【感想・ネタバレ】巷説百物語のレビュー

あらすじ

怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男、垢抜けた女、初老の商人、そして、なにやら顔色の悪い僧――。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが……。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れてゆく。世の理と、人の情がやるせない、妖怪時代小説、第一弾!

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直木賞を受賞した2作目を読みたくて、こちらを拝読。百鬼夜行シリーズを読んでいるところで、そちらとの共通点として、表紙が美しい。
陰摩羅鬼を挟んでから、この2作目に行こうかなと。

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2025年09月13日

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 江戸時代を舞台とした妖怪に纏わる怪異譚と関係がある闇に葬られた事件を小悪党達が金と引き換えに決着を着ける七つの短編が収録された妖怪時代小説で、それぞれの話に出てくる妖怪の言い伝えや事件の裏に隠された悲しい人の業、無情な世の移ろいに登場人物達の小気味の良いやり取りなどエンタメの楽しさが詰まった作品だった。

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2025年06月19日

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ネタバレ

京極夏彦の巷説百物語シリーズ第一弾。
シリーズ完結とのことで、なんとか最終巻が文庫落ちするまで追いつきたい。

妖怪に絡んだ事件を必殺仕事人かのように裁いていく短編集。
久しぶりに京極夏彦の作品を読んだけど、こんなにも読みやすかったかと驚いた。百鬼夜行のシリーズが難しいから、なおさらかもしれない(そこも大好きなのだが)…

どの作品も、人の業というか、悲しい話が多い。しかも悲劇が既に終わってしまっていて、なんともやるせないことが多く、故に、又市たちの仕掛けにスカッとさせられる。
第一作目しか読んだことがないので、次作以降もちまちまと読んでいきたい。


文庫落ち前のハードカバーで読んだよなぁと思い調べると、四半世紀、経って、いた………

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2025年01月25日

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なんというか、途中自分の中でダレることはあったけど、表紙にもある「帷子辻」がなんとも切なく、京極節もうまく効いてたから面白かった。

「人に魂などない!」

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2025年01月02日

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百鬼夜行シリーズとは真逆の作風。
読んでいてとても面白かった。
特に後半の三作品は読み応えがあった。

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2024年11月28日

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京極夏彦さんの作品。百鬼夜行シリーズのファンですが、こちらの作品にはしばらく手を出さない予定でいました。がどっこい、さすが京極さん、読んだら読んだで面白すぎました。積み本がまだまだあるので、どんどん百物語シリーズも読んでいけるのが楽しみです。

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2024年09月29日

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奇談怪談を蒐集するために諸国を旅する戯作者志望の青年山岡百助は、雨宿りに寄った越後の山奥で不思議な者たちと出会う。
妖怪時代小説連作短編集、七篇収録。

とりあえず「小豆洗い」から読んでくれ。話はそれからだッ!……ってレベルでなんも話せなぬ→

小豆洗い読んで、膝を打ったよね。そういうことかぁ!って(笑)
続く「白蔵主」「舞首」はライトな読み心地で楽しく読んで……「芝右衛門狸」でかなり読み心地が変わり、そこからの「塩の長司」「柳女」「帷子辻」と京極テイストがアップする。いやもう、最高デス。シリーズ一巻だからか→

すごく読みやすい。「姑獲鳥の夏」は長編で読みづらいんだよなぁっていう京極ビギナーにはこちらから入るのもアリ寄りのアリ!時代小説苦手な私もグイグイ引き込まれてあっという間に読み終わったし。

イチオシは「芝右衛門狸」の芝右衛門。あと事触れの治平。好きだぁぁぁ!!

