小説・文芸の高評価レビュー
-
- カート
-
試し読み
-
Posted by ブクログ
後に『種の起源』で有名になる22歳のダーウィンによる5年間に渡る調査航海の記録。
以前読んだ、ダーウィンの『ミミズと土』(平凡社ライブラリー)がとても面白かったので、他の本も探していた。『ミミズと土』は晩年の研究だったので、研究室に篭っている印章が強かった(狂気的な執念でミミズを観察するその姿勢が何より面白かったわけだが)が、本書は若かりし頃のダーウィン。その対比が面白く文章も溌剌としていて、ワクワクする探検の気分を味わうことができる。
当時南米は未開の土地で、出会うもの全てに驚きと感動が満ちていて、昨今のグーグルマップを開けばどこに何があるのかわかる状況から照し返すと、不便で危険では -
Posted by ブクログ
七章 神の子らの家
そこをひとりで歩いていくのには勇気が必要だった。...いちど迂回すれば無限に迂回していかなくてはならなくなる。
八章 雨が私を眠らせる
彼には、ヒッピーたちが放っている饐えた匂いを嗅ぐことしかできていなかったのです。...どの国にも、人々にも、まったく責任を負わないで日を送ることができます。...深い虚無、それは場合によっては自分自身の命をすら無関心にさせてしまうひどの虚無です。
此経啓助さんとの対談
だからデリーからロンドンまでバスに乗って行こうとしたのは、自分の体内に地球を測ることのできる距離計を作りたかったからなんですね。...旅のことって抽象的に語れない、とは思いま -
Posted by ブクログ
ネタバレ「生きること」って醜くて汚くて、
でもとても美しく尊いこと。
町田先生はいつもそれを痛切に教えてくれる。
ひとりひとりの人間の生き様をこんなに上手描ける作家で町田先生に勝る人はいないと思う!
冒頭に登場する幸恵は、出産を控えた女性。しかしそんななか彼女は、子どもを身ごもらせた相手に夜逃げされそうになる。その夜逃げを止めようと必死になるあまり、彼女は相手を殴り殺してしまう。挙句の果てに遺体を捨てるときに、彼女のほぼ全財産が入ったバックも捨ててしまう。そこで彼女は数日考えた末、お腹の子どもと心中することを決意するところから、本作はスタートする。幸恵は心中場所として森の中にある蛍が綺麗に見える場所 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私達は生きている限り、自分の体から離れることも自分の思考から逃げることもできない。緑子が体の変化を嫌がるのも、巻子が豊胸手術をしたがるのも、体という檻に閉じ込められた人間の必死の抵抗のように思えた。川上美映子さんの小説を初めて読んだけど、文体が気持ちいい。一つ一つの文が長くてすらすらと流れるように入ってくる。あっという間に読み終わった。
緑子、ほんまのことって、ほんまのことってね、みんなほんまのことってあると思うでしょ、絶対にものごとには、ほんまのことがあるのやって、みんなそう思うでしょ、でも緑子な、ほんまのことなんてな、ないこともあるねんで、何もないこともあるねんで。(本文より引用)
う -
Posted by ブクログ
自宅のカウチで泣きながら、読みました。
アメリカ人の夫を持ち、日米ミックスの子どもたちを持つ自分にとって、とても他人事とは思えない手記。この辛く尊い体験を我々にシェアしてくれてありがとう、と著者に伝えたい。
著者のオンマのように、自分は日本の食文化を子どもたちに継承することができるだろうか? レシピだけじゃなく、「風邪のときには松の実のおかゆ」「後でお腹がふくれるとわかっていても食べてしまう寒空の下の焼き栗」のような、シチュエーションやエピソードに紐づいた食の文化を? うちの子たちは、アメリカンなごはんばかり食べているので。
19章に、「母はわたしの守護者(チャンピオン)、わたしの記録保 -
Posted by ブクログ
本当に、大好きな物語。
誇りが持てず、仕事を続けようか迷った時 自分がやりたいことは、何か決められたことを指示されするのではなく、自分で想像したなにかを作り出すことなのではないか でも、自分にはそれができるのだろうか、と迷った時 いつも父に言われたことを思い出す。
自分が生涯かけて本当にやりたい、ということに出会う人もいる。出会わない人もいる。大切なのは、本当にやりたいことに出会った時に、それに一途になれるか。何か、本当にやりたいことに出会うことを待つのならば、身軽にしておくこと。そこに飛び込めるように。
逃げではなく、いい意味での軽やかさのようなもの。その言葉そのままに、やりたいことに20
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。