小説・文芸の高評価レビュー
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Posted by ブクログ
恋愛というより、人生の苦み、傷と対峙する主人公から目が離せず読み入ってしまった。
特別ではなく、人の揺れ動く感情がリアルに描かれ、刺さって仕方なかった。
海鳴りの遠くに。この主人公が、夫を想う気持ちは何だろう。しみじみとした大人の気持ち。
風は西から。こうやって傷を負いながら大人になっていくのだなと。甘酸っぱさの中にも教えはありそう。遠い目になった。
赤くて冷たいゼリーのように。主人公が自分の人生を振り返りながら、今、葛藤する姿に感情移入してしまった。
誰かがふと生活に入り込んで来ることで、気付かされることってあります。
さりげないようで、深くて胸がギュッとなった。
独立した短編、やはり良い -
Posted by ブクログ
仕事して、ちょっと休んでまた仕事してちょっと休んでまた仕事……。
目まぐるしく進む状況に振り落とされないように、必死に生きているような感覚だった今日この頃。
この本は、どんなに頑張っても肯定して貰えず、苦しんでいる社会人に休息を与えるような……そんな本だった。
誰しも生きていれば、立ち止まりたくなったり動けなくなったりする場面はあるだろう。
この小説に出てくる登場人物も、みんな何かしら問題を抱えていて、ヒュナム洞書店での人との関わりを通して、みんな自分の人生について考えるようになる。
そこで得られた気づきによる言葉や、互いを慰め合うために紡ぐ言葉は、読者である私にも語りかけてくれている -
Posted by ブクログ
日常のマンネリ化、人生の退屈さ、生きづらさを感じている人におススメな一冊。
システム的な独自ルールで外的な要因や自分の気分でさえも乱されることのない、自分だけの快適な生活を営む独身女性の主人公シェリルだが、異常なほどの妄想力と自己保身力の強さに、最初は「関わりたくない人だな」という印象を抱き読み始めた。
しかし、上司の娘と同棲するという思いがけない展開から彼女の平穏と思えていた生活が一変し、彼女がもがき、苦しみながらも幸せに感じる意識さえ変わっていく彼女に惹かれ、自分もいつしか応援している感情に変わっていることに気付いた。
ヴァイオレンス、性的、ぶっ飛んだ妄想の描写もあるので避けたくなる -
Posted by ブクログ
上下巻読み終わったので感想を
先に映画→その後に原作
原作読んだ人らの「映画より先に読んで」と言う気持ちもよくわかった
自分の場合は映画キッカケで作新に触れることになったから、それはそれで良いかな
皆が言うように、映画版は原作のエッセンスを抽出して一部改変もありつつ、全体の軸は変わっていない内容。正直言って細かい科学設定や描写は100%理解できていない部分はあるが、注釈が本文中に書いてあるおかげでストーリーの流れをストップせずに読み進めることができた。プロジェクトに関わる人物模様が原作だと人数も増えてて(映画で描きたかった/カットされた部分も多いだろう)、グレースの人物像も色濃く残る。
最 -
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今年一番の一冊。舞台は激動の幕末。町人を描く物語としては王道の設定でありながら、本作の魅力は、主人公・勘七を始めとする全ての人物の圧倒的な生命力であり、時代に流されず‘粋’を留める江戸商人を鮮やかに描く。
勘七の師となる勝海舟、浜口儀右衛門は、‘時の龍’を見失わないこと、三方よしの精神はどんな時代でもそれに合わせた生き方を導くことを説く。真っすぐで優しいが故に流されやすい勘七が、生来の頑固さを武器に商人として成長していく姿は実に眩しい。
勘七を取り巻く仲間たち3人の描き方もまた多様で秀逸。武士の矜持を貫き殉死した直次郎、ふらふらしながらも人を楽しませる本質を知り誰より仲間想いな紀之介、堅 -
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ネタバレ戦後直後の貧しい日本。小さな食堂の子の信雄が、船上で売春をして糊口を凌ぐ家族と交流を持つ。
信雄の目を通して売春を見つめさせられた。
それは、世間では卑しいとされ、軽んじられるが、信雄にはなぜだか分からない。
売春が道徳的非難に値するかどうかは色々な意見があるけれど、今日も子供がご飯を食べれるように、親が自分を顧みずにお金を稼ぐことのどこが低俗なのだろうか。
信雄は、平然と蟹を燃やす喜一を見て、その垣間見える狂気に戦慄を覚える。
母は、自分ら子供が飢えないために身体を売り、侮蔑される。そんな世間は、自分は飢えろというのか。自分がいなければ母は軽んじられることなく幸せな生活を送ることが -
Posted by ブクログ
バキ童チャンネルで紹介されていて読んでみた本。
思いの外時間がかかり、読み終わるまでに1カ月以上かかりました。
なぜそれほど時間がかかったのか。自分のメンタルが弱っていた時期だったことも一因ですが、なにより熊太郎の言動にどこか自分自身を感じるところがあり、「ウッ!」と胸を締め付けられて、気持ちを整理してからでないと読み進められなかったからだと思います。
6割を過ぎたあたりからは一気に読めたのですが、前半の「心に違和感を抱いているものの、自分自身の言語化能力が足りないために不快感を解消できず、それゆえコミュニケーションがうまくいかない」あたりは、かなり来るものがありました。
具体的に自分自 -
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