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2024年06月26日

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 「小豆洗い」・「白蔵主」・「舞首」・「芝右衛門狸」・「塩の長司」・「柳女」・「帷子辻」を収録。アニメ版もよかったが、こちらのほうが生きた人間の暗部が表れているように感じた。
 晴らすに晴らせぬ恨み、闇に葬られる手前の事件の解決を金で請け負う小股潜りの又市をはじめとした小悪党一味。鮮やかな手練手管を以て逃れ潜む咎人を見出し、捕らえ、罪を暴く彼らの“仕掛け”は毎回見事。「小豆洗い」では偶然の参加者の一人に過ぎなかった山岡百介が、「白蔵主」以降は一味の協力者--彼が関係先に現れ、事情に因む怪異譚を語ることで“仕掛け”に真実味が加わる--として活躍する姿が頼もしい。又市と山猫廻しのおぎん・事触れの治平との悪口混じりの会話は、一味の気が置けないが気易くはない間柄が窺えるうえに、落語講談のようなおかしみもあって楽しい。

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2024年06月14日

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やはり、良いよねぇ。
又さんかっこいい。

読み返すのは
“小豆洗い”
「この先はおやめなせぇ」

江戸っ子訛りがうつりそうです。
あんなにかっこよく話せたら気持ちよいでしょう。

今年、最終巻が出ます。

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2024年04月15日

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ネタバレ

巷説百物語シリーズの始まり、やはり御大は面白い…。

『妖怪の宴 妖怪の匣』とかで顕著なんだけど、御大は妖怪の存在自体を信じてはいない。いない側の立ち位置なんだけど、いないのに巷説で語られてきたことにむしろ強く興味を持っている(もちろん、神秘否定というわけではなく、道理が成り立たないからいないとしているに過ぎないのが御大の面白い部分なんだけど)。
つまり妖怪が成り立つ理屈というか、何故そんなものが受け入れられたのか?ということに主題がある。

だから本書は一貫して”妖怪の実在を肯定していない”。けれど、妖怪の仕業とした方が収まりが良いように構成されている。芝右衛門狸なんて特にそうだし、柳女は加害者がその仕組みを利用した形だな。
冥界も妖怪も無いけれど、それを突き詰めていけば破滅しかない。
兎角渡世は生き辛く、故に妖怪/冥界(ブラックボックス)が必要とされる。説明されないことが救いになることもあるってことだな。

御大の妖怪観に馴染んでいると3倍くらい楽しい。思わずシリーズ全館買ってしまった。オススメです

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2023年06月22日

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ハードカバーからの再読。以前ハードカバーで読んだときは初の京極夏彦で、旧字体や京極夏彦独特の文体に、読むのに時間を要したが、再読までの間の時間に、いくつか京極さんの本を読んだおかげか、比較的すらすら読むことができた。妖怪話をもとに、人間の住まう『現実』を明らかにする、御行又市とその仲間たちご一行の活躍には目を見張るものがある。そしてこの作品を読んで一言。「やはり一番怖ろしいものは人間である」。

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2021年05月08日

購入済み

巷説百物語

懐かしいなーと思って読み直したくなりました😀
又市の名言がかっこよすぎる👍🏻

軽快に読めるのに内容は深い、心理描写が秀逸です!

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2021年02月25日

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悪い奴がいたけど不思議なことが起きて懲らしめられました!きっと妖怪とかおばけとかそういうののせいだろうね!(すっとぼけ)みたいな話

メインの登場人物もみんなそれぞれいいキャラクターをしていて憎めない
1話完結系だからちょこちょこ時間の空いた時に読めるし、面白いし今後追っていきたいシリーズもののひとつになった

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2025年12月08日

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今日は、娘と息子と鬼滅の刃の映画に行ってきました。
近年稀にないくらいの人だかりでした。
私が行ったのは朝7:30からの上映だったのですが、ポップコーンに並ぶ行列。
見たこともないくらいの行列でした(^◇^;)
凄いな鬼滅の刃( ̄O ̄;)


先週は旦那と国宝を観に行ってきました。
こちらもかなりの盛況振りでしたよ。
主演のお二方の演技が凄かったです。
かなり練習なさったのだろうなぁ。。。
感心しかありませんでした。
この本もいつか読みたいなぁと思いました(*´꒳`*)


さて、京極夏彦さんの百鬼夜行シリーズはちょこちょこ読んでおりましたが、こちらは初となります。

雪さんのレビューで急に読んでみようかな?という気持ちになりました。

連作短編というか、連作中編なので私に読めるのか?若干心配でしたが(-。-;

