【感想・ネタバレ】色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年のレビュー

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大学時代、一方的に親友4人に絶縁を宣言された多崎つくる。過去を乗り越えるため、36歳になった彼は絶縁の理由を求め元親友たちを訪ねます。次々と明かされる絶縁の真相と深まる謎。衝撃の結末に読み返さずにはいられない作品です。
恥かしながら村上春樹作品をきちんと読んだのはこの作品が初めてでした、好き嫌いが分かれると聞いていましたが、面白さのあまり止まることなく一気に最後まで読み切りました。
私がこの作品をおススメしたいポイントは、解釈が無限に存在するというところです。私は読み終えたとき興奮が冷めやまず、勧めてくれた友人に連絡しそのあと2人で結末について長らく議論を交わしました(笑)
読めばその回数だけ新しい発見があるはずです。あなたもぜひ新しい解釈を見つけてみては^^

ユーザーレビュー

Posted by ブクログ 2020年11月25日

赤、青、白、黒。つくるの青春を彩っていたビビッドな色彩を16年の歳月は容赦なく風化させる。全てを無色に洗い流す。
彼らが大人になって、社会に出て、日常に忙殺され、仕事に奔走される過程で責任と無縁だった青春の輝きは色褪せてしまった。それでも、どんなに不器用でも生き続けなければいけない。

時の流れの残...続きを読む酷さと未来への希望の欠落に絶望して、生き続けることをやめてしまいたくなる。
過去の輝きを求めて時間と戦おうとしても決して遡ることはできない。どうせ勝ち目のない時間との戦いだとしてもその輝きがかつてあったことに偽りはない。

歳を重ねるに連れて中途半端に生きるのが上手くなって、自分を俯瞰するようになって、人生の瑞々しさは失われてしまうかもしれない。だからこそ僕はなるだけがむしゃらに、なるだけ色んなことにファーストタッチで立ち向かっていきたいと強く思った。

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Posted by ブクログ 2020年11月14日

青春・朱夏・白秋・黒冬を表してるのだろうか。
繰り返される季節、狂うことなく何度もめぐる季節=調和ってことだろうか。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年11月11日

 物語の後半になるにつれ引き込まれる作品でした。最後の結末を読者に任せている点もまた面白いと思いました(その後つくると沙羅はどうなったのか…)。
 僕たちが生きてきた人生は、一つの歴史であり、その歴史はたとえ記憶を変えることができても、歴史は変えることはできない…あの時の自分の選択は本当に正しかった...続きを読むのかと問いかけられると同時に、自分はその歴史と向き合い、今を生きることしかできないと感じました。この作品と出会えたことも、また一つの歴史であり、自分の人生のターニングポイントになり得るのかもしれない…だから、一つ一つの出会いを大事にしたいと思います(人だけでなく、本やその他のものとの出会いも)。

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Posted by ブクログ 2020年10月28日

親密な関係の人が急に離れて行ったことあるから、つくるの気持ちちょっと分かる。人間同士の完全な調和なんて幻想でしかない。みんな独りだし、不完全だけど、頑張って生きていかないといけない。わーん。孤独感。でもネガティブな感じはしない。前向きな孤独感。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年10月10日

「もちろんすべてが素晴らしいわけではない・・・そのようなきつさでさえ、今は愛おしさの大事な一部となっている」(P419)

人生がを、時の流れを理由にもしくは言い訳に、美しいものとするか醜いものとするか、本人がどれだけのものを愛おしく感じるか、感じることができるか、にかかっている。

題名のセンスも...続きを読む、彩りという軸での人生の描写も、ハイセンス。

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Posted by ブクログ 2020年08月08日

自分に無いものをもつ友人たちに惹かれる気持ちもすごく共感できたし、"完璧な調和をなす関係"は存在できても時の流れには逆らえないってことも痛いくらいによくわかる。
ずっと先の将来何がどうなってるかわからない。
コロナ禍だからこそ仲間に会いたくなった

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Posted by ブクログ 2020年05月31日

村上春樹の文章は読者に読むことを急かさず何か深い感じのことを思考させる契機を作ってくれている気がする。(あくまで「気がする」) 読んでるうちに色々なことに気づかせてくれる。
この作品も人生観とか人間関係について色々考えることができてとても綺麗な気分になれた。

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購入済み

(匿名) 2019年11月27日

 リストのピアノ曲「巡礼の年」。IQ84の「シンフォ二エッタ」と同様に小説を通して常に流れている象徴的な曲である。ピアノ演奏をネットからダウンロードして聴いた。リストはあまり聞いたことがなかったけど、その特徴的な旋律に感銘を受けた。
 村上春樹は多崎つくるを通して何を表現しようとしたのか?彼は村上...続きを読む春樹の長編小説の主人公の性格を踏襲している。
 主人公は三人の高校時代の元友人を訪ねるが、クロの場面が最も印象深く描かれている。

