小説・文芸の高評価レビュー
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読んでいてどこまでも切なくなってしまった.
日々の仕事で触れ合う認知症を持つ高齢者の方々の心の奥底に触れたような,「本音」を突きつけられたような,何とも言えない居心地の悪さと共に,「一人の人であること」の尊さを強烈に感じた.間違いなく,明日からの,いや,今日からの振る舞いに大きな導きを与えてくれたことは確かだ.
誰がどの視点から語っているのかも分からない冒頭,(解説によると千葉弁らしい)「カケイさん」の語り口は,活字にすると当初は読みづらく,意味を理解するのに0.2秒くらいのタイムラグが生じ,ちょっとした違和感がある.しかし,人物像がカメラのファインダーを覗きながら焦点を合わせるように解像 -
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沖縄戦の状況が、正に手に取るようにわかる一冊です。
わずか、6歳の女の子が経験するにはあまりに過酷で残酷すぎる事態が次から次に起こる戦争の現実。子供向けの本とはいえ、あっという間に読み切ってしまいました。
その中、女の子は生きる為に、異常なまでのスピードで様々な知識を身につけて成長していきます(本来であれば、まだまだ周囲に甘えていられる年齢であるにもかかわらず)。それが、また悲しい気持ちにさせます。
ガマの中で偶然出会うおじいさんとおばあさんは、正に地獄に仏。そんな奇跡みたいなことが本当にあるんだな、と思いました。この方々のその後の消息が不明なのが、またこの奇跡の神秘さを増しています。
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満月珈琲店の星詠み、続編です。
クリスマス時期ピッタリでした。
いやぁ〜、連作短編の良さがここに極まれり!
青山美智子さん好きな方は相性いい作品ですね。
久々にこのオハナシの世界に居続けたいと
思う作品でした。
相変わらず西洋星占いのお話は理解むずかしいのでここはさらっとです。
今作は一巻のオハナシを引っ張っている部分があるので続けて読んで楽しさ倍増でした。
楽しいというのはすこし違いますね。
涙が止まらない、30分くらいジワっと
泣きながらの読書になりました。
世の中のうまくいっていない親子もこんな
感じなのかなぁと。
娘と父親ってこんなもんかもねぇ。
朝からデトックスできた読書でした -
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「兄の終い」で、疎遠だった兄と関係性を兄の死後に見つめていく姿が印象的だった村井理子さん
「村井さんちの生活」…
タイトル通りどんな生活をされているのか気になり手に。
同じ時期に同じくらいの歳の子どもを育てていたようで、10年前の村井さんの悩みや思いに共感することばかり。
我が家の長男が20歳の誕生日を迎えた昨日、20年間の子育てを思い出して一人うるうるとしていた私。こちらの本を読みながら、あんなことこんなことあったよね〜と忘れていた感情までもが蘇ってきて、やたらと感情移入してしまった。
そして我が家には、今思春期真っ只中の次男と、娘もいるのだ。
あの時の想いと、今と。母の想いは複雑だ。 -
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ネタバレ母親の自由奔放な生活と祖母の厳格な生活のせいで、色々と不遇な子供時代を過ごしてきたフリーデザイナーの小戸森乃々香、1年間旅をするので留守番をしろという祖母のいいつけで不遇な子供時代を過ごした福井の家で住むことになったが、ある日小学校時代の失恋相手清志郎が2人子連れでやってきて居候を決め込む…。
疑似家族テーマの小説、恋愛模様も描いているが、所謂ハッピーエンドとしては、どの恋愛は成就しない。むしろ成就しない環境下にあってどう生活していくのか、どう人間関係を築いていくのか、どう幸せを感じていくのか?という、実はうまくいく恋愛よりよほどそっちの方が大事なんとちゃうか?という部分を掘り下げている小説 -
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船越義珍という人物を通して学ぶ、近代空手の歴史
読んだきっかけ
作者の今野敏さんのエッセイを読み、さらに調べてみると空手の歴史上の人物に関する本をいくつも書かれていることを知りました。その中で特におすすめされていたのが本書だったため、手に取りました。
内容を一言で言うと
松濤館流の創設者・船越義珍の生涯を描きながら、明治以降に沖縄の空手が日本全国へと広まっていく過程をまとめた「近代空手の成り立ち」を伝える一冊です。
得られた学び
これまで自分は空手の歴史についてほとんど知らなかったのですが、本書を通して多くを学ぶことができました。特に、沖縄の宝ともいえる「型」の重要性、そして近代空 -