やっぱり中編でも、短いとどうも私の集中力は切れてしまうようで、百鬼夜行シリーズほどガッツリはハマりませんでしたが、さすが京極夏彦先生。読ませるなぁって思いました。
漢字は難しいし、文章上手過ぎです!
読む度、勉強になるなぁって思います。
京極夏彦先生は天才ですなっ (๑˃̵ᴗ˂̵)و

短編でもかなり好きな作品があり、舞首や、芝右衛門狸などはかなり面白かったです。

短編はすぐ忘れちゃうので、一作一作かなりメモりました(笑)読書メモの方に貼り付けておこうかなって思います♪

この短編のうち、何編かで、陰摩羅鬼の瑕を思い出してしまいました(*´꒳`*)

百鬼夜行シリーズ、再読したいなぁ。
↑いつも言ってる(笑)
京極夏彦さんを読むと、昨日よりちょっとだけ頭良くなったんじゃない?って錯覚出来るのも嬉しい♪

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2025年07月20日

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直木賞受賞作家の作品を読もうと、探していたところ、何度も名前を聞いたことがあるこの作家さんに辿り着きました( 直木賞を受賞したのは、本シリーズの別作品ですが、シリーズものは最初から読みたい派なので、まず本作を読みました。)。

辞書をひかないとわからない難しい言葉を多用しているのですが、不思議とすんなり読めてしまうそんな作品ばかりでした。

「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉が、作中何度か出てきましたが、まさに勧善懲悪の話ばかりで、読んでいて、スカッとしました。水戸黄門やアンパンマンのように、日本人にはスッと入ってくる展開ばかりだったと思います。ダークヒーローな感じがまたカッコよかったです。

話としては、一番最後の『帷子辻』が一番印象に残りました。高校の倫理の授業で「色即是空、空即是色」なんて言葉を習ったことを覚えていますが、よく意味はわかっていなかったです。『帷子辻』に出てくる九相図について知り、調べたことで、少し意味合いがわかってきたような気がします(実際にはわかった気になっているだけで、もっと徳の高い修行をつまないと「わかった」などと安易に言っていい言葉ではないのでしょうけど…)。いつか京都の西福寺に行き、本物の九相図を見たく思いました。

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2025年04月16日

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百鬼夜行シリーズ以外、初めて読んだ…
かたちを変えた憑き物落としじゃないか!

シリーズ完結しているみたいなので地道に読んでいこう
最終巻のこれまた分厚いこと…

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2025年03月22日

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昔の文豪の小説って面白いけど読みにくい。京極夏彦の小説の面白さは、昔の文豪みたいな古風な雰囲気を漂わせつつも、それほど読み難くない処にあると思う。もちろん難しい表現はある(意味わからないまま読み進めてる部分も多い笑)けど、雰囲気を味わってるだけで面白い。

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2025年02月28日

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いいですね〜このシリーズ♪

巷で囁かれる不思議な話。
それを集める百介が出会った三人の怪しい者達。
京極夏彦ならではの妖怪、伝承、事件…そして鮮やかな解決‹‹\(´ω` )/››

時代物らしく粋!三人が粋でカッコ良い!!
又市の決め台詞
りん。 「御行 奉為」

って〜わぁ〜〜素敵:.゚٩(๑˘ω˘๑)۶:.。♡︎
京極版必殺仕事人♪


土瓶さん面白かったよ〜!!

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2025年01月10日

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りん。
御行奉為ー。

御行又市さん一座が考えもつかないやり方で謎を解いていく?事件を解決していくシリーズ。

百鬼夜行シリーズとは雰囲気も解決方法もまったく違いますが、こちらもとても楽しいシリーズでした。テーマになっている妖怪との絡ませ方が素晴らしいです。

1話目の小豆洗いはお見事で、繰り返し読んでしまいました。狸のお話も好きです。

又市さんとおぎんがお気に入り。
私も一座に入りたいな...

