小説・文芸の高評価レビュー
-
Posted by ブクログ
良心的な人とか社会活動家とかに胡散臭さを感じる自分ではあるが、この本でも彼らの所業が暴かれていた。
ミスター日教組と呼ばれた槙枝元文の所業に言及した74ページの記述がそれだ。
学校での犯罪隠蔽が止まらない理由をここに見た気がした。
数々の問題が指摘されているセブン-イレブンの社長だった鈴木敏文は労働組合を認めなかったのだが、何と鈴木は大学で学生運動をやっていたのだ(『セブン-イレブンの正体』古川琢也)。
さて、この本の冒頭で、ブラジル人労働者のみタイムカードに名前が書かれず番号が書かれていることが紹介されていた。著者はこれで人格が尊重される筈が無いと指摘する。
私も同感だ。
外国人への蔑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった。
しかし、地方の営業所で営業職として働いたことのある人間ならば多かれ少なかれ顧客との共犯関係の構築による信頼関係を築くことや実績を上げるためにコンプライアンスのグレーゾーンを行き来することは業界は違えど見聞きしたことはあるので、この著者の驚きや意外性みたいなものにはそこまで共感できなかった部分はある。
とはいえ、この保険金分配システム?は島内の人脈ネットワークとそこに書類上生まれる「リスクの商品化」を利用したある種の島内の「産業」のような状況になっているとも思えたし、その調査、取材力でここまで状況を解き明かすのはすごい。
自分は「〈賄賂〉のある暮らし 市場経済化後のカザフスタン」を -
Posted by ブクログ
『夜の道標』は、間違いなく傑作だった。
特筆すべきは、登場人物それぞれの緻密な心の動きだ。あまりに感情移入してしまい、気がつけば「犯人がこのまま逃げおおせてほしい」と願っている自分がいた。
彼女の文体には独特の癖がある。読み進めるうちは「何のことだ?」と戸惑う描写も多いが、後から周到な説明が入ることで、霧が晴れるようにすべてが繋がっていく。その構成の妙こそが、彼女の真骨頂と言えるだろう。
以前読んだ『悪いものが、来ませんように』は、正直言って読んでいて気持ちの良いものではなかったが、今作は素晴らしい。闇を描きながらも、読後に残る静かな震えは別格だ。
-
Posted by ブクログ
ネタバレオリヴァ―とピアシリーズの第11作。
雪の中で女子高生の死体が発見され、他殺と判明する。
親友の家に泊まると両親には嘘をついて恋人と過ごす予定のようだったが、
その秘密の恋人が犯人なのか。
遺体の体や服から移民の青年のDNAがみつかるが、
その青年は行方がわからない。
そして、被害者の母親のところには見知らぬ女が現れ、
「犯人を捕まえた、娘の復讐がしたくないか」と告げる。
一方、警察の捜査は行き詰まる中、
裁判官が裁判所で人質をとって立てこもりオリヴァーを呼び出す。
部下の一人、カトリーンが自分は裁判官の恋人だと言って
無理やりオリヴァーに同行するが、
裁判官はカトリーンを射殺したうえで爆 -
Posted by ブクログ
ネタバレ僕は言葉の上では絶望したがりなので浅はかにもカフカが好きなんだと思っていたけれど、もしかするとカミュのほうがよっぽど性に合っているのかもしれない。"どうしてこんな悲しいことが起きているのに自分は泣けないのだろうか"と考えた夜があったけれど、あの日の僕が少しだけ慰められた気がした。言葉にすることは、自分を取捨選択するというよりも、自分を言葉のとおりにすることなのかもしれない。だからこそ、ムルソーの極度な誠実主義は彼に黙ることを最善とさせたのだろう。
僕は極度に自己を中心とした世界に生きている。そのおかげか、所謂倫理観というものを人並みほどは持ち合わせていないらしく(友人に指 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み進めるうちに感じる違和感と、『まさか』『え?』の連続でページをめくる手が止まらない。『もしかしてあの人が??』と思っていたのにまったく関係がなかったりして、面白い。
そしてまた刑法第39条について考えさせられる。他の作品でも、刑法第39条についてを扱っているものがあり、読んだことがある。『精神病』を本当に鑑別できるのか、振舞っている人もいるのではないか?と精神科医は、心理士は、鑑別できるのか?と。一瞬であれば難しいかもしれない。長期的に診ればわかるはずだし、プロとしてわからなくちゃいけない。本文には医療刑務所についても記載があり、専門家は自身の質を磨き続けなきゃいけないなと改めて思った。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!
難しい表現もほぼ使われておらず読みやすい
内容もまさにホラーのフェイクドキュメンタリーというような感じがして読んでいる時も続きが気になって仕方なかった。
角川ホラーも苦労しているんだなということが分かった。ホラー縛りで出版するって確かに難易度高い……
最後にあった、「これを読むあなたが望んだことなのです」というセリフで一気にゾワっとした。お話に引き込まれたように感じた。
別に望んでは無いけどな……ただの怖いもの見たさの人が多いだろう。
自分は特にエレベーターのお話が好きかなあ。和田さんが不憫だけども
読み終わってみると裏表紙の最後の一言が怖いww -
Posted by ブクログ
朝井リョウの爆笑エッセイ3部作の第3弾。
どの話も面白いけど、1番笑ったのは「他力本願スマートハウス」。内容も面白いし写真も面白い。お母さんのスマホ危なすぎる!
眼科医からご飯誘われたり肛門科医とご飯誘われたりするなんて、どうやったらそんな状況になるんだろう(笑)
この前ラジオで朝井さんはファンレターを送ってくれた人の情報をエクセルで管理してるって話しててびっくりしたけど、そのシステムが誕生したきっかけについてのエッセイもあって、「なるほどそういう経緯だったのか」となりました。
もうこれ以上エッセイ中がないのが寂しい、、、また出してほしい!
表示されていない作品があります
セーフサーチが「中・強」になっているため、一部の作品が表示されていません。お探しの作品がない場合は、セーフサーチをOFFに変更してください。