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最強の空手家・本部朝基に学ぶ“強さ”の原点
【読んだきっかけ】
同じ作者の『義珍の拳』を読み、そこに登場する本部朝基に興味を持ったから。
【内容を一言で】
沖縄空手の最強の男・本部朝基の一代記。リアル版「空手バカ一代」。
【得られた学び】
・夫婦手(両手で攻撃と防御を同時に行う技法)
・年齢を重ねても強くなるには筋力ではなく「筋骨」(チンクチ)を活かすこと
・ナイファンチが空手のすべての原点であること
・「間合い」と「拍子(タイミング)」の重要性
【自分への影響】
「間合い」と「拍子(タイミング)」、「相手の呼吸」、「チンクチ(骨と筋肉の連動)」を意識すれば、五十代、六十代になっても強 -
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沖縄空手の型を築いた男・松村宗棍を読む
【読んだきっかけ】
同じ作者の『義珍の拳』『武士猿』を読み、そこに登場する松村宗棍に興味を持ったから。
【内容を一言で】
糸洲安恒や安里安恒の師匠であり、江戸〜明治初期に空手の「型」や「巻き藁」を整えた人物。この人がいなければ、現代の空手の型は存在しなかっただろう。
【得られた学び】
・下半身の強さの重要性
・琉球王国と清国との深い絆
【自分への影響】
・下半身強化の必要性を改めて痛感した。
・船越義珍、本部朝基の本を読んだ後、その師匠の師匠である松村宗棍の生涯を知ることで、どんなに偉大な師匠でも最初は見習い弟子であり、長い鍛錬を経て師匠へと成長 -
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「挫折から再起へ──喜屋武朝徳が示す空手道の原点
【読んだきっかけ】
今野敏先生の『義珍の拳』『武士猿』『宗棍』を読み、その中で本部朝基の親戚であり、幼少期から切磋琢磨し、さらに松村宗棍の最晩年の弟子である喜屋武(きやん)朝徳――チャンミーグワ(「ミー=目」「グワ=小さい」、キヤン=チャン?)の物語に興味を持ったからです。
【内容を一言で】
江戸から明治へと時代が移り変わる中で、一度は人生に挫折しながらも再起し、後に松林流や少林寺流の開祖たちの師匠として、沖縄空手史に欠かせない存在となった喜屋武朝徳の物語。
【得られた学び】
・沖縄空手の重要人物でありながら、これまであまり知られていなか -
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光浦靖子さんのカナダ留学のエッセイ。
とっても良かったー!今読んで良かった!
何度も読み返して自分を鼓舞したい本になった。
私も今アメリカに住んでて語学学校に通ってる身として、内容が自分がリアルタイムに感じてることがたくさん書かれてて、まさに今読んで良かった!と思えた本。
光浦さん色々と自虐されてますが、本当に行動力があるお方で何度も私は凄いなと尊敬させられた。
私は自分の英語の出来なさを20代後半から始めた年齢の遅さのせいにしてたけど、そんな事吹き飛ばすくらい頑張られてる。英語だけじゃなくて、周りの方との接し方もお友達作られたり色んな方と話されたり、、凄すぎる!
私ももっと頑張りたい! -
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朝日新聞でたまたまインタビュー記事を目にして読んだのだが、本当に読んで良かった。
めちゃくちゃ人に推したい本。
なんでこの本が話題になっていないの?
みんなに読んでほしい、いや読むべき本だと感じた。
今も戦争が続くウクライナに合計7回渡航し、取材した内容をまとめた本。
兵士へのインタビューや実際に戦闘地まで同行した内容など、めちゃくちゃミクロな視点でこの戦争について知ることができた。
文字通り命懸けの取材ばかりで、そんな危険な現場に飛び込んでいくのが凄いと思う。
現地での様子がすごく伝わってくる文章で、兵士たちとのやり取りが時には面白く時には緊張感たっぷりに書かれている。
ノンフィクションは -
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ネタバレ推理小説というと少し肩透かし、しかし館シリーズに愛着がある人は必読。まさにエピソードゼロ。
暗黒館の方々に愛着が湧いてしまい謎の寂しさが。
ここまできたらダリアの祝福を信じてしまっている自分(憑かれているのかも)
・ダブルどころかトリプルミスリード
・噴火やら原爆やらヒントは出ていたが深く考えなかった
・征順がやたら建築に詳しかった
・コナンが利吉を轢いたんだと思ってた
・一郎と慎太が熱い(ダブルミーニング)
・一巻の雑貨屋の店主の特徴は覚えていたので道理で!と震えた
・玄児(ホンモノ)キチガイ過ぎる
・ヴァンダインです。より震えた。妻の名前が出た時点でアレ?と思ったらもう遅い。やられました