シリーズを一気に読んでしまうのはもったいない気が既にしていて、他の本も読みながらゆっくり読み進めたいです。

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2024年10月25日

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百鬼夜行シリーズが大好きなのでいつかこれも読みたいなと思いつつ読んでこず。最近発売された京極夏彦サーガを読んでこれは読まねばと思って購入。
登場人物や時代が違うだけで、百鬼夜行と似たような構成展開なんかなと思ってたけど違う!
百鬼夜行だと戦犯がいて、それがたまたま妖怪の話に沿っててそれを解き明かしていくって流れだけど、こっちは戦犯側が妖怪の話になぞらえて仕掛けてる話って感じ。
読む前は百鬼夜行にはやっぱ劣るかなぁと思ってたけど全然物足りなさがなくちゃんとおもしろい。読んでる途中小休憩するとき毎回「いやオモロ〜…」って頭の中で言ってた。続編読んでいきます。

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2024年10月20日

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【2024年142冊目】
御行奉為――ある雨の日に山小屋に居合わせた人々。足止めを食らった彼らが始めたのは、江戸で流行している百物語だった。ひとり、またひとりと語るに連れ、一人の男の様子がおかしくなっていく。ついに男は雨の中――。小豆洗いから始まり帷子辻で終わる7つの短編集。巷説百物語シリーズ第一弾

再読です。読み始めのあの感覚は、何も知らずに読んだ方がきっと面白いので、未読の方はあらすじも何も読まずに読んで欲しいなと思います。そ後は、多少の流れは理解した上で読むことになるわけですが、どの話も「はい、はい、最後はそうなりますね」とはならない仕掛けが施されており、毎話「んぐわぁー!そういうことね!」と思って大変楽しめる建付けになっています。

これは人気のシリーズになったのも頷けますし、シリーズものはあんまり続けて読まずに、間に違う本を入れて読もうと思ってるのですが、続いてこのシリーズに手を伸ばしたくなってしまいました。んん。

一番好きなのは狸のお話です。私も狸と会話してみたい。

初読:2012年11月1日以前

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2024年07月21日

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ものすごーく、久々に。
了のためにシリーズ再読。


いやー、改めて面白いの一言に尽きる。
憑き物落としとはまた違った味わい深さで。

どれを読んでも、全てが終わった後の読後感がとても好きだ。
仕掛けが分かった爽快感もありつつ、その裏にある無常さ…寂寥感がなんともたまらない。

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2024年06月27日

Posted by ブクログ

一見、不可解な事件を、小悪党の御行一味があやかしに見立てて鮮やかに決着させる。変幻自在な語り口で物語を紡ぐ著者の筆が冴え渡っています。

 江戸時代末期の天保年間。怪異譚を蒐集するため諸国を巡る戯作者志望の青年・山岡百介は、雨宿りに寄った越後の山小屋で不思議な者たちと出会う。御行姿の男・小股潜りの又市、垢抜けた女・山猫廻しのおぎん、初老の商人・事触れの治平、そして、何やら顔色の悪い僧・円海。長雨の一夜を、江戸で流行りの百物語で明かすことになったのだが…。闇に葬られる事件の決着を金で請け負う御行一味。その裏世界に、百介は足を踏み入れていく…。

 「小豆洗い/白蔵主/舞首/芝右衛門狸/塩の長司/柳女/帷子辻」の七編から成る時代小説。血腥い事件とあやかしを結び付けて着地させるだけでも凄いのですが、そこから妄執や情念、果ては人間の業まで立ち昇らせる著者の手腕に唸らせられっぱなしです。また、怪談とは言っても、単なる絵空事ではなく、それを生み出す人間の想像力を介して現実を映し出している作品でもあります。「必殺仕事人」を彷彿とさせるキャラ立ちした登場人物たちの手際の良さも堪能でき、シリーズ化も納得の著者渾身の一作です。

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2023年06月15日

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再読。

改めて巷説百物語シリーズを「遠巷説百物語」まで揃えたので、第一巻の本作から読み始める。

物怪話しにからめて、世の悪人悪事をバッサバッサと切っていくその手際がまことに鮮やか。又一はじめおぎん、治平がなんとも魅力的で引き込まれる。
どういうふうに落とし前をつけるのだろうという話もあるが、又一達に絡め取られる悪人とおなじように、自分も見事に絡め取られて話の落とし所に納得してしまう。