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Posted by ブクログ 2021年01月27日

ノルウェイの森と1Q84を読みましたが、本作が一番面白かった。フィンランドに行きたくなります。
読後も考察サイトを見たりして楽しんでます。

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Posted by ブクログ 2021年01月26日

最後に全てがつながるのが気持ちいい。個人的には表紙デザインも好き。
村上春樹さんの作品の中では短いし文体も柔らかくて読みやすい気がする

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Posted by ブクログ 2021年01月18日

村上春樹を読んだのはこれで6冊目。
彼の小説の中では主人公の言動や想いが分かりやすい作品ではないかと感じる。

他人の個性と比べて自分には何も持ってないと感じている主人公の田崎つくる。
彼の心の傷の原因となる旧友や今の恋人(候補?)とのやりとりを通じて、ほんの少しずつ過去の思い出を昇華させている。
...続きを読む他人を羨み、自分を卑下するというのは誰しもがやったことのある事だろう。(私自身そんなことはしょっちゅうある)
彼と周りの人々のやり取りを読んでいくと、
自分の周りには、「そんな事なくて、そのままのあなたが素敵だよ」って言ってくれる友人や恋人がいてくれるありがたみを改めて感じさせてくれる。

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Posted by ブクログ 2021年01月03日

すごく丁寧でした。初めての村上春樹(キャッチャーインザライなど翻訳は読んだことはあった)。
独特な文体や表現がかみごたえがあり、個性的で楽しかった。村上春樹の文体は、冬、薄いブルーの冷たい川、針葉樹林を何故か彷彿とさせる。

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Posted by ブクログ 2020年12月24日

突然の仲間外れ。自分は被害者で傷つき忘れようとしていたが巡礼によって、決して嫌った訳じゃなくてそれぞれ葛藤、悩みがあった。本当に聞いてみないと分からないことだらけなんだろうな。
色、個性がない空っぽの人間だからこそ、みな入っていけるなどの文節ではそうかもしれないなと思った。多崎のこれからがどうなった...続きを読むのか気になる!

またこの物語は、思想や哲学を超越した世界観だなと感じた。

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Posted by ブクログ 2020年10月21日

ある日突然自分を離れていく人、それぞれの道があり完全な人間の繋がりなど無い。考えさせられる内容だった。つくるの性格が少し自分に似てるような気もして面白かった。

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Posted by ブクログ 2020年10月03日

とても面白かった。
作者にしては話がよく進むし、内容も非常に良かった。あっという間にに読み終えた。

終わり方に好き嫌いがハッキリと出そうだが、私は嫌いじゃない。この物語の中でその答えが重要だと思わなかったから。
最後の最後で作者特有の、話が進まないゾーン(私は勝手にそう呼んでいる)に突入する。それ...続きを読むまではテンポよく読めた。

私は読む価値がある本だと思う。

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Posted by ブクログ 2020年08月13日

最近、村上春樹の「職業としての...」を読んだので、ついでに最近の長編も一作。小説としては面白いし、色々な意味でよくできているのだが、何かが足りない感じで物足りない。この欠落感は、三人称文体と無関係ではあるまい。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年08月09日

‪高校時代に仲良かったグループから追放されたつくるが、10数年越しにその理由を知っていく話。‬
‪この本面白かった?と聞かれて、文学を読む理由について考えた。人それぞれ理由があるだろうけど、わたしの場合は自分と向き合うため‬ってのが一番しっくりくる。
一般的な起承転結な小説ではなくて、文学あらすじな...続きを読むいようなもんだし。これだって、結局物語の一番重要なところ明かされないし。

文学を読むと、その登場人物の考えに触れて、自分だったらどうするだろうか…と考えることが多い。
あとは、テキスト内の事象を自分の過去の体験に重ね合わせて、振り返ったりする。特に村上春樹作品は比喩が多いので、過去の曖昧な体験を言語化できていく感覚もする。
・乱れなく調和する共同体、ぼくらがひとつの共同体であるということ自体がひとつの目的
・あとに残ったのは諦観に似た静かな思いだけだった。それは色を欠いた、凪のように中立的な感情だった。〜薄い膜のようなもので感情を幾重にも包み込み、心を空白に留めたまま、一時間ごとに着実に年老いていった。

あと感情削ぎ落とした登場人物が合理的に生きてく様に憧れる。
この作品だと、最低限の荷物だけ持ってフィンランドに行くとか。それでも日々の習慣であるプールの水着は持っていくとか。

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Posted by ブクログ 2020年07月30日

解明されてない謎が多いとか色々聞くけど、私はこれ好きだな。
村上春樹の小説のテーマとして"喪失"と"明確な答えを得ない曖昧さ受け入れる"と言うのがあると、何となくだけど、私は勝手に思っている。

確かに、ラストは気になるんだよね。初読の時にも「ここで終わり?」...続きを読むと思ったのを覚えているし、今でも気になると言えば気になるんだけど。
でも別にそれは解明されなくてもいいところなんだろうなって思う。だって、そこは別に関係ないから。と私は思っている。

まぁそんなことは置いておいて…
やっぱり比喩が美しい。そして、出てくる食事も美味しそう。私が村上春樹作品で好きなポイント。
物語自体も、流れるように進み、まぁ多崎つくるはこれ納得出来ないよなぁと思うこともあったし、何よりその年齢にしては達観し過ぎてないかと思うこともあったが。
何より空気感がとても好き。あんまり難しいこと考えずに、これは雰囲気を楽しむ小説だと思う……

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Posted by ブクログ 2020年06月22日

村上春樹なのにさらっと読めてしまった。

でもそのあと色々気になりだして、2回目もすぐに読んで考察も読んだりあとあとまで引っ張られる物語だと思いました。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2020年05月24日

4人の友人に突然絶縁されたつくるくんの物語。

初めての村上春樹!
なるほど、面白いけど、ミステリという点では明らかにされることは少ない。結末もわからない。
大人になるのも悪くないと思える。

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