承認への渇望が見え隠れする。
それにしても、「ザ・グランド・口唇期ホテル」というネーミングには思わず笑ってしまった。口唇期という言葉から連想される幼児的な欲求と、主人公のワーカーホリックや承認欲求が表裏一体であることが、巧みに示されているよう -
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ネタバレ第1作をAudibleで久しぶりに聴いたら、すっかりハマってしまって、すぐ続けて聴いたのが2作目にあたるこの『毒猿』だ。
大沢在昌も新宿鮫シリーズの中で最も自信がある作品の一つに挙げているこの『毒猿』は、主人公の警察側、日本のヤクザ、台湾マフィア、そしてそれを追いかける台湾の警察からただ一人日本に降り立った郭という四者が入り乱れて、新宿の街で壮絶な殺し合いを繰り広げる作品だ。
一作目は、『ハードボイルドとしての新宿鮫』という作品の方向性を決定付けた、鮫島というキャラクターを生んだが、本作では鮫島はむしろ脇役と言ってもよく、台湾から流れてきた凄腕の殺し屋「毒猿」と、かつて彼の軍隊時代の親友で
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