切ない話も多いのだが基本的に悪事は裁かれるので読後感は悪くない。

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2023年06月04日

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ネタバレ

怪談の皮を被ったサスペンス。百物語に出てくる妖怪話を土台に、奇妙な出来事が起こる。その裏で暗躍する又市、百介、おぎん、治平たち。血生臭い事件の犯人と読者をだまし、時に混乱させながら物語は進む。最後には割と現実的な種明かしがある。百物語は基本的に怪異があるものというルールで話が進行するが、この話ではそんなものは存在せず、全て又市による仕掛けだということになる。ただ人が人を死ぬように仕向けるという点で、より残酷である。結局人間が一番こわい。地の文がある文体と、登場人物が語る文体が出てくる。語りのところは、読む落語のように声が頭に流れた。

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2022年07月31日

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怪異譚を集めて旅する山岡百介が出会った奇妙な者たち。小股潜りの又市とその一派。シリーズ第一弾。最も面白いのは百介が又市たちと出会う第一話「小豆洗い」。又市たちの正体が知れぬだけにかなり効果的だ。2話目以降はこれが通用しないのが痛い。骨格は必殺仕事人なのだがこのように描くといい味が出る。

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2021年05月18日

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ずーっと気になっていた著者ではあったけれど、数が多くて何から読んでいいのやら分からず手を出せなかったけれど、たまたま入った書店で平積みされていたこの本を読んでみました。
思ったよりも読みやすく、また他の作品も読んでみたいと思わせてくれました。

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2025年11月28日

Posted by ブクログ

巷に伝わる伝承をアレンジした時代小説。(と、思います)市井の悪党を妖怪の仕業と見せかけて、恨みを晴らしてくれる、又市一行必殺仕事人グループ。そこに、不可思議なお話を蒐集したい百介が絡む。
読み始めは、話の流れを掴めなくて、というか流れが見事で、夢か現か幻か?悪党さん達と一緒に騙されて、すっかり妖怪のお話だと思ってしまった。
それにしても、京極さんの知識がすごい。作中に出てくる古書の類は全部読破されているんでしょう。
しかも、妖怪大好きなのに、妖怪の仕業にはしない。
古今東西、世の中の解決できない納得できない事象を上手く妖怪の物語に仕立ててきたんでしょうね。

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2022年12月20日

Posted by ブクログ

よく言われるように仕置き人を思わせる連作のシリーズ。けれど、又一らの一味が目指すのは、謂わば問題の解決であって、殺せば終わりの仕置き人とは根本のところで違う。迂生は仕置き人の原作小説にはあまり詳しくないのだが、初期のテレビシリーズには、彼らが仕置きを果たしたせいで、却って状況が悪化する「非情な」結末もままあった。そういう意味では表層とは異なり、アンチ仕置き人小説なのかも知れない。
個人的には、「嗤う伊右衛門」の方を先に読んでしまったので、「帷子辻」での又一の独白には胸をつかれた。

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2022年05月10日

Posted by ブクログ

京極堂シリーズよりこっち、という声も聞こえる本シリーズ、第一作をやっと読めた。印象は天切り松シリーズ。で、個人的にはそちらに軍配。更には、個人的に京極堂シリーズも大好きって訳じゃないんだけど、筆者の作品の中では、そっちの方がまだ自分には合う感じ。自称・妖怪好きと思っていたのが、本作に入れ込めないとなると、何だか怪しく思えてくるけど、タイトルに妖怪を置くのであれば、もう少し怪異譚寄りの物語が良かった。以降の本シリーズ作品、読まないかもな~。

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2022年01月12日

Posted by ブクログ

昔アニメを見ていたので原作を読んでみました。
いつも読んでるような分野と違って最初は難しかった。
でもストーリーが楽しいのと、アニメのキャラクターが脳内でしゃべり出すので後半は読むスピードも上がりました。

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2021年05月